闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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温泉で一服

 

「あ……ぁあああああ!?」

 

「穴凹だらけだな」

 

「この前の挑戦者が『あなをほる』を連発してたから!」

 

フエンタウンに辿り着いたサトシ御一行。

ポケモンセンターに向かってポケモン達を回復させた後にフエンジムに向かえばジムリーダーのアスナが出迎える。

ジム戦はサトシが先に決まったのだが……バトルフィールドが穴凹だらけでジムリーダーのアスナが『あなをほる』を使うトレーナーが相手だったと慌てている。

 

「フィールド整備の業者呼ぶから……その、今日は」

 

「……まぁ、そういう事情なら仕方がねえよな」

 

原作のサトシ御一行ならば「ジム整備を手伝います!」と言うがこのサトシはそういう事を言わない。

ジムリーダーのアスナが申し訳無さそうな顔をして謝った。バトルするつもりだったが事情が事情なので仕方ねえと受け入れる。

バトルフィールドを整備する業者を呼んでくる、バトルフィールドの整備そのものは数時間ぐらいでどうにでもなるが業者が来るのに時間がかかるので一旦休みだ。

 

「…………今からバトルだって燃えてたんだがな」

 

「こんな時もあるわ……それよりも温泉に行きましょう!!」

 

バトルする気満々だったサトシだがこういうこともあるとハルカに受け入れる様に言われて温泉に向かうことに。

フエンタウンはホウエン地方有数の温泉地、15歳未満の子供達がスキーとかスノボーよりも温泉の方が良いと言うのは色々とシュールな絵面だが子どもは分かっている。スノボーとかスキーとか寺院巡りよりも温泉に一泊二日旅行に連れてって貰えるほうが色々と嬉しいのを。

 

「出来れば後の方が良かったが……お、砂風呂がある」

 

バトルしてスッキリした後に温泉に入りたかったが、仕方がねえと温泉が入れる場所を探していると砂風呂を見つける。

地熱により温められた砂のお風呂、温泉地でも見かけないところは見かけないが意外と気持ちいいものなのをサトシは知っている。

砂風呂に入ってから温泉に入ることを決めれば早速サトシ達は砂風呂に、サトシを真ん中に右にハルカ、左にセレナが居る状態だ。

 

「あ〜気持ちいい………………ねぇ、サトシ」

 

「なんだ?」

 

「私、順調なのかしら?」

 

「いきなりだな……どうした?」

 

「いや……二刀流してる人って見かけないから……サトシ以外のトレーナーとバトルしてて今のところ勝率9割だけどコレって順調なのかなって」

 

「クククッ……不安か?」

 

「……正直、不安かも…」

 

砂風呂に入って体の老廃物を追い出したり色々としているとハルカはサトシに尋ねた。

コンテストリボンは無事にゲット出来ている。ジムバッジもここを突破すれば4個と後半戦を迎える事を出来る。

だからこそ……不安の種が生まれてきた……今までの旅は順調に見えるが実は順調じゃないんじゃないのかと不安を抱いている。

 

「まぁ、不安なのは分からなくもない……だが、お前はそれ以上に良いものを得てるじゃねえか」

 

「良いもの?」

 

「ポケモンバトルに勝つ喜びとポケモンコンテストに勝つ喜びだよ……その2つの味を同時に食える奴は早々に居ねえよ」

 

「…………私って恵まれてるのね」

 

「どうだろうな…………ハルカは近い将来1つの壁にぶち当たる。その壁を越えるのにはオレ達はなんにも出来ねえ……グゥ」

 

「え、ちょっと!サトシ、どういうこと!?」

 

ハルカが近い将来、ぶち当たる壁についてサトシは考えるがサトシ自身がなにか出来る要素は0

そこは今までの経験や知識を踏まえて考えなければならないのだとサトシは眠りについた。頭のスイッチを完全にオフにして熟睡した。

自分が何時かぶち当たる壁があると言われればハルカは余計に不安を抱いているのだが砂風呂が思いの外気持ち良かったので熟睡に入った。

 

「ふ、ふふふ……」

 

「えへへ……」

 

「お前等、なんか余計なもんでも食ったのか?」

 

砂風呂に入って大量の汗をかいたサトシ達。

汗で老廃物を落としたり血行を良くしたりしたので温泉に入って汗を全て洗い流そうと考えているサトシだがセレナとハルカがニヤつく。なんか余計なもんでも食べたのかとサトシは困惑している。温泉はこっちにあるとセレナ達が案内をすればサトシ達でも入ることが出来る温泉……混浴の温泉に辿り着いた。

 

「フフフ……温泉だからって気を抜いてたかしら?」

 

「いや……気を抜くもなにもただの温泉だからな?」

 

混浴の温泉に辿り着いたらセレナがニヤニヤと笑みを浮かべている。

こいつらはコレを狙っていたのかとサトシはなんとも言えない白けた目で見ている。

気を抜くもなにも普通に温泉に来ただけである……何故によりによって混浴なんだよ!なツッコミはサトシはしない。

 

「ふっ……カイナシティでゲットしたわ!黒ビキニを!」

 

「考えてることはやっぱり同じかも」

 

脱衣所にやって来たセレナとハルカは極秘裏にゲットしていた黒ビキニを取り出す。

黒ビキニ、サトシの好みの水着でありこれならばサトシもイチコロよ!と自信満々に胸を張る。

早速着替えるかと服を脱いで全裸になるセレナとハルカ……互いに互いの体を見比べる。具体的に言えばおっぱいである。

公式設定絵でおっぱいが大きく、絵を投稿するサイトでおっぱいを大きく書かれた状態のハルカは当然の如くバリボーでありそれでいてまだまだ成長期である。対するセレナもハルカに負けず劣らずデカいところはデカい。うお、デッカイな(UDN)レベルではないが同世代では頭が抜けててグラビアいけるかいけないかぐらい……向かい合ったセレナとハルカは互いのおっぱいを揉んだ……

 

「…………」

 

「…………」

 

無言を貫いているがおっぱいを揉む手は止めないハルカとセレナ。

こうしておっぱいを揉むことでおっぱいが大きくなるという都市伝説を彼女達は耳にしているのでそれを信じている(馬鹿)

しかし実際におっぱいが大きくなったのは事実だが……乙女の負けられない戦いは……はじまらない。

 

「やっぱ水着で風呂入るの違和感を感じるな」

 

「やっぱりバッキバキね……ふん!ふん!ふん!」

 

「ハルカ、お前の拳を痛めるだけだからやめろ」

 

黒色のビキニに着替えて温泉に出れば既に水着姿のサトシが居た。

何度見てもバッキバキに腹筋が割れているサトシ、超人じみた運動能力はこの筋肉があるから出来ることだ。

ハルカはサトシの腹筋をみればどれだけ硬いのか気になる。腹筋をハルカは腹パンするが鋼鉄の様に硬いので手を痛めるからやめろとサトシは言う。

 

「ふぅ……悪かねえな」

 

ハルカに腹筋を腹パンされた後に温泉に入るサトシ達

砂風呂で体の老廃物を汗と一緒に流してスッキリしてからの温泉は思った以上に心地良い。

サトシは空を見上げながらボーッとする。明日にジム戦が控えているのだが頭のスイッチを完全にオフにしている。

 

「ねぇ、セレナ……聞きたいことがあるのだけど」

 

「あ、私もハルカに聞きたいことがあるのよ」

 

サトシの意識が変なところに行っている中で両脇に居るセレナとハルカは会話をする。

サトシが真ん中に居ることだなんてお構いなし、いや、サトシが真ん中に居るからこそあえて堂々と会話をする。

ハルカはセレナに、セレナはハルカに前々から聞いておきたいことがあった……女の勘がここで発動する、互いに聞きたい内容は一緒だと分かれば一緒に口を開いた

 

「「サトシのこと、好きなの?」」

 

ピシリと空気が凍ったんじゃないのかと他に利用していた温泉客達は思ったが口にはしない。

2人は互いに聞いた、サトシのことが異性として大好きなのかを……その事について質問をすれば互いにクスリと笑った

 

「な〜んだ、結局気持ちは一緒じゃない」

 

「なんか色々と考えてたのが馬鹿らしくなってきたかも」

 

その質問をするという事はそういうことである。

セレナはサトシと出会いサトシのカッコよさを知った。ハルカは最初は先輩として色々と教わりその内憧れから恋に変わった。

どちらもサトシを異性として大大大大大大好きである……そう、大好きを通り越して大大大大大大好きなのである。

 

「……良かったわ、同じ気持ちで……」

 

「それはこっちの台詞かも!……純粋な女性としてのバトルでセレナと勝負したら(これ)以外勝ち目無いから」

 

「それは女の武器よ………………でもね………………問題があるわ」

 

「私達がどっちか一番って話?……それは命を賭けた戦いになるわよ」

 

「違うわ……この前の一件で分かったのよ……サトシがイケメンなのを!!」

 

他に温泉に入っている連中は肝を冷やしながらもなんか頭がバーサーカーな事を言ってやがると引いている。

このサトシがイケメンかどうか聞かれれば若干だが怪しい、イケメン魂な対応はしない。シビアなところは割とドライだし色々と平然と毒を吐く……しかし、それでもなんだかんだで勝ち星を得ている。

 

「もう、なにを当たり前の事を言ってるの?」

 

「……この前の応援団を覚えてる?」

 

「ええ、サトシがビシッと言ってカッコよかったわ……応援道がスゴいって思ったけどサトシは最初から自分の力を信じていたわ」

 

「サトシは応援道そのものに疑問を抱いていたから……でも、だからこそ建っちゃうのよ。フラグと呼ばれるものが!」

 

サトシは応援道がまやかしなものだけでなく応援の力を借りることなく自力で勝つことが大事だと思っている。

その辺の事を応援道に騙されていた多くの女性団員達に伝えたサトシの背中はカッコいいと言うしかなかった。だから危険だとセレナは察した。サトシがイケメン過ぎるが為にサトシの表面上じゃない内面の魅力に気付いてメロメロになっていく人達が続出するんじゃないのかと……実際のところどうなのかと聞かれたら微妙である。福本作品にある独特の渋みをサトシは出しているだけに過ぎないのだ。

受ける奴には受けるが受けない奴には受けない、面食いなところがある奴にはサトシは受けなかったりするがそこは今は置いておこう。

 

「あのまま行けば、サトシの事を好きになりそうだった。だから無理矢理引っ張って行ったけど……何時までも同じ手が通じるわけじゃないわ!」

 

「そうね……何処かでハッキリと私とセレナの物だって証明しないとね!」

 

「………………分かってるじゃない!」

 

ここでハルカが私の物だと言えば大惨事正妻戦争的なのが起きていたかもしれないが、ハルカは分かっている。

セレナの方が女として上でセレナの方に心を開いているのを。しかしセレナもセレナで分かっている、ドライなところは割とドライでシビアなところは割とシビアなサトシがハルカに対して色々とアドバイスを送っているのを。

シンジの様な迷える若者に対しなにかを言う大人でない、迷いの道があるのでなく新米でトレーナーになることすら悩んでいるハルカを特別視をしているのを。普段はあんまり口にしないサトシがハルカを美少女と意識しているのを。

ここでガッチガチの女の熾烈な争いになれば軍配はセレナに上がる可能性が高いのだが、泥沼試合になるのは覚悟している。

なにかの拍子でハルカがサトシの心の傷になる、そうなった時点で自分は永遠の二番手の道を歩まなければならない。ならばハルカと一緒にサトシを共有財産として手に入れるのが互いの落とし所として最適である。

 

「でも……サトシって私達のこと、どう思ってるのかしら?もしかしてなにも思ってないかも……」

 

「…………そこなのよね」

 

仲良く2人の共有財産にしよう!となったのだが一番大事な事を忘れている。

それはサトシ自身がハルカやセレナをどう思っているのか?サトシの認識では2人は美少女と認識し好意を抱いているのを察している。

鈍感系主人公ではない、しかしかと言ってがっつく肉食系の主人公でもない。じゃあ、なにかしらのアクションを起こすべきか?となるがサトシにとってそれは二の次である。このアニメのポケットモンスターの世界だから楽しむことが出来るアニメのポケモンバトルにサトシは割と熱中だ。惰性に生きている自分から生まれ変わったと心はクールだが燃えている。

 

「ん〜…………言ってほしいのか?」

 

「え?」

 

「……聞いてたの?」

 

「オレ、真ん中なの忘れてねえか?」

 

そんなサトシの思いを知りたいと気になっていればサトシは答えてやろうか?と反応を示す。

今までの話を全て聞いていたのかと驚くハルカだがサトシを挟んで両隣に居るのを忘れてはいけない。恐ろしいことをサラッと言っているのは一応は耳にしている。今回は温泉でリラックスしたいからと特にああだこうだ言わないようにしているだけで言おうと思えば色々と言える。

 

「オレはハルカもセレナも美少女だと認識してるし将来的に大化けする美女になるのも理解してる……」

 

「そ………うなの…………」

 

「けど、オレは2人に侍らせる趣味はねえよ……自分のことは自分でやっとかなきゃ落ち着かねえタイプだし……結局のところ、自分すら信頼も信用もしてねえ自分が居るからな」

 

「………………どういう意味?」

 

「そいつは答えられねえな……ハルカ、今は楽しいか?」

 

「うん……ポケモンを貰って旅立ってポケモンバトルしてパフォーマンスをして……とっても最高かも」

 

ハルカは目を閉じて思い出す。

ポケモンを貰ってポケモントレーナーになって旅立つ云々は当初の予定には無かった。ポケモンを貰って色々なところを旅することが出来たらそれで良かったんじゃないのかと思っていたが……ポケモンバトルの熱さを知った。ポケモンコンテストの熱さを知った。

自分が熱を抱いて夢中になれるものを見つけることが出来て大好きな人と一緒に居れる。これ以上の幸福は早々に無い。

 

「それ以上を求めるか?」

 

「…………それ以上ってなにかあるの?」

 

「クククッ……まだ分かってねえならそれでいいさ……ただ、何時かは1人の挑戦者として燃えるもんだ」

 

「……ねぇ、サトシ」

 

「なんだ?」

 

「腕組んでもいい?」

 

「好きにしろ……セレナもしたいならすればいい」

 

「うん」

 

一時はヒエッとなる恐ろしいことを言っていたハルカとセレナだが最終的には落ち着いた。

セレナはサトシの右腕を絡めて胸を押し当てる。ハルカはサトシの左腕を絡めて胸を押し当てる。

この時がずっと続けばいいのにとセレナとハルカは思っている。サトシは2人が幸せそうで何よりだなと思いながらも空を見上げる。

2人が幸せそうな事は嬉しいが、それはあくまでも他人が幸福になっているのを見て安堵している自分であって自分自身が幸福になっているのではない、バチバチに勝負して燃え上がる……それが自分の一番の幸福、それ故に人として何処かズレてしまっているのだとサトシは感じるが……今はなにも考えないでおこうと頭の中を空っぽにする

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