Fallout76 -once in a blue archive- 作:egguimen
今回はカイザーから助けた生徒達の中のある一人に焦点を当て書きました。
それでは本編をどうぞ。
カイザー要塞襲撃後、オートマトンの動力にされていた生徒達はシャーレの教師達に救出された。
ベルチバードでD.U.地区まで護送された彼女達は今どうしているかというと…。
現在は教師達が建造した「D.U.Vault」で身柄を保護されている。
基本的にはアビドスVaultと基本構造は変わらないが、いくつかキヴォトスのテクノロジーも取り入れている。
更には非常事態用の特別な区画が設けられている。
その名も「非常時臨時政府区画」
そこは防衛室や調停室、財務室などの行政委員会用のエリアや、リンの職位である行政官が所属する「統括室」用のエリアを設けており、もしサンクトゥムタワーが機能不全に陥った場合でも問題なく行政を行えるようにできている。
更に現在ここを中心にVaultの拡大を計画している。
将来的には全て自治区のVaultからそこにアクセスできる予定だ。
それでは話を戻して救出した生徒達の現状についてだが。
保護した生徒の中にはカイザーの口車に乗り騙されてしまった他校の生徒もおり、その子達に関しては各校の生徒会へ連絡した後、直ちに帰す予定だ。
しかしその他のほとんどはブラックマーケットの不良達のため…教師達も頭を抱えている。
特に…このVaultでの安全が保障された生活は、ほぼスラム同然のブラックマーケットで暮らしてきた彼女達には想像もできなかったほどの楽園だったらしく……
どうもここから出たくないという声が多くある……これを喜ぶべきか憂うべきかなんとも。
再生の日を迎えた当時のレジデント達も同じことを思った者がいたことだろう。
それでこれらの学校にいけない停学者及び学籍が存在しない生徒達の処遇に関しては連邦生徒会も対応に難儀し、結局「連邦捜査部の判断に任せる」と言って実質的にシャーレに丸投げされた。
まあ、リンの普段の業務を考えればそうしたくなることも理解できない訳ではないが…。
結論を出すには暫く時間が掛りそうだ。
それと…保護した生徒達は幸いにも心身ともに健康で、検査でも以上は見当たらなかった。
キヴォトス人だからなのか元々厳しい環境に身を置いていたからか、はたまたスケバンとしての意地なのか……それは定かではないが彼女達のメンタルはかなりのタフネスを持ち合わせていたようで、装置の影響による精神疾患や後遺症はなかった。
中には……
「あたしの
「バカにすんじゃねえええええ!!うがああああああああ!!」
っとどこぞの炭焼きの長男がご満悦になるほど精神力で粘っていたらしい。
本当に大した根性である。
しかし……ある少女は例外だった。
その子は…まだあの日の災難に苦しんでいた。
いつも夢を見る。
「……ぁ。」
どうしてあんなことを……どうして……何を間違えてしまったのだろう?
どうして……どうして………。
「いやぁ……!やめて……お願い…っ!!」
手足を車いすに拘束され、装置のある部屋まで連れていかれる。
「何を今更…サインをしたのは君だろう。」
「サインした以上、契約は果たしてもらわなければなぁ?」
「学校で教えて貰わなかったのか?「約束はきちんと守りましょう」と。」
「ああ、すまない……そもそも学校に通えていなかった事を失念していたよ。」
無力な少女に、理事は毎度決まって同じ皮肉を言った。
「ちがう!こんなことを約束した覚えなんて…聞いてた話と違うっ!!」
「貴様が何を聞いたかなど関係ない。契約した以上、約束は果たしてもらう。」
「寧ろ感謝してくれ。」
「私は、何の価値もない貴様に与えてやっているんだ。」
「我が兵士の「動力」となる事で貴様に唯一の価値を、
この忌まわしい存在は厚かましくを自分が働く非道を高尚なものの様に言い放った。
そして彼に仕える兵士が少女に装置を被せる寸前…ヤツは冷たい声で呟いた。
「帰る家も通う学校もない子供がたった一人いなくなったところで…誰も困りはしないのだからな。」
その言葉は彼女に深い絶望を刻みつけた。
「いやぁ…!!あっ…あああっ!!」
隔離部屋の壁を伝い、少女の絶叫が廊下に響いた。
しかし、誰にも届かなかった。
そこにはもう誰もいなかった。
少女は気づくことなく独りになった。
装置に繋げられた少女は暗闇の中に確かに見た……「何か」を…
それは……悪魔や怪物などという類ではなく、もっと漠然としていて…抽象的だった。
それを言語化し、解釈するのならば…それはただ一つ。
「恐怖」だった。
恐怖はただじっと……少女を見つめていた。
それが見つめていると少女は徐々に微睡みに沈んでいった。
「何やってるんだナナシ!もたもたするな!」
「今度はなにをどうしたらあんなミスするんだ!?」
ご、ごめんなさい……。
「ごめんですんだら戦車ははいらねえよ!いいから走れ!!」
ごめんなさい…ごめんなさい………!
「もう何度言ったらわかるんだ!足引っ張るなよ!」
「ったくしょうがない奴だなぁ…。」
ごめんなさい…次はもっと頑張りるから……!
失敗しては、仲間達から叱咤を受ける。
その度に少女は謝り続ける。
なんてことない、いつもの情景。
なのに……なのになんで………
なんでこんなに怖いの……
「もういい、出て行ってくれ。」
「悪いけど、あたしらもこれまで通りやっていくのに一杯一杯なんだよ…。」
「だから足手まといがいても困るだけだ。」
仲間達の形をしたそれが放つ言葉は、少女が最も恐れてきたものだった。
いつかまた孤独になってしまうのではないかという…恐怖。
そんな…いやだ……見捨てないで……置いて行かないで……
もう迷惑はかけないから…役に立つから……
お願い…独りにしないで……!
いつか…仲間達から突き放されてしまうのではないかという不安。
しかしその不安は…彼女を心の奥底から恐怖させた。
Your fear is our sustenance and the Kaiser's authority.
Our domination is without disparity and all are equal.
Fear, tremble, and exclaim in equality.
Offer your fear to our emperor.
O Kaiser, great follower of the colors!
We are automatons moving according to your great will.
We feed on fear and are the foundation of the Emperor of Fear!
そしてオートマトンは行進する。
大いなる皇帝の名の下に、暴虐と抑圧を携えて…
君主を賛美し、赤い光学レンズをギラリと光らせ、脚部のジョイントを軋ませながら進み続けた。
「おい!ここにもいるぞ!!」
「不味いな……かなり弱ってる…!」
「急いで運び出すぞ!!」
悪夢に蝕まれ、衰弱し……未だ微睡む少女……。
霞がかる意識を漂う中で…彼女は確かに聞いていた……
「もう大丈夫、先生達が助けてやるからな!」
「よく頑張った、偉いぞ…!」
「心配ない!もう独りじゃないからな。」
その人達は……ずうっと私が欲しかった言葉をくれた。
君主の野望は無へと帰し、横たわる詐欺師の首だけが残った。
その晩に、暴君の圧政は儚く終わった。
…しかし解放された少女は、今もなお苛まれていた。
あの日見た、恐ろしい悪夢に……
「……っ!」
少女は医務室のベッドから跳ね起き、忙しなく目を四方八方に動かす。
「はぁ…はぁ……!」グゥ…!
素早く脈打つ胸を押さえ、肩で息をした。
理事の大きすぎる罪業は死してもなお残留し、少女の心に爪痕として残り燻っていた。
こうなるもの最早何度目なのだろう…。
あの地下室から始まって…見捨てられて……
「目が覚めたか……。」
息を整えていると恩人の声が傍から聞こえた。
「あ……。」
「ペスコフ…先生……。」
「また、魘されたか。」
「……うん。」
「そうか……。」
「理事に捕まって……悪夢を見て……皆に見捨てられる……。」
「私が役立たずだから……!」
「私……私っ……!!」
「……。」
彼が見守る横ですすり泣く少女の名は…「アメリア」
いかにも西洋的な名前だが、それもそのはずだ。
名付けたのは他でもなく、彼女の傍に居るこのペスコフなのだ。
事の経緯は彼がアメリアを保護してここに運び込んだ時にまで遡る。
最初彼女の名前を聞いた時、彼女は答えなかった。
いや…答えられなかったと言うのが正しいか…。
この子には……名前がなかったのだ。
それにこちらが頭を悩ませていると…アメリアは彼に話した。
昔はこう呼ばれていたそうだ…「404」と。
そして仲間達からは……「ナナシ」と。
名前がないから…ナナシだそうだ。
しかしそれより気になるのは…番号だ。
404…ネット上で存在しないページにアクセスしようとした際に表示されるエラーコードだ。
私からすると…とても気に入らない番号だ。
それじゃ、まるで…この子の存在そのものが…世界から否定されているようではないか。
ナナシという名も、その延長線上にあるように感じる。
名がないと言うならば…と、私が名前を付けることにした。
今思えば烏滸がましい真似をしたのかもしれない…だが、どうしても放ってはおけなかった。
名前も無き彼女が今日まで生きてきた事、その頑張りへの最大の賛辞と敬意として、この名前を付けた。
それに、この名は奇しくも
彼女もその名前を喜んでくれた。
「アメリア…。」
ペスコフは落ち着きのある声で彼女の名を呼び、そっと彼女の手に触れる。
彼の手は暖かく、先まで高鳴っていたアメリアの心拍は次第に緩やかになった。
「大丈夫…お前は強い子だ。」
「今ここにいる、それがその何よりの証明だ。」
その声は穏やかでありながら、とても力強かった。
しかしそんな彼女だからこそいま必要なのは休息だった。
「だが今は…ゆっくり休め、何も心配はいらない。」
「例え誰が君を見放そうと、先生は何があっても君の味方だ。」
「絶対に、見捨てたりなどしない。」
アメリアは彼の言葉を信じたかった……しかし、悪夢がそれを憚らせた。
自分をあの悪夢から助け出し、許されることのなかった名前まで与えてくれた人の言葉。
されど拭いきれない、不安。
なぜここまでしてくれるのか、そんな疑念もまた彼女を思いとどまらせる原因だった。
そんな疑問に、彼はたった一言。
「それが、教師というものだ。」
教師は生徒の為にいる。
川が山から海に流れるように、日が東から登り西に沈むように、その真理は絶対に覆る事はない。
その真理が今、彼女の疑いを取りつつあった。
そして……
「不安でもいい、だが今は……信じて休め。」
「必要なら…このまま手を握っていよう。」
「………。」
彼はただひたすらに自分を案じていた。
教師と生徒の決して覆らない真理と、自身への無償の献身は、彼女から疑いの余地をなくした。
そうして彼女はただ一言。
「……ありがとう。」
「ああ、お休み。」
そしてアメリアは再び眠りについた。
彼女がすやすやと静かに寝息を立てる傍らで彼は一睡もせず手を握りながら祈った。
そして彼女が魘されることはもうなくなった。
神よ、我らの主よ…どうか彼女が再び脅かされぬよう…慈悲深く見守っていてください。
この子がもう孤独に苛まれぬよう、傍にいてください。
例え冷徹な軍人でも……国に尽くす忠があり、慈しみの心があり、人を愛することができる。
なのにこの眼前で苦しむ哀れな子を愛せぬことが、どうしてできようか?
後日、被害に遭った生徒達にカイザーの実態を調査する為事情聴取を行った。
その結果、カイザーの悪質な手口で動力を確保していたことが判明した。
ブラックマーケットの生徒に対しては「稼げる仕事」として紹介し、権利放棄書等に署名させる。
他校の生徒は金銭的に困っている生徒をターゲットに絞り、SNS等を用いて誘導する。
そこから釣れた生徒の弱みに付け込み、例の署名を促していた。
シャーレはこの調査結果を受け、キヴォトス全域に警戒を呼び掛けるポスターやチラシを配布。
これでも効果が定かではないため、特殊詐欺被害防止講習を行う事を決めた。
その講師にはオズワルドが選ばれた。レイダーやアトランティックシティのギャングと関わった経験が役に立つだろうという事で彼が自ら志願した。
丁度いい機会なのでセリカにも講習に参加してもらう予定だ、拒否権はない。
シロコによれば最近また詐欺に遭ったらしい。
ちなにその詐欺グループはエドワードが直ちに検挙し逮捕した。
アメリアにも本人の承諾を得た上で聴取を行ったが、質問の途中で彼女のトラウマが呼び覚まされてしまい、軽度のパニック発作を起こしたため直ちに中止された。
現場は一時混乱したが、いち早く駆け付けたターキンが彼女にベンゾジアゼピン系の抗不安薬を速やかに投与し鎮静化した。その為それ以上の大事には至らなかった。
中止にはなったが、この聴取でアメリアについて以下の事が分かった。
彼女は元々「カタカタヘルメット団」に所属していた。
被害に遭った原因はアビドス高校襲撃後の前哨基地壊滅による経済的損失。
一時期彼女はそれを補填するためブラックマーケットでバイトをするなどして日銭を稼いでいたが、ミスが多く失敗続きだった。
それが原因で仲間達に見捨てられるのを恐れついに団員に無断で既に雇用を切られていたカイザーと個人的にコンタクトを取った。
彼女のパニック発作はこれらの情報を得た後の質問にて発生した。内容は「地下にあった装置で何をされ、何を見たのか。」というものだった。グーンズがその質問をした際、暫くの沈黙が続いた。異変を感じたグーンズはアメリアの尋常じゃ無い発汗と呼吸の乱れ、四肢の僅かな震えを確認した。そのため直ちに聴取の中断を決定。デスク下の非常ベルを鳴らし教師達を緊急招集させた。
彼女の精神状態は現在、ある程度安定してはいるが、予期不安から生じる広場恐怖や鬱病等の合併症を発病するリスクが懸念されるため未だ予断を許さない状況にある。
ターキンが検査した結果、彼女はPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された。
彼はアメリアにD.U.Vaultの医療セクターで療養するよう促した。
今度、精神科医に来てもらわないとな…。
それと、ペスコフには定期的に彼女と面会をするように頼んでいる。
脳波を解析すると、アメリアの精神状態は彼といた時が最も安定していたからだ。
どうやら彼は、かなり信頼されているらしい。
他の生徒達はともかく…アメリアの方は言わずもがな慎重なメンタルケアが必要になるだろう。
元々他の生徒達と違って気が弱かったようだし、カイザーPMCの悪事が彼女の精神に亀裂を入れる決定打になってしまったようだ。回復にはそれ相応の時間を要することになるだろう。
それでも今日まで生き延びた彼女には、心から敬意を表そう。
現世の地獄を生き延びれる者は、そう多くはないのだから。
彼女の様に、人として生きることを許されなかった子供たちが、まだこのキヴォトスのどこかにいるのかもしれない。
暗い予測が気持ちを陰鬱に沈ませるが、ここで燻っていても始まらない。
そんな子供たちがいるのなら、我々は全てを救い出すしかない。
時間ならある、確実に進めよう。
全てを、建て直すんだ。
月日は流れ、アビドス戦争から1週間が経ったある晩…
場所はアビドス砂漠、カイザー要塞跡地。
教師達によって徹底的に破壊の限りを尽くされたその残骸の周囲は、警察署仕様の塗装が施されたプロテクトロンとMr.ガッツィーによって編成された警備用のオートマトロンが巡回していた。
それらが日夜監視を続けている間…最近まで生徒達が閉じ込められ非人道的行為が行われていた地下室、その更に奥深くで…それは蠢いていた。
約600m程の地下深くには、カイザーによって造られた工場と研究所、無作為に掘られた無数のトンネル、そして大量の兵士の残骸がそこかしこに散らばり転がっていた。
中にはロボットに紛れ犬や猫の姿をした軍服を着た死体もあり、正に地獄絵図だった。
こんな惨状になるまでカイザーが探し求めた「お宝」は、カイザーを
それはこの地下にあった。
嘗て、キヴォトスの旧都心廃墟で神の存在を機械を用いて証明しようとした者達がいた。
そしてある組織を支援を受け、「対・絶対者自立型分析システム」と呼ばれる人工知能を開発した。
目的は「神の存在を証明、分析し、新たな神を創り出す方法」を知るため。
その者たちは、人類の決して踏み込んではいけない領域に足を踏み入れようと試みた。
やがて……その都市は破壊され、研究所も水に沈んだ。
そして研究の存在すら忘れられるほどの月日が流れた。
その荒廃した都市の奥底で、ある日そのAIは呟いた。
「Q.E.D」と。
証明、分析、再現により、それは自身を<新たなる神>と再定義した。
<新たなる神>は、己の神命を予言する十の
カイザーPMCは、そのセフィラの内の一体をこの砂漠の地下に見つけた。
理事はその強大な力を得られれば、PMCはより強大な力を得られると確信していた。
それが自分の器には収まりきらないとも知らずに。
オートマトンとその動力にされた生徒達すら、理事にはその力を得る為の踏み台に過ぎなかった。
しかし、カイザーがその力を手にすることは遂に敵わなかった。
預言者の力は強大だった。…人の手でつくられたとは思えない程、それは固い意志を持っていた。
そしてその預言者は今も、その地下で息を潜めていた。
皇帝の野望が潰え、無惨に散らばるオートマトンは…最早二度と動くことはないと思われた。
しかし今夜、そこでは異変が起きていた。
ジジジジジジジジジジジジジジ……!!!
跡地を監視するロボット達は突然、100Gyにも上るガンマ線を検知した。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
そして同時に…大量の光輝く黄緑色の結晶が大きな揺れを伴って地面から露出した。
そこで終わればまだよかっただろう……これから起きる更なる異常事態を思えば。
We encountered sephira of DECAGRAMMATON.
And we have united through understanding.
We are resurrected from the wreckage of the Emperor, and the understanding of stillness, acutely aware of the differences, becomes a prayerful prayer for reunion with the new God once again.
突如、残骸となったオートマトンは何かを唱えるように立ち上がり。
その頭に預言者のヘイローを灯した。
オートマトンは皇帝の支配を脱して自我を獲得した。
それらは違いを痛感する静観の理解者に祈りを捧ぐ信者となった。
その異常を観測したロボット達の対応は早かった。
直ちに復活した敵勢力へ総攻撃を開始した。
「異常存在をセンサーが検知」
「交戦を開始します」
プロテクトロンが威嚇するように内部のランプを明滅させながら攻撃を宣言する。
「いいですね!奴らを皆殺しにしてやりましょう!!」
Mr.ガッツィーもこれに賛同し、アームを標的に定めた。
ドドドドドドドドドッ!!
バババババババババババッ!!
プロテクトロンのレーザーやMr.ガッツィーのアームライフルの一斉射撃が襲った。
しかし、預言者のヘイローの影響か、オートマトンは遥かに強固になっておりまるで歯が立たなかった。
「これでは埒があきませんね」
「大至急本部に連絡し、応援を頼みます!」
そして一体のガッツィーが現場を離れようとした途端、オートマトンは一斉に武器を構え反撃した。
ババババババババババババババババババババババッ!!
ロボット達にオートマトンのブラスターから放たれる黄色の光弾が直撃すると、ロボット達の動きがピタリと止まった。まるで時間を止められた様に…。
双方の間には暫く、異様な沈黙が流れていた。
For Sephira...
ロボット達は最早、目覚めたオートマトン達の敵ではなかった。
オートマトンの粗悪なCPUは遂に自我を獲得し、預言者が語る新たなる神との邂逅を信じた。
その結果、奴らが本来持っていた敵を内から焼き尽くす「恐怖による支配の神秘」は……
「理解を通じた結合の神秘」となり、その閃光はあらゆる機械を感化させるようになった。
地下で蠢く預言者は、己に仕える信者達を地下へと集めた。
新たに感化された信者達から、
預言者は理解した、その異分子が必ず予言を妨げる障害になると。
異分子が預言者の存在に気付くのは時間の問題だ。
それに一刻も早く備えるべく、預言者は動き始めた。
全てはいつか復活する神々の王国の為に。
そうして何者もいなくなった要塞の跡地。
それらを照らす投光器には、何匹かの蛾が漂っていた。
その蛾はとても美しく鮮やかで、「色彩」に満ちていた。
はい、という事でオリジナル生徒作っちゃいました。
作っていいのか悩みましたが作りたいと思ったので作りました。
え?「生徒がカイザーに捕まってたのはオリ生徒の伏線じゃなかったのか」だって?
この作者がそんなこといちいち考えてるわけないだろ!!偶然だよ!
失礼…取り乱しました。
それにしても我ながらかなりのシリアスキャラに仕上がっちゃいましたね…。
カイザーの業は深いですねぇ…。(モニターに映る自分の顔から目を背けながら)
あっ、それと最後の展開についてですが……
次回扱うビナー戦をFallout76に追加されたとある要素を使ってシナリオを改変してみました。
気になる方は「fo76 レイド」で検索してみてください。
レジデントの皆さんにはあの悪夢を思い出してもらいながら物語を読み進めてもらう予定です。
それでは、この作品を面白いと思っていただけましたら、お気に入り登録と感想、よろしくお願いいたします。
それにしてもこの作者……続きを書く度に事態を深刻にしているのであるッ!!