闇堕ち五月はもう止まらない   作:たかきょう

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第11話.一花と二乃の気持ち

 

 

(はぁ...まさか、私が軽い気持ちであんな事を言ったばかりにこうなるとはね...)

 

 

中野姉妹の長女である中野一花は一人、これまでの行動を思い出していた。

 

 

『あっ!もしかして、四葉って...風太郎君の事が好きだったりする?

 

 

あの時の発言は一花にとって、本当に冗談半分の...軽い気持ちから出たものでしかなかった。

 

 

『ううっ...!』

 

 

『えっ?四葉!?』

 

 

しかし、四葉は一花にそう言われた瞬間、ポロポロと涙を流して泣きじゃくったのだ。

 

 

『その...ごめん!よく分かんないけど...四葉を傷つけちゃったみたいだね。』

 

 

『いいのっ...!一花が悪いわけじゃないから...』

 

 

焦った一花は四葉を慰めると同時に彼女に詳しい事情を聞く事にした。四葉は最初は話そうかどうかを迷っていた様子だったが、しばらくして意を決したようで自らと風太郎の過去の出会いとその後の葛藤を一花に話したのだ。

 

 

その内容で一花が特に驚いたのが、【ホテルにて風太郎に一花と見分けて貰えなかった事にショックを受けた事】と【それがきっかけで今やトレードマークともいえるリボンを身につけるようになり、自分は他の姉妹と違って特別だと思うようになった】という点だった。

 

 

5年前に京都のホテルにて四葉から話を聞いて風太郎に興味を持ち、実際に彼と会ってトランプをした事は林間学校で金髪のカツラを被った風太郎を見て思い出していたが、自らの軽はずみな行動がきっかけで四葉がショックを受ける羽目になり、中学時代の四葉の人物像を形成してしまったのは初耳だった。

 

 

(ははっ...私、最低な事をしちゃったじゃん...)

 

 

話を聞き終わった一花は四葉に即座に謝った。四葉は気にしてないと言っていたが、それでも申し訳なかった一花はせめてもの償いとして四葉と風太郎が結ばれるように全力を尽くすと四葉に約束したのだ。

 

 

その後、一花から応援を受けた四葉は【本当はずっと風太郎の事が好きだった】という胸の内を吐き出し、恋愛においては他の姉妹達に遠慮はしない...要するに自らと風太郎が結ばれるための行動にでる事を決めたのだ。

 

 

(三玖や五月ちゃんには本当に申し訳ないけど...私は四葉にフータロー君と結ばれて幸せになってもらうつもり!それが今の私にできる四葉への最低限の償いになるかな...)

 

 

正直に言うと、一花自身にも風太郎に対する好意が少なからずあった。

 

 

もしも、この段階で四葉の話を聞かなかったという別の世界線があったのなら、一花は後に風太郎への好意を完全に自覚した上で同じ姉妹すらも蹴落とすようなやり方で彼を奪いにいく...なんて、道もあったのかも知れない。

 

 

だが、今の一花は違った。大切な妹を二度も同じような事で傷つけるわけにはいかない...今の一花はそう思っていたのだ。

 

 

(三玖と五月ちゃん...特に三玖は中々、手強くなるかもしれないけど...何とかして私が四葉をフータロー君と結ばせてみせるから!)

 

 

 

 

こうして、一花は四葉の恋に協力する事を決めたのだが...この時点では五月を三玖ほどの脅威として認識していなかったのが後に悪影響を及ぼす事となる...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

(五月、せっかく私が風太郎とデートに行けるように仕向けたんだからね?あんたも勇気を出して風太郎にアピールしていきなさい...)

 

 

中野姉妹の次女である中野二乃は心の中で五月にエールを送っていた。

 

 

今回の期末試験で五月が一番の成績を上げたのは勉強に対する姿勢の変化...というよりかは、一番の成績を叩き出す事によって風太郎からの評価を上げたいという願望もあるのでは?と内心で二乃は察していた。だか、それでも可愛い末っ子の恋の手助けをしようと風太郎に対して五月とご褒美デートをするよう勧めたのだ。

 

 

実際に風太郎も最初はびっくりしていたが、二乃の話にも一理あると考えたのかご褒美デートに関しては意外と前向きな姿勢だった。結果、風太郎と五月はデートをする事が決まったのだ...

 

 

しかも、クリスマスイブに。もちろん、この日をデート日として二人に勧めたのは他でもない二乃本人なのだが...

 

 

デートが決まった五月はその後、二乃にお礼として彼女が観たがっていた映画のチケットを渡してくる程に喜んでいた。

 

 

(ふぅ...とりあえず、まずはおすすめのデートスポットや時間帯...あっ、ついでに当日に着た方が良い服とかをあの子に事前に教えてあげないといけないわね...)

 

 

中野姉妹の中でもファッションセンスが抜群であり、おまけに恋愛に対する知識も豊富な二乃だからこそできる事だった。

 

 

(うん!五月...今回のデートで上手くいけば、あんたと風太郎との距離がさらに近づくはずよ!私も多少は力になるから!このデート...絶対に成功させるわよ!)

 

 

そんな感じで二乃は改めて五月の恋を応援する事を誓ったのだった...

 

 

 





現在、一花&四葉VS二乃&五月VS蚊帳の外の三玖...

デートを尾行していたのは?

  • 元祖闇堕ち...中野一花
  • 最大の協力者!中野二乃
  • 現在、空気...中野三玖
  • 最大のライバル!?中野四葉
  • 将来の義妹!?上杉らいは
  • 不良キャラ、前田
  • 風太郎のライバル!?武田祐輔
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