~IS~好きな機体で駆け抜けろ   作:豆紳士

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前に投稿してから半年以上経っていた・・・


第十二話

ーside勝輝ー

 

 

 

「ん~・・・にわかに信じがたいわね・・・」

 

「はぁ・・・」

 

 

 

クラス対抗戦で謎の襲撃者を撃破した後、俺は生徒会室にて事情聴取を受けていた。相手は先生ではなく水色の髪と赤い眼が特徴のIS学園生徒会長「更識 楯無」先輩だった。先生方は被害の調査や生徒達のメンタルケア等に忙しいので代わりに生徒会で事情聴取をする事になったようだ。俺は起きた事を話したが更識先輩が困ったような顔をする。嘘を言っているつもりはないがまぁ信じられないだろうな。俺だってあれが何だったのか何故扉のロックが解除出来たのかまったく分かっていない。

 

 

 

「嘘を言っている訳ではないんですが・・・」

 

「それはそうだろうけどさぁ・・・」

 

 

 

埒が明かない。いっそのこと「自分が襲撃の犯人だ」とでも言えばいいのだろうか?でもそんなことをしたって意味がないな。沈黙が数秒続いたとき・・・

 

 

 

コンコン ガチャ

 

「失礼します。彼の機体の解析が終わりました会長」

 

 

 

扉がノックされ一人の女子生徒が入って来た。

 

 

 

「お疲れ虚ちゃん。何か分かった?」

 

 

 

虚ちゃんと呼ばれた女子生徒は三年生で生徒会の会計の「布仏 虚」先輩だ。クラスメイトの布仏さんのお姉さんらしいが彼女とは対照的でしっかり者って感じがする人だ。調査に協力するために学園側に渡した待機状態のバスターを鍵付きの箱から取り出し更識先輩に渡した。

 

 

 

「それが・・・」

 

 

 

布仏先輩が困り顔をする。曰く扉のロックを解除出来た手がかりが何一つ出なかったらしい。そもそもアリーナの扉がロックされたことや通信障害の原因も不明のままで今回の事件の解明は難航しそうだな。

 

 

 

「結局手がかり無しか・・・」

 

「すみません・・・」

 

「いいのよ。虚ちゃんは悪くないから」

 

 

 

先輩方は疲れた顔をする。IS学園の生徒会長となればいろいろと大変なのにこんな事件まで起きたらシャレにならないだろうね。

 

 

 

「まぁ詳しい事はこれからの調査次第ね。とりあえず返すわ貴方の機体を」

 

「どうも・・・」

 

「聞くことは聞いたから今日は帰っていいわ」

 

「分かりました」

 

 

 

待機状態のバスターを更識先輩から受け取った。今回の襲撃事件や学園側で解析された事を後でエリカさんに報告しておこう。部屋を出ようとしたとき

 

 

 

「秋月君」

 

 

 

更識先輩に呼び止められた。

 

 

 

「はい?」

 

「今日はありがとう。貴方のお陰で生徒達は無事に避難出来たわ」

 

「俺は・・・出来ることをやっただけですよ」

 

「それでもね」

 

「・・・失礼します」

 

 

 

俺は生徒会室を出る。まさか礼を言われるとは思わなかった。どう返事していいか分からずに逃げる様に出てしまったがこれでいいのだろうか?取り合えず自室に帰ろう。今日は疲れた・・・。

 

 

 

ーside楯無ー

 

 

 

「虚ちゃんはどう思う?」

 

「彼は黒幕ではないと思います」

 

「なぜそう思ったの?」

 

「彼の経歴からして学園を襲撃する力があるとは思えないからです。」

 

 

 

確かに虚ちゃんの言う通りね。彼「秋月 勝輝」君はISの適性が発覚するまでは何の変哲もない一般人でしかなかったわ。学園に入学する時に彼の経歴や機体に関する資料を見たけど特質するところもなく機体の方もピーキーな物で正直使いこなせるとは思ってなかった。そんな彼がクラスメイトであり同じ男性操縦者である「織斑 一夏」君と同じクラスメイトでイギリスの代表候補生の「セシリア・オルコット」ちゃんとクラス代表を賭けて試合をすると聞いた時は少し彼らに同情した。秋月君も織斑君も多少の差はあれどどちらとも素人だし代表候補生のセシリアちゃんに完敗するだろうと思った。しかし結果は違った。セシリアちゃんに織斑君は善戦し秋月君は勝利したわ。素人のはずの彼らの実力は思った以上に高く私を含めた上級生も驚いていたわ。結局クラスの代表は秋月君とセシリアちゃんが辞退したことにより織斑君が就任する事になったけどそれでよかったのかは疑問に思うわね。新入生達にはいい刺激になったと思ったのだけれど織斑君とは対照的に秋月君の評判は良くなかった。ハンデを巡るやり取りや試合中の戦い方、祝賀会での発言が原因だとは思うけど彼を"卑怯者"と批判する子が多かったと聞いているわ。正直彼への批判の中には専用機を持っている事に関する嫉妬や女尊男卑の思想からきているものが少なからずあると思うけど聞いていていいものじゃないわね。

 

 

 

「会長はどう思いますか?」

 

「虚ちゃんと一緒よ」

 

「そうですか・・・」

 

「ただ・・・」

 

「ん?」

 

 

 

今回の事件で彼は襲撃者である黒い機体の急所を撃って破壊した。恐らくアレはISだと思うけどISならば人が乗っている筈で彼が来る前から戦っていた織斑君と凰ちゃんは動きから「もしかして無人機では?」と通信で話していたけれど当然彼はその話を知らない筈なのになんの躊躇いもなく撃った。だから彼に「無人機だと分かって撃ったのか」を聞いたら彼は「よく分からないまま撃った」と答えた。その話を虚ちゃんにした。

 

 

 

「・・・なるほど」

 

「どう思う?」

 

「嘘ではないでしょうが・・・彼はいざという時には迷わず引き金を引けるようですね」

 

「そうね・・・彼には監視が必要ね」

 

「はい・・・」

 

 

 

男子生徒の入学に今回の襲撃事件・・・今年は今までにない出来事が多いわね。しかもまだ新入生が入ってからそんなに経っていないのに・・・どうしてこうなるのかしらねぇ・・・。

 

 

 




ゲームとか他に楽しい事があるとつい達筆しなくなるのを何とかしたいなぁ・・・。
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