兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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八十七話

 

 【ロキ・ファミリア】の主神で女神のロキとリヴェリアにアイズ、ティオナにティオネ、レフィーヤ達女性眷属達はオラリオの南西三Kにある港街のメレンに行っていた。

 

 その目的はロログ湖で眷属たちが自分が用意した露出度の高い水着で泳ぐ姿を楽しむというロキの個人的な目的があり……。

 

 十五年前にかつてオラリオにおいて、今の【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】のように『双天』の座を有していた【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】が【ポセイドン・ファミリア】の協力の元、ダンジョン『下層』から通ずる穴を塞いだのを確認するという主要な目的があった。

 

 メレンでも『闇派閥』の残党が動いている可能性が出てきたのだ。秘密裏に交流している男神であるディオニュソスからメレンの近海に食人花のようなモンスターが出たという情報があったのである。

 

 そうして、遊泳ついでに調査をしていた【ロキ・ファミリア】だが、そこになんとティオネとティオナが【ロキ・ファミリア】に入団する前でオラリオに来る前に所属していて、二人の故郷でもあるアマゾネスの聖地とされる島国、『テルスキュラ』を治めていてそこに住むアマゾネスたちを眷属としながら、毎日戦いであり、決闘をさせている女神、カーリーが主神となっている【カーリー・ファミリア】と遭遇した。

 

 そうして、戦いと殺戮を好むカーリーはかつての眷属であるティオネとティオナは勿論、【ロキ・ファミリア】の実力に興味を示したようでレフィーヤを攫う事で勝負を挑んだのであった。

 

 これもあって、ロキはオラリオに残していた男性陣を援軍として呼び寄せたのである。

 

 そんな中……。

 

「ふぅ、やっぱりきついなぁ……」

 

「……」

 

 海蝕洞(かいしょくどう)内にてカーリーとアマゾネスの同胞に見られる中、ティオナは自分にとっての師匠のような存在でもある砂色のセミロングで口元に紗幕を巻いた美しい容姿でスタイル抜群なバーチェと戦っていた。

 

 バーチェはティオナと同じLV.6で猛毒を纏う付与魔法の使い手であり、自分が知る範囲では右手にしか付与できなかったのが全身に黒と紫の光膜として全身に付与できるようになっていた。

 

 なので彼女への接触一切が駄目であり、現状、肉弾戦では危険であった。

 

 愚痴りながらも構え、深呼吸するのをバーチェは油断なく観察しており、そして襲い掛かった瞬間……。

 

 

 

「【ファイア・ボルト】!!」

 

『っ!?』

 

 突如、ティオナとバーチェの間を炎雷が通り、それに二人は動きを止めた。

 

「これ以上、無用な戦いは止めませんか? 【カーリー・ファミリア】の皆さん。そして、助けに来ましたよ。ティオナさん」

 

「ベル……」

 

 ベルはそう、呼びかけながらティオナの元に即座に近づきつつ、笑みを浮かべて言うとティオナは一瞬、驚きつつも喜びを始めとして色んな感情から瞳を潤ませたのであった……。

 

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