闇堕ち五月はもう止まらない   作:たかきょう

10 / 19
第10話.波乱の結果発表

 

 

それから、しばらくして...期末試験の結果が返ってきた。

 

 

肝心の五つ子達の試験結果はというと...

 

 

 

 

中野一花

 

 

国語 24点。 数学 40点。 理科 37点。 社会 36点。 英語 28点。 合計 165点。

 

 

中野二乃

 

 

国語 19点。 数学 22点。 理科 38点。 社会 27点。 英語 45点。 合計 151点。

 

 

中野三玖

 

 

国語 35点。 数学 41点。 理科 40点。 社会 70点。 英語 20点。 合計 206点。

 

 

中野四葉

 

 

国語 43点。 数学 21点。 理科 28点。 社会 33点。 英語 32点。 合計 167点。

 

 

中野五月

 

 

国語 52点。 数学 44点。 理科 75点。 社会 43点。 英語 48点。 合計 262点。

 

 

 

 

このような結果となった。

 

 

 

 

「ねぇ、一花...伸び悩んでる気もするけど何かあった?」

 

 

「いやいや!単に仕事が忙しかっただけだよ!それに一応、赤点を回避した科目も増えたんだし...」

 

 

まず、一花は仕事で忙しかったという都合のせいでもあったのだろうか?前回と比べると点数自体は伸びたとはいえ、普通に勉強していた他の姉妹達と比べると伸びの幅が低い結果となった。それでも、赤点を回避した科目が増えただけでも進歩とは言えるのだが...

 

 

「おやおや~?二乃も五月ちゃんと喧嘩して家出したにしては結構、頑張ったんじゃないかな?」

 

 

「えっ!?まっ...まぁ!さすがにここで私が頑張れなかったら、あんた達やあいつ...上杉にも悪い気がするし?その...一応よ!」

 

 

次に二乃だが、こればかりは五月と喧嘩した後の家出の影響もあるので仕方がない。むしろ、赤点を回避できた科目が一つ増えただけでも頑張ったと言える方だろうか。

 

 

「悔しい...英語があと10点高かったら...」

 

 

「まぁまぁ!気にしないで!私なんかと比べると三玖は凄いんだから!」

 

 

「四葉...」

 

 

続いて三玖は5科目の内、4科目が赤点回避と前回と比べてかなり成長している。総合点も200点超えで姉妹達の中では2位の成績だった。英語の赤点を悔しがっている事から本人は全教科赤点回避を本気で狙っていたというのが分かる。

 

 

「へぇ~、四葉?そんな事を言ってる割にあんたも随分と頑張ったじゃない。まさか、総合点で抜かれるとは思わなかったわ。」

 

 

「あはは~。まぁ、私から見たら大満足の結果だったよ!前回と同じように山勘が当たったって感じかな?」

 

 

そして、四葉は3科目で赤点を回避し、総合点でも一花と二乃を超えるという大健闘を見せた。何よりも前回の中間試験の総合点が95点でそこから、72点も上昇している。以前までは姉妹達の中で学力が最下位だった事も考えると四葉にとって大きな進歩に違いない。少なくとも、本人が言ってるような山勘が当たったなどという程度のものではないのは確かだ。

 

 

 

「それにしても...」

 

 

「ほんとよ!」

 

 

「まさか、五月が...」

 

 

「全教科で赤点回避だなんて本当に凄いよ!」

 

 

 

最後に五月だが、彼女は全教科において赤点回避、並びに総合点が250点超えと前回と比べると別人と言えるレベルまでに成長していた。おまけに50点超えの科目が2科目もあり、得意科目の理科に至っては75点と姉妹達の科目の点数の中で最高点を叩き出している。

 

 

「えぇ、本当に彼に...上杉君には感謝しなければいけませんね。彼がいなかったらこんな点数...私では絶対に取れなかったでしょうから...」

 

 

風太郎とのボートの一件があって以降、五月は上杉家でも風太郎に教えを乞いながら今まで以上に全力で期末試験の勉強に取り組んでいた。

 

 

全ては自分の成績を向上させる事で家庭教師を勤める風太郎の負担を少しでも減らすために...

 

 

それとだ...

 

 

(これで、風太郎君に他の姉妹達よりも私があなたの力になれると証明できる...)

 

 

恋愛レース=風太郎争奪戦において一歩リードしておくためだ。

 

 

 

 

ピンポーン!

 

 

 

 

その時、室内にチャイムの音が鳴り響いた。どうやら、風太郎が中野姉妹達の部屋に到着したらしい。丁度、今日は家庭教師の日なのだ。

 

 

「ねぇ、フータローが来たみたい。じゃあ、私が出迎...」

 

 

「いいえ、お構い無く!私が上杉君を出迎えてきますね!」

 

 

「あっ、ちょっと...」

 

 

三玖が言い終わるよりも早く五月が立ち上がって玄関へと風太郎を出迎えに行った。

 

 

今回の期末試験の結果を見てからというものの、五月は自分が真っ先に風太郎に感謝の気持ちを述べたいと思っていたのだから...

 

 

「よう、お前ら...」

 

 

「上杉君!見てください!今回の期末試験で私は全教科で赤点を回避する事ができました!全てあなたのおかげです!本当に...本当に!ありがとうございます!!」

 

 

「おっ...おう!五月、よく頑張ったな!」

 

 

五月があまりに興奮している様子に一瞬だけ引いた風太郎だったが、五月が全教科赤点回避を成し遂げたと知ると表情を輝かせて五月を褒める。

 

 

「努力が報われるってこういう事なんですね!私、風太...いいえ、上杉君が家庭教師で本当に良かったです!」

 

 

「いや、俺もだ!俺の家庭教師としての苦労がようやく報われた気がするぜ!なぁ?五月、抱き締めてもいいか?」

 

 

家庭教師初日の四葉の時のように唐突に五月にセクハラ発言をしてしまう風太郎。これがもし、家庭教師初日の五月だったのなら、冗談抜きで警察に通報されていたかもしれない...

 

 

 

 

ギュッ...

 

 

 

 

しかし、今の五月は違った。むしろ、自分から風太郎に抱き着きにいったのだ。

 

 

「なっ!?」

 

 

「ふふっ...」

 

 

「嘘...」

 

 

「あわわ...」

 

 

五月の突然の行動に一花は動揺し、二乃は微笑ましそうに見守り、三玖は呆然として固まっている。四葉に至っては顔を赤くして両手で顔を抑えている。

 

 

 

外野がこれなのだ。抱き着かれた張本人である風太郎の動揺は相当だった。

 

 

「おい!五月!?」

 

 

「あれっ?私を抱き締めたかったんですよね?」

 

 

「いや、あれはだな...」

 

 

風太郎から見れば、苦労が報われた嬉しさのあまりに思わず、口に出てしまっただけの言葉だったのだ。

 

 

まさか、本当に五月が他の姉妹達の前でこのような行動に出るとは夢にも思っていなかっただろう...

 

 

「なぁ?五月...とりあえず、今は離してくれ...」

 

 

「あっ、すみません......嬉しかった?風太郎君?

 

 

「おいおい...」

 

 

小さな声で最後の一言を囁くと、風太郎は照れくさそうに頭を掻いて五月から視線をそらした。

 

 

「ゴホン!改めてだが...五月はもちろんのこと、お前らも本当によく頑張ったじゃないか!三玖は4科目で赤点を回避してるし、四葉に至っては総合点が大幅に上がってるな!」

 

 

風太郎にそう言われて三玖も四葉も嬉しそうにしている。一方の一花は笑顔を浮かべてはいるがどこか、落ち込んでいる様子だ。やはり、期末試験の得点が伸び悩んでるのが原因だろう。

 

 

二乃は総合点は最下位だが自らの家出が原因でそもそもの勉強時間が作れなかった面もあるため、一花ほどは落ち込んでいない。

 

 

結局、家庭教師の時間は期末試験の反省会で終わり、風太郎が家に帰ろうとした時だった。

 

 

「ねぇ、上杉。せっかくだから姉妹の中で一番の成績だった五月にご褒美でもあげたら?」

 

 

「いや、ご褒美と言われてもだな...俺に何かを買ってやるだけのお金の余裕はないぞ...」

 

 

二乃の提案に風太郎は困惑する。確かに五月に何かしらのご褒美をあげてやってもいいが、自分にそれを用意するだけの予算が用意できるとは思えない。

 

 

「違うわよ。何かを買わせようとかじゃなくて...ほら!五月とデートでもしてきたら?

 

 

 

 

その一言で風太郎と一花と三玖と四葉が動揺し、五月が心の中で二乃に感謝していたのは言うまでもない...

 

 

 

 

デートを尾行していたのは?

  • 元祖闇堕ち...中野一花
  • 最大の協力者!中野二乃
  • 現在、空気...中野三玖
  • 最大のライバル!?中野四葉
  • 将来の義妹!?上杉らいは
  • 不良キャラ、前田
  • 風太郎のライバル!?武田祐輔
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。