ChanGe   作:名無しのR

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 今回でステイン戦終了です。


手の届く範囲を……守るもんだ

 保須襲撃事件1時間前。

 雰囲気がよい大人なバーへ招かれたステイン。

 そこに黒い靄のバーテンダー、手の仮面を被っている女性、学生服に身に纏っている少年の3人がいる。

 

「なるほどなぁ……おまえたちが雄英襲撃犯……その一団に俺も加われと」

「ええ頼めますか先輩」

 

 やわらかい言葉で頼み込む死柄木弔。

 

「目的はなんだ?」

「まあ現行ヒーロー社会の破滅、特にオールマイトを殺したいのとこういった生意気なヒーロー志望な子供を殺したい」

 

 見せられた写真を見ながら、今回の雄英体育祭で活躍した生徒が数人。その中で1人学生服の少年を見つけた。

 

「興味を持った俺が浅はかだった…目的はあるが信念がない…ゆえにッ!!」

 

 死柄木弔へ斬りかかる。

 それを止めるために黒霧は個性を出し、流も対応したが先に蹴られダウン。

 背中の刀で黒霧を斬りながら、近づいてきた死柄木弔へナイフを投げて動きを止めた。

 そして、刀で斬った黒霧と流の腕から出ている血を舐めて動きを封じた。まるで金縛りにあったかのように全身が硬直。

 刀で斬りかかるとの同時に左手で受け止めて崩壊させる。すかさずナイフ2本のうち1本を右肩に刺しながら押し倒し首にナイフをあてる。

 

「英雄(ヒーロー)が本来の意味を失い偽物が蔓延るこの社会も徒に力を振りまく犯罪者も粛清対象だ……」

「はは確かにあなたがいっていることは理解できる。しかし、僕たちが何も信念がない?笑わせないでほしいですね!起きろ身体(・・・・・)!」

 

 先ほどまで倒れていた流は身体を起こしステインを見下していた。

 

「彼女はいずれこの世界を崩壊させるヴィラン。そんな彼女に信念がない?おかしいですね。僕がここにいるのはそんな彼女が掲げた「言わなくてもいい」!?」

 

 首にあててるナイフを壊して起き上がる。左手を構えながらステインを睨みつける。

 

「私には信念はない。だが、ここにはな燻ぶっているんだ。オールマイトを潰したいと!いい、あんなゴミが祀り上げられるこの社会をメッチャクチャにぶっ潰したいのよ!」

「それがお前か。いいだろう今を壊す、この点に於いて俺たちは共通している。信念はまだないが、想いはある」

「協力「始末するのはそれを見届けてからでも遅くはない」死柄木弔」

「結局始末するの」

「では、彼ステインに仲間入りに「要件は済んだ!さぁ保須へ戻せ」せっかちですね」

 

 

 場面は移り変わり、その様子を見ている死柄木弔と黒霧。

 

「先輩押されているじゃん」

「彼の実力はやはり本物」

 

 斬撃を飛ばす姿を見て結果が目に見えていた。

 問答している際、雰囲気が変わったのを見ていた。

 

「もう少しで終わる。さて、脳無はどう?」

「3体の内2体は不能ですね」

「なに?」

「どうやらエンデヴァーがいるようで」

 

 ステインがいる現場へ向かう脳無を追うエンデヴァー。

 うまく細い体で攻撃をかわしつつ目的地へ向かっている。

 

「こっちも終わりそうね」

 

 刀を消して代わりに鋭いナックルダスターと腕に刃を生やしている出久の姿だった。

 


 

 振りかぶった拳がステインの頬を捉えふっ飛ばしていく。追いつくために近づく出久。2本の刀で反撃するステインを腕の刃で受け流し、両腕を掴み腹へ膝蹴りを入れる。再度腹へ拳を入れ上方へかち上げる。

 

「閃華素流殴打術 鬼芯八重芯」

 

 足に力を込めてステインの元へ飛び込む。その腹に拳を入れる。一撃、二撃、三撃目でビルを超える。

 屋上に着地した出久は骨の紐を作り出し落下するステインを縛り上げ回収する。

 

「とりあえず終わり」

 

 捕縛したステインを抱えながら玖璃たちの元へ。

 さっきまで倒れていた二人が起き上がっており、出血はしているが命に別状はなかった。

 

「すまないプロの俺が足手まといだった」

「まあ生きているだけ問題ねぇな」

 

 いつまでも下を向いているガリ勉眼鏡を見て苛立った出久はそいつの頭を殴った。

 

「っ~!?な、なにするのですか!?」

「いつまで後悔しているガリ勉眼鏡?お前が早く来なければネイティブさんは死んでいた。まずは全員助かったと喜べ」

「ぼ、僕はヒーローとしてあるまじき行為を!」

「復讐だろ。お前インゲニムウさんと似ているからな」

「兄をご存じで!実力がともわなかった。だからあんな醜態を。もう少し冷静になれば!」

「復讐があると目の前は狭まるもんだ。けど、人としては正解だ。どこの奴でも家族やダチがやられればそうなってしまう。だからこそ、実行できたものには達成感と罪悪感が芽生える。けど、それを実行できないのでは感性が変わってしまう。ステインのようにな」

「だったら復讐するなってこと!?」

「最後まで聞け。お前は結果的に復讐はできなかったな。けど思ってしまったのはないか。殺さずに済んだと(・・・・・・・・)」

「!!」

「それでいい。復讐は自身を後悔するはめになるからな」

「で、ですが」

「お前の信念はなんだ」

 

 そう聞かれた飯田は考えていた。そして思い出した。兄の言葉を。

 

「迷子を迷子センターへ連れていけるヒーロー」

「なら目指せ、お前の兄が通った道は険しいぞ。弟」

「ぼ、俺の名前は飯田天哉です。そしてインゲニウムを継ぐ者だ!」

 

 路地裏から出るとグラントリノを発見した。

 

「グラント「座ってろっつったろ!!」ごめんなさい!!」

 

 捕まえたステインを見たグラントリノはすぐ出久を見た。

 

「お前さんがやったのか?」

「あったりまえだろ。持っていないのと怪我人がいる。俺が前に出ないと面倒だろ?」

 

 そうこうしているうちに様々なヒーローが此方へ集まってきた。

 4人姿を見て応急処置をする時、空から気配がした。

 

「伏せろ!」

 

 グラントリノの言葉で全員が伏せると空から脳無が現れ、玖璃だけ連れ去らわれた。

 それに反応したのが出久と縛られていたはずのステイン。

 息の合ったコンビネーションで脳無の捕縛と玖璃の回収をした。

 

「全ては正しき社会の為に。贋物……正さねば、誰かが血に染まらねば…!英雄を取り戻さねば!!俺を殺していいのは本物の英雄(オールマイト)だけだ!!」

 

 立ったまま気絶するステイン。

 その圧倒的な気迫に誰もかが動けななかった。

 最後まで社会を正そうとした男の姿は狂気を孕む怪物。

 

「殺さねぇよ英雄(オールマイト)は」

 

 出久の呟きを誰も聞くことはない。

 のちにこの姿はある者たちが集まり最大の戦いの始まりの狼煙になるとはまだ知らない。

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