~IS~好きな機体で駆け抜けろ   作:豆紳士

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臨海学校編です


第三十二話

ーside一夏ー

 

 

「海だ!」

 

 

 

バスの中で楽しそうな声が響いた。今日からIS学園での臨海学校が始まる。校外学習とは言え久しぶりに海で遊べるとなるとテンションが上がるな。箒達も落ち着かない様子だから楽しみなんだろうな。バスが旅館の前に止まり皆が次々と降りていく。

 

 

 

「起きろよ秋月。旅館に着いたぞ」

 

「ん・・・ああ、ありがと・・・」

 

 

 

隣の秋月を起こす。出発してからずっと腕を組んで寝ていたけど疲れているのか?俺達もバスを降りて整列する。

 

 

 

「ここが今日から三日間お世話になる花月荘だ。全員粗相のないように。挨拶」

 

「「「よろしくお願いいたしまーす」」」

 

 

 

千冬姉の号令で全員で挨拶をする。立派な旅館だな。こんなところにはなかなか来れないだろうな。

 

 

 

「はい、こちらこそ。当旅館の女将の清洲 景子です。お越しいただきありがとうございます」

 

「今年は男子が二人いるのでよりご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします」

 

「いえいえ、生徒さん達の良い思い出になれば幸いです」

 

「では部屋割りを確認し荷物を置いたら自由行動だ」

 

「「「はーい」」」

 

「織斑と秋月はついて来い」

 

「「はい」」

 

 

 

千冬姉に言われ俺達は旅館に入っていった。そう言えば俺が泊まる部屋って何処なんだろ?部屋割りには書いてなかったけど・・・まさか廊下で寝ろとは言わないよな?

 

 

 

「ここだ」

 

「え?ここって・・・」

 

「・・・織斑先生の部屋だな」

 

 

 

案内されたのは千冬姉の部屋だった。なんでだろう?

 

 

 

「最初はお前達だけの個室という話だったんだがなそれだと絶対に女子が押しかけて来るだろうって事で織斑は私と、秋月は隣の部屋で山田先生と同室となった訳だ。これなら女子も近づかないだろ?」

 

 

 

そうだったのか。確かに鈴やラウラは来るかもしれないな。特にラウラは知らない内に布団に入りこんできそうだ。

 

 

 

「一応言っておくが私はあくまでも教員だという事を忘れるな」

 

「はい織斑先生」

 

「秋月もいいな?」

 

「はい」

 

「よろしい。今日は一日自由行動だ。荷物を置いたら好きにしろ」

 

「「はい」」

 

 

 

それじゃ早速海に行くか。皆が待っているし。おっと秋月にも声を掛けておくか

 

 

 

「秋月、荷物置いたら海行こうぜ」

 

「俺は行かんぞ」

 

「え?」

 

 

 

行かないだと!?夏だぞ?海だぞ?なんでだ?

 

 

 

「なんでだよ?」

 

「明日テストする装備のマニュアルを読まなきゃならんのでな」

 

 

 

秋月はバックから辞書のような物を取り出した・・・かなり分厚い。

 

 

 

「それ、読むのか?」

 

「ああ、読みながらISの操縦なんて出来ないからな」

 

「折角海に来たのに勿体ないぞ」

 

「事前に読んでいたからあと少しで終わる。行くならそれからだ」

 

「・・・分かったよ。絶対来いよ」

 

「読み終わったらな」

 

 

 

秋月は隣の部屋に行った。確かに臨海学校は授業の一環だけどそこまで堅苦しくしなくたっていいじゃないか。付き合い悪いなアイツ・・・この間の買い物の時だっていつの間にか居なくなるしなんでだろう?まぁ後で来るならいいか。

 

 

 

着替えて砂浜に立つ。火傷するような熱さが迎えてくれるこの感じ何年ぶりだ?やっぱ海はワクワクするな!

 

 

 

「遅いぞ一夏」

 

「一夏さん、待っていましたわ」

 

「一夏、遊ぶわよ!」

 

「一夏、僕と一緒に泳ごう」

 

「おい嫁、待たせ過ぎだぞ!」

 

「あ、織斑君だ」

 

「ビーチバレー一緒にどう?」

 

 

 

皆が先に来て待っていた。心なしか目が輝いているように見える。やっぱ皆海で遊びたいよな。よし、沢山遊んで思い出を一杯作るぞ!

 

 

 

ーside勝輝ー

 

 

 

「ふぅ・・・」

 

 

 

部屋に入ってすぐ寝っ転がる。畳の上で寛ぐのはいつぶりだろうか?織斑は海に行ったようだな。俺が行かなくてもわざわざ呼びに戻っては来ないだろう。コッチは追加装備の調整とかで疲れているから休ませてもらおう。遊びに来た訳じゃないしな。

 

 

 

窓から入る海風、障子越しの暖かい日差し、誰も居ない静かな時間・・・この穏やかさはIS学園では絶対にあり得ない事だった。今はそれを楽しもう。誰にも邪魔されずにゆっくり出来る・・・眠くなって来たな。このまま寝てしまおう・・・目を閉じ眠りに入る。願わくばこの穏やかな時の中に居たい。ずっときっと永遠に・・・

 

 

 

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