兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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九十五話

 

 オラリオの中でも頂点に近い権威と勢力を有するのが最大派閥の一つである【フレイヤ・ファミリア】であり、【ロキ・ファミリア】とは敵対関係にある派閥だ。

 

 どちらかというと競い合う関係なので出会ったからといきなり殺し合いを始めたりするような険悪なものではない。特に理由が無い限りは互いに不干渉である。

 

 ベル・クラネルは【ロキ・ファミリア】と遠征をした訳だが、今は【フレイヤ・ファミリア】と遠征をしていた。

 

「愚兎、お前に第二部隊を任せる。私は第一部隊の指揮で忙しくなるからな」

 

「ぇ……」

 

 そしてベルはリリルカのサポートを受けながら、遠征において必要な物資や予備武装などを務める輸送部隊である第二部隊の指揮をヘディンから任されてしまった。

 

 師匠から指揮を任されてしまった以上はなんとでもやり遂げるしかない。ま、救いはベルのサポーターであるリリルカには指揮や采配の才能が有るので彼女の支援を受けられる事である。

 

 ともかく第一部隊として先行したオッタル達から少し遅れてベル達、第二部隊はダンジョンを進み始める。

 

 一応、【ロキ・ファミリア】でもそうだったように18階層で合流をしての再配備という事になっていた。

 

 

『うおおおっ!!』

 

 こうして第二部隊の【フレイヤ・ファミリア】の団員達は物陰や壁から産出されるモンスターへと向かっては瞬殺していった。

 

「(やっぱり、連携では無いなぁ)」

 

 戦いぶりとしてはフレイヤの命令もあるので同士討ちはしておらず、そして自分達の本拠で手合わせをしているので技と駆け引きを理解しているが故に互いが互いの動きを理解しているので連携はしていないが邪魔もし合わないという気用な戦いをしていた。

 

 ベルは仲間割れしない事に安堵しながら苦笑する。

 

 

 

「これはこれで器用ですね……」

 

「だね、びっくりしたよ」

 

 リリルカも器用に連携はせず。しかし邪魔もせずにモンスターを倒していく【フレイヤ・ファミリア】の戦い方に苦笑し、ベルは頷いた。

 

 ベルも輸送隊へと襲撃をしに来るモンスターを瞬時に剣閃を振るう事で斬滅する。

 

「なんか、『ドロップアイテム』いつもより出てないか?」

 

 魔石を砕いてモンスターを倒している【フレイヤ・ファミリア】の団員達はいつもより、『ドロップアイテム』が出てくる事に疑問を持った。

 

 

 

「だな、こんなに出た事無いぞ。今まで」

 

「それは僕の影響ですね。『幸運』っていう発展アビリティを持ってるんですよ」

 

 『白兎って幸運を招くものだっけ?』

 

 ベルの返答にリリルカ以外の全員が疑問に思った。

 

 ともかく、ベル達は進みに進んでいき、あっという間と言っても良い程の速度で18階層に到着するのであった……。

 

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