兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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百三十三話

 

 ベル・クラネルはフレイヤに自分の気持ちを問われた事で春姫を助ける事と楚のために【イシュタル・ファミリア】を襲撃する事を伝えた。

 

 するとヘスティアはベルの意思を尊重し、アルテミスは月を事物として司っているのもあって、自分の眷属を犠牲にする儀式をするイシュタルに怒った。

 

 フレイヤにいたっては彼女自身はそうでもないのだが、イシュタルには同じ美神であるが、格としては上回っている事、派閥としての権威と勢力を上回っている事から敵視されている。

 

 当然、派閥としても【イシュタル・ファミリア】は【フレイヤ・ファミリア】の敵対派閥にもなっている。

 

 ベルは少しだけ関わったメレンでの【ロキ・ファミリア】と【カーリー・ファミリア】の戦い。

 

【カーリー・ファミリア】は島国テルスキュラから【イシュタル・ファミリア】によって呼び出された。無論、協力して【フレイヤ・ファミリア】と戦うためだ。

 

 今回の儀式ももしかすれば、【フレイヤ・ファミリア】を倒すために行うのだろうと予想がついた。

 

 こうした事からフレイヤもベルのためもあるが、そろそろイシュタルと決着をつけるべきだとして眷属達にベルに協力して、【イシュタル・ファミリア】を倒すように言った。

 

 オッタル達も自分達が忠愛を捧げているフレイヤを敵視しているイシュタルは勿論、その眷属も気に入らないので機会があれば潰そうとしていたのでベルに協力する事に拒否もせず、むしろ気にしなくて良いと応じたのであった。

 

 状況的、戦力的に言えばこれで春姫を助ける事には何も心配なくなったし、助ける事自体も確実に成功できる事になったのである。

 

 ともかく、儀式が行われる満月の日まで普通に生活しながら、待つ事に決めた。

 

 それはそれとしてベルはとある派閥の元へ向かう事にする。その派閥とは春姫を探していた命と千草が所属する【タケミカヅチ・ファミリア】だ。

 

【タケミカヅチ・ファミリア】の本拠は古ぼけた集合住宅の中にある建物の一つ、『仮住居の長屋(タウンハウス)』である。

 

 その本拠の中に入れば筋骨逞しく、黒の髪を角髪(みずら)にしている男の武神でなんと、技と駆け引きにおいてはLV.7の冒険者ですら上回り、つまりは下界の誰も敵わない領域、『神業』に至っているタケミカヅチ、大柄で筋骨逞しい肉体を有している団長のカシマ・桜花(オウカ)、命と千草、他にも数人がベルに応対した。

 

「命さん、千草さん、春姫さんはいましたよ……【イシュタル・ファミリア】の所属の娼婦として」

 

『っ!?』

 

 ベルからの情報に【タケミカヅチ・ファミリア】の皆が衝撃を受けた反応をした。

 

「ですが、男の首筋とかちょっと見ただけで気絶してたので処女は守られてました」

 

 

『え……』

 

 ベルの発言に戸惑った。

 

「そして、春姫さんの事を聞いた僕の知り合いであるアイシャさんの計らいで春姫さんの相手をしました。これ以上ない位愛し抜いたので幸せそうにしてましたよ。ちゃんと責任を取って、見受けしますので少し待っていてくださいね」

 

『ちょ、え、ちょ……え?』

 

 ベルの更なる言葉に【タケミカヅチ・ファミリア】は大混乱したのであった……。

 

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