闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜 作:アルピ交通事務局
ダイパ編はまぁ、頑張ってなんとかしてみせますよ
「残りのコンテストリボンは2つ」
「残りのコンテストリボンは1つ」
イザベ島に向かう船に乗りながらハルカとセレナはリボンケースを開いた。
ポケモンコンテスト・グランドフェスティバルにはまだ早いが既にコンテストリボンを5つ集め終えてる奴は集め終えてる。
ハルカの場合はそれと同時進行でジムバッジを集めなきゃならねえから余計に厄介だ。
「あらぁ!もしかして貴女達ポケモンコーディネーター?」
「そうですけど…………貴方は?」
「あたしはハーリー、貴女達と同じポケモンコーディネーターよ……この船に乗ってるって事はイザべ島で行われるポケモンコンテストに出るのね……お互い健闘を祈りましょう」
「クククッ…………んな綺麗な言葉使うなよ」
「……なんのこと?あたしは純粋に言っているのよ?」
「健闘なんて関係無い……勝つか負けるかの世界なんだ……仲良く手を繋いでは無いだろう……」
ノクタスカラーなオカマが話しかけてきた。
お互いコーディネーターだから健闘を祈ろうと言ってきているがその言葉の裏に隠れている闘志や本音を全くと言って隠せてねえ。
心の中ではコイツラを出し抜いてやるっていう思いが丸見えだ。
「サトシ、いきなりそれは無いんじゃないの?いいバトルをしようって称え合うのに」
「他人をリスペクトするなとは言わねえ……だが、仲良しと仲間である事は無かったが違うはずだ……その辺の境界線が曖昧になっちまえばおしまいだ」
「あら、中々に良い事を言うわね。でもあたしはそういうのは持ち込まない主義、プライベートとのオン・オフはしっかりしてるのよ!クッキーを焼いてきたから一緒に食べないかしら?」
「わ〜美味しそうかも!」
「美味しそう……かも?」
「かもの語尾はハルカの口癖です。ハルカ、かもじゃなくて美味しそう……お、美味しい!」
「美味しい!」
「ったく……」
ハルカの語尾であるかもに反応するオカマ。
クッキーを食べるハルカとセレナはオカマことハーリーと仲良くする。そしてあっという間にイザべ島に辿り着いた。
「ハルカ、セレナ、気をつけろよ……ハーリーは強い」
ポケモンコンテストの会場に向かい参加申込をする2人にオレから言える事だけを言っておく。
あのオカマことハーリーは強い。純粋にコーディネーターとしても強いし人間的な意味合いでも強い
「男は度胸、女は愛嬌……そして2つを併せ持つオカマは最強って言うからな。確実に2次審査に勝ち上がってくるから気をつけろ」
オレから言える言葉はそれだけだと2人にハーリーに気をつけるようにアドバイスを送り……ポケモンコンテストイザべ大会が始まった。予想通りと言うべきかハーリーのパフォーマンスが頭1つ抜けている。こりゃ2次審査は確実だなと思っているとハルカの出番がやって来た
「バシャーモ、ステージオン!」
「シャアモ!」
今回のパフォーマンスはバシャーモで行くつもりか。
バシャーモがどういう風にパフォーマンスをするのか……セレナと被らなければハルカならば突破することは出来るだろう。
どんなパフォーマンスをするのかと思えば……ハルカはゲームのコントローラを取り出した。あんなもん持ってたのか?と思うが配線が見当たらないのでゲームのコントローラを模したパフォーマンスの道具だろう。
「コマンド入力!↓↘→ +パンチ!」
「バァーッシャ!!」
「おいおいおい……そう来るか」
ゲームのコントローラにコマンドを入力すればバシャーモは『はどうだん』を放ちステップを取る。
例えるのならばバシャーモは格ゲーのキャラクター。ハルカは格ゲーのキャラを操るプレイヤーだ。
「コマンド入力!→↓↘ +パンチ!」
ハルカがコマンドを入力すればバシャーモはそれに合わせた動作をする。
『はどうだん』の次は『スカイアッパー』……波動拳と昇竜拳か。だったら次は竜巻旋風脚だなと
「コマンド入力!↓↙←+キック!火炎竜巻旋風脚よ!」
ハルカのコマンド入力と共に動作するバシャーモ。
技の指示をあえて出さずにコマンド入力の動きのみで技を出しているバシャーモ……一見簡単に見えるが、技の指示をしていない。
『はどうだん』と言わずに『はどうだん』を出している。『スカイアッパー』と指示せず『スカイアッパー』を使わせている。コレは結構、高度な技術だ。締めの火炎竜巻旋風脚は『ほのおのうず』+『ブレイズキック』の合わせ技……ハルカは必殺技をコマンド入力と言い使わせた後にバシャーモのもとに向かいバシャーモの腕を上げる
「WIN!バシャーモ!」
「また面白いネタをするな……」
バシャーモになったことで得る格闘のカッコよさを活かすパフォーマンスをした。
演舞をする以外にも格闘技術にはこういう風な使い道があるのだと面白い使い方をして拍手喝采が送られた。
ハルカの次にパフォーマンスをする奴は哀れだなと案の定、ハルカのパフォーマンスの方が盛り上がっていたのでウケが悪かった。
今回のポケモンコンテストは4人しか2次審査に通過出来ない厳しいルールとなっているので微妙な結果が出た時点で詰みだ。
「さぁ、続きましてアサメタウンのセレナ選手!」
「いくわよ、テールナー!」
「テーッ!」
何人か間に挟んだ後にセレナの出番がやって来た。
セレナはテールナーを出した……なにをするのか、小道具の様な物はセレナは持っていない。
テールナーの能力だけで進んでいくのかと思えばセレナはテールナーに指示を出した。
「テールナー『にほんばれ』よ!」
テールナーは『にほんばれ』を使った。
フィールドは『はれ』状態に切り替わる……コレで『ソーラービーム』を使って打ち上げ花火にする?いや、それはハルカのフシギダネの得意芸でセレナのテールナーには向いていない。今回は先にハルカがパフォーマンスをしているから使ってもウケるだろうがそれは二番煎じと言うやつだ
「テールナー『マッドショット』一点に集中して!」
なにをする気か思えば今度は『マッドショット』を使う。
『マッドショット』の連打により泥の塊が出来上がる。この泥の塊に攻撃するとして……テールナーの技になにがある?
「テールナー『ソーラービーム』……一点集中よ!」
テールナーに『ソーラービーム』を指示すればテールナーは木の枝を逆手に持った。
コレはまさかと思っていると蓄えた光を木の枝に収束させてそのまま振り抜く……アバンストラッシュ
「クククッ……やっぱオレには無理だな」
自分には無縁な世界であることを再認識させられた。
ポケモンコンテストはオレには向いてねえ……この手のパフォーマンスがあんまり浮かばねえんだ。
中々に派手なパフォーマンスをしてくれたなと拍手を送った後に選手控室に向かう。
「よぉ……見てたぞ……テールナーに面白いパフォーマンスをさせたな」
「サトシ……テールナーは木の枝から『かえんほうしゃ』を放つことが出来るからもしかしたらイケるかもって試してみたら出来たの」
「そうかい…………『ギガソーラーブレード』や『つじぎりX』は……無理だろ?」
「うっ……やっぱり分かるのね」
飛ばす斬撃と普通の斬撃を交差させるアバンストラッシュXから思いついた『つじぎりX』
飛ばす斬撃のエネルギーを維持した状態で相手に斬りかかるギガストラッシュから思いついた『ギガソーラーブレード』
この2つの技を使用する事が出来るのは後にも先にもオレのゲッコウガとジュカインだけだ。ギガストラッシュとアバンストラッシュXを合わせた感じの『ギガソーラーブレード』はタイミングが物凄くシビアな神業と言ってもいい。
『ソーラーブレード』を維持した状態で『ソーラービーム』を放ち『ソーラービーム』が当たり消える前に更に『ソーラーブレード』を叩き込む。それは圧倒的なまでの速度とタイミングが必要であり……サトシゲッコウガの『つじぎりX』で感覚を掴んでいるオレは素早さが売りのジュカインだからこそ会得出来た最高難易度な技術でありそう簡単に真似することは出来ねえ技術だ。
「簡単に『ギガソーラーブレード』を真似されてたまるか……つーかテールナーは『ソーラービーム』しか覚えねえからその先は不可能だ」
「うん……でも、このパフォーマンス色々と使えるかなって」
「オレとしてはハルカのコマンド入力の方が面白かったぞ」
「ホント!……バシャーモの格闘技術を活かす方法を考えててポケモン図鑑を触ってたら思いついたパフォーマンスなのよ!ただ普通にやったら面白くもないしゲームみたいなパフォーマンスだったら面白そうかなって」
「ああいうのは面白くて好きだ」
セレナのパフォーマンスも悪くはないんだがハルカのコマンド入力演舞の方が面白かった。
ああいうのがあるからポケモンコンテストにも無限の可能性が秘められているんだなと納得しつつも一次審査は全て終わった。
2次審査に無事に突破することが出来たのは4名、ハーリー、キャンディムサリーナ、ハルカ、セレナ……惜しくもハルカとセレナがぶつかることになりハルカはバシャーモでセレナはリザードンで挑み、ハルカが時間切れの得点差で勝利して決勝戦に駒を進めた。
「イザべリボン!ゲットかも!」
そんなこんなでイザべリボンをゲットした……決勝戦のハーリーは変化技を使ってきているのだが普段からオレが変化技を使っているので苦戦することなくハルカは無事に優勝し4つ目のコンテストリボンを手に入れた。
コレでハルカも残り1つ、セレナも残り1つ……次に向かうのはポケモンコンテストルネ大会とルネジムだが……
「お前はどうするつもりだ?」
「コォ……」
ハルカの切り札的存在ではあるものの今までコンテストでは1度も姿を見せていない色違いのミロカロス。
ポケモンコンテストを何度も何度も出てきたが……色違いのミロカロスと言うだけで圧倒的なまでにランクが違う。出せば確実に一次審査は突破する事が出来る。そして2次審査も無事に突破する事が出来るだけの力を色違いのミロカロスは持っている。
ここからが厄介だ……コレから先、ハルカが本気でトップコーディネーターを目指すのならば二刀流の一流を目指すのならばこの色違いのミロカロスを使いこなさなくちゃいけねえ。ハルカはハルカなりに歩んでいる。ミロカロスがハルカに対して何を思っているのか?
少なくとも進化したての頃の様に怒りに身を任せて『ねっとう』や『ハイドロポンプ』を使って暴れることは無くなった。だが、素直にハルカの言うことを聞いていない……しかし自分を磨く事は怠っていない。トレーナーなんて居なくても自分は強くて美しいのだと自惚れているわけでもねえ。
「テメエはどうしてえ?……煌めいたステージは目の前にある。テメエが立ちたいって言うなら何時でも立つことが出来る」
「……………」
「……………まぁ、それは次に行けば分かるか」
ミロカロスはなにを考えているか…それが分かるのは次ぐらいだろう。