闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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嵐を抜けて vsルネジム

 

「ここがルネシティね」

 

「アルトマーレみたいね」

 

最後のバッジと最後のコンテストリボンを求めてやって来たルネシティ。

ゲームならば絶対に住みたくない街ランキング堂々の1位にランクインされているとかされていないとかだが、この世界じゃ船で行くことが出来る。謎の外壁は存在していない。

 

「皆様、あちらをご覧ください……只今よりルネジムジムリーダーのアダン様のパフォーマンスが行われます」

 

「え、ジムリーダーなのにパフォーマンス?」

 

「ルネジムのジムリーダーはトップコーディネーターでもあんだよ」

 

船が一旦止まったと思えばルネジムのジムリーダーのパフォーマンスがあると船内アナウンスが鳴り響いた。

ルネジムのジムリーダーの情報をあまり持っていないのでハルカはどうしてパフォーマンスなの?と疑問を抱くのでアダンがトップコーディネーターであることを告げればトップコーディネーターのパフォーマンスを生で見ることは早々に出来ないのだとショーに釘付けになった……特に……そう……ミロカロスに目を奪われていた。

 

「やっぱり……ミロカロスはランクが違うわね……」

 

セレナもじっくりとアダンのパフォーマンスを見ればミロカロスは格が違うと感じ取る。

他のポケモン達も十二分の美しさが磨かれているのは分かるがミロカロスは頭が幾つも抜けている。

パフォーマンスをする上でもポケモンバトルをする上でもミロカロスは圧倒的に頼りになるポケモンだ……だからこそ、ハルカはミロカロスが入っているモンスターボールを見つめ船着場に船が辿り着けば一目散にルネジムに向かった。

 

「あのっ!」

 

「おや、可憐な挑戦者ですか?」

 

「どうしたら……どうしたらそこまでミロカロスを使いこなせるようになるんですか?」

 

「ハルカ、先走り過ぎだ…………焦るなとは言わねえがよ」

 

「ふむ、なにか訳ありのようですね」

 

ルネジムの門を叩けばアダンは挑戦者がやって来たのかと丁寧に受け入れようとする。

だが、ハルカは今回はジム戦よりも聞きたいことがあった。どうすればアダンの様にミロカロスを使いこなせるのかどうかを。

アダンは何やら事情があると察してくれたのでハルカはモンスターボールを投げた。モンスターボールは色違いのミロカロスが出現した

 

「コレは……とても美しいミロカロス……色違いとはまた凄まじいものですね」

 

「…………」

 

「ほぉ…………………貴女はこのミロカロスに対してなにか失礼な真似をしましたね?」

 

「分かるんですか?」

 

「私ほどになれば目を見れば分かるもの……しかし……ふむ……………」

 

ミロカロスの目を見てなにか考えるアダン

ハルカの言うことを聞かないミロカロスをどうにかする方法を考えてくれているみたいだがその為にはハルカに心を開かせないといけない。なにか方法はあるのかと思えばハルカの肩に手を置いたアダン。

 

「私のミロカロスと勝負させましょう」

 

「で、でも」

 

「大丈夫……この子ならばそれを承諾しますよ」

 

自身のミロカロスと勝負させることを提案したアダン。

なんか企んでるんだろうなと思いながらもアダンはミロカロスを出せば……ハルカの色違いのミロカロスの目が変わった。

コイツは強い相手だと言う対抗心をハルカのミロカロスは燃やしているが……アダンのミロカロスは特にハルカのミロカロスを見向きもしない。

 

「さぁ、何処からでもかかってきなさい」

 

「…………よし……ミロカロス、行くわよ!」

 

ミロカロスと深く心を通わせることが出来ていないがここまで来た以上はやるしかない。

ミロカロスにやるのだと言えば珍しく気持ちが一致したのかミロカロスはやる気を出しており……ハルカの指示が来る前に勝手に動いた。やる気を出しているが自分勝手に動くのは相変わらずだなと見守っているとアダンのミロカロスが動く

 

「『みずのはどう』」

 

『みず』タイプのミロカロスに対して『みず』タイプの『みずのはどう』はこうかはいまひとつだ。

アダンのミロカロスとハルカのミロカロスの間に圧倒的なまでの力の差があるわけでもない……だが……使い方に関してはアダンのミロカロスの方が上だった。水で出来た波動弾はゆっくりと飛んでくる。『みずのはどう』を使えるポケモンを持っていたから分かることだが明らかに『みずのはどう』の速度が遅い。

 

「『れいとうビーム』」

 

『みずのはどう』はわざと遅くしてあった。アダンのミロカロスが『れいとうビーム』を『みずのはどう』にぶつける。

ピキピキと凍っていく『みずのはどう』はハルカのミロカロスにぶつかれば弾けて巨大な水の波紋になるが『みずのはどう』を一部凍らせていた為に綺麗な氷の結晶な水の波紋が出た…………

 

「なんて……」

 

「コレがか」

 

パフォーマンスにミロカロスを使えば鬼に金棒だとハルカは認識していた。

実際にポケモンバトルで戦っている姿を何度も目にしているのでポケモンバトルの方に関しても凄まじいのは知っている。

コンテストバトル用の魅せる攻撃を見せたがハルカの心は奪われている。トップコーディネーターが使うミロカロスの魅せ方は非常に勉強になると。だが……それだけだ

 

「ここからだ」

 

コンテストバトルならばゲージをそれなりに削っているだろうが、コレは普通のポケモンバトルだ。

ハルカのミロカロスが逆転するチャンスはまだまだ残されているので頑張ってもらわなきゃならねえ。

対抗心を燃やしていたハルカのミロカロスは直ぐに理解する、アダンのミロカロスが格上なのを……そしてそれを知っても尚勝ちたいのを。

 

「ポケモンコンテストやポケモンバトルは決して1人でやるものじゃない……それはポケモンとトレーナーが心を通わせるという意味合いもありますが張り合うライバルが居なければならない……」

 

「ミロカロス、こっちもパフォーマンスよ!回転しながら『アクアテール』」

 

「面白いパフォーマンスをお持ちで……」

 

珍しくハルカの言うことを聞いているミロカロスは『アクアテール』を使い体を回転させる。

巨大な水の渦潮を発生させてそれを飛ばす……YAIBAの竜巻斬りみたいな感じの『アクアテール』の使い方でアダンのミロカロスは吹き飛ばされたが直ぐに起き上がる。

 

「ミロカロスもう一度『アクアテール』よ!」

 

「ミロカロス、尻尾に向かって『れいとうビーム』」

 

この技は通じるのだと同じ手を使おうとするハルカ。

アダンは攻略方法は既に見抜いたのだと尻尾に向かって『れいとうビーム』を撃てば尻尾はカチンコチンに凍りついた。

尻尾に水を纏わせることが出来ないので慌てるハルカのミロカロス。ハルカも使おうとしていた手が潰されたのでどうすればいいのか分からずに困惑している。

 

「ミロカロス『みずのはどう』を『アクアテール』で飛ばしなさい」

 

困惑し一手遅れたところをアダンは狙った。

『みずのはどう』を『アクアテール』で弾き飛ばしてハルカのミロカロスにぶつけた……『みずのはどう』は弾けて水飛沫をあげるが通常よりも遥かに強い水飛沫、『みずのはどう』の技の威力の迫力が凄まじくなっており……ハルカのミロカロスは倒れた。

 

「どうでしょうか?ミロカロスは」

 

「…………スゴかったです………」

 

「貴女のミロカロスも中々……自己研鑽を怠っていないのは分かりましたがそれだけ……」

 

「コォオウ」

 

「それは後ろにあるはずですよ」

 

どうすればアダンのミロカロスの様に強くなることが出来るのか?

ハルカのミロカロスはアダンにそれを聞けばハルカの事をちゃんと見ろと言う。

見つめ合うハルカとミロカロス……ミロカロスはプイッとそっぽを向くがハルカのもとに歩み寄る。

 

「ミロカロス…………このジム戦に貴女は出さないわ」

 

「コォ!?」

 

「勘違いしないで、貴女の事が嫌いだからそんな事を言うんじゃないわ……むしろ私は貴女の事が大好きよ」

 

ミロカロスはミロカロスなりに歩み寄った。ハルカは決心したとミロカロスに対して今回のジム戦に出さないと言った。

ミロカロスはやる気を出しているのにどういう意味だと睨みつけるがハルカはミロカロスの事を思ってミロカロスを出さないと言った。

 

「貴女は強くて綺麗なポケモン、だから私はそれに似合うポケモンコーディネーターやトレーナーにならないといけない……だから、見てて……私のジム戦を」

 

「…………」

 

「クククッ……ハードルを上げるな……そいつは失敗したら全て終わりだぞ?」

 

「そんなの今に始まった事じゃないかも!」

 

ミロカロスに今の自分を見てくれと言ってハードルを上げるハルカ。

失敗したら終わりだ、ギリギリの綱渡りなんてレベルじゃない方法でミロカロスを説得しようとしている。

ミロカロスは……ハルカを見ることに決めた。上には上が居るのを見せつけられ、強くなるのは一人よがりじゃダメだと言われた。

 

「と言うことでジム戦をお願いします!」

 

「ええ…………このルネジムは使用ポケモン2体のダブルバトルです」

 

「だ、ダブルバトル……」

 

ダブルバトルと言われて困惑するハルカ。ダブルバトルはホントに数える程度しかやっていない……ミロカロスはオレ達と一緒に試合を見るから残り5体の手持ちでいかなくちゃならねえ。残り5体、バシャーモ、サーナイト、フシギソウ、クチート、チルタリスの5体で挑まなくちゃならねえ。

 

「コレよりルネジムジム戦を行います」

 

「では、ルンパッパ、ペリッパーお願いしますよ」

 

「…………容赦ねえなぁ………」

 

「コレは……雨?」

 

審判がルネジムの説明をした後にアダンはルンパッパとペリッパーを出した。

その2体が出てきた瞬間、空気の流れが変わった。なにが起きるのか即座に理解することが出来た。

アダンのペリッパーは……『あめふらし』ペリッパーでルンパッパは『すいすい』ルンパッパだろう。急に雨が降ってきた事にセレナは驚いたが『あめふらし』個体であることを教えれば納得が行き……ハルカは考える。

 

「先ずはサーナイト、次にチルタリスよ!」

 

出すポケモンを間違えれば確実に負ける。ダブルバトルはそういう世界だ。

最初に出したサーナイトは……『トレース』でルンパッパの『すいすい』をコピーする。コレで厄介な『すいすい』をどうにか捌く事が出来るようになる……だがコレは無理がある……

 

「厄介なのはペリッパー!サーナイト『10まんボルト』」

 

「ルンパッパ『ねこだまし』ペリッパーは『おいかぜ』」

 

「ルンパ!」

 

「サッ!?」

 

「ペリィ!」

 

「!」

 

「一切の無駄が無いわね……」

 

「まぁ、この状況は簡単に想定出来るからな」

 

ルンパッパは『ねこだまし』でサーナイトを怯ました。

サーナイトが動けなくなっている隙にペリッパーは『おいかぜ』を使う……ペリッパーをなんらかの手段で倒してくる、ダブルバトル経験豊富ならまだしもそうでないのならば1体でペリッパーを対応しようとする。ハルカはチルタリスという選択肢が残っているにも関わらずサーナイトにだけ意識を集中した。チルタリスは動ける状況だったが指示を出せなかった。

並行処理が上手く出来てねえ証拠……ゲームと違ってリアルタイムで処理しないといけねえ。コマンド入力すればいいだけのゲームとは違う。セレナが一連のやり取りに無駄が無いことに気付くがコレぐらいは出来て当然だろう。

 

「コレで盤面は揃ったか」

 

『あめふらし』の『あめ』+『おいかぜ』での倍速+『すいすい』

鈍足が売りのポケモンじゃない限りは危険過ぎる盤面が出来上がった。ルンパッパは最速で殴ってくる。ペリッパーも高速で動く。

どういう風に戦うのか……

 

「ルンパッパ、サーナイトに向かって『れいとうパンチ』」

 

「チルタリス、サーナイトの壁に!『コットンガード』よ!」

 

「ダメだな」

 

『おいかぜ』と『すいすい』で圧倒的なまでの速度を持っているルンパッパを相手にするのは無理がある。

サーナイトのフォローに回ろうとするがそれよりも先にルンパッパがサーナイトに向かって『れいとうパンチ』を叩き込む。

素早さの方は圧倒的にルンパッパの方が上だ……更には『れいとうパンチ』を覚えている。この圧倒的なまでに有利な盤面の間にサーナイトが倒されればそれで終わってしまう。

 

「…………チルタリス『うたう』よ!」

 

「クククッ……恐怖のコンボが来るか?」

 

まだ並行処理が上手く出来ていないがチルタリスに『うたう』を使わせた。

ペリッパーとルンパッパはウトウトしており眠そうにしている。

 

「そうはさせませんよ!ペリッパー『ちょうおんぱ』」

 

「ペリィイイ」

 

「……音系の技で音を無理矢理かき消してる!?」

 

眠り状態になれば積み上げてきた物が0になる。

それだけはさせるかと『ちょうおんぱ』を放ちチルタリスの『うたう』が届かない様にするがチルタリスは『うたう』を使うのを止めない。ペリッパーはそれだけで『ちょうおんぱ』を使い続けなければならない。

 

「今よ、サーナイト!ペリッパーに向かって『10まんボルト』よ!」

 

「ルンパッパ『かみなりパンチ』で受けなさい」

 

「それが出来るかしら?」

 

「なにを……っ!!」

 

「あ!『ちょうおんぱ』を放ってるペリッパーの前に!」

 

サーナイトがフリーになったと『10まんボルト』をペリッパーに向かって放った。

ペリッパーは『ちょうおんぱ』を発し続けなければならないので避けれないとルンパッパがペリッパーの前に立っては『かみなりパンチ』の拳を向けて受けようとするがルンパッパが出るのが早すぎた。『ちょうおんぱ』を止める前にルンパッパは前に出てペリッパーの『ちょうおんぱ』を受けて更にはチルタリスの『うたう』を聴いてしまい……眠りについた。

 

「今度こそ『10まんボルト』よ!」

 

「珍しく知的な作戦じゃねえか」

 

『うたう』と『ちょうおんぱ』のぶつかり合いの間にルンパッパを移動させる。

千日手の状態を擬似的に作り上げてからそれを崩しに行き防御に回らせたと思わせて『ちょうおんぱ』と『うたう』の両方をくらわせる。『10まんボルト』をペリッパーは直撃し……戦闘不能になった。

 

「チルタリス『ゴッドバード』」

 

更に追撃だと言わんばかりの『ゴッドバード』をルンパッパに叩き込む。

眠っているルンパッパは身動き一つ取れずに『ゴッドバード』が命中しルンパッパは戦闘不能になった。

『あめ』+『すいすい』+『おいかぜ』状態だから長期戦に縺れ込むかと思ったが逆、相手にとって最高の盤面を揃えている状態で倒した

 

「コォ」

 

「……ミロカロス……コレが今の私よ……」

 

ルネジム戦にハルカは勝利した。

ミロカロスに成長している自分を見せれば……ミロカロスは心を開いた。

ハルカが失礼な事を言ったがそれは水に流してコレから1からのスタートをするのだと頷き互いに額に合わせる。

言うことを聞かないミロカロスが言うことを聞いてくれるようになった。これでミロカロスはホントに厄介なポケモンになった。

翌日のオレの番はまぁ、割とあっさりと勝利する事が出来て8個のジムバッジを揃えた。コレでホウエンリーグに出場する権利を手にして更にはルネシティで行われるミクリカップにハルカが優勝し5つ目のコンテストリボンをゲットし……残すところはトウカジムとセレナの最後のコンテストリボンとなり直ぐ近くの小さな街で行われた大会にセレナはあっさりと優勝しグランドフェスティバルの出場権を手にした。

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