「どうしました?織斑先生」
≪さっきの試合でのオルコット機のダメージが思ったより大きく修理に時間が掛かる。だから補給と点検が終わり次第直ぐに出ろ≫
おいおい、こっちは今さっき戻ってきたばっかりなんだけどなぁ・・・。少し休みたいがアリーナの使用時間が限られているんじゃ仕方がない。
「分かりました。もう終わったようなので出ます」
補給作業に充たっていたロボットアームが戻っている。俺はバスターに触れ装着しチェックする。エネルギー、弾薬は補給完了。機体の方は問題なし何時でも行ける。カタパルトに機体を乗せ合図を待つ。
≪準備できました。秋月君、発進どうぞ≫
山田先生から合図が来た。さぁて、行こうか。
「秋月 勝輝、バスター発進!」
アリーナに飛び出し中央辺りで待つ。対面のピットから白いISを纏った織斑が出てきた。あれが倉持技研が開発した「白式」か。武装を両脇に抱え構え撃てる状態にしておく。
「よろしくな、織斑」
「ああ、よろしくな・・・」
織斑が仏頂面でこっちを見ている。緊張でもしているのか?
「どうした?」
「さっきの試合だけど動けない相手を撃つのは流石に酷くないか?」
「さっきの試合」って俺とオルコットの事か?たしか試合の様子は見えない様になっていたはずだが・・・。
「観ていたのか?」
「ああ、最初から最後までな」
どうゆうことかは分からんが詳しい事は試合が終わってから確認しよう。今は目の前のことを片付けるかな。
「いくらなんでもアレは、」
≪織斑、秋月、話は後でしろ。始めるぞ≫
おっと織斑先生がお怒りだ。
「さっさとやろうぜ」
「・・・わかったよ」
試合開始の合図が鳴った。それとほぼ同時にビームライフル、ガンランチャー、ミサイルを一斉に撃つ。織斑は試合を観ていたのならこっちの武装や戦法はある程度知っているはずだ。だから初手で火力を叩き込んで一気に畳み掛ける。
「うわっ!?」
絶叫する織斑を爆煙が包む。これで終わるとは思ってはいない。
「まだまだぁ!!」
爆煙から織斑が出てきた。刀を構えながらこっちに向かってくる。一定の距離を保ちながら射撃を続ける。静止した方が命中率がいいが織斑の白式は近接武装しか持っていないので接近されない様にするのが大事だ。それにしても結構いい動きをする。見ていたとしてもここまで回避されるとは意外だ。これじゃ狙撃砲の直撃は狙えないだろう。ガンランチャーを前にビームライフルを連結し散弾砲を構える。
「今ならいける!!」
武装の連結をしたため弾幕が止んだ。その隙を突いて織斑は突進してきた。斬撃が当たる直前で散弾砲を撃つ。無数の弾丸が白式に殺到する
「うわっ!?」
被弾し白式はバランスを崩す。至近距離から散弾を食らえば相当なダメージになるはず。怯んでいる内に距離を取り接近されない様にしながら散弾砲を撃つのを繰り返す。散弾のため一発の威力は低いが確実にダメージを与える。このまま行けばシールドエネルギーを削り切ることが出来そうだ。
「一か八か!!」
織斑がまた突進をしてきたので発射する弾丸を榴散弾に変え撃つ。被弾などお構いなしに突っ込んできた白式の手には白く光る刀があった。あれは・・・!!第一回モンド・グロッソ戦で織斑先生が使用していた「雪片」か!?映像で何度も観たがアレに当たる訳にはいかない。
「うぉぉぉぉ!!」
「ちぃっ!」
後退しながら散弾砲を撃つ。白式は今まで蓄積したダメージがある。それにアレを使おうとすれば・・・。
「試合終了!!勝者、秋月 勝輝」
「え!?」
「ふぅ・・・」
試合終了の合図が鳴った。織斑は何が起こったのか分からず固まっているが終わったのならさっさと戻ろう。ピットに戻り機体をハンガーに固定し展開状態のまま降りる。ロボットアームが伸び補給作業が始まる。その様子を見ながらイスに座る。
「疲れたよ・・・」
さすがに連戦は疲れたが熱の冷めない内に戦えたのは寧ろ良かったのかもしれない。それにしても白式にかつて織斑先生が現役時代に使用していたIS「暮桜」と同じ武装の「雪片」があったとは予想外だった。しかも終盤に単一仕様能力の「零落白夜」を使ってくるとはな。もしアレで切られていたら負けていたかもしれないがアレは自身のシールドエネルギーを消費するため使いどころが難しく下手に使うと今回みたいに自爆してしまう。織斑先生は相手を確実に仕留める時に使って第一回モンド・グロッソ戦を優勝している。今の織斑には使いこなせないだろうが素人とは思えない程いい動きをする。経験を積めばアイツは化けるかもしれない。
「ふぅ・・・」
この後は織斑とオルコットが戦うだろう。どうせ試合の様子は観れないだろうから今のうちに今日のことをレポートにまとめておこう。週末にモルゲンレーテ社に行った時にエリカさんに提出しなくてはならないのでね。そういえば俺の試合の様子を織斑は観ていたらしいから後でその件のことも確認しておこう。端末を取りレポートを書き始めた時に試合開始の合図が聞こえた。
原作の流れは殆ど忘れたのでちょいちょいアニメを観ながら書いています。
ゆっくり更新ですが完結まで頑張っていきたいと思います。