闇堕ち五月はもう止まらない   作:たかきょう

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第12話.五月と風太郎のクリスマスイブ

 

 

今日は12月24日のクリスマスイブだ。男女の中にはこの日にデートをするという者も多いだろう。

 

 

「五月、済まない!どうやら、待たせてしまったみたいだな。」

 

 

「全然、大丈夫だよ!私だってちょっと前に到着したばかりだからね。」

 

 

そして、ここにも...クリスマスイブにデートをするのであろう、男女の姿があった。

 

 

「...だが、良かったのか?確かに俺としても、お前にご褒美をやる事自体は賛成だったが、わざわざクリスマスイブを選んだりして...他の姉妹達と過ごす時間にしても良かったんじゃないか?」

 

 

「大丈夫!それなら問題はないよ!皆が気を遣ってクリスマスパーティーは25日に改めて開いてくれるそうだから!だから、私の事をそこまで心配しなくてもいいんだよ?」

 

 

「そうだったか...」

 

 

五月にとって姉妹達との時間ももちろん、大事だがそれ以上に風太郎とのデートは大事なのだ。

 

 

「改めて風太郎君!今日、1日よろしくね!」

 

 

「おう!よろしくな!...まぁ、少しばかり緊張してるがな...」

 

 

「ふふっ!なんか、風太郎君らしいね。」

 

 

今までは、ずっと勉強にしか取り組んでいなかった風太郎にとって、女子と二人でデートをするといった経験はほとんどない。よって、人一倍緊張するのも無理はないだろう。

 

 

いや、一番それに近いのでいうと5年前の京都にて四葉と神社に行った事はあるが果たしてあれをデートとカウントしていいものなのか...

 

 

「おい、バカにしてないか?」

 

 

「いやいや~!別に~?」

 

 

周囲から見れば、どう見てもラブラブのカップルにしか見えないくらいのやり取りをしている二人なのであった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じで...デートを始めた風太郎と五月が最初に訪れた場所はというと...なんと、いつかのゲームセンターだった。

 

 

「おいおい...ここって、初めての給料日にお前とらいはと三人で行ったゲームセンターなんだが?別に今日来る必要あるのか?」

 

 

「何を言ってるのかな?この場所は私が風太郎君と初めて遊びに行った場所なんだよ!楽しい思い出が残ってる場所だからこそ、デートにはもってこいだと思うんだけどな~!」

 

 

「なるほど、そういうものなのか...ん?てっきり、あの時はお前が過去の事情を明かしていない時期だったから、俺とは険悪関係でお前もらいはの頼みで仕方なく同行してきたとばかり思っていたんだがな。」

 

 

「えっ!?そっ...それは!...あっ、ほら!あれだよ!!今となってはという意味だから!!」

 

 

五月にとって、最初にこのゲームセンターに来た時は【らいはの頼みで仕方なく付き添いで遊びに来た施設】という軽い認識だったが、今では【風太郎と初めて遊んだ思い出の場所】という認識に変わっていた。

 

 

「風太郎君、早く遊ぼ!デートの時間だって限られてるからね!」

 

 

この日に備えて数日前からデートのプランを考えてきていた五月(一部は二乃も協力)にとって失敗など許されないのだ。

 

 

「構わないが...お前も知ってる通り、俺はあんまりお金はないぞ?」

 

 

「金銭面は心配しないで!私が全部奢るから!!今日のデートはいつもは勉強ばかりの風太郎君にも精一杯楽しんでほしいと思ってるんだよ!!」

 

 

端から見れば、彼氏に貢いでいる彼女みたいな台詞になっている。しかし、風太郎に楽しんでほしいという五月の思いは本物なのだ。

 

 

「そうなのか?じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうとするか!」

 

 

「うん!」

 

 

こうして、風太郎と五月はゲームセンターにて二人で遊び始めた。

 

 

二人はクレーンゲームにシューティングゲーム、UFキャッチャーやパンチングマシーンなど、さまざまな種類のゲームに挑戦した。五月も風太郎も、らいはの付き添いだったあの時とは違って心の底で笑い、景品が取れるたびに笑顔を見せ、時には結果が悪くてちょっと落ち込みながらもゲームセンターを満喫していた。

 

 

 

 

極めつけには...

 

 

 

 

『3、2、1...』

 

 

 

 

パシャッ!

 

 

 

「もう、風太郎君!表情が固いよ~!」

 

 

「ほう?そういうお前だって顔が赤い気がするんだが?」

 

 

あの時はらいはに頼まれて仕方なくだったはずのプリクラに自分達の意思で挑戦していた。

 

 

「ううっ...またしても、私にバカって書くなんて...風太郎君のいじわるぅ...」

 

 

「ふん、そんな可愛い顔しても無駄だぞ。お前だって俺の顔に変な落書きしてるんだから、お互い様だな!」

 

 

「よし、私もガリ勉ブラコンって追加で書いてやろっかな~!」

 

 

「おいおい!なら、俺だって肉まんおばけって追加で書いてやるぜ!」

 

 

前回の時と同じように二人は揉めに揉めたのだが、その時の二人の表情は前回とは違って、今の状況をどこか楽しんでいるようにも見えた...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

あの後...ショッピングをしたり、映画を観に行ったりとデートを満喫していた二人は高級レストランにて夕食を食べていた。

 

 

「ふぅ...ここのレストランの料理、本当に美味しかったな!」

 

 

「そりゃ、二乃が勧めてくれたぐらいだもん!風太郎君も満足したようで何よりだよ!」

 

 

「今度は親父やらいはも一緒に連れていきたいぐらいだぜ!まぁ、次に来る機会はないかもしれないがな...」

 

 

「ははは...らいはちゃんやお父様もきっと喜ぶだろうね!」

 

 

料理の感想を終えながら、店を出た二人。楽しかったデートの時間はあっという間に終わりを告げようとしていた...

 

 

「風太郎君!今日は本当にありがとう!」

 

 

「気にするな!俺だって楽しかったぜ!」

 

 

どうやら、風太郎も今回のデートに満足してくれたようで五月は安心していた。

 

 

「そろそろ時間だな...じゃあな!五月!」

 

 

そう言って風太郎はその場を立ち去ろうとする。本当は家まで送り届けてほしかったが、今日は風太郎の父が仕事で不在でらいはが一人ぼっちで留守番をしているらしい。さすがに兄妹の時間も作ってほしいと判断した五月は我慢する事にした...

 

 

 

 

その代わりに...

 

 

 

 

「風太郎君!最後にちょっとだけ良いかな?」

 

 

「なんだ?いつ...」

 

 

 

 

チュッ...

 

 

 

 

「なっ?五月!?」

 

 

「風太郎君、これが私の気持ちだよ?もう...分かるよね?

 

 

「これって...」

 

 

五月が風太郎に何をしたのかはみんなのご想像におまかせしよう...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして...

 

 

 

 

(ちょっ!こんな大胆な...)

 

 

 

 

密かにデートを尾行していた人物にこの現場を見られていた事を風太郎はもちろん、五月も気づいていなかった...

 

 

 

デートを尾行していたのは?

  • 元祖闇堕ち...中野一花
  • 最大の協力者!中野二乃
  • 現在、空気...中野三玖
  • 最大のライバル!?中野四葉
  • 将来の義妹!?上杉らいは
  • 不良キャラ、前田
  • 風太郎のライバル!?武田祐輔
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