兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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九十四話

 

 ベル・クラネルは今日より、【フレイヤ・ファミリア】の者達とダンジョンへと遠征に向かう。

 

 無論、既にヘディンの指示により先行して遠征における予備武装や回復薬や包帯、食料に水などの必要な物資を運ぶ輸送部隊が安全に通れるようにするための先行部隊である第一部隊に物資を運ぶ重要な輸送部隊の第二部隊には分けられている。

 

 ともかく大勢の団員でバベルへと向かうベルと【フレイヤ・ファミリア】の団員達。

 

 滅多に大勢で本拠を出ない【フレイヤ・ファミリア】が動いてくる事で他の派閥の冒険者や市民、神々の視線が移動中のベル達に集まる。

 

 

 

 

「この前は【ロキ・ファミリア】と遠征に向かっていたと思ったら、次は【フレイヤ・ファミリア】だと……」

 

「流石は【限界跳躍】……派閥の壁すら跳躍できるのか」

 

「交流関係、相変わらず凄すぎるだろう……怖い」

 

 他派閥とは交流を持たない者が多い【フレイヤ・ファミリア】と一緒に遠征しようとしているのでベルにも注目は当然、集まった。

 

『ちっ』

 

「(舌打ちしないでくださいよ)」

 

 ものの見事に市民や冒険者達からの声や手ぶりに【フレイヤ・ファミリア】は無視、あるいは舌打ちという態度で応じる。

 

 ベルは出来る限り頭を下げたり、苦笑で謝りながら進んでいき、そうして中央広場へと移動する。

 

 

 

『ベル』

 

 すると中央広場で見送りに来たのだろう【ロキ・ファミリア】のリヴェリアにアイズ、ティオナにティオネとレフィーヤ、【カーリー・ファミリア】のバーチェがいた。

 

「見送りに来てくれたんですね、ありがとうございます」

 

「それは勿論。心配でもあるからな」

 

「まさか、【フレイヤ・ファミリア】と遠征に行こうだなんて驚いたよ」

 

「ねぇ、本当気を付けてね」

 

「いざとなったらぶん殴って言う事聞かせたら良いわ……分からず屋が多いもの」

 

「無事をお祈りしています。それとこの前はありがとうございました」

 

「しっかりな」

 

 リヴェリア達から頭を撫でられながら、回復薬などのダンジョンにおいて役立つアイテムも与えられる。

 

 

 

「とにかく、無事で帰ってきてくださいね」

 

「はい、ありがとうございますアミッドさん」

 

【ディアンケヒト・ファミリア】の団長であるアミッドからも高等回復薬は勿論、エリクサーも幾つか渡された。

 

 

 

「お前、本当交流関係とか凄いよな。ともかく、頑張れよ」

 

「ベル君、帰って来るのを待っているからな」

 

【ヘルメス・ファミリア】のルルネとローリエからも携帯食料など役立つ道具を貰った。

 

 

 

「我らが女神に誇れる成果を勝ち取るぞ」

 

『おおおおっ!!』

 

 団長であるオッタルは言葉短めに皆へと言い、こうしてベルにリリルカ、【フレイヤ・ファミリア】はダンジョンへと向かうため、バベルの中へと入っていくのであった……。

 

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