Fallout76 -once in a blue archive- 作:egguimen
アビドス市街地西部戦線 またの名も「狩場」
巧妙な策略に市街地に突入したカイザーPMC。
しかし彼らは知らぬ間に大きな過ちを犯していた。PMC達が足を踏み入れたその地には、自分達に激しい憎悪と殺意を抱き血に飢えたアパラチア人達が待ち構えていたのだから……。
「いたぞおおおおおおおお!いたぞおおおおおおおおおおおおお!!!」
「ぶち殺せええええええええ!!!」
「ヒャッハーー!!新鮮なジャンクだぜえええええええ!!!」
「あっ……」
終わった。
奏でる音は電動ノコギリが如く、激しい銃声の
「ああああああっ!!」
「なんだあれは化け物か!?」
「うんぬううう!?!?」
兵士が恐れの之く先にはMG42を乱射する教師と生徒がいた。
「これがアパラチア「風紀委員会」のやり方だっ!「よっ!」」
2挺のマシンガンの伴奏が再び鳴り響いた。
「アアッハッハハハハハハハハハッ!!」
「全てジャンクになるがいいーーーー!!」
「先生がハイになるとああなるのね………流石に怖い…。」
ペスコフは久しぶりに敵を蹂躙できることに歓喜し、狂った笑みを浮かべながら引き金を絞った。
それを近くで見ていたヒナは流石に少し引いた。
ドルルルルルルルルルルッ!―――――ガンッ!!
「チィッ、少々はしゃぎすぎたか。」
ペスコフは結構露骨に自身の機嫌を損ねた。
「マシンガンの弾が切れた!今がチャンスだあああ!!」
ダダダダダダダダダダッ!!
コンクリートバリアやビルの壁に身を隠していたPMC達がこの機を逃がすまいと身を乗り出し一斉射撃を行った。しかし無駄弾に終わった。
「っさせない!」バサッ
ヒナは咄嗟に羽を広げてペスコフの身を覆い、襲い来る銃弾から彼を庇った。
「…ありがとうヒナ。翼は平気か?」
「私は平気。先生、ケガはない?」
「君のおかげでな……さて。」スッ
彼はホルスターから引き抜くと某殺されたはずだが残念な事にトリックで生き残ったただのカカシさん(俳優:ヴァーノン・ウェルズ)の名台詞を呟いた。
「野郎、ぶっ殺してやらぁッ……!!」バッ
- ジィーーーッ… -
ビッビッビッビッビッビッビィッ!!
「バカな――ベシャアアッ!!
エンクレイヴ・プラズマピストルで敵達の一縷の望みを撃ち砕き、粘液の塊へと還した。
「…所詮は雑兵だな。」
「…………先生、アレ!!」
「おお!」
二人の視線の先では、例のパワーアーマーを基にした模造品…「デバステーター」が8体、歩兵部隊と共にこちらに向かっていた。
「我らがカイザーの為に!!」
「ふーむ…いいだろう。我が友、ターキンの愛機から技術を掠め取り作った紛い物の実力が如何程なのか……直接この目で拝見してやろうじゃないか。」
「ヒナ、武器の用意は?」
ヒナは『終幕:デストロイヤー』の撃鉄を起こす。
ガッチャン!「…バッチリ。」
「よし。構えるんだ。」
「うん。」スチャ…
ヒナは先頭のデバステーター・マシンガンナーに狙いを絞る……
「…………。」
そして……
「―――ッ撃てえええっ!!!」
「っ!!」カチッ
ペスコフが号令と共に右腕を振り下ろし、ヒナがそれに合わせて引き金を引く。
ドルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!
この瞬間、凄まじい先ずるフラッシュと共に毎分1500発の弾幕がデバステーター部隊を襲った。
ガガガガガガガ……メギャアアッ
「エラー:電力部に致命的損傷を検しゅつつつつつttttttttt」シュ―――――……
ボオオンッ!!
連中は最初こそ数発耐えたが…ヒナが放つ強装徹甲弾の猛襲にヤツの装甲は耐え切れず赤熱を帯びながら装甲を破られ、バッテリーを破壊された。結果、デバステーターはエラーを吐きながら大破した。更にバッテリーの爆発でミニガンの弾倉が引火、内部の弾丸が四方に飛び散り脇の雑兵も数体破損した。
「概ね予想通りだったな。ヒナ、このまま残りも片付けてしまおう…。」グッ
「ええ、任せて。」パチンッ
お互いが自分の手袋を整えると、再び愛銃を構える。
ヒナのMG42が紫の光を帯びるのに対し、ペスコフのMG42もよく見るとマガジンの上部に緑に輝くプラズマカートリッジが接続されている。
『PLAS-Ⅰプラズマ・マガジン』
発射と同時に弾頭部をプラズマ化し、エネルギーダメージを与えるMOD
ヒナの必殺技に憧れてペスコフ自身がコスパを度外視して製作した試作型MOD、超高温のプラズマにより銃身に深刻な負荷をかけCND値を著しく低下させる為1日一回の使い切りであり、強力だが実用性に関しては極めて致命的。
結局、彼もまたロマンを求める一人の男だったのだ。
「私たちを敵に回したことを…」
「精々地獄で後悔するんだな。」
「俺、入隊するんじゃなかった!」
後悔先に立たず。
二人は同時にその引き金を引いた。
「「終末:デュオ・イシュ・ボシェテ」」
二人が織りなす破滅の二重奏が敵達を終幕へと導いた。
シュ――――………
「よし、片付いた。ヒナ、手伝ってくれてありがとう。」
「当然のこと、先生の為ならいくらでも力を貸すわ。」
「そうか。なら……もう少し付き合ってくれるか?」
「ふふっ、喜んで。」
―───────────────────────────────────────────
その頃、もう一方の戦場では。
「ダイハーズ!手ぇ貸せ!!」
「あいよぉガンマン!ガッテンだ!」ガシッ
- ジィーーーッ… -
「「せーのっ…」」
「「死に晒せえええええええええええええ!!!」」
ヴィ――………
エドワードがV.A.T.S.を展開しながらガトリングガンを構え、オズワルドが電動ドリルでハンドルを回し、大口径の5㎜強装弾を撃ちまくる、計算式は至極単純。
精密射撃+高レート+高火力=敵がいっぱい倒せる(小並感)
ね?とても簡単でしょう?
それに連邦で見つけた無尽蔵レジェンダリーがついてるから手持ちの弾が空になるまで撃ち放題!
殺ったね!!
「がああっ!!」
「くそ!あのガトリングなんて威力だ!!」
「装甲車を紙切れみたいに破壊していきやがる!」
「屋上から狙ってたマークスマンまでやられてる!あいつらの射程距離イカれてるぞ!!」
PMC達がガトリングの精密攻撃に圧倒されているのも束の間…
「くふふ…それじゃ、いっくよー!」バッ!
ドサッ
「?…なんだこのカバn――ドッカアアアアアアアアアアン!!!!
「ぎゃあああああああ!!??」
ムツキが爆弾を詰め込んだカバンを放り投げ遮蔽物ごと敵を消し飛ばした。
「おお!オズワルド先生の爆薬すごーい!敵が木っ端微塵だよ~、あはは!」
「へへへ…それほどでも////」
「ダイハーズ照れてねーで早く回せ!!敵はまだ大量に来てんだぞ!!」
「わ、悪い!」ガキンッ!!
「はぁ!?」
オズワルドが慌ててドリルを回そうとするもドリルはちっとも動かない。
「どうしたダイハーズ!もう敵が近くまで来てるぞ!」
「このポンコツクソドリルめ、ジャムりやがった!」
「はぁ、仕方ねえ……プランBだ。」
「プランB?」
アルは彼らが言うプランBとは何なのかわからなかった。
「ああ、アル達は知らないよな。」
「プランBってのは――「プランBは敵を一匹残らずぶち殺すまでノンストップで暴れる事だぜ!」
「イピカイエーーー!!かかって来やがれ三下ァ!!」
ダァンッ!!ダァンッ!!ダァンッ!!
ドッカアアアアアアアン!!
エドワードはガンサーズ・ビッグアイアンとダイナマイトを手に敵集団に突っ込んだ。
「……まあ
「ってわけだから俺もちょっと行ってくる。」ササッ
「ええっ!?」
「エドワード!俺の獲物もちゃんと残しとけよ~!!」
オズワルドも続いて2挺のサーキットブレーカーを携えて彼の後を追った。
向こうの敵達はもう長くないだろう。
そう確信した直後、カヨコは近くから敵の気配を感じた。
「先生!3時と9時の方向からも敵が!」
『ムツキ、行けるか?』
「もっちろん!メガネちゃんを泣かせる悪い奴らは…」
「全員ぶっ殺すしかないよねぇ!!」カッ!
初めて見るムツキの殺気が溢れた笑顔に動揺しつつも、オズワルドは感心する。
『よくわかってるじゃないか!いいぞ、派手にぶちかましてやれ!!』
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!
トリック・オア・トリックで次々に烏合の衆となったPMC達を薙ぎ払っていくが…。
ガキィンッ!
デバステーターには歯が立たなかった。
「うわ何アイツ堅っ!」
『しまった、デバステーターか……ハルカ!やれ!!』
「は、はい!先生の敵は全員殺します!」
「えい!!」
ズドドドドドドドドドドン!
ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
散弾が着弾と同時に炸裂、デバステーター達は大爆発を引き起こした。
「やっぱりあの子に持たせて正解だったな。」
「ああ、凄まじい破壊力だ。」
ハルカが使用したのはオズワルドから借りた武器はユニークのコンバットショットガン
クラウドコントロール★★★
★ :サプレッサー
★★ :爆発
★★★:軽量
標的の攻撃力を低下させ、爆発で撹乱、軽い取り回しで制圧する。
まさに
この代物を爆発物と散弾銃の扱いに長けた彼女に持たせてしまったらどうなるか……読者の皆様なら想像がつくだろう。
「凄いぞハルカ!その調子で全員抹殺しろ!!」
とても教師が下す指示とは思えないが、ハルカはそれに満面の笑みで応えた。
「はい!一つ残らずぶっ潰します!!」ズドドドドド!!!
オズワルドは意図せずにとんでもない生徒のモチベーションを引き出してしまった。
「うわーよりにもよってハルカちゃんを本気にさせちゃうなんて…。」
「これは……敵は大変な事になるね…今更だけど。」
「ふふふ…まあ、今日くらいハルカには好きに暴れてもらわないとね……。」
「じゃないとまた我慢できずにどこかを爆破しかねないし……。」
というアルもベルチボットの追跡を交わしながらビルの合間を縫ってやってきたアパッチを一撃で仕留めていた。
「便利屋68……気に入ったぜ。」
「同感だ。あいつら必ず大物になるぜ。」
「将来が楽しみだ。」
生徒達の将来に期待を抱くハードボイルド系教師二人組なのでした。
―───────────────────────────────────────────
一方その頃グーンズは……
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ダッ!
「最優先ターゲットを確認。排除する!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!
ベルチバードを降りてゴリアテとタイマン張ってた。
ゴリアテは大口径のバルカン砲を撃ち込むが……。
「ぬぅ!!なんのこれしきぃいいいい!!」バッ
ガガガガガガガンッ
グーンズは腕で顔を覆うことしかせず、全て弾ききった。
明らかに普通の耐久力ではない。
「バカな、対戦車HE弾だぞ!?」
「ヌカランチャーでも持ってくるべきだったな。」
「次はこらから行かせてもらうぞ!」バッ
ガンッ!ドゴオオオンッ!!
グーンズはゴリアテの懐に入り込むなり左脚を蹴り上げ爆発ベントで
そう
「うわぁ!脚部があああ!?」
「トドメだぁ!!」ブチィィイ!!
ガンッ!バリリリリリリリリリリリッ!!
ゴリアテ背面の配線を引き千切ると動力部にテスラブレイサーの高圧電流をねじ込んだ。
ジュ――――――……ボオオオオオン!!
「ぐああああああああ!!!」
電圧に耐え切れなかったバッテリーがオーバーヒートを起こし弾薬庫に引火、内部のパイロットはゴリアテ諸共爆発四散した。
「図体だけならベヒモスといい勝負ができただろうな……。」
T-60の圧倒的フィジカルでゴリアテを単騎で迅速に撃破した。
「さて、これで5台目か……そろそろ潮時だな…。」
次の狩場へと向かおうとした矢先、デバステーターが自らノコノコとやってきた。
武装は…ラハティ L-39…昔見た技術データによれば確かフィンランド製の対戦車ライフルだったな…かなり改造されているようだが…
あの機体はつまるところ「アンチタンク」といった所か……。
「ふむ、ただの
「敵を発見…抹殺します。」
「抜かしてろ、不完全なテクノロジーめ!今すぐスクラップにしてやる!!」
ズンズンズンッ!!
猪突猛進とばかりにアンチタンクに突っ込む。
「標的を補足…射撃開始」
ドガンッドガンッドガンッ!!
ラハティから放たれる3発のHEAT弾がT-60の胴体を捉えたが……。
「ぐう!ちとばかし装甲が凹んだか……だが問題なぁし!前進あるのみ!!」
彼のT-60に乗り越えられない逆境などなかった。
その装甲はまさに彼の意志の様に、鋼鉄よりも堅かった。
「射撃効果:ネガティブ…目標の排除に失敗」
「付近の部隊に火力支援を要s――「させるかぁ!!!」ガシィッ
「おら!思考回路ぶちまけろっ!!」ブォンッ!!!
ゴッシャアアアアアアアア!!!
デバステーター・アンチタンクは頭部を鷲掴みにされそのままプロレスのフェイス・クラッシャーを決められた。実に1トン近くあるPAの重量が合わさったこのヘビーな一撃にはデバステーターでも耐え切ることはできず、アンチタンクは無惨に大破した。
頭部が砕け散り、煙が漏れ出る残骸を背に彼は吐き捨てた。
「貴様らの薄汚い野望など……生徒の尊き夢には遠く及ばない。」
「さて、対策委員会の援護に行くとしよう。」
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アビドス市街地防衛戦開始直後のこと………
ターキンは一人アビドス砂漠へと向かった。
「…………!!」
訪れたのはカイザーが「宝探し」を行っていた所から更に奥へと向かった場所……
デデン……【カイザーPMC要塞】チーン [XP 0050]
目の前には、赤い煙が立ち上り、禍々しい稼働音が闇夜に響く要塞基地が聳え立っていた。
四方は鉄筋コンクリート製の防壁で数十キロにも亘って囲われ、サーチライトが周辺を照らしている。
その正面にある無人の検問所のすぐ後ろには、4車線分の巨大な門が構えている。
要塞の中央には奴らの権威主義を象徴するような巨大な司令部が鎮座していた。
この基地では今もなお、邪悪なオートマトンが大量に製造され生徒達を残忍に蝕んでいる。
「あそこに……ホシノが…。」
『よく来たな、ターキン・ゴッドフレイ。』
「……!!」
この聞いただけで吐き気がする邪悪な声は……!!
『凡そ、あのアビドスの副生徒会長を助けに来たのだろう、ん?』
カイザー理事はどこまでも彼を見下していた。
「……。」
『いいだろう、やってみるといい、我がオートマトン達を突破できるならなぁ!!』
『アーハッハッハッハッハッハッハッ!!!』
カイザーはそんな事は不可能とでもいいたげに、ターキンを嘲るように高々と笑った。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
そして、自ら要塞の門を開けた……。
……相変わらず趣味の悪い男だ。
『…精々頑張るといい、私はアビドスを手に入れるのに忙しいのでな。』
「言ってろ、貴様らジャンク共に俺の親友達が負ける事は万が一つにもない。」
ターキンが仲間に向けるその信頼は彼の知らぬところで事実になりつつあった。
「俺はお前を殺して……ホシノと生徒達を助け出す……!!」ザッ
立ち向かう覚悟を決めていた彼は、自ら敵の本丸にその足を踏み入れた。
「クククッ……馬鹿な男だ、ゴッドフレイ。」
「今夜、シャーレから邪魔な教師が一人消える。」
「クククッ……クハハハハハハハハハッ!!!」
愉悦に浸された悪趣味な嘲笑が狂気を孕んだノイズと交じり、要塞の司令部に木霊した。
要塞に足を踏み入れたターキンは直ぐに違和感を覚えた。
奴が自ら招き入れたというのに、やけに静かだ……。
ゴゴゴゴゴゴゴ……
疑念を抱きながら、目の前で音を立てて稼働する建物に目を光らせる。
ログハウスぐらいのサイズの建物は、人一人が通る扉がある以外には内部を確認できるような箇所は存在しない。そしてその建物の排気口からは、今もなお赤みを帯びた煙を排出している。恐らく環境には良くないだろう。
「……。」
プシュ―――…
暫く凝視していると、建物の扉が蒸気を吹き上げながら開いた。
深紅の光で満ちた空間の奥から人型の影が現れる……。
[AUTOMATON ONLINE >>>LOADING ORDER...]
[<!>MISSION : KILL >>>S.C.H.A.L.E<!>] ❚
「……!!」
出てきたのは、黒服が言っていたオートマトンだった。
どうやらここは連中の
基本的な姿はカイザーPMCのオートマタだが、所々従来の型式とは異なっている……武器が腕部に直接取りつけられていて、モデルは恐らくMP5のようなクローズドボルト式の火器…独自開発だろう……。体は関節部やケーブルが赤色に発行していて、その様相が黒塗りのボディーと相まって怪しさと邪悪さを際立たせている。とくに気になるのは…
その頭にはノイズがかかったヘイローが灯っている……。
恐らくそこから、「神秘」とやらを得ているようだ…生徒の苦しみよって……。
[TARGET FOUND>>> KILL]
I...KILL...TEACHER SCUM!!
ダァンッ!!
赤い光弾がターキンの右肩を抉った。
「うぐぁっ!!」
「チィッ、ド畜生め!!」バッ
ダダダンッ!!
直ぐに体勢を立て直し10mmピストルを頭部に3発、発砲し反撃。
[FATAL DAMEGED >>> SYSTEM ERRORRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR……]
プシュ―――……ドンッ!
耐久性は普通のオートマタとあまり変わらないらしい……しかし…。
ジュ~……
「………。」グゥッ…
Med-Xを投与しても感じるこの焼けるような痛み……これが神秘の力だっていうのか……。
………念のためにスティムパック200本持ってきておいて良かったかもな……。
これは久しぶりにキツイ戦いになりそうだ……。
「とりあえずアレは破壊した方が良さそうだな。」
ドオオオオオオオオオオオオンッ!!
「まだ大量にあるだろうな……。」
彼はグレネードを排気口に投げ込みオートマトンのファクトリーを一つ破壊した。
しかし同時にその爆発が近くのオートマトンを引き付けてしまった。
[CONTACR WITH TARGET >>> REQUESTING REINFORCEMENTS]
ボッシュ――――…!!!
背後でターキンを見つけており、上空に信号弾を打ち上げた。
「フレアだと?増援呼びやがったな畜生……!!」
ダンッ!
直ぐにそのオートマトンを始末するも時すでに遅し………
[DANGER]
ピップボーイが警告を発し、レーダーに無数の敵性反応が現れる。
大量の敵が接近している、普段なら獲物だとはしゃいだが………今回はそうもいかない。
油断すれば、間違いなく死ぬだろう。
「………生徒の為に。」スッ
そう呟き、ビルドをセットする。
[BUILD:BERSERKER]
プスッ……ゴクッ
次にカルメックス、サイコバフ、フォーミュラP、メンタスベリーを服用する。
「………ッ!!」
準備はできた………後は、主に祈ろう。
俺が生徒を置いて逝ってしまわないように。
彼が祈りを捧げる間に、もう敵は肉眼でハッキリと捉えられる距離まで来ていた。
TEACHER SCUM CAN'T OUR DOWN
REGION GO, KILL 'EM NOW
WE ARE FOR KAISER
LET'S GIVE 'EM HELL
ターキンは迫る敵に怯む素振りも見せずに矢面に立ち、フラググレネードを構える。
「ぶっ飛べゲス共が!!」ブォンッ
…――― ドオオオオオオンッ!!
オートマトンは回避行動も取らずそのままもろに爆破を受ける。
奴等に逃げるというプログラムが存在しないからだろうか。
しかし、それでも奴等4分の1を破壊しだけにとどまってしまった。
ダダダダダダダダダダダダダダダダンッ!!!
「Holy F*c-ぐえああっ!!」
オートマトンは直ぐに反撃の弾幕を繰り出し、ターキンに直撃させる。
彼は激しい痛みに悶えながらも製造所の残骸を利用して射線を断った。
「クソ野郎共が……。」
オートマトンの行動は他の兵士と比べ単調だった。
敵が隠れれば、その場所まで向かい、また攻撃をする。
オートマトンがなぜそんな短絡的な動きをするのか…それは彼らがコストを抑える為、戦闘に必要な最低限のCPUと旧式のAIしか積まれていないからだ。それ故に、自立した人間的思考と意志を持つオートマタ達と比べて奴らは純粋な機械の様な動きをし、死に対する恐れを観測しない。
彼らの目的はただ一つ……
カイザーの敵を抹殺する事だ
オートマトンはターキンを追い詰めるべく残骸へ迫る、そして彼がいるでいるであろう物陰を除いた……その瞬間
「おらあああ!!」
ゴッシャアアアアアアアア!!
「お返しだッ!!」
ダダダダダダダダダダァンッ!!
消火斧で待ち伏せたターキンは目の前のオートマタを排除、そのまま周囲の雑兵を10㎜ハンドガンを横薙ぎに撃ち放つことで制圧。
- ジィーーーッ… -
「これでくたばりやがれえええ!!」
ダッダッダッダッダッダッダァンッ!!!
V.A.T.S.で残った敵を掃討していき、最初の増援を撃破する。
それにしても連中の黒い塗装は夜の闇に溶け込みやすくて見えにくい…あの邪悪な赤い光が頼りだ。
「はぁ……はぁ……。」プスッ
スティムパックを投与して傷を治し、態勢を整える。
「……なるほど。」
オートマトンのあの攻撃は激痛を伴うが、負傷自体は筋線維を何本かやられた程度だった。
これなら多少無茶しても、ある程度リカバリーはできる筈だ。
キキーーーッ
「間髪ねえなおい……。」
ターキンが休む間もなく敵のAPCトラックが2台やってきた。
WE WILL DESTROY YOU.
YOU CAN'T SURRENDER. DIE.
REMEMBER OSCAR TROOPS
KILL KILL KILL
ELMINATION PROTOCOL ACTIVATED.
オートマトンたちが機械言語で喚き散らしながらぞろぞろと出てくる。
「こぉれでも喰らいやがれえええええええ!!」
バババババババババババババババッ!!!
インベントリからレーザーライフルを取り出し腰撃ちでばら撒く。
フルオートバレルを通じてビームスプリッターから放たれる。
無数の赤いレーザーの閃光の束は、目の前のオートマトンの外装を融解し動力を破裂させ破壊させていく。しまいには装甲車のエンジンにも引火し爆発を起こす。
[ANALYZE SITUATION : NEGATIVE >>> REQUESTING DEVASTATOR UNIT]
シャットダウンの間際、どこかに通信を繋いでオートマトンは落ちた。
「ふう……まだまだこれからって感じか……クソッタレ。」
「進まないと…彼女達の下へ早く……少しでも……。」
ズン……ズン……ズンッ………
[FIELD SCANNING... BIOLOGICAL REACTION DETECTED]
指令室に向け足を進めるターキンの目の前に現れたのは2体のデバステーター…なのだが、防衛線に出現した個体とは様子が違う。向こうの機体は砂漠用の迷彩塗装がなされていたが、それに対してこの機体はオートマトンと同じく黒を基調としている。
所々に赤く光る箇所があるのも同じだ。禍々しいオーラも変わらず……。
つまり奴らと同じ種類……オートマトン・デバステーターってところか。
「俺のパワーアーマーをパクリやがって、そのツケ高くつくぜ?」
FOUND TEACHER SCUM
KILL IT FOR KAISER
「ええい!ゴチャゴチャうるせえんだよ!」
ダァンッ!!
カンッ!
「ダメか…。」
THAT'S ALL YOU GOT? HAHAHA!
PAを基にしているだけあり、10mmピストルも流石にデバステーターの装甲には歯が立たなかった。それに対してヘビーガンナーが嘲笑するようなノイズを発する。
「何言ってるかさっぱりだがバカにしてるってことはハッキリ分かったぜ屑鉄野郎。」
そんな事を言ってる間に先の敵が右腕のミニガンがスピンアップをはじめターキンを狙い始めた。
「やべっ」サッ
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!
やはりと言うべきかこの機体も神秘で強化されていた。
とっさに近くのヘスコ防壁の後ろに飛び込んで正解だった。
「アレはまともに喰らうべきじゃないな……。」
しかしデバステーター達もそう易々と隠れさせるつもりはなく……。
ガッション!!
肩に小型ロケットポッドを2機搭載した個体「デバステーター・デモリッシャー」が遮蔽物に狙いを定めて構えた。
[TARGET ROCK... <!>FIRE<!>]
ドドドドドドドドドッ
[ALERT:ROCKET]
「なっ―――ボカアアアアアアアアアアアンッ!!
敵のロケットに対しピップボーイが警告を出すも時すでに手遅れ、ターキンは防壁と共に赤い爆風に飲まれた。
「がああああああああああっ!!ぐふぅっ―――!!」
爆発で空高く打ち上げられたターキンは空中で身動きが取れぬまま地面に激突。
両上腕骨と尺骨頭骨、右手根骨、更に腸骨から座骨、胸椎及び肋骨15本、並びに両脛骨…
これらを激しく損傷した。骨折のオンパレードである。
「ああ…クソ痛ぇなおい…。」プスッ
異様な角度に曲がった腕で慣れたようにスティムを投与していく。
別に初めてのことじゃない。
バキボキゴキ「あだだだだだ!!」
骨が元の位置に戻ろうと動くがそれが余計に痛い。
「はぁ……はぁ……ADAMANTIUM SKELETONつけとくべきだったな…。」
「いつまでもやられっぱなしだと思うなよブリキ共…。」
「うおらあああああああああ!!」
バババババババババババババババッ!!!
レーザーライフルを一点集中で撃ちまくった。
しかしビームスプリッターのせいで威力が分散し装甲を貫通できていない。
だがそれは重要じゃない、大事なのは…この熱だ。
「…どうだ、あったまってきたろう?」
そう、彼の狙いはこのレーザーによる装甲の赤熱化だ。
真っ赤に熱された金属は柔らかく、なおかつ脆い。
そこに銃弾をぶち込めば…。
「仕上げだ、おらよ!」
ダダダダダンッ!!
[HEAVY DAMAGE DETECTED >>>SYSTEM ERORR... REBOOTTTTTTTTTTTTTTTT]
シュ――……
貫通した10mm弾がバッテリーに着弾、回路と動力を同時に損傷したデバステーターはエラーメッセージと共に沈黙した。
「次はてめーだ、よくもしこたまロケットぶち込んでくれやがったな。」
「絶対にぶち殺してやる。」
DON'T GET CARRIED AWAY HUMAN.
怒りのノイズを発しながら再び構える。
ガッシャン!!
[<!>FIRE<!>]
ドドドドドドドドドッ
デモリッシャーがロケットを横薙ぎに一斉発射するが、動く目標に対して効果が薄かった。
ヤツのロケットは一発の威力がそれほど高くないのだ。
「貴様の攻撃なんぞ当たらなければどうという事はなぁい!!」
ダッ!!
ターキンは赤い彗星の様な啖呵を切りながらヘビーガンナーの残骸を踏み台に飛び上がりデモリッシャーの背後を取った。
「貰ったああああ!!」
ガアアアアンッ!!
AHHHHHHHHHHHHHHH!!!
バッテリーを消火斧で破壊されたデモリッシャーは悲鳴に似たノイズを発しながら機能を停止した。
「ったく……手間ぁとらせやがって。」
「行かないと…。」
「………アレも壊しておこう。」
ドオオオオオオンッ!!
また一つファクトリーを破壊しながら彼は前進を続ける。
そして……
「おいおいおい……。」
「お前ら全員俺のファンか何かか?」
「悪いがサインは受け付けてないぞ。」グゥッ
俺は消火斧を強く握りしめた。
彼が軽口を叩く先には大量のオートマトンとデバステーター達が待ち構えていた。
MOVE MOVE
MORE GUNS! MORE FEAR! MORE BOOLD!
REVENGE THE OSCAR!
OUR FOR KAISER!!!
夜はまだ長かった。
防衛組が生徒達と仲良く虐殺ピクニックに勤しんでいる中、ターキンはオートマトンの軍勢を突破しホシノ達を救えるのでしょうか。
ってことでいかがでしたでしょうか。
作者、実はああいうコンビ技が大好きでして。
もしこんな生徒と先生にこんな技あったらいいなとか思ってる方、良ければ感想等で教えてくだされ。
それにしてもターキン先生割とピンチですね。
作者のシナリオ力(?)が試されてるかもしれない…。(自業自得)
それと76に近々大型アップデートが入るのでそれに備えて暫くデイリー回してきます。
それでは今回も読んでいただきありがとうございました。
もしこの作品が気に入っていただけましたらお気に入り登録など是非お願いします。
それではまた次回お会いしましょう!