兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

68 / 111
六十七話

 

 ベル・クラネルは【ロキ・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】とのダンジョンでの遠征を終えた。

 

 そうして、『遠征中』に獲得した魔石や『ドロップアイテム』、採取物を換金するなどの後処理や【ロキ・ファミリア】の遠征が終わった後の恒例行事である『豊穣の女主人』での宴をも済ませると遠征前に【ロキ・ファミリア】の団員と交流を深めたり、遠征中のヘスティアの身の安全を守るために【ロキ・ファミリア】の本拠である『黄昏の館』で同居していたそれも当然、終わった。

 

 こうして、再び【ヘスティア・ファミリア】の本拠である『廃教会』で日々を過ごす事になる筈だった。

 

 しかし、何と【フレイヤ・ファミリア】の主神であるフレイヤが自派閥がこのオラリオでも頂点と呼んでも間違いではない程の権威を有効活用し、鍛冶系派閥として【ヘファイストス・ファミリア】にも並ぶだけの勢力でありながら、建築系派閥としても随一の勢力である【ゴブニュ・ファミリア】に勝手にリフォームを頼んでいた。

 

 そのリフォームの間、また【フレイヤ・ファミリア】の本拠である『戦いの野』で同居する事になった。

 

 

 

「そうそう、これが一応のリフォーム図よ」

 

「いや、もうこれ教会どころか神殿……」

 

 フレイヤが見せたリフォーム図では廃教会どころか神殿さながらの外見で内装である。

 

「え、これ……絶対に今のままじゃ敷地面積足りませんよね?」

 

「丁度周囲も空き家ばかりだったから、ちゃんと買ったわ……っていうかそうした調査もちゃんと仕事させているのだけど」

 

「あわわわ、本当どんだけの代金……」

 

「ざっと、これくらいね」

 

 次から次へととんでもない事を言うフレイヤ、今の時点でどれだけのリフォーム料かと言えば……。

 

 

 

「わお、億越えてる」

 

「〜〜〜〜っ!!」

 

「大丈夫よ、プレゼント代わりとしてお金は全てこっちが持つわ。立て替えとかじゃないから安心して」

 

 はした金だと言わんばかりのフレイヤであり、言葉を失うベルにもう愉快になるしかないヘスティア、引きつったよう声しか出せないリリルカに微笑んでさえみせたが……。

 

「いやいや、流石にそれは申し訳なさすぎますって……ちゃんと後で返します」

 

「そうですよ」

 

「気持ちはありがたいけど、ただでさえまた泊めてもらう訳だしねぇ」

 

 フレイヤに全て金額を払わせれば後で【フレイヤ・ファミリア】の団員達に殺されまくる事になるのもあって、リフォーム分の金は建て替えという形で返済をする事にした。

 

「もう、真面目なんだから」

 

『(真面目というか、命がかかる事になるし)』

 

 必然的にベル達はダンジョン探索でリフォーム代(億越え)を稼ぎ続ける必要が出来たのであった事になったのだった……。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。