闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜 作:アルピ交通事務局
「コレよりフエンジム、ジム戦を行う!使用ポケモンは3体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能!」
「よし……頼んだよコータス!」
「コォオ!」
「いけ、キルリア!」
「キル!」
「試合開始!」
オレのフエンジム戦を終えた翌日にハルカのジム戦が行われる。
使用ポケモンの数は昨日と同じだが出したのは『ひでり』コータスだ……
「コータス『かえんほうしゃ』」
「キルリア『ひかりのかべ』よ!」
「……さて……どうなるか……」
「サトシから見て、ハルカは勝てそう?」
「昨日と同じパーティ編成なら4割の可能性で勝てる……ただそれ以外だと負ける可能性が高い……コレはハルカの方に問題があるからな……」
「……ミロカロスね……」
試合が開始して早速攻撃を仕掛けるコータス
『かえんほうしゃ』を『めいそう』でなく『ひかりのかべ』で受ける、昨日の試合でコータスは『クリアスモッグ』を覚えているのを知っているから下手な積み技は使えない。
セレナはハルカが勝てるかどうかの心配をしている。昨日と同じ手持ちならば勝率は4割、ただし昨日はアスナが空回りしていたところもあった。ジムリーダーとしての戦いに馴れてない感じがあったがこれから徐々に経験を積んでいって強くなる……だから勝率は4割だ。
「キルリア『サイコキネシス』よ!」
「コータス『こうそくスピン』で撹乱して!」
「……昨日の試合が嘘みたいね」
「クククッ……昨日は流石にクソゲーすぎたからな」
耐久能力に関しては最高峰なラティアス、ただでさえタイプ相性で不利だって言うのにそこから『めいそう』を使って特防を徹底的に上げた。『にほんばれ』の『はれ』で『ほのお』タイプの技の威力を上げても『ドラゴン』タイプのラティアスには焼け石に水だ。
コータスが徹底的に特防を上げてきたならばバンギラスで『すなあらし』状態にしてからの物理攻撃というクソゲーを押し付けたんだから尚更だ。
「キルリア、落ち着いて!攻撃の為の」
「いいえ、攻撃にも使えるの!」
コータスは『こうそくスピン』で高速移動する。
キルリアの『サイコキネシス』は相手を捉えないと使うことが出来ずに高速で移動しているコータスの動きを捉えることが出来ない。ハルカはコータスの『こうそくスピン』は攻撃の為でなく攻撃を避ける為に使っているのだと認識したが……『こうそくスピン』は攻防一体の技だとコータスはキルリアを弾いた。
「『こうそくスピン』が威力低い技なのが救いか……」
「キルリアは接近戦と物理攻撃に関しては弱いわね」
「そうならない様に戦術や戦略を練るのがトレーナーの仕事だ」
キルリアの覚えている技を大体は頭に入っている。
ハルカのキルリアは接近戦や物理攻撃に関しては弱い、『こうそくスピン』が『かえんほうしゃ』の様な威力の高い技じゃないのが唯一の救いだ。
近距離戦、ざっくりといえば物理攻撃に対しては弱い。3色パンチを覚えたりするがキルリアに教えても大したパワーが出ねえ
「こういう時は……キルリア、フィールドの隅っこに『テレポート』よ!」
「そう……それでいいんだ」
相手が何処からやってくるか分からないからどういう風にすればいいのか考えた結果、キルリアはフィールドの隅っこにテレポートした。近距離物理攻撃戦に持ち込まれたらキルリアは負ける、だからそれに持ち込ませない様に戦術を練る。
「……コータス……『かえんほうしゃ』よ!」
「キルリア『サイコキネシス』よ!」
「……」
「どうしたの?」
「今、考える間があったな……」
キルリアがフィールドの隅っこに移動した後にアスナは攻撃の技を指示する前に一瞬だけだがなにかを考えた。『かえんほうしゃ』で攻めるが……『ひかりのかべ』が半減してくれる。コータスは『サイコキネシス』で弾き飛ばされる……が、起き上がる。
「コータス『オーバーヒート』」
「キルリア『テレポート』よ!」
「やったわ!『オーバーヒート』を避けた!コレで『かえんほうしゃ』なんかが怖くなくなる」
「コータス『こうそくスピン』で撹乱して!」
「もう1回、『テレポート』でフィールドの隅っこに!」
さっきと同じ感じの展開になっている……いや……違う
「クククッ……中々にエゲつねえ手を使うじゃねえか」
「コータス『こうそくスピン』で近付いて『だいばくはつ』」
「コォオ!」
「あっ!!」
キルリアの『ひかりのかべ』が完全に消えてから『だいばくはつ』を起こした。
『だいばくはつ』に至近距離で飲み込まれたキルリア……コータスと共に倒れていた。
「コータス、キルリア、両者共に戦闘不能!」
「よくやった……ありがとう」
「まさか『だいばくはつ』なんて……流石はジムリーダーかも……」
「………大丈夫……まだ2対2、フィールドはリセット状態」
「クククッ……そう上手く行かないのが現実だ……多分だがよ、気付かれてる」
「え?」
コータスの『ひでり』の『はれ』も『ひかりのかべ』同様に無くなっている。
キルリアと相討ちになったがなにかフィールドに特殊な細工が仕掛けられてねえから使用ポケモン2体と同じ状態になっている……そう考えるだろうが……もっと深いところを見られている。
「ハルカが『ほのお』タイプのポケモンに対して有効打になるポケモンが居ねえのを」
「……どういうこと?」
「ジム戦を挑む側ならどういう風に対策する?」
「……相性がいいポケモンを用意する?」
「ああ……それが最適解だ……基本的には最適解でいい……ハルカが1番最初に出したのは相性が良いわけでも悪いわけでもないキルリアだ。そのキルリアがなんか『みず』タイプの技を使ってきたとかでもねえ……『ひかりのかべ』を展開してポケモンを入れ替える機会はあった。それでもしなかったってことは……ハルカが奥の手として弱点のポケモンを隠しているか、それとも持っていないのか」
「それは……持っているって考えるのが普通じゃないかしら?奥の手としてとっておくのがベスト……う〜ん……」
「クククッ……悩みどころだろう……少なくともオレはハルカが持ってないと認識されてると思っている……でなきゃ一瞬だけ考えたりコータスの『だいばくはつ』を使わねえ」
相手のペースを無理矢理潰す、タイプ相性云々でなく戦術で挑んで来ているならば『だいばくはつ』でペース破壊、若しくはリセットするは有効打だ……コータスに技を指示する前に一瞬だけそれをするかしないのかを考えていた。
「でも、2対2になっただけ……まだまだ逆転のチャンスはあるわ!」
「いけ、ランプラー!」
「っ!」
「またこのパターンか」
オレが1回バトルしたからなにを持っているのか云々の知識が頭に入った。
それに加えて事前に知識を蓄えてきたが……ウォッシュロトムの時と同様にハルカの知識に無いポケモンだ。
「相手が分からないポケモンなら一番レベルの高いワカシャモ、頼んだわよ!」
「あのポケモンは、ランプラー……あっ!?」
「アドバイス禁止だぞ」
ランプラーを見るのはセレナも初めてなので自前のポケモン図鑑を開いた。
ランプラーのデータを確認すればまずいと言う顔をしている……ランプラーとワカシャモじゃワカシャモがスゲえ相性が悪い。
「『ほのお』タイプのポケモンに『ほのお』タイプはこうかはいまひとつ!だったら『スカイアッパー』よ」
「ランプラー『シャドーボール』」
「シャアアモォ!……シャモ!?」
「嘘!?」
ワカシャモは『スカイアッパー』をくらわせにいくがランプラーをすり抜ける。
ランプラーは『シャドーボール』をワカシャモにぶつけるとアスナは笑みを浮かべる
「ランプラーはね、『ほのお』タイプだけじゃなくて『ゴースト』も持ってるのよ」
「っ……だったら『かえんほうしゃ』よ!」
「それも効かない!私のランプラーの特性は『もらいび』で『ほのお』タイプの技はダメージにならないよ!」
「そんな……」
ワカシャモは『シャドークロー』を覚えていない。
下手に色々な技を覚えさせるよりも一芸を磨いた方が良いし全てを上手い具合に使いこなすことが出来るとは限らないから覚えさせてない技もある。『ゴースト』タイプとバトルした時は『ほのお』タイプとして戦えばいい……ブルンゲルは『かみなりパンチ』でどうにかなるがランプラーはどうにもならない。根本的に相性が悪い
「まずいわ……確かハルカが今手元に居るのはキノガッサ、クチート、ミロカロス、サマヨール……ランプラーに勝てるポケモンが」
「いや、まだだ……まだ終わっちゃいねえ」
「この土壇場で『シャドークロー』を覚えるのはいくらなんでも不可能よ!」
「ワカシャモはあの技を使える……あの技ならばランプラーの有効打になる技だ」
問題はそれを今、ワカシャモに指示する事が出来るかどうかだ。
試合中のポケモン図鑑は勿論アドバイスは禁止だ。ランプラーへの有効打は残されている。
「ランプラー『シャドーボール』」
「ワカシャモ『かみなりパンチ』で破壊して!」
ランプラーは『シャドーボール』を主体に攻めてくる。
ワカシャモは『かみなりパンチ』で破壊した……それは気休め程度……ワカシャモは……『オウムがえし』を使う事が出来る……『シャドーボール』を『オウムがえし』で使えばどうにかなる可能性があるが………………
「ワカシャモ『かみなりパンチ』」
「シャアモ!」
「ランッ……」
「この瞬間を待ってたわ!『サイコキネシス』」
「嘘!?『エスパー』タイプの技!?」
勝負を決めに行くと『かみなりパンチ』をワカシャモはランプラーに叩き込んだが耐えた。この瞬間、超至近距離ならば余裕で出来るのだと『サイコキネシス』を使いワカシャモを弾き飛ばし……ワカシャモを戦闘不能に追い込んだ。
「ワカシャモ、戦闘不能!ランプラーの勝ち!」
「戻って…………………………」
「さぁ、最後のポケモンを出してきなよ!」
「…………キノガッサが『がんせきふうじ』を覚えてるけど、ランプラーは1回『もらいび』で『ほのお』タイプの技の威力を上げている。3体目のポケモンも『ほのお』タイプだから……………ここまで……………」
「コォオオオン!!」
「ミ、ミロカロス!?」
ハルカが最後まで戦い抜くことが出来ない、ランプラーを倒すことが出来たとしても3番手のポケモンがいる。ここまでかとセレナも思いハルカも諦めかけていると……勝手にモンスターボールからミロカロスが出てきた。
「『みず』タイプのポケモン?」
自分の読み通りならば『みず』タイプのポケモンは出てこないと読んでいた。
だが、ミロカロスという水ポケモンの中でも特に強いポケモンが出てきたので読み間違えたのかとアスナは困惑している……アスナの読みは間違いでもあり正しくもある……ミロカロスが潜んでいる云々は見抜けなかった。だが、そのミロカロスは言うことを聞かない。
「ちょっとミロカロス、今はジム戦中だから勝手に」
「コォオン!!」
「ミロカロス?」
「……よくわからないけど3体目はミロカロスね!でも問題無いわ!ランプラーはこの技を使える!『エナジーボール』」
勝手にボールから出てきたと思えばミロカロスは何時ものように理不尽に暴れまわるかと思ったがそういうことをしなかった。
自分が戦うと意思を示しておりアスナはミロカロスが3体目のポケモンだと認めた後に『エナジーボール』を指示する。
ミロカロスは『みずのはどう』をぶつけるのだが『エナジーボール』の方が威力が上なので『エナジーボール』を相殺する事が出来ない。
「ミロカロス、ダメよ!『エナジーボール』は『れいとうビーム』で凍らせないと」
「コォオン!」
「……バトルそのものはするつもりはあるのね」
ミロカロスはハルカの言うことを聞かないものの『じこさいせい』で体力を回復した。
バトル自体はする気はあるのだなとセレナは思うがハルカの言うことを聞かない……TKOとかされねえだろうか?
「ランプラー『エナジーボール』」
「ミロカロス『れいとうビーム』よ!」
「コォオン」
「今度はちゃんと言うことを……聞いてるのかしら?」
「それ以外に最適解が無いから使ってるだけだろう」
『エナジーボール』を『れいとうビーム』で凍らせて爆散させた。
ハルカの指示通りに動いているのだと思っているとミロカロスはハルカが指示する前に『なみのり』を使い津波を起こしてランプラーを飲み込んだ
「ランプラー、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!」
流石のミロカロスと言うべきか、ミロカロスはランプラーを一撃で倒した。
相性云々はあるだろうがそれでもミロカロスのレベルはかなり高い。ランプラーを倒してもおかしくないぐらいには強い。
ランプラーが戦闘不能にされたので最後の1体に追い詰められたアスナ、最後になにが出てくるのか?
「いけ、ブーバー!」
「ブゥ!」
「このままいくわよ!ミロカロス『なみのり』」
「ブーバー『テレポート』で背後に移動して!」
「ブゥ!」
「コォ!?」
「そのまま『かみなりパンチ』」
『なみのり』で一気に勝負を決めに行こうとするが『テレポート』で背後に回避されて『かみなりパンチ』を叩き込まれる。
当然の様に回避技を使う事が出来る……『テレポート』がどういう技なのか理解しているならば……いや、それよりも問題はどうするかだ。
「思った以上に硬い……互いに残り1体!だったら『はらだいこ』」
「ミロカロス『なみのり』よ……っ……」
互いに残り1体ならば一気に勝負を決めに行くのがいいのだと『はらだいこ』を使うブーバー。
ミロカロスに『なみのり』を指示するがミロカロスは言うことを聞かずに『みずのはどう』をブーバーにぶつけ……ブーバーは立っていた。やる気があるみたいだがハルカの言うことは聞かねえ……『なみのり』だったら倒せていた可能性があるな。
「ブーバー『マッハパンチ』」
「ブゥ!」
「ミロカロス、避けて!」
「無駄だよ!『マッハパンチ』は早々に避けられない!」
ブーバーは『マッハパンチ』をミロカロスに叩き込む。
攻撃力が最大限にまで高められたブーバーの『マッハパンチ』の威力はとてつもなくフィールドの端まで殴り飛ばされるミロカロス。
戦闘不能かと思いきや意地でも負けられるかというミロカロスの強い意志が伝わってくるかの様にボロボロのミロカロスは起き上がる。
「コレでも倒れない……でも、後一撃」
「『マッハパンチ』には気をつけて……そうよ、フィールドを飲み込めば!『なみのり』を全面的に押し出して!」
「コォオ」
「ああ、ダメ!ハルカがなにかを閃いたみたいだけど『なみのり』じゃなくて『みずのはどう』を!」
「ブーバー『マッハパンチ』で終わりだよ!!」
なにかを閃いたハルカだがミロカロスは言うことを聞かずに『みずのはどう』を撃とうとする。
ブーバーは『マッハパンチ』で突撃してくるのだがミロカロスは殴られる前に『みずのはどう』をブーバーの拳に当てた……そして『アクアテール』をブーバーに当ててブーバーを突き飛ばし……ブーバーを戦闘不能にした。
「ブーバー、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!よって勝者、チャレンジャー、トウカシティのハルカ!」
「……………ミロカロス……………」
ミロカロスのおかげでハルカは勝利できた……だが、ミロカロスは言うことを聞いていなかった。
最初から最後まで自分の思うがままにミロカロスは動いて最終的には勝利した……コイツは悪い流れだろう。コレでミロカロスはハルカが居なくても強いと証明する事が出来ちまった……だが…………
「お前、なんで出てきた?」
諦めかけていたハルカの前にミロカロスは勝手にボールから出てきた。
ハルカの事が本気で嫌いならばハルカの負けや不幸を素直に喜ぶことが出来る、行くところまで行ってる奴はハルカが負けようがどうでもいいと一切の興味を示さない。それなのにミロカロスは勝手に自らの意思でモンスターボールから出てきた。純粋にハルカの負けを祈るならば自分が出なければそれは確実だった
「…………」
「ハルカに力を貸したい……ってわけじゃなさそうか」
自分の力を使ってみたいや目立ちたいという強くなったら思う力の行使云々で勝手にモンスターボールから出てきた。
しかし結果的にはハルカのジム戦に役立っている……と言うことはハルカの事を気にしている部分があるってことか?
「クククッ……大分天邪鬼だな」
「コォン」
うるさいと言ったミロカロスは自身のモンスターボールに戻っていった。
ハルカと心を通わす事が不可能かと思われていたミロカロスだが……頑張れば心を通わせれる……大事なのはきっかけを手に入れることか。
「ヒートバッジ、ゲットかもぉ!」