Fallout76 -once in a blue archive-   作:egguimen

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どうも皆様、egguimenです。
前書き兼生存報告です。

本当ならもっと早く報告する予定だったのですが……
どうせなら次話で報告しようという謎の拘りで今日まで延びてしまいました…。

本当に、申し訳ない……。(メタ〇マン感)




それではお待たせいたしました本編をどうぞ。


Show your resolve

 

 

「嗚呼、あなた様……ずっとお会いしたかった…。」

 

これは…………非常に不味い状況だ……とても、とても不味い。

 

ワカモは彼と再び相まみえることをずっと、待ち焦がれていた。

ずっと、彼の身を案じていた。

彼女の懸念は目の前で現実になっていた。

愛する人が藻掻き苦しみ苛まれる現実を彼女は決して許すことはないだろう。

 

「ワカモ…ここは、危ない。」

 

ターキンはワカモに警告する。

 

「生徒が、あいつらに…苦しめられている。」

「助けに行かないと……。」

 

事態は一刻を争う、行かなければ、一体でも多く、破壊せねば。

この事態の中で起きた唯一の不幸中の幸いは、ワカモが不明な手段で行った大規模な攻撃によって敵の戦力の3分の1を破壊したことだろう。だがそれでもまだ足りない。

 

あんな悍ましい連中に…生徒を近づけさせてはいけない。

願わくばワカモには戻って欲しい、安全な場所で待っていて欲しい。

 

「全部……壊さないと。」

 

しかし、ターキンの口から零れ落ちた責任がワカモの心に火をつけた。

 

「先生……。」

「そんなボロボロのお姿になられるまで、あなた様は独りで戦っていたのですね…。」

生徒(私達)の為に。」

 

嗚呼……何とおいたわしい…。

それ故に、あなた様が愛おしい。

 

「あなた様…あの忌まわしい機械達なら私がお相手を致します。」

 

「だ、ダメだ……危険すぎる…。」

 

 

彼は混濁する意識の中、彼女を必死に説得する。

 

この子を巻き込んでもし、奴らの餌食になるようなことになったら……。

 

しかし、ワカモの意志はそれでも固く、揺らぐことはない。

どれだけ優秀な消防士だろうと、今の彼女の燃え盛る炎は消せないだろう。

 

 

 

「ごめんなさい、あなた様。」

「これ以上愛しい人が傷つくのを黙って見ていられる程、私は大人じゃありません。」

「あなた様の敵はこのワカモが…全て壊してみせます。」

 

 

 

ワカモは彼の方に振り返り、仮面から僅かに顔を覗かせ微笑んだ。

しかし湛える笑みには覚悟も混ざっていた。

瞬刻、上を見上げれば大量のドローンが空を覆っていた。

ドローンの群れは一斉にオートマトン達に群がっていき

 

 

チュドオオオオオオオオオオオオオン!!

 

 

爆ぜた。

ドローンには爆薬が搭載されていて、自爆兵器として運用されていた。

我が生徒ながら破壊工作においては身の毛が逆立つような才能だ…。この数を用意する為に経た過程に至っては想像するだけで身震いするので深くは考えないでおこう。彼女が私の生徒でよかった……。それだけが救いだ。

 

ドローンの特攻を皮切りに、ワカモも敵軍に銃口を向けた。

 

 

 

「散りなさい。」

 

 

 

 

その時ターキンは確かに見た。

この砂だらけの地域にある訳がない薄紅色の桜の花弁が、彼女の傍で舞っていたのを

神秘的でありながら、どこか気味が良くない……偶然当たると評判が立つ寺のおみくじで凶を引いた時の様な……得も言われぬおぼろげな不吉の予感、己に向けられたわけでもないそれは……漠然と陰鬱な不可思議だった。

 

ターキンがその様子を戸惑っている間に、ワカモはその手に持つ『深紅の災厄』の引き金に指をかける。

そして桜がどこかへと飛散した時、それを引いた。

 

パァンッ!

 

彼は見た、マズルフラッシュで桜が散ったのを、紅い閃光を放ち戦車を撃ち抜いた弾丸を。

だが彼女の弾丸はただ赤いのではない、紅いのだ。赤より朱より紅より、今も滴る己の血より深く紅い。

これが彼女のもつ神秘…傍から見れば恐ろしいが、今の俺にはそれかな煮えたぎる情熱の様なものを感じる。オートマトンの様な身を焼き尽くような熱ではなく、恋焦がれる少女の淡いく激しく揺らめく灯の様な温もり。

 

そんなものを感じながら、彼は戦車を見た。

最早何度目の衝撃だろうか。

 

「……なんて綺麗な花びらだ。」

 

ワカモに貫かれたオートマトンの戦車の上部には、桜が浮かんでいた。

浮かぶ5枚の花弁は五枚…四枚…三枚…二枚とその身を散らす。

そして残りの一枚が散った時。

 

 

ドオオオオオオオオオオオオン!!

 

 

 

戦車は上部から火桜を咲かせ周囲を巻き込み爆散した。

 

 

 

「……。」

 

 

その光景を見て一枚の掛け軸を見ているようだと思った。

単に破壊と呼ぶには……艶やかで、華やかで、芸術的だ。

迸る衝撃波すらも美しい……これが彼女の「壊す」という行為に見出している…価値なのか。

 

 

眼前で繰り広げられるワカモの大立ち回りにターキンは己の身に置かれた状況を一瞬失念してしまうほど魅入っていた。

 

 

いや、感動してる場合じゃない!クソッ……負傷で頭がやられたか?

それよりも、ワカモに背負わせるわけにはいかない。

彼女も俺の守るべき生徒なんだ…俺が背負われてはいけない。

そんな事、親友だって許すはずがない。

止められないのならせめて……彼女の……傍に…!

 

「ぬうあああああああああああ!!!」

 

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 

彼女の隣に立つなりファイナルワードを構えて掃射する。

もうV.A.T.S.を使う気力も残っていない上、極度の振戦で手が震え照準すらままならない。

それでも引き金を緩めない。ここで撃つのを止めたら終わりだ。

撃ち続ければ最低限、連中の足は止められる。

撃て、撃って撃って撃ちまくれ!!

当てようなんて考える必要はない、それは……

 

「ワカモ!!」

 

「!…はいっ!!」

 

彼女の役割だ。

 

 

パァンッ!

 

 

ワカモは瞬時に先生の意図を汲み取り精密射撃に入った。

 

先生と初めての共同作業……♡

 

っとワカモはターキンと共に戦っているこの状況に内心デレデレだった。

それはそれそれとしてちゃんと敵には激怒しているのでオートマトンへ容赦のない一撃を淡々と叩きこんでいる。

 

だがこの状況がいつまで持つかは未だ未知数だった。

 

 

 

 

 

―───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

「………。」

 

 

 

 

 

 

- ジィーーッ…! -

 

 

 

ッダアアアアン!!

 

 

 

場面は変りグラッジ・レジメントと激戦を繰り広げ混沌を極めたアビドスの市街地南西の大通り。

 

エドワードのシングルアクション・リボルバーは一回の射撃ではあり得ない爆音を放ちながらオートマトン達を始末した。

 

 

ジュ~……

 

 

硝煙が噴き出る銃口は不可思議なことに薄っすらと赤熱を帯びていた。

更には奇妙なことに頭を吹き飛ばしたオートマトンの数は1体ではなく6体だった。

 

「連邦で仕込んだ俺の早撃ち(クイックドロー)、その空っぽのCPUでよく味わえ。」

 

『デッドアイ』

照準中、時間の流れがスローになるレジェンダリーMODである。

 

そして彼がウェイストランド各地で武者修行をしていた頃、マサチューセッツのガンマンから教えて貰った技でもある。

エドワードはV.A.T.S.も併用し、彼はゆっくりと流れる時の中で音速を超える連続射撃と機械の様な精密射撃を同時に行えるようになっていた。

耳をつんざくようなけたたましい銃声はマズルフラッシュが灯ってから消えるまでにファニングで放たれた6発の.454カスール弾の咆哮だったのだ。

 

だがデッドアイとV.A.T.S.の合わせ技は銃事態に凄まじい負荷をかけてしまう。通常のリボルバーで4発撃つよりも先にお釈迦になってしまう。そのため彼は通常より大きく頑丈なフリーダムアームズ社のM83でこの技を行使する。それでもCND値が著しく減るので戦闘後のメンテナンスが欠かせられないが……本人はそれもまたロマンだと受け入れている。

 

 

 

「辛抱してくれよ……相棒!」

 

エドワードはダラスにまたがり先を急いだ。

 

 

 

 

 

一方で、オズワルドは一丁のサーキットブレーカーを手に敵へと歩み寄っていた。

 

「ヘト」

 

ヘブライ語で、数字の8を意味する。

 

「ザイン…ヴァヴ、ヘー……。」

 

7、6、5……と彼はイエス・キリストの故郷の言葉で残弾を数えながら黄金に輝くレーザーで、デバステーターを取り囲む雑兵を処理していく。

 

「ダレト」

 

敵の反撃を身軽に躱しながら確実に当てていく。

 

DIE TEACHER!!

 

「ギメル…!」

 

ブレードで背後からの奇襲を試みた一体のオートマトンの腕をベキッとへし折ると、腹部に一発打ち込み機能停止に追い込んだ。

 

...WHY???

 

「ベト…。」

「……はぁ、ロボットは暗殺に向いてないだろう。」

 

最期の一体が背後から奇襲するが、殺気を察知したオズワルドは振り返ると同時に腕のブラスターを撃ち落とし、懐のスイッチブレードを脳天に突き刺し永遠の沈黙を与えた。

 

そして最後の一発……

 

「まだだ……。」

 

DESTROY!!!

 

ドドドドドドドドドドッ!!

 

デバステーター・ヘビーガンナーはミニガンでオズワルドを銃撃するもあっさり避けられ、遮蔽物への退避を許してしまう。

 

 

「……。」

 

 

オズワルドはじっと待った。

パトロールに向かった他の歩兵が再びデバステーターの周囲に集まるのを……。

 

そして………時は来た。

 

 

「アレフ!!」

 

 

バァンッ――――!!

 

 

彼は叫ぶと集団の中央に鎮座するヘビーガンナーの脳天を撃ち抜いた。

 

 

 

 

同時にレザーから電磁波を伴う衝撃波が広がり、回路を狂わされたオートマトン達の頭部が次々に破裂した。

彼らの中に流れる赤い冷却液は鮮血が如く吹きあがり周囲には小さな湖畔ができた。

 

「主よ、どうか我が友と教え子を見守り給え。」

 

オズワルドは嘗て、レイダーだった過去を悔い改め隣人への奉仕を誓った。

そして今、一人の神父として愛する者の身を案じていた。

 

 

 

 

 

 

- ジィーーッ…! -

 

 

「オートマトンと接触、交戦する。」

 

 

ダダダダダダダダダダッ

 

ペスコフはM16A1サービスライフルを構えながら突撃、V.A.T.S.で次々に頭を粉砕していく。

肝の据わった足取りで敵陣に立つとライフルを降ろし10㎜ピストルとマチェットを構えた。

 

 

[BUILD:CQC]

 

GUERRILLAとTANKKILLER、GLADIATORとINCISORでハンドガンと近接武器の威力を上げる近接戦闘用ビルド。

ターキンのBERSERKERの元にもなっている実質師匠ポジなPERKともいえる。

 

「……。」

 

TEACHER SCUM!!

 

KILL IT FOR KAISER!!

 

バッ!

 

 

ガキィィィン!!

 

 

「単調だな。」サクッ……

 

 

大きく振り下ろされたブレードの一太刀をペスコフは軽く弾き飛ばし、その隙に刃を刺し込んだ。

 

 

ペスコフは敵の攻撃パターンをその一言で評価した。

 

ダダダダァン!!

 

ザシュッ!ズバッ!

 

間合の内にいる敵をマチェットの一太刀で切り伏せ、外の敵はピストルで処理する。

その全ての行動をV.A.T.S.を維持しながら継続する。

彼の強みはその驚異的な集中力にある。

 

WHAT THE HELL IS THAT!!!???

 

彼の底知れぬ戦闘技術はオートマトンにプログラムされた戦闘サブルーチンを遥かに上回っており、敵に成す術はなく、内蔵された演算処理装置が導き出したのは「困惑」だった。

 

「ふんっ、アサルトロンの方が手強いな。」

 

 

YOUR DEAD NOW!!

 

重厚なシールドを構えたヘビーガンナーがミニガンを手にペスコフに迫る。

 

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

 

味方を巻き込みながら薙ぎ払うように弾幕をばら撒くが、攻撃を完全に見切り飛び退いたペスコフには一発も掠る事はなく、敵は無駄に戦力を消耗した。

 

その間に出来た隙を足掛かりにペスコフは飛び掛かった。

 

brainless teacher, I will repel you with this shield!

 

デバステーター・ディフェンダーは怒気を含んだノイズを発しながら眼前に来たペスコフを盾で上空に弾き飛ばした。

彼の狙い通りに……。

 

「脳無しめ、まんまと掛ったな!」

 

WHAT?

 

彼はそのまま体を捻り体勢を空中で整えるとデバステーターの背面のラジエーターをマチェットで切りつけ破壊した。排熱機関を失ったデバステーターはバッテリーの熱で自壊した。

 

 

[OVER HEAT DETECTED]

 

....WHY???

 

 

「貴様の敗因は我々アパラチアンを甘く見た事だ。」サッ…

「友よ、もう暫し辛抱を頼む……こいつらを片付ければ、直ぐにでも!」

 

 

ペスコフはマチェットについたオイルを肘で拭うとそのまま残党の始末に向かった。

友と生徒の明日の為に。

 

 

 

 

 

 

 

「こいつは貰っていくぞ、ふんっ!!」

 

ベキィッ!!

 

グーンズは巡航戦車の砲身を薬室ごと力任せに引き抜いた。

 

 

ブロロロロロロロロ……

 

アパッチはその姿を確認すると標的を定め、2機のM261ロケットポッドから赤く光るロケット弾を一斉発射した。

 

 

 

 

ドオオオオオオオオオオン!!

 

 

 

「むぅ……アーマーでも吸収できない特殊な衝撃波、これは厄介だな。」ググッ

 

爆風の中、痛みを感じながらも平静を保つグーンズは敵機を撃墜する事を決定。

奪い取った44口径120㎜滑降砲でアパッチを狙う。

 

[TARGET:ROCKED]

 

「さあ、落ちろカトンボ!!」ドスッ!

 

グーンズは脇に抱えた撃鉄を思い切り殴って発砲した。

 

ズドオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

主砲から放たれる120mmHEAT弾はコックピットを貫通し内部で炸裂、それによりアパッチは空中で爆散、残骸が下の雑兵を巻き添えにして更なる被害を敵に齎した。

 

しかし未だ壊滅には至らない。

アパッチはまだ3機残っており、先の攻撃によってどの機体もグーンズを優先攻撃目標と判断し狙っていた。

 

 

しかし、そんな事は関係ない。

グーンズは敵におののくことはおろか、勇猛に立ち向かった。

ナイトの鋼鉄の意志を砕くけるものなどこの世界には存在しない。

 

 

「いいだろう、まとめて相手してやる。」

 

グーンズは踏み台にしていた戦車の車体から飛び降りると爆発ベントを発動させた。

爆発の反動を利用して反動で空中に飛び上がったグーンズは一番近くにいた正面の敵機のコックピットにしがみつく。

 

その予想外のターゲットの行動にアパッチは動揺するように機体を右往左往させた。

激しく揺れる機体にグーンズは微動だにせずプロペラまでよじ登った。

 

「今度はコイツを拝借しよう。」

 

ガシィッ!

 

ゴゴゴゴゴゴゴ……

 

メギャァアアッ!!

 

グーンズはパワーにものを言わせメインローターを無理やり止めた後、プロペラの羽を一枚もぎ取った。強制的に回転を止められたアパッチのエンジンは停止の反動に耐え切れず炎上、墜落は避けられるものではなかった。

 

 

「さぁてこれを……ほいっ。」ブンッ

 

 

……グッサァァッ!!

 

「よし。」

 

ドオオンッ!!

 

 

グーンズはもいだ一枚のプロペラを投げナイフの要領で向かいの敵機のエンジンに投げつけ刺し込んだ。

2機を戦闘不能にしたのを確認すると足場が墜落する前に再び爆発ベントを利用し、反対側のアパッチに飛び移った。

そして今度はコックピットの窓を缶の蓋の様に剥がした。

 

「機内サービスだ、グレネードは如何かな!」

 

そして操縦席にのるオートマトンにグレネードをプレゼントし、底部を伝ってロケットポッドを奪い取ってから飛び降りた。

 

 

ズゥン……!!

 

 

ドッカアアアアアアアアアアアアアアン!!

 

 

ヘリの爆発を背にアメコミのヒーローの様な見事な着地をすると満足そうに一言。

 

「……決まったな。」

 

彼はロケットポッドを背中に括ると仲間達も仕事を終えた事を確認し、合流地点へ急いだ。

 

「待ってろよ……ターキン!」

 

 

 

 

 

 

「クソッ!!」

 

ダンッ!

 

シャーレ教師陣による一方的なワンサイドゲームを目の当たりにしたカイザーPMC理事は怒り心頭になり、振り上げたこぶしを司令部の操作盤を乱暴に叩きつけた。

 

「何なんだアイツらは!!神秘で強化した我がオートマトンも意に介さずに次々と壊していく!」

「あんなぽっと出の部外者なんぞに私がこのカイザーコーポレーションの威信をかけて何年も費やしてきた計画を水の泡にされてたまるか……!!」

「バケモノ共め……!!」

「………………まあいい。」

「まだ手はある……。」

「こいつでゴッドフレイを始末すれば、奴らの士気も下がる筈だ………。」

「くくく……くははははははははは!!」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ…………

 

 

理事の半ば自暴自棄で破れかぶれな笑いが響く中、カイザーの奥の手がうなりを上げる。

 

 

その頃市街地を襲撃したオートマトンを撃退したシャーレ教師陣は作戦エリアから北西にある交差点で合流を果たしていた。

 

 

「よし、全員集まったな。」

 

「早く行こうぜ、俺らは戦力分散させたからどうにかケガせずに済んだけどよ……」

 

「ああ、私は実際にPA越しに喰らったからわかる、アレは下手したら放射能より厄介だ。」

 

「うむ……とりあえずターキンの様子を……。」

 

ペスコフはターキンの状態を把握するためピップボーイで彼の状況を確認しようとするが……

 

「…………!!!」

 

 

ザザーッ

 

突然、不明な無線の周波数を彼らのピップボーイがキャッチした。

 

「こんな時に、一体何の通信だ?」カチッ

 

怪しく思ったペスコフは念のためラジオに切り替えた。

 

[RADIO]

HELP

 

「助けて……?」

 

彼らは恐る恐る通信を繋げた。

 

 

ザザザ――――――ッ!!

 

 

激しいノイズがひたすら流れ出る。

 

『……ケテ……タス……テ……』

 

「……何か聞こえる…。」

 

「女の子みたいだな……生徒か?」

 

無線の向こうにいる少女は彼らにひたすら助けを求めた。

 

『ターキン…セイ……ヲ………ケテクダサイ』

 

「何……ターキン!?」

 

「アイツの身に何が起きてるんだ……」カチッ

 

嫌な予感を感じたオズワルドはすぐに彼の状況を確認した。

 

 

[STATUS]

[TEAM MEMBER]

TARKIN M GODFREY:DANGER

・CAUSE:SERIOUS INJURED

・HEALTH POINT:45/500

 

 

 

 

 

彼の状態は……瀕死。

命に関わるレベルの深刻な負傷を追っている事を、ピップボーイは示している。

誰かが助けに向かわなければ……彼の命が危うい。それを全員がこの瞬間に理解した。

 

「なんて事だ……。」

 

……友が再び死ぬ。

 

「おい、グーンズ……。」

 

「……。」

 

ペスコフは静かに尋ねた。

 

「アレの準備はできてるか?」

 

「バッチリだ。」

 

「ピックアップまでどれくらいかかる?」

 

「ざっと6分と35秒、移動中の誤差も加味すると数秒前後するだろう。」

 

「問題ない。」

「大至急WEAPON VAULTから全機スクランブルさせろ。」

 

「了解した。」

 

「諸君、我々はもう二度と誰一人として死なない。」

「わかったな!」

 

「「「おうっ!!」」」

 

 

 

 

 

 

頼むターキン、生きてくれ。

 

 

彼らはそう願うばかりだった。

 

 

 

 

 

 

 

―───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

教師達が合流する数分前、事態は起きていた。

 

 

 

 

 

「八つ裂きにしてやらあああああああ!!」

 

「ふう、これで12台目……いまいち相手方には手ごたえがありませんね……。」

 

サイコバフの投与でハイになってるターキンはバーサーカービルドで周囲の敵達を千切っては投げまくってワカモの露払いに徹し、ワカモは自身が持つ神秘の驚異的な破壊力で戦車やヘリを次々に撃滅していた。

 

「これで2個大隊くらいは撃破か……どうだワカモ、まだいけるか?」

 

「はい、丁度物足りないと思っていたところです♡」

 

「頼もしいことこの上ないな……本当に。」

 

最早この戦場で二人に敵う者などいないのではないかと思えてしまう程だった。

しかしどれだけ敵を倒そうともオートマトンは要塞の製造所から雪崩れ込むように次々とやって来る。

 

「しかし、これではキリがありませんね…。」

 

「おまけにこっちは消耗するばかりだ…なんとか打開しないと。」

「要塞に入りさえすれば製造所を破壊できるんだが……。」

 

ワカモとターキンはオートマトンの圧倒的物量を前に膠着状態にあった。

しかしワカモが手配した自爆ドローンも底を突き、防戦一方の敵はじわじわと優位性を獲得しつつあった。

なんとか状況を打破せねばと戦闘中も頭を回転させていた時…

 

 

ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

 

寸前、彼は空に無数の影を見た。

 

 

「ミサイルだあああっ!!」

 

 

発射したのは、要塞の前で待機していたMLRSを搭載したカイザーの軍用トラックだった。

ドローンが切れるのを待っていたようだ。

 

 

「ワカモ!!」バッ

 

「きゃっ!?」

 

 

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

 

 

 

 

「ううっ!!?」

 

「――――――ッ!!」

 

 

ドサッ……

 

 

ターキンはワカモに覆いかぶさり身を挺して爆発から守った。

しかしその代償として……

 

「うぐぁっ!?……くそ、破片で持っていかれたか……。」

 

「先生……そんな…っ!!」

 

ワカモはマスクの下で歯を食いしばって千切れた右腕を止血するターキンの姿に心臓を締め付けられる感覚を覚えた。

 

「そんな、私を庇ってしまったばかりに……。」

「ごめんなさい……私がもっと……。」

 

自責の念に駆られるワカモにターキンは「気にするな」と言った。

 

「取れたのが左腕じゃないだけ万々歳だ。」

 

ターキンはそう言って微笑んだ。

彼は左腕のピップボーイを失わずに済んだことをむしろ幸運だと捉えていた。

 

「それにスティムパックも残ってる。」プスッ

(あと20本か……参ったな……。)

「後は修理キットで消防服を直してっと……。」

 

一連の処置で腕が再生し消防服も元通りになった彼はこれまでの負傷が嘘かの様にピンピンしていた。

そしてまだオートマトン達を止めようとしている。

 

「さあ、生徒達が待って……る……?」ドサッ

 

「あなた様っ!?」

 

「あ……え?おかしなぁ……彼だが……うまく……うごかない……??

 

スティムパックは怪我を回復することはできても、疲労は回復できない。

長時間蓄積された戦闘による疲労のツケが、彼の体を蝕みつつあった。

 

「あなた様どうか気を確かに!」

 

……ワカ……モ……逃……げ…………ろ。

 

せめて彼女だけでも守らねばと彼は必死に訴えかけた。

それでもワカモは彼を抱える腕を離さず、首を横に振った。

 

「嫌です!あなた様を置いて逃げるなんて……」

 

 

 

ブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

 

 

 

「…………え?」

 

 

ターキンを抱えようと手を差し伸べる彼女を掠めたのは、一本のレーザー光だった。

 

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!

 

 

次の瞬間、過ぎ去った光は巨大な爆発を伴ってワカモの耳を貫くような轟音を轟かせた。

突然の攻撃………ワカモの頭は一瞬、混乱で埋め尽くされたが…正体は軍勢の中にいた。

 

 

 

目測でも明らかに5m以上はある巨体、両腕にバルカン砲を、上部には巨砲を備え付けたそれは……嘗てブラックマーケットで相まみえたゴリアテだった。しかし下半身を二脚から無限軌道に変えておりより走破性に富んだ形状をしていた。

 

 

「あ、あいつは……。」

 

ソレの物々しい姿に気圧されていた時だった。

 

『驚いたかね?先生。』

 

「……カイザー……!!」

 

『気に入ってもらえたかな?私の最高傑作は……フフフ。』

『今日という日の為に我が社の技術の粋を結集させて造り上げた我が社の秘密兵器だよ。』

『こいつをゲマトリアから隠すのには苦労したものだ。』

『だがそれも今夜報われる……ゴッドフレイ、貴様が死ぬことでな!』

 

『さあ行け、機動要塞タイタン!』

『シャーレの教師共を葬り去り、アビドスを我らの物にするのだっ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奴がタイタンと呼ぶソレは正に巨大な怪物だった。

巨体から放たれるノイズがかった咆哮は二人を戦慄させた。

 

 

「知っているぞゴッドフレイお前が生徒を気にかけていたのを…」

「それが貴様の致命的な弱点だという事をこのタイタンで思い知らせてやる。」

「そして後悔するがいい、このカイザーPMCを敵に回したことを!」

 

 

タイタンは上部に取り付けられたレーザーキャノンを向けた。

 

 

「ワカモ、逃げ……ッ――!!」

 

 

ワカモは動けなかった……

敵への恐怖のあまり、足が竦んでしまっていた。

 

「……!!」

 

彼女は聞いてしまったのだ……ヤツの咆哮の中に紛れる、生徒の叫び声を。

恐怖に蝕まれる絶叫を、彼女は聞いてしまった。

そして理解してしまったのだ、自分が相対する敵の正体を……。

 

 

レーザーキャノンはワカモを標的にし、チャージを開始した。

 

 

「ワカ……モ……!!」

 

ターキンは動かない体に鞭を打ってワカモの元へ死にもの狂いで這った。

 

頼む……神様……どうか……どうか………

 

 

私の生徒を連れて行かないでください!

 

 

 

オオオオオオオオオオオオオオ……

 

 

 

チャージが完了し、キャノンの砲身が光を帯びたその時だった。

 

「ワカモおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

 

バッ!

 

 

「……!?」

 

 

寸前、ターキンの中から色んな言葉が飛び出してきた。

 

 

 

 

嫌だ、嫌だいやだイヤだ!!

死にたくない!まだ死にたくない!

まだ生徒を守れていない、助けてない!

ホシノ達が待ってるんだ。

 

すまないワカモ、本当にすまない!!

まだ君の想いに応えていないのに、こんな情けない死に様を君に晒すことになるなんて…

 

生きたい、生き延びたい!助かりたい、助かって、助けたい。

考えろ、この状況で助かる方法は何だ!?考えろ!!考えろ!!

今俺に出来ることは―――

 

 

 

突き飛ばされて我に返ったワカモが最後に見たのは……溢れ出た言葉と裏腹に、ほっとしていたような先生の瞳だった。

 

 

「……―――ッ!」

 

 

ジュッ

 

 

次の瞬間、先生の体は消防服を貫かれ眩い光の果てに消えた。

左腕だけを残して……。

 

 

 

 

ブォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

 

 

 

「ハハ……ハハハ……。」

 

 

 

 

「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」

 

 

「やったぞ!遂にやった!!あの目障り極まりなかったシャーレの教師を一人!この私の手で今、葬った!!」

 

 

 

 

「せん…………せい………………?」

 

タイタンの砲撃の後、ワカモの視界にすぐさま入ったのは黒焦げになった恩師の無惨な姿だった。

体も消防服もすべてが真っ黒になり、灰がプスプスと周囲を舞っていた。

 

「そんな…いや……。」

「いやいやいやいやいやいやっ!!」

 

想い人の凄惨な最期……それは齢18歳の少女にはとても受け入れがたい現実であった。

 

「あなた様、どうして………っ」

 

焼け焦げた筋線維が剥き出しになっている彼を抱えながら、初めて彼の傷だらけの顔を見た記憶が呼び起される。

あの日、彼の傷を見て……ワカモは激しく憤った。でも彼は既に自分の現実を受け止めていた。

 

 

「これは、俺が選んだ結果だ。」

「だから私は、この選択に悔いはない。」

「私がそれを選んだから。助かった人たちがいる。」

「…これで……よかったんだ。」

 

 

その時……彼に大人とは何かを思い知らされたような気がしていた。

だが彼女にとっては、あまりにも遠いところだった。

 

「あなた様は…これすらも生徒の為と受け入れてしまうのですか……!」

 

彼女には、この凄惨な現実を受け入れ難かった。

当然だ、彼ですらあの時……それを受け入れられなかったのだから。

()()()()と、切に願う程に……。

 

「どうして………どうして……!!」

「あんなにも優しいあなた様が……こんな目に遭わないといけないのですかっ!!」

くうっ……ううううぅ……。

 

無情な現実に胸を引き裂かれた彼女は、ただ慟哭するしかなかった。

 

キヴォトスにやってくる今日まで彼は世の為、人の為と献身の限りを尽くしてきた。

多くの命がウェイストランドで犠牲になっていたからだ。

 

彼は犠牲という言葉が嫌いだ。

犠牲を強いてきた結果、故郷は滅びたからだ。

 

ではなぜ彼は自己犠牲的な行動に走ったのだろうか。

彼は……ターキンは……

 

自分を最後の犠牲者にしたいのだ。

 

犠牲を出さなければ立ち行かない世界なんてものは、ないほうがいい。

だが犠牲者がいない世界を手に入れるために、また誰かが犠牲にならなければならないのなら……

 

 

その犠牲は当然、俺であるべきだ。

それが俺が自らに課した責任だから。

 

 

 

だが、今日じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

「………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

「……。」

 

「……もう何時間経ったんだろう…。」

「おじさんもうわかんなくなっちゃった。」

「うへへ…………はぁ……。」

 

 

地下で拘束されているホシノは自嘲するように乾いた笑みを浮かべていた。

 

 

「私……また、大人に騙されたんだ。」

「……ごめん、みんな。私のせいで、全部……。」

「シロコちゃん、ノノミちゃん、セリカちゃん、アヤネちゃん」

「…………ユメ先輩。」

「………………ごめんなさい…。」

「………………私は……。」

 

別れ際に残した先生の言葉………

 

 

 

「何か困ったときは、必ず言ってくれ。」

「「助けて」って。」

「そうすれば……必ず応えるから。」

「私はなんたってレスポンダーだからな!」

 

 

 

ホシノはそれに一縷の望みを懸けた。

助かる可能性はゼロに近い、それでも…縋らずにはいられなかった。

まだ幼い彼女には、未練が多すぎた…。

 

 

 

 

 

 

 

「先生……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………。」ピクッ

 

 

灰に還ったかと思われたターキンの体は……今、僅かに動いていた。

 

 

 

 

「………あなた様?」

「……………!!」

 

 

ワカモはターキンの右手を凝視し、気づいた。

 

その手に握られていた、融解した金属。

そしてミサイルで吹き飛ばされた右腕を再生するのに用いた、金属製の注射器。

 

その二つがワカモの頭の中で結びついた時、虚ろに霞んでいた彼女の瞳に光が灯された。

 

そう、レーザーで焼かれる寸前、彼はスティムパックを自分に打ち込み、九死に一生を得ていたのだ。

 

 

……ル

 

タス………ケル

 

 

 

助ける…焼き切れた喉笛から絞り出した彼の言葉。

それは暗い地下室から発せられた決して届くことのない言葉に対する彼の答えに他ならなかった。

彼は聞いていた…否、感じていたのだ。

彼女の()()()()()()()を。

 

瀕死の極限状態の中で自己生存のために覚醒した彼のPERは、知覚できない筈の生徒の声を本能的に感じ取るまでの領域に一瞬の間だが至っていた。

「助けて」その一言は応える為のエネルギーに変換される。ターキンにとって、それは核融合にも匹敵する原動力だったのだ。

 

 

セイト……タスケル………………!!

 

 

「………先生?」

 

 

全てを焼き尽くされ、本来立てるはずがなかった。

しかし、それでもターキンは立ち上がった。

 

2歩歩み、残していた左腕を拾い上げそれをくっつけた。

僅かに残っていたスティムパックの再生効果を、左腕の接合に使った。

 

そして、枯れ木の枝の様な指でピップボーイを操作する。

 

この合間ですら、ターキンはまだ完全に意志を取り戻していた訳ではなかった。

全てが、彼に刻まれた本能によって動かされたいた。

 

「助ける」というターキンの奥底に刻まれていた本能が。

 

インベントリから彼が取り出したのは「大人のカード」だった。

取り出した大人のカードを次はピップボーイのホロテーププレーヤーに挿入した。

するとピップボーイから青く透き通るような光が漏れ始めた………。

 

「…………。」

 

ワカモはその一連の様子をまるでこの世の神秘を刮目したように、ただ息を呑んで見つめていた。

 

暫くして、大人のカードがピップボーイからでてきた、もう一枚のカードと共に。

 

ターキンは今度、そのもう一枚のカードをピップボーイに挿入した。

 

するとピップボーイの画面がインベントリからPERKに切り替わった。

彼が手にしたカードは……ウェイストランドには存在しないものだった。

 

 

[LEGENDARY PERK]

MY RESPONSIBILITY

 

効果:助けを求める生徒がいる場合、全てのS.P.E.C.I.A.L.が10増加し、目標へのダメージが全てクリティカルになる。効果は一日につき10分間のみ。

 

俺の生徒に触るな!

 

 

 

ターキンは大人のカードを使用して、この世界のレジェンダリーPERKを手に入れた。

 

「……………。」プスッ

 

「………………はっ!」

 

再びスティムパックを投与すると、炭の様な姿からいつもの彼に戻り、意識を取り戻した。

まるでさっきまでただ悪い夢を見ていただけだったとすら思えてしまう。

 

「この漲るような感覚………なんだ?」

「いや、それよりワカモは?ワカモは無事かっ!?」バッ

 

慌てて周囲を見渡した、オートマトンがちらほらいるが、目の前で起きた異常現象に処理装置が追い付いてないらしい。好都合だ。

 

彼にとっていつも最優先なのは生徒だ。

 

「あなた様っ!!」

 

「ワカモ!!」

 

先生は泣きじゃくる生徒を自分の腕に抱きとめた。

 

あなたさまぁ……。

ううぅっ…。

 

「……。」

 

ワカモはまたいつかの時の様に彼の胸の中で泣いた。

ターキンは黙って彼女の涙を受け止め、あの時の様に優しく頭を撫でた。

 

ああ、またこうして君の涙を受け止められる……。

まだ俺は……あの子達を助けられる。

 

「よかったなぁ……お互い。」

 

「グスン……はい……!」

 

 

impossible!!

 

We can't accept these results!

 

Must be corrected!

 

FOR KAISER!!!

 

 

空気を読むようプログラミングされていないオートマトン達は、この異常事態の修正するためすぐさま二人の元に殺到した。

 

「ガタガタうるせぇなあ……。」

「感動のシーンの真っ最中でしょうがあああああああ!!」

 

そう言って近くの一体の首を刎ねようとした時だった。

 

バシュッ!

 

「!?」

 

ターキンの背後からレーザーが通り過ぎ、オートマトンを撃ち抜いた。

そして直後、

 

 

 

 

 

ビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビッ!!!

 

 

バララララララララララララララララララララッ!!

 

 

 

ズドオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

 

二人の頭上から無数のレーザーとプラズマの弾幕が敵へと降り注ぎ、破壊の限りを尽くした。

 

 

「な、何が起きてるんだ?」

 

「…先生、アレを!」

 

「………っ!!!」

 

 

ブロロロロロロロロ……

 

 

以前、ベルチバードについて話したことがあるだろう。

彼らがいたアパラチアには、輸送機で知られる先行量産型のVB-01があった。

しかし二人が見た物は………

 

エンクレイヴが未来のウェイストランドで開発した戦闘機、VBX-02の群れであった。

先の弾幕の正体は、編隊飛行を行うベルチバード達の制圧射撃だったのだ。

 

 

ターキンは先頭の機体のコックピットに人の影を見た。

 

 

「ペスコフ……?」

 

 

 

彼達はもう我慢の限界などとうに超えていた。

 

 

「よくも………よくもぉ………!!!」

 

「よくも相棒を……。」

 

「よくも我が友を……。」

 

「よくも我らのブラザーを……。」

 

 

彼らはかつてない怒りを胸の奥底で爆発させていた。

家族にも等しい友の命を、奴らは我々から奪おうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

よくもターキンを殺そうとしたなあああっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

仲間達は自身に溜め込まれた灼熱の怨嗟を一滴残らず吐き出す程に叫んだ。

 

 

今この時、彼らの志はただ一つ……

仲間と教え子たちの命を奪わんとす怨敵への……

 

 

 

 

「「「「復讐だあああッ!!」」」」

 

 

 

 

レジデント達の報復が今、始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




個人的に一番盛り上がって参りました。

ターキン先生が一度死にかけ仲間達も大激怒、カイザーPMC理事に明日は来ない模様です。
清々しいほどの自業自得ですね。

遂にレジデント全員集結。
戦闘機型のベルチバードも参戦し次回はいよいよ最終決戦です。

カイザーに逃げ場はありません。
それでは大量にこさえたキムチを消費してきます。
かれこれ3日はおしりがヒリヒリしてます(白目)

もし気に入っていただけましたらお気に入りと感想を宜しければお願いします。
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