闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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ONE PIECEを更新しなきゃいけねえと思ってるのにこっちばっかに手が回る……


タネマシンガン・オンリーワン

 

「ふぅ……」

 

「落ち着かねえみたいだな」

 

カナズミジムを制覇した翌日、カナズミシティのポケモンセンターでハルカのポケモン達の最終チェックをしている。

ポケモン達は充分なまでに元気だろう……ホントに心配しなきゃならねえのはハルカでため息ではないが一息つこうとしていた。

落ち着きがないと言う言葉が一番合っている今のハルカ、大丈夫か気になったので聞いてみると手がプルプルと震えていた。

 

「ちょっと……心配かも……」

 

「それはちょっとってレベルじゃねえだろう……今のお前ならツツジに勝つことが出来る……間違えなければ」

 

「サトシ、フォローしたいの?それとも心配させたいの?どっちなの!!」

 

「クククッ……フォローしたいに決まってるだろう……ほら」

 

「え?」

 

「握れよ」

 

今回のジム戦がとても不安なハルカ。

間違えなければジム戦に勝つことが出来るのだと言えばフォローしているのか煽っているのか分からないとハルカは怒る。

フォローしにきたに決まっているだろうとハルカに両手を握ってもらう……最初はカクカクとハルカの手は震えていた。だが、徐々にハルカの手の震えは無くなりハルカは落ち着いた。

 

「サトシ…………」

 

「直接的なアドバイスよりこっちの方がなにかと安定するだろ……落ち着いたか?」

 

「うん……もうちょっとだけ握っててもいいかな?」

 

「好きにしろ」

 

オレがフォローを入れてくれたから心強いのだがまだまだ不安なハルカ。

もうちょっとだけ握っててもいいかどうか聞いてくるのでハルカはオレの手を握ってくる……のだが恐ろしい視線を感じる。

原因は言うまでもなくセレナだ。セレナがハイライトな瞳でこっちを見つめてきている。なにかを言ってくるのでなくただただ見つめている。なんか言ってくれた方がこっちとしては嬉しいんだがなにも言わねえのが逆に恐ろしいな。

 

「ありがとう、サトシ……元気が出たかも!!」

 

「そうか……じゃあ、カナズミジム戦を頑張れよ」

 

ハルカは満足したのだと笑みを浮かべて両手を離した。

元気と勇気が湧いて出てきたのだと嬉しそうにしておりポケモン達の回復が終わったのだと呼び出しを受けたのでハルカはポケモンを受け取りに行く

 

「サトシ…………随分とハルカの世話を焼くわね……もしかして」

 

「下心なんて抱いてねえよ……そんなスケベ心は無い……純粋に心配してんだよ。お前はなにに対して心配してんだよ?」

 

「サトシがハルカに寝取られないか……女の私には分かるわ!ハルカは段々とサトシに好意を抱いてきているのを!」

 

「それのなにが問題があるんだ?」

 

「……え?」

 

「間もなく思春期入る女の子だぞ、その手の感情の1つや2つ出てきてもなんらおかしくはねえよ。それが間違いだって言うんだったらそれを間違いだと言うセレナが間違っているぞ」

 

オレに好意を抱いてくれるのは別に構わねえよ。迷惑だなんて思わないからな。

セレナがこのままだと奪われると危機感を抱いているのだが、オレはその辺に関してはなんも思っちゃいねえよ。

 

「……そっか……そうよね!私、ハルカに嫉妬しちゃってたわ!このままだとどっちが上かポケモンバトルで教えてあげなきゃいけなかったけど、サトシはカッコいいから惚れるのは当然の事よね!」

 

「…………」

 

「ハルカがサトシの事を好きって気持ちが表に出てきたのならばハッキリと決めなくっちゃ!」

 

なにを?と聞けるほどにオレは度胸は無かった。

ハルカのポケモン達は無事に回復し終えたのでカナズミジムに向かう……なんか、ギャラリーが増えているな。

 

「あの、昨日より色々と増えてませんか?」

 

「ここはトレーナーズスクールでもありますからこうして実戦形式のバトルを講義の一環として見せているのです……なのでお気になさらずバトルをしましょう」

 

トレーナーズスクールの生徒達がここで見ているのだと言われればハルカはドキリとする。

昨日のカメラ向けられてない状況を想定してたからギャラリーが多数居るのはプレッシャーになる……が、ホウエンリーグに出場することが決まったらコレの比じゃねえ。実況がついていてプレッシャーが余計にかかる。

 

「これより、カナズミジム、ジム戦を行います!使用ポケモンは2体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能です!」

 

「先ずは1番手、いけ、イワーク!」

 

「イワァアアア」

 

「い、イワーク!?」

 

「フフフ、昨日と同じポケモンで挑むとお考えでしたら大間違いですよ」

 

「イワーク……ここは『いわ』タイプのジムだから最初の予定通りに、ヨマワル頼んだわよ!」

 

「ヨマァ」

 

イワークが出てきたので想定外だとパニクるハルカ。

ここが『いわ』タイプのジムならばと当初の予定通りで事を進めるのだと1体目にヨマワルを出した。

キノココの方が色々と出来そうだがヨマワルを選んだ……いったいどうするつもりなのか?ハルカに色々と教えているが最終的にどういう風に攻めるかの戦術云々に関しては最後はハルカに決めさせている。

 

「ヨマワル『おにび』よ!」

 

「ヨォ」

 

「イワァ!?」

 

試合開始と同時に動いたのはヨマワルだった。イワークに向かって『おにび』をぶつけてイワークを『やけど』状態にする。

開幕から状態異常の技だが選択肢とは間違いじゃねえ……『いわ』タイプのポケモンの殆どが物理攻撃と防御に強いからな。

 

「イワーク『すなあらし』よ!」

 

「イワァ!」

 

「……読まれてるな」

 

「え?」

 

「ハルカがなにをしてくるのか大体の事が読まれている……その為の『すなあらし』だ」

 

攻撃に出てくると思ったが『すなあらし』を使った。

ヨマワルに対して決定打を持っていないとかそういうのでなくハルカがこれからなにをしてくるのかをツツジは読んでいる。

『すなあらし』状態にフィールドを切り替えたという事はと大凡の見当がつく。

 

「ヨマワル『すいとる』よ!」

 

「ヨォ!」

 

「イワーク『いわおとし』です!」

 

ヨマワルは『すいとる』を使ってきた。

イワークは飛んでくる緑色のオーラに直撃するが『すいとる』を平然と受け切り『いわおとし』を使う。

ヨマワルに岩が命中して『すいとる』が中止になる……イワークにはダメージがあったが決定打には欠けている。

 

「ヨマワル『ナイトヘッド』よ!」

 

「決定打に欠けているとは言え技をコロコロと変えるのはよろしくありませんね……『いわおとし』」

 

「っ……」

 

「クククッ……ヤバいのはどっちかと言えばツツジ側なんだがな」

 

「『すいとる』が思った以上にダメージになってないしツツジさんの方が上手じゃないの?」

 

「それは違うな。あのイワーク『いわおとし』しか使ってない。他にも色々と技があるだろうが幾つかはヨマワルの特性の『ふゆう』で効かないし最初の『おにび』で『やけど』状態になっている。そのせいで物理攻撃力が半減している。イワークは頑丈なポケモンだが物理攻撃力は物凄く低いポケモンだ……『すなあらし』の状態は何時かは切れるし、ハルカのヨマワルにはあの技がある」

 

「ヨマワル『かなしばり』よ!」

 

「ヨマァ!」

 

「イワァ……イワ!?」

 

ハルカのヨマワルには『かなしばり』がある。

だから『かなしばり』で使える技を制限することが出来る。イワークの『いわおとし』を使えなくする事に成功した。

イワークは『いわおとし』を使おうとするが『いわおとし』は使えずに慌てている。

 

「ヨマワル、す……『ナイトヘッド』よ!」

 

慌てているイワークに向かって『ナイトヘッド』を撃つ。

一瞬だけ『すいとる』を使おうとしていたのだが『ナイトヘッド』に切り替えた。イワークに『ナイトヘッド』が直撃しイワークは地面に倒れた。

 

「イワーク、戦闘不能!ヨマワルの勝ち!」

 

「戻れ……お見事です……でしたらこのポケモンはどうでしょう?いけ、カブト!」

 

「カブ!!」

 

「昨日のオレと全く異なる編成か…………流石に2度目だから慣れたか」

 

ノズパスが出てくるのかと思ったがカブトが出てきた。

オレの時とは全く異なる編成だがハルカは動じない。オレの時とは異なる編成で来ているのだと分かっているからか。

ここでカブトが出てきたのはある意味幸運だったかもしれない

 

「カブト『アクアジェット』よ!」

 

「ヨマワル『おにび』よ!」

 

「ハルカ、あの状態のカブトには『おにび』が通じないわよ!?」

 

カブトが水を纏い突撃してくるので『おにび』で迎え撃つ。

しかしカブトは水を纏っているので『おにび』の炎は掻き消されてヨマワルに激突される。

 

「ここまでくればもう安全ね!ヨマワル『いたみわけ』よ!」

 

「なっ、『いたみわけ』……まさか、イワークに対して『すいとる』じゃなく『ナイトヘッド』を決めたのはこの布石の為!?」

 

「ええ!コレでカブトの体力は大きく削れてヨマワルの体力は回復したわ!戻って、ヨマワル」

 

「まさか『いたみわけ』で強制的に半分にするだなんて……」

 

「頼んだわよ、キノココ!」

 

「キノ!」

 

『いたみわけ』が予想外だと驚いているツツジ。

やっぱりこの世界は攻撃技が主体になりすぎているなと思っているとハルカはヨマワルをボールに戻した。

コレ以上戦わせても『すいとる』ぐらいでしかダメージを与えれないし『いたみわけ』と言う切り札も使った。カブトの体力を多く削る事が出来たのでもう問題は無いのだとキノココを出した。

 

「キノココ『メガドレイン』よ!」

 

「カブト『アクアジェット』で回避しながら突撃よ!」

 

キノココが緑色のオーラをカブトに向かって飛ばすが『アクアジェット』で回避される。

先制技で移動しながら攻撃をする系の技は強い……キノココが悪いってわけじゃねえが『アクアジェット』でカブトはキノココよりも早くに動けてしまう。

 

「速いなら遅くするまで!『しびれごな』よ!」

 

「カブト、回転しながら『アクアジェット』」

 

動きが速いならば遅くしようと『しびれごな』を放つキノココ。

カブトは回転をしながら『アクアジェット』を使う。物凄い水飛沫が巻き上がりカブトは水のシールドを身に纏っているも同じ状態だった。キノココの『しびれごな』はカブトに届く前に水に濡れてしまい全てダメになってしまった。

 

「っ……」

 

「キノココの『メガドレイン』も当てられないし『しびれごな』も……」

 

「いや、まだ1つだけ手が残っている」

 

攻撃技も補助技も当てることが出来なかった。

まだまだ未熟なキノココに使える手はもう無いんじゃないのかとセレナは心配するのだがまだ1つだけ手が残っている。

『メガドレイン』を当てるのが難しいのならば向こう側から当たりに来てくれる技を使う、ただそれだけだ。

 

「カブト『アクアジェット』よ!」

 

「キノココ『タネマシンガン』よ!!」

 

カブトは再び『アクアジェット』でキノココに向かって突撃していく。

『メガドレイン』を当てることが出来ないならばと『タネマシンガン』に技を切り替えた……だが『タネマシンガン』の威力が弱い。

『いたみわけ』でそれなりにダメージを受けている状態になっているのだから『くさ』タイプの技を受ければ戦闘不能になる可能性が高い。ただし……決定打に欠けている。『タネマシンガン』は何度も何度も当てることでダメージになる技で一撃がデカい技じゃねえ。

もっと強い威力を秘めた一撃を当てることさえ出来ればカブトは戦闘不能になる……

 

「後一撃…………確か……キノココ『タネマシンガン』を撃たずにパワーを溜めて!!」

 

「『エナジーボール』は来ることさえ分かれば怖くありません!」

 

「キノココ『エナジーボール』よ!」

 

「『まもる』です!」

 

昨日のオレの真似をしているので『エナジーボール』を狙いに来たのだと気付くツツジ。

強力な技で一発でも当たってしまえば負けてしまうと分かっているので確実にと『エナジーボール』……ではなく『タネばくだん』を防いだ。

 

「キノココの奴、『タネマシンガン』のパワーのみを抽出しないといけないのに『タネマシンガン』の種も凝縮したな」

 

昨日のオレと同じことをしているのだが結果的には異なる技が出てきた。

『タネばくだん』、後々のことを考えれば覚えておいて損は無い技だ……だが『まもる』で封じられる。

どれだけスゲえ技でも『まもる』で確実に封じられる……ただ『まもる』を発動するよりも先に攻撃をすればいい。

 

「……そうだわ!キノココ『タネマシンガン』……全ての力を1つの種に集約して放つのよ!!」

 

「クククッ……それが正解だな」

 

ポケスペのダイヤがやっていた複数攻撃の『はっぱカッター』を1つの力に集束する特殊な『はっぱカッター』

あの技は『おうふくビンタ』や『つららばり』なんかは勿論の事、『タネマシンガン』にも当然使うことが出来る。

さっきの『タネマシンガン』から進化した『タネばくだん』とはまた異なる高速で威力を凝縮した『タネマシンガン』を撃てばカブトに命中し、カブトは弾き飛ばされて戦闘不能になった。

 

「カブト、戦闘不能!キノココの勝ち!よって勝者、チャレンジャー、トウカシティのハルカ!!」

 

「勝った………の…………私……………勝っちゃったの!?」

 

咄嗟に思いついた作戦だったが無事に上手くいったみたいだった。

カブトは見事に戦闘不能になったので審判が判定をくだせばハルカは実感が薄かった。土壇場で思いついた手を使っての攻撃だから成功する確率は物凄く低かったがそれでもハルカは勝利した。

 

「ええ、貴女の勝ちよ。ハルカちゃん」

 

「やった…………やったわ!!勝つことが出来たわ!!」

 

ツツジが負けを認めてハルカの勝ちだと言えばハルカはバンザイと喜ぶ。

キノココも勝つことが出来たぞとジャンプして喜んでいる……

 

「他のジム戦を見る機会なんて早々に無いが自分でバトルするよりも遥かにヒヤヒヤもんだな」

 

「サトシ、セレナ、見てた?ハルカちゃん勝利しました!!」

 

「ええ、見てたわよ……凄かったわ」

 

土壇場で『タネマシンガン』を応用した技術を使った。

あの技はキモリでも使えるだろうが『タネマシンガン』撃つより『エナジーボール』を撃った方が効率がいい。

キノココだから出来る芸当……二刀流をすると言っていたから心配だったがハルカはちゃんとポケモンバトルの才能がある。

 

「さぁ、カナズミジムを制した証であるストーンバッジです」

 

「ストーンバッジ、ゲットかもぉ!!」

 

「キノォ!」

 

ハルカが1個目のジムバッジをゲットした。

苦戦したが無事にゲットすることが出来たのだと大喜びをしバッジケースにストーンバッジを入れた。

コレでハルカもちゃんとしたポケモントレーナーの仲間入り……と言ってもホウエンリーグに出るまではまだまだ半人前だがな。

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