闇堕ち五月はもう止まらない   作:たかきょう

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ペース早くないかって?そりゃ...風太郎が家庭教師辞めなかった事で姉妹達も引っ越さず、バイト関連をカットしているからでしょうか笑


第14話.五月とマルオ

 

 

とあるカフェにて。

 

 

「ご無沙汰だね。五月君。」

 

 

「お父さん...」

 

 

五月は自分達の父親であるマルオになぜか呼び出されていた。

 

 

「今回、君を呼び出したのは...」

 

 

 

 

ぐ~~

 

 

 

 

「あっ、すみません!」

 

 

「.........」

 

 

確かに食事を摂ったはずなのだが久しぶりの父親との対面という事もあって緊張したらしく、五月のお腹が鳴ってしまった。

 

 

「はぁ...すみません、サンドウィッチを全種ください。」

 

 

「あぁっ!お気遣いなく!!」

 

 

五月がお腹を鳴らしたのを目の当たりにしたマルオも五月が五つ子一の食いしん坊だという事を知っているのか、わざわざ五月のためにサンドウィッチを全種注文していた。

 

 

「......いらないのかい?」

 

 

「いただきます...」

 

 

大食いである事の羞恥心と奢ってもらう事への申し訳なさで五月は一瞬だけ躊躇したが、さすがに己の空腹には勝てなかったようだ。

 

 

最終的にはマルオの言葉に甘えてサンドウィッチを全種頂く事になった。

 

 

「美味しいかい?」

 

 

「はい、最高です!」

 

 

サンドウィッチを美味しそうに頬張りながら、笑顔を見せる五月をマルオは静かに眺める。そんな彼の表情は無表情であり、とてもじゃないが意図を読ませてくれそうにはない。

 

 

「いい子だ...五月君は素直で物分かりが良い。賢さというのはそのような所を指すんだよ。だから、君をここに呼んだんだ。」

 

 

「お父さん...それで、私を呼んだ理由はなんなのですか?」

 

 

「さて...そろそろ、五月君のお腹の方も満足している事だろうから、僕の方も本題に入らせてもらうよ。」

 

 

さっきまでと違ってマルオからは真剣な雰囲気が溢れ出ており、それに反応する形で五月も少しばかり緊張してしまう。

 

 

「単刀直入に聞かせてもらおうか?君は彼...上杉君の事をどう思っているのかい?」

 

 

「えっ?上杉君ですか!?そんなの決まってるじゃないですか!彼は私達姉妹の家庭教師として力を尽くしてくれていて......」

 

 

「そうじゃない。僕が聞きたいのはそういう答えではないんだよ。五月君、君は...上杉君に恋愛的な意味で好意を持っているのかい?

 

 

「ふぇっ!!??」

 

 

五月は思わず変な声が出てしまうくらいに動揺していた。それも無理はないだろう...普段から滅多に会う機会のない父から急に家庭教師と恋愛関係にあるのか?などと聞かれてしまったのだから...

 

 

「えっと、それは...ですね...」

 

 

五月は自身の風太郎への好意をマルオに打ち明けるかどうか迷っていた。もし、彼が自分と風太郎の仲を認めてくれるならば非常に有難いのだが、逆に自分と風太郎の仲を否定された場合がまずいからだ。

 

 

ボートでの一件以降、五月はマルオに風太郎を家庭教師にしてくれた事に対する感謝の電話をするようになった。しかし、だからといってマルオが風太郎に好印象かどうかは話が別なのだ。

 

 

「五月君、さっきも言わせてもらったが...君は素直な子だ。だから、正直に僕に話してもらえないだろうか?」

 

 

「ううっ...」

 

 

悩みに悩んだ末に出した選択は...

 

 

「その...最初こそは彼とは犬猿というべき仲でした。いいえ...むしろ、私が一方的に彼と仲を深めたくないと思っていたという方が正しかったでしょうか。」

 

 

「ほう?」

 

 

「かつて京都に皆で旅行に行った際に偶然にも彼と出会ってたんです。その時に彼とお互いに約束をしたのです...ですが、彼が約束を果たしたというのに私は果たす事はできませんでした。その負い目から私は彼が京都で会った女の子が私だと悟られないようにあくまで『家庭教師と教え子』の関係でいようと思っていました。そう...あの日までは。」

 

 

「実に興味深いね...続けてほしい。」

 

 

五月はまたしても、四葉の過去を織り混ぜた偽りの過去を語る事にした。

 

 

「事の発端は...二乃と大喧嘩して家出をしてしまった時です。」

 

 

「うん、喧嘩の件に関しては彼から話を聞いているよ。確か、五月君は上杉君の家に居候したそうだね。」

 

 

「はい、その時に...とあるアクシデントが原因で自分が京都で会った子だと上杉君にバレてしまいました...」

 

 

本当は京都で会った子に変装していたのがバレたというのが正しいが、それを五月以外は知るはずもない。

 

 

「仕方なく、私は自分が約束を守れなかった事を説明して彼に私との思い出を忘れてもらおうと思いました。ですが、私は思い違いをしていました!上杉君...いいえ!風太郎君から見れば約束を守れなかったとしても、私との思い出はかけがえのないものだったのです!」

 

 

「.........」

 

 

四葉から奪った偽りの過去のはずなのに五月の頭中でいつのまにか、本当の思い出のように脳内再生されてしまうのは闇堕ちが進行した証拠だろうか?

 

 

「なので、私は今までは心に閉まっていたこの想いを吐き出す事にしました!えぇ、そうです!お父さんの言うように私は風太郎君の事が...好きなんです!!!

 

 

「五月君...」

 

 

こうして、五月は風太郎への完全なる好意をマルオに打ち明けたのだった...

 

 

 

デートを尾行していたのは?

  • 元祖闇堕ち...中野一花
  • 最大の協力者!中野二乃
  • 現在、空気...中野三玖
  • 最大のライバル!?中野四葉
  • 将来の義妹!?上杉らいは
  • 不良キャラ、前田
  • 風太郎のライバル!?武田祐輔
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