兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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七十六話

 

 ベルにヘスティア、リリルカと遠く離れた場所でLV.6によるエルフとしての特性もあって超聴力でヘグニはヘルメスとアルテミスの二柱から討伐すべきモンスターの名を聞いた。

 

 蠍型のモンスターで封印から解き放たれた『アンタレス』との事だ。そして、ベル達は『エルソスの遺跡』へと向かい始めたのだが……。

 

 空の雲、なにより森林自体が毒々しい色になっていて、明らかに腐っていた。

 

 

 

「森が死んでいる……」

 

「アンタレスの仕業だ。そして、あれこそがエルソスの遺跡」

 

 ベルの言葉にアルテミスが応じ、そして彼女の言うように遺跡が見えてきた。

 

 

 

「あそこが……「っ、う……」アルテミス様!?」

 

「っ、来る……」

 

 突如、アルテミスが苦しそうにしたのを見たベルだが、アルテミスがそう告げ……。

 

 

 

「っ!? 【聖炎降臨(フローガ)】――【ファイアボルト】!!」

 

 空が輝いたのを見てベルは急いで炎雷の結界を生み出し、空からの砲撃を防ぐ。

 

 

 

「ひとまず、あそこに行きましょう」

 

 そうして皆で森の中へと降りて避難する事にした。

 

「アルテミス様、大丈夫ですか?」

 

「あ、ああ……しかし、本当に凄いなオリオンは……」

 

 ベルの言葉にアルテミスは微笑みながら応じる。

 

「リリ、ヘスティア様、ヘルメス様無事ですか?」

 

「大丈夫です、ベル様」

 

「一瞬、ひやっとしたけどね」

 

「本当に厄介だな、アンタレスは」

 

 そうして、ひとまず。皆の無事を確認したベル。

 

 

 

『ギシャアアアッ!!』

 

「あの時以上の大群。でも、【聖炎降臨(フローガ)】――【ファイアボルト】」

 

 大量の蠍型のモンスターに囲まれたがベルは慌てず、騒がず、炎雷の大弾幕でその全てを滅した。

 

 

 

「援軍に駆け付けようとしたのですが、流石ですねベル」

 

「リューさん、来てくれたんですね」

 

「ええ、【ヘルメス・ファミリア】からどうしてもと依頼されたので……」

 

 リューがこの場へと現れ、それに嬉しくなってベルがリューに話しかければ、リューも嬉しそうにしつつ、アスフィ、ローリエ、ルルネ、メリルは勿論、ファルガーたちと【ヘルメス・ファミリア】全団員の方を見る。

 

 

 

「ベル・クラネル。また貴方の力を借りる事になったのですね」

 

「ベル君はやはり、英雄だな」

 

「支援は任せてくれよ」

 

「頑張りましょうね」

 

「はい、是非……」

 

 そうして、ベルはアスフィたちと話し合いつつ、交流したが……。

 

 

 

「このすっとこどっこい、勝手にいなくならないでください」

 

「わ、悪かったって……でも、本当、仕方なかったんだよ。槍の力は必要不可欠なんだから」

 

 ヘルメスに対し、アスフィは苦言を呈した。ヘルメスは謝ったがアスフィは納得いかない様子だったのをアルテミスが諫めた。

 

 そうして、アスフィによれば周囲の森の浸食は広まり、先ほどの蠍型のモンスターは増殖中、近隣の村は壊滅。

 

 遺跡へは門に阻まれて進攻出来ないとの事、しかもアスフィたちの力でも門は破壊できないとの事である。

 

 

 ひとまず【ヘルメス・ファミリア】が設けた野営地へと向かうのであった……。

 

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