闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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燃やせないバトル フエンジム

 

「まったく……心配になって戻ってきてみれば案の定このざまか」

 

「あ、アハハハ……ごめんなさい」

 

「まぁ、いい……これよりフエンジム、ジム戦を行う!使用ポケモンは3体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能とする!」

 

一日休養に当てた後にやっとだぞとフエンジム戦を行うんだがジムリーダーのアスナが怒られている。

オレの事前情報云々が間違いなければアスナを怒っている人はフエンジムの前のジムリーダーでアスナの祖父だった筈だ。

つい最近、ジムリーダーを交代したばっかだってのにまだまだ現場に立って色々と指導しなきゃならねえのはジムリーダーも辛いな。

 

「私の一体目はお前だ!」

 

「マグ!」

 

「マグカルゴか……………いけ、ラティアス」

 

「キューン!!」

 

「なっ!?……ラ、ラティアス!?」

 

1体目に出てきたのはマグカルゴだった。

マグカルゴに対してどっちを出すかと考えた末に今まで出番が全くと言って無いラティアスを出した。

やはりと言うべきかラティアスのインパクトは強くそんなポケモンを持っていたの!?と言うオーバーなリアクションを見せる。

5つ目のジム戦でやっとの出番がやってきたのだとラティアスは喜んで空を舞うのだがオレが無言で見つめていると冷静になってオレの前に降りてくる。

 

「こっちは遊びでやってんじゃねえ……楽しむ気持ちはいいがそいつは忘れるな」

 

「キュオン」

 

初のジム戦だからと物凄く浮かれていたとラティアスは謝ってきた。

気持ちを引き締め直したのでやる気スイッチをオンにする……ラティアス、あんまり実戦で使ってねえんだよな。

セレナやハルカとのポケモンバトルではガンガン使っているが2人以外のポケモントレーナー相手にまともにバトルしていない、言っちゃ悪いがラティアスは厄ネタだ……この地方では見かけねえが何時かはポケモンハンターが狙ってきそうで怖い。

 

「マグカルゴ『かえんほうしゃ』」

 

「……ラティアス『めいそう』だ!」

 

「コレは……何時もの定番コンボね……」

 

マグカルゴがラティアスに対して決定打になる技は無い。なにかしらの弱点を突いてダメージを与えるという事は出来ねえ。

ラティアスはマグカルゴの『かえんほうしゃ』を真正面から受けるが『めいそう』を積んで耐久力を上げる。『ドラゴン』タイプでもあるラティアスには『ほのお』タイプの技は効きは悪い。

 

「だったらマグカルゴ『にほんばれ』」

 

「……『めいそう』だ!」

 

「一気に勝負を仕掛けるよ!マグカルゴ『オーバーヒート』」

 

「『めいそう』だ!」

 

「マァアアグウウウウ!!」

 

「キューーーン!!」

 

一気に勝負を決めに来た。

『にほんばれ』でフィールドを『はれ』に切り替えた後に『オーバーヒート』で攻める。

マグカルゴは積み技は無いわけではないがこっちの積んでるのは特殊防御と特殊攻撃力、もとの種族値である程度の力の差がありそこに更に『めいそう』が加わっている。ならばなにをするのが一番なのか?答えは簡単にシンプルな火力で撲って倒す……だが、遅い。

マグカルゴの『オーバーヒート』をラティアスは受けるが『めいそう』を積んで攻撃を受け切った。

 

「そんな……」

 

「クククッ……コレでもう最高火力は出せねえぜ?」

 

「『オーバーヒート』は1度使えば特殊攻撃力が大幅に下がる技……だから最初の1発で確実に決めなくちゃならない」

 

「でも、ラティアスが耐えきったわ……スゴいかも……」

 

「ラティアス自身がスゴいってのもあるけど、サトシはこの展開を読み切ってたわ」

 

『にほんばれ』+『オーバーヒート』のコンボを決めるがラティアスは耐えきった。

この展開になるのは直ぐに読めた、最大火力で一気に殴る……それしかマグカルゴには無い。『じめん』技は『ふゆう』で無効化で残りは『いわ』タイプの技、『いわ』タイプの技ならばまだ攻める事が出来たろうが……マグカルゴを『ほのお』タイプのポケモンとして育てているからその辺がジムリーダーと言えども悪い。

 

「ラティアス『じこさいせい』だ」

 

「っ!?」

 

「コレは……容赦無いわね……サトシの鉄壁の布陣かしら」

 

『にほんばれ』+『オーバーヒート』は確かなダメージをラティアスに与えた。

倒すことは出来なかったが流石と言える、『めいそう』で積み上げてなかったら負けていた可能性も普通にある。

だからこそここで心を一気に叩き折る。今の今まで必死になって積み上げたものが0になった。

 

「マグカルゴ『かえんほうしゃ』」

 

「クククッ……ラティアス『めいそう』だ」

 

「っ……」

 

「……そろそろか。『はどうだん』だ」

 

「キューン!!」

 

マグカルゴが『かえんほうしゃ』で攻めるが『オーバーヒート』を撃ってきた後なので『かえんほうしゃ』の威力は必然的に落ちる。

4度目の『めいそう』だと『めいそう』を積み上げた、マグカルゴの『かえんほうしゃ』を受けて全くと言ってダメージになっていない。『めいそう』でただでさえ硬いラティアスを更に硬くした。これ以上は必要は無いのだと判断を下し『はどうだん』を指示し『はどうだん』をマグカルゴに直撃させ……一撃でマグカルゴを戦闘不能にした。

 

「マグカルゴ、戦闘不能!ラティアスの勝ち!」

 

「戻れ……なんて硬さなの……コレが伝説のポケモン……次はお前だよ!バクーダ!」

 

「バクゥ!」

 

「ラティアス、お前で決めるぞ」

 

「キュン」

 

「バクーダ『じしん』」

 

「効かねえよ」

 

「っ!?」

 

ジムリーダーが一般トレーナーよりも博識といえどもラティアスの様な準伝説ポケモンなんかの知識が乏しいのか『じしん』を使ってきた。ラティアスは浮いているので全くと言ってダメージになっていない、油断を狙ってなにかしらの1手を打ってくると思ったがそうでもない。普通に『ふゆう』だと知らずに『じしん』を撃った……だがバクーダは『うちおとす』を使うことが出来るから油断は出来ねえ。『うちおとす』と『じしん』のコンボだけは気をつけねえといけねえ。

 

「ラティアス『なみのり』だ」

 

「キューン!!」

 

「バクァ!?……バクゥ……」

 

「バクーダ、戦闘不能!ラティアスの勝ち!」

 

「戻れ…………落ち着け……まだ試合は終わってない!!いけ、コータス!」

 

「コォオオ!!」

 

「……そっちか」

 

コータスが出てきた途端に日差しが暑くなったと感じる。

特性が『ひでり』なコータス、中々にレアなコータスを使っているなと思いつつもここからどうするかを考える。

 

「コータス『クリアスモッグ』」

 

「っ、ラティアス『なみのり』だ!」

 

先に動いたのはアスナのコータスだった。

『クリアスモッグ』を撃ってきて今まで『めいそう』で積み上げてきたものをコータスはリセットする。

その前に倒してやろうかと思い『なみのり』を使ったが遅かった……『なみのり』発動前に『クリアスモッグ』に触れて今まで上げてきた能力値のリセットだ……さて……どうするか…………コータスもコータスでラティアスに対して有効打な技を使えない……そして『クリアスモッグ』を持っていて『にほんばれ』がマグカルゴが覚えていた……

 

「ラティアス『ミストボール』だ」

 

「コータス『ドわすれ』」

 

「さっきのサトシに対抗してきたかも!」

 

『ミストボール』で攻撃するラティアスに対して『ドわすれ』を使ってくるコータス。

『ドわすれ』は二段階特殊防御力を上昇させる……ラティアスは『ミストボール』を当てることに成功しているが、コータスのダメージは少ない……アスナはこれでいける!と思っている……『ミストボール』は確かラティアスしか覚えない技だ、どういう技なのか知らないと言うことはこの世界では割と普通にあることだ。

 

「『ミストボール』だ」

 

「『ドわすれ』」

 

「『ミストボール』だ」

 

「『ドわすれ』……これ以上は特殊防御力は上がらない……ここが潮時……コータス『にほんばれ』」

 

「コォオオ!」

 

3回連続で『ドわすれ』を使ったことで特殊防御力を最大に高めた。

アスナはこれ以上は『ドわすれ』をしても意味は無いのだと『にほんばれ』でフィールドを再び『はれ』状態に切り替える。

 

「今度こそ!コータス『オーバーヒート』」

 

「ラティアス『めいそう』だ」

 

「同じ事をしても無駄だよ!」

 

「クククッ……何処が同じなんだ?」

 

防御に回らなくていいと『オーバーヒート』を使ってくる。

ラティアスは圧倒的なまでに脅威だから『オーバーヒート』で終わらせる、それは極々普通の考えだが既に盤面は終わっている。

ラティアスが再び『めいそう』で特防を高めたと思っているだろう。コータスには『クリアスモッグ』があるからリセットすることが出来るだろうと思っているのだろうが甘い、コータスの『オーバーヒート』はラティアスに真正面から直撃した……が、ラティアスは全くと言ってダメージになってない

 

「なっ!?」

 

「ど、どういうこと!?『オーバーヒート』は確かに命中したのに……『はれ』+『オーバーヒート』だから威力は高い……こういう時は……ああ、そういうことなのね!」

 

渾身の『オーバーヒート』を放ったがラティアスが全くと言ってダメージを受けていなかった。

なんだったらマグカルゴから『オーバーヒート』を受けた時の方がダメージがあったんじゃねえかと思えるぐらいだ。

実際問題その通りだ……セレナがどういうことなのかとポケモン図鑑を開く、なにを狙っていたのか直ぐに理解した。

 

「まさか……『ミストボール』がなにかあるの?」

 

「ああ、そうだ……『ミストボール』は相手の特殊攻撃力を下げる技だ……『ドわすれ』のコータスにダメージを与える為に『ミストボール』を使ったんじゃない『ミストボール』の追加効果である特殊攻撃力を下げるのがオレの狙いだ……最初の1回目は失敗したが残り2回は特殊攻撃力を下げるのに成功した。その上に『オーバーヒート』を耐えた」

 

「っ……」

 

「戻れ、ラティアス……お前で決着をつけようと思ったが早々に上手くいかねえもんだな」

 

コータスの特殊攻撃は殆どパワーが無いも同然の状態になっている。

ラティアスで決着をつけたいところだが……ラティアスは物理技主体で戦わない。

準伝説のポケモンでも伸び代はまだまだあるがスイクンの方が上……伝説のポケモンにも格があると言ったところだな。

 

「いけ、バンギラス」

 

「バァン!!」

 

ミロカロスも特殊攻撃主体で戦うから物理攻撃主体で戦うバンギラスしか使えない。

バンギラスを出せばバンギラスを中心に『すなあらし』が発生してフィールドが『すなあらし』状態に切り替わった。

 

「2体目はバンギラス…………」

 

「バンギラス『ストーンエッジ』」

 

「コータス『こうそくスピン』で避けて!」

 

バンギラスで挑み『ストーンエッジ』を地面から生やさせる。

鈍足なコータスにはコレが効くだろうと思ったがコータスは『こうそくスピン』を使って移動する。

攻撃技を移動に使うとは流石はジムリーダー、ダン!ダン!ダン!と地面から生えてくる『ストーンエッジ』を回避していく……

 

「バンギラス、ホーミングタイプの『ストーンエッジ』だ!」

 

「ホーミングタイプ!?」

 

地面から岩を生やすタイプのストーンエッジではなく岩の破片を飛ばすタイプの『ストーンエッジ』をぶつける。

コータスは当然の様に『こうそくスピン』で移動しながら回避をしてくるがこの岩の破片を飛ばすタイプの『ストーンエッジ』は追尾機能がある……デメリットとして追尾中に他の技を使えないし移動出来なくなる。よく追尾機能を持った攻撃の対応方法あるあるの相手のところにまで向かって相手にぶつける的な事をされればダメージになる。

 

「コォオ!?」

 

「硬いな……だが、突破口は見えている」

 

「っ……コータス『かえんほうしゃ』」

 

「クククッ……捻りがねえな」

 

バンギラスにホーミングタイプの『ストーンエッジ』を当てる。

通常の『ストーンエッジ』と同じ感じの威力のはずなのにコータスは耐え切った。もとからコータスの防御力が高いってのもあるが伊達にジムリーダーのポケモンじゃないか……だが、確かなダメージになっていると感じている。

コータスは『かえんほうしゃ』を撃ってくる。バンギラスは直撃したがそれがどうした?と言わんばかりにノーダメージ……

 

「バンギラス、ホーミングタイプの『ストーンエッジ』の連発だ」

 

ここで必要なのは奇策じゃない、ただ純粋に殴るだけだ。

岩の破片を飛ばすホーミング性能を持った『ストーンエッジ』を連発しコータスにぶつけ……コータスは倒れた。

 

「コータス、戦闘不能!バンギラスの勝ち!よって勝者、チャレンジャー、マサラタウンのサトシ!!」

 

「…………」

 

「バン?」

 

「……物足りねえな……」

 

ラティアスとバンギラスを使って圧倒的な力を見せつけて勝利をもぎ取った。

勝利をもぎ取ったが……なんか充実感は薄いな……ラティアスもバンギラスもオレの手持ちの中で特に強い部類のポケモンだ。

だから……だから、これぐらいの相手は勝てて当然…………チャンピオンリーグ基準でものを考えたら普通にアウトだ。

 

「はぁ……負けた……………最初から最後までサトシくんの独壇場だったわ」

 

「と言うよりはラティアスが桁違いに強いんじゃねえのか?」

 

コータスをボールに戻したアスナは負けを素直に認める。

最初から最後までオレの独壇場だったと言うがラティアスが桁違いに強い……アルトマーレに居た頃には他のポケモンで倒せるレベルだが流石は準伝説のポケモン、鍛えれば桁違いの強さになる。

 

「今回は圧倒的だったわね」

 

「まぁ、今回は色々と対策云々してたからな…………ハルカ、今回は先にやったが手本になる要素は何処にも無かった」

 

「……ラティアスとバンギラスだから出来た事よね……真似は出来ないかも……」

 

色違いのミロカロス以外に『ほのお』タイプに強いポケモンがいない。

オレが先にバトルをすることでなにかしらの手本になるかと思ったがそれらしきものは出てきていない。

ラティアスとバンギラスの圧倒的なまでの能力値によるゴリ押し、そう言われればその通りだが……

 

「……」

 

ハルカは色違いのミロカロスが入ったモンスターボールを見つめる。

オレは軽々とジムバッジをゲットしたが相性やポケモンのレベルによるゴリ押しなところがあった。

ハルカはまだまだトレーナーとしてのレベルが低くてレベルによるゴリ押し云々は出来ない、ジムリーダーのアスナは格上だ。

1つでも自分が有利に立つには、ジム戦を勝ち抜くにはどうしても色違いのミロカロスの力が必要だが……ミロカロスは言うことを聞いてくれない。ミロカロスがなにを考えているかは分からないが……相手によってはミロカロスを出さなきゃ詰む……ミロカロスがジム戦に対してどういう意欲を出すのか、まだそこら辺は見てねえからなんとも言えねえわ

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