兎は炉神に想いを捧ぐ   作:自堕落無力

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九十七話

 

 現在、ダンジョンにて『遠征』を行っているのはオラリオに数多くある派閥の中でも間違いなく、頂点の権威に勢力を有する『最大派閥』が【フレイヤ・ファミリア】である。

 

 その【フレイヤ・ファミリア】の遠征に実質的に同盟関係にある【ヘスティア・ファミリア】のベル・クラネルとリリルカも同行していた。

 

 ベル達は18階層で合流すると17階層まで収穫したモンスターの魔石にドロップアイテムを一度、『リヴィラの街』で証文に変えた。

 

 ベルの『幸運』によって、ドロップアイテムが出やすい状況にあるのである。

 

 因みに今回、『遠征』の目的としては【ロキ・ファミリア】の到達階層より一つ多い60階層への到達だ。しかし、もう一つとしては資金稼ぎである。

 

 何故なら、【フレイヤ・ファミリア】の主神であるフレイヤは使う時は本当に限りなく、金を使うからだ。

 

 

 

 当然、フレイヤ第一である眷属たちは諫めはしない。フレイヤが金を使えるよう、そして貧相になどならぬよう資金を稼ぐのみである。

 

 なので実はベルの『幸運』はフレイヤの眷属たちにとってありがたいものであり、絶対に口にはしないが、感謝もされていた。

 

 ともかく、やる事を済ませると再び、先行隊と輸送部隊に分かれて探索を再開する。

 

 こうして一同は19~24階層までの層域である『大樹の迷宮』へと向かった。

 

 

 

 

 やはり、ベルに対して対抗心も燃やしている【フレイヤ・ファミリア】の眷属たちは積極的にモンスターの群れを蹴散らし、魔石に『ドロップアイテム』を収穫し続ける。

 

 

 

『ガアアッ!!』

 

「良し、宝石樹だ」

 

「木竜もいやがる」

 

 24階層において赤や青の美しい宝石の実を宿す『宝石樹』を発見し、その木を守る強力な番人の怪物でLV.4に匹敵する潜在能力を有する木竜の姿も発見する。

 

 しかして自分の【経験値】の糧とすべく、団員達は戦い、そうして屠ると木竜の魔石とドロップアイテム、宝石樹の実も収穫した。

 

 

 

『ブブブブ』

 

「ちっ、ブラッディー・ハイヴか……流石に面倒だ」

 

 進んでいるとダンジョンの壁面、樹洞に埋め込まれている松毬型で全長は七Mで黒紫の醜悪な果実のような外見で粘度の高い放出液で獲物の動きを止め、ダンジョンと直接繋がっている事で蜂のモンスターである『デッドリー・ホーネット』をかなりの速度で量産できる『ブラッディー・ハイヴ』を発見。

 

 

 

 大量の『デッドリー・ホーネット』が羽音を鳴り響かせながら立ちはだかるが……。

 

 

 

「なら、僕がやります。【聖火降臨《フローガ》】――【ファイアボルト】」

 

 ベルは長射程な炎雷の弾幕を放つ事で『ブラッディー・ハイヴ』と『デッドリー・ホーネット』を諸共、滅したのであった……。

 

 

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