ChanGe 作:名無しのR
ヒーローに憧れる子供たちは多くいる。
しかし誰でもなれるとは言えない。
世界総人口の約8割が超常能力、個性を持つに至った超人社会、約2割には無個性というなんの力も持たない人がいる。
青海玖璃もその一人である。
青海玖璃の家族構成は単身赴任の父と専業主婦の母の3人家族のいたって普通である。
しかし、玖璃は無個性で生まれた。指に火を灯す個性の父と遠いものを掴む個性の母から生まれたが、片一方の個性を引き継ぐか両親の個性を合わさった個性を持つか、例外中の別の個性を持って生まれる、そして玖璃は何も持たない無個性で生まれてしまった。
人とは少しだけ違う玖璃を玖璃の両親は愛情をもって育てた。個性を持っている人たちにも対抗できるように強くすることもした。
過剰な愛と思われるが、オールマイトがいる今の世の中がいつ終わるのか、この子の将来に選択肢を持たせられるようにと。
そんなある日彼女の人生を変える出来事が起きた。
玖璃が通う折寺中学校では新学期を迎えていた。
「え~お前らも3年ということで進路希望のプリントを配る。ま、全員ヒーロー科志望だよね!」
各々の個性を出してアピールをしている。そんな中先生がある生徒を指して話し始めた。
「そう言えば爆豪は雄英志望だよな」
「ああ!あのオールマイトを超えて俺はトップヒーローと成り、高額納税者ランキングに名を刻む!」
爆豪勝己は後ろにいる玖璃を見て、ニヤっと笑い高らかに宣言した。
「こいつと一緒に上を捕る!」
「お、そうなのか?青海も雄英志望か?」
「まあ、サポート科か経営科にしようかと」
女子生徒からの目線は厳しいのを感じながらも玖璃は幼馴染を睨んでいた。
青海玖璃と爆豪勝己は幼少期からの付き合いであり幼馴染といわれる関係である。
放課後、勝己に話しかけられた。
「おい」
「なに、勝己?」
「まだ出してねぇのか?」
「当たり前じゃん。私は無個性なんだよ。少しでも将来に備えないとね」
俯きながら話そうとしたが用事を思い出した玖璃は先に教室を出て行った。
校門を出て近道しようと裏道を通って行く。
線路の下を通った時。
「Mサイズの…隠れミノ…」
玖璃はその場を前のめりに回避し距離を開けた。
「身体強化の個性持ち…だいじょ~ぶ身体を乗っ取るだけだからさ!」
ヘドロヴィランが流動的な触手が玖璃に向かってくるがさらに距離を開けて攻撃を回避した。
その時、マンホールの蓋が勢いよく吹っ飛んでいき、中から2メートルはある筋肉質の男が出てきた。
「大丈夫!私が来た!」
ヘドロヴィランを拳一つで吹っ飛ばした。
風圧で目を開けられない玖璃は腰を落としながら耐えた。ゆっくり目を開けるとそこにいたのはNo.1ヒーローオールマイトその人だ。
「大丈夫か少女よ!」
「は、はい!ありがとうございます!」
「それでは今後も応援よろしくね!」
足に力を込めて飛んで行ったオールマイトを見つめながら急いで目的地に向かった。
用事を終えた商店街の帰り道何故か人だまりができていた。そこを除くと先ほどのヴィランと似たヘドロが人質を取って暴れている。人質も抵抗しているが剝がせる見込みがない。
玖璃の目には見えてしまった捕まっているのが勝己だということを。
なぜか走っていた。あの目だ。また、あの目を見てしまった。勝己は耐えるができるのにそれでも玖璃は走っていた。助けるために。
静止させようとするヒーローの声を無視し手に持っていた小麦粉を破きヘドロヴィランに掛けた。
出ている勝己の右腕を掴み、引きずり出そうとしていた。
「何で来た!?」
「わからない。だけど後悔はしたくないから!」
しかし襲い掛かってきたヘドロヴィランの攻撃が2人に襲い掛かってくる。だが、その2人が消えた。
「ガキ共大丈夫か?」
コートを羽織った男が2人を掴んでいた。そのまま2人を置いてヘドロヴィランへ向かって攻撃をしようとした瞬間後ろからオールマイトが現れヘドロヴィランを吹っ飛ばした。
その後、ヒーローに叱られる玖璃と耐えたことを褒められる勝己の2人。先に解放された玖璃は自宅に帰る道中、オールマイトと遭遇した。
「少女がいた!」
「オールマイト!?どうしてここに!?」
「君に提案を!」
「その前に少女よ名前を教えてもらっても?」
「青海玖璃です」
「では、青海少女私の提案だが聞いてくれるかい?」
オールマイトの提案とはオールマイトの個性を継がないかということ。
オールマイトの個性はワン・フォー・オール。1人が力を培い、また一人と力を培ってきた聖火の如く引き継がれた個性。
そして、ある戦いにより後遺症を持ちながらもヒーロー活動をしてきたが後進育成と引退を考えて後継者を探していた。そこに現れたのが玖璃だった。ヒーローではない玖璃はその場にいる誰よりもヒーローとしての本質”考えるよりも先に体が動いた”それができる人がいない。
個性のない玖璃には大変魅力的な提案だった。それでもゆっくりと時間が欲しいため返答を2日後海浜公園で集合となった。
玖璃はその夜考えていた。オールマイトの個性を引き継ぐか否かを。しかし考えても答えが出ず寝てしまった。その夜、玖璃が幼少期にあった事件を夢に見ていた。
誘拐犯に攫われたときにヒーローではない人に助けられた思い出を。
月明かりに照らされる綺麗な太刀筋が玖璃を攫った誘拐犯の首に一撃入れていた。
見ていることしかできなかったか玖璃の元へ来て撫でながら抱き上げてくれたことを。
”安心しろもう怖いものはない”その言葉を耳にしながら泣きつかれたのか寝てしまった。目が覚めると玄関で目を覚ました。父と母に泣きながら抱きしめられてことの顛末を話した。後日警察にそのことを話すと玖璃が攫われた場所の近くから手足を拘束された男が見つかったそうだが、犯人もその姿を見ていないと言う。ただ、犯人がいうには玖璃を助けた人は個性は使用していないという。
玖璃はまた会いたいと思った。どうしたらそこまで強くなれるのか、無個性の女でも貴方みたいになれるのかそれ以降会うことはなかった。
玖璃はそれ以降心の中に燻る何かがあった。それを自覚したのは今回の出来事で自覚してしまった。”たとえどんな不利な状況でも条件でも力を振るえる己の正義”を見出していた。ヒーローが一番近道だが、それこそ警察官や自衛官、消防官でも人のために何かをしたいという感情があった。
そして二日後海浜公園でオールマイトとあった。
「答えは見つかったか?」
「はい。その提案吞ませてください」
笑ったオールマイトは大きく頷いた。
「では、食え!」
オールマイトから差し出された髪の毛を貰ったがこれを食えと言われ頭が回らない玖璃。DNAなら何でもよいと言っていたが今どきの女子にそれはない。
なんとかかんとか食べた玖璃は促された通り力を振るってみた。
海に衝撃が走り海面が抉れた。
「これがワン・フォー・オールの力さ。青海少女!」
「す、すごいですね。腕が腫れてきました」
「だ、大丈夫か!?」
大きく腫れた右腕を見せながらハイライトがない瞳に涙を浮かべながら笑ってみせた。
「オールマイト、大丈夫です。次は怪我をしないようにします」
ヒロアカ最終回を迎えましたね。1週間たったのでネタバレしてもいいですか?
結論いうと出久は無個性に戻ってもヒーローを目指していましたね。ヒーローは誰でもなれる、そんな思いが出ました。
映画も見に行きましたが、感想としては映像はクオリティは前回と変わらないじゃないかな?内容は話さないので。まだ行っていない人は見に行ってね!