闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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ポケモンコンテスト・グランドフェスティバル(後編)

 

「やった!やったわ!!」

 

「私達ここまで来たんだわ!!」

 

ポケモンコンテスト・グランドフェスティバル、二次審査をセレナとハルカは突破した。

パフォーマンスのウケは良かったが……今回はグランドフェスティバル、突破することが出来ない可能性も一応はあった。

ぶっちゃければセレナは通らない可能性が高かった、特に一番手に選ばれたのが痛い……普通のパフォーマンスをしていたら負けていた可能性が高い。少し異なるイロモノに近いパフォーマンスをしていたから追加できていた。ハルカとセレナが逆だったら負けていただろう。

 

「ふん、ここまで来ることは出来たみたいだね」

 

「あらぁ!ムックリしちゃって!2人はここまでこれただけでもスゴいじゃない!!」

 

「いや〜それほどでも」

 

…………それは褒めてなくねえか?

同じく決勝トーナメントに駒を進めたハーリーとシュウ。

シュウは上からなのはともかくハーリーは遠回しに嫌味を言っている。ハルカとセレナはその事に気付かずに褒められていると思っている。戦っている相手に褒められても対して嬉しくはねえんだと思うが……若いってのはいいね。オレは相手をリスペクトするとかそういうのが無理なタイプだからな。

 

「でも、貴女達の快進撃もここまでね……ここまで来ることが出来ただけ良かったわね」

 

「それ、どういう意味です?」

 

「あらぁ、見てないのかしら?ハルカちゃん……1回戦の相手はこのア・タ・シ!ついでに言えばセレナちゃんはシュウくんが相手なのよ〜」

 

ハルカは指摘されればトーナメント表を確認する。

セレナとハルカがぶつかるには決勝戦にまでいかないといけない、1回戦の相手はハーリーの言った様にセレナがシュウ、ハルカがハーリー。ここまで来たのは立派だけどここで貴女達のグランドフェスティバルは終わりよと言い残してハーリーはこの場から去っていく。

なんだかな〜と思うところもあるものの、一応は本気で優勝する、記念受験のノリで挑みに来ているわけじゃないのは確かだ。

 

「なんなの!失礼しちゃうわ!」

 

「まぁまぁ、落ち着いて……ここに来ている以上はね……こういう事を言う人は割と多いから」

 

「クククッ……だが、口先だけじゃねえ場所だぜ?」

 

ハルカがナメられてる事が分かれば怒るのだがセレナが落ち着かせる。

こういう事をこういう場所で言う人は割と多い、現にポケモンリーグでも俺と戦うとは残念な奴だなとか言うキザな奴がそこそこいた。

1回戦に当たる奴ほどそういう事を言いたがるが、今回は少し事情が違う。ポケモンリーグはジム戦でジムリーダーを8人攻略したらいいがポケモンコンテストはコンテスト会場でコーディネーター同士が激突する、だからここに居るのはまぐれとかそういう言葉で片付ける事が出来ない連中だ。

 

「お姉ちゃん、どうするの?」

 

「やめとけやめとけ、アドバイスらしいアドバイスはお前でもオレでも送れねえよ」

 

今回はポケモンコンテスト・グランドフェスティバルだからなにかしらの戦術アドバイザーになろうかと考えているマサト。

ポケモンコンテストのコンテストバトルはただ純粋に強ければそれでいい、そういう大会じゃない。それだったらマサトのアドバイスは有用だが、マサトの持つ基礎的な知識を既にハルカは持っている。

オレが横からなにかを言っても意味は無い、アドバイスを送ることが出来るかどうかと聞かれれば出来るが……それでも素人のアドバイス、初心者だった頃ならまだしもここまで来たセレナとハルカに送れるアドバイスは何処にも無い。

 

『さぁ!ポケモンコンテスト・グランドフェスティバル!ここまで多くのコーディネーター達がポケモン達と舞い散っていきました!そして遂に16名のコーディネーター達が……今日、トップコーディネーターが新たに生まれる!』

 

「クククッ……ハードだな」

 

コンテストバトルは時間制限とかあるし敵を倒せば勝利というルールじゃねえ、だからか1日で15試合を終わらせようとする。

ポケモンリーグでも……いや、ジョウトリーグは1日で予備選を3回する結構ハードな日程だった。1日で4試合を行わなければならないから結構どころかかなりハードだ。

 

「いくわよ!ノクタスちゃん、ジュペッタちゃん!」

 

1回戦の第一試合、ハルカvsハーリーの試合が始まった。

ハーリーが出したのは自分の衣装と同じノクタスとジュペッタ、ハーリーの今までのパフォーマンスから見るに王道的な感じからちょっとそれた感じのパフォーマンスで攻める……ノクタスとジュペッタなのがちょっと気になるが、ハルカは勝てるだろうか。

ここまで来ている奴等は強い奴、だから油断も慢心も出来ない。1日で4試合しないといけないハードな日程だが逆を言えばここで頑張れば終わる。

 

「いくわよ、ミロカロス!バシャーモ!」

 

「『ほのお』タイプのバシャーモと『みず』タイプのミロカロス……上手く連携が出来るの?」

 

「ダブルバトルは忘れた頃にやって来るから一応は出来るようにはしとかなきゃならねえ」

 

相性が悪いペアが出てきたなとマサトは考えるが一応はハルカも考えてポケモンを出している。

純粋なバトルだったら他にもポケモンが選択できたんだろうが、コンテストバトルだから魅せるバトルをしなきゃならねえ。

マサトが大丈夫かどうかの心配をするが、コレで無理ならばそこまでだったで世間は見限る。ただそれだけだ。

試合開始の合図が告げられれば時計の針は動いた

 

「ジュペッタ『おにび』ノクタス『わたほうし』よ!」

 

先に動いたのはハーリーだった。ノクタスが『わたほうし』をばらまき綺麗な綿をフワフワと大量に浮かせる。

コレだけで綺麗な光景だがコレでコンテストゲージが減るほどにグランドフェスティバルは甘くはない、しかしそれもハーリーは理解している。『わたほうし』が飛び交う中で『おにび』が放たれる。綿の隙間を飛び交うのでなく綿にぶつかれば綿は燃える。

『おにび』の幻想的な炎が『わたほうし』に飛び移り、神秘的な炎の道筋を生み出すのだがハルカはそれを察知した。

 

「ミロカロス『ねっとう』よ!」

 

ハルカのコンテストゲージが減ったが、一番最悪なミロカロスが『やけど』状態になることだけは避けた。

ミロカロスが『ねっとう』で燃え移る綿毛を濡らした……バシャーモが居る中で『やけど』状態になる『おにび』となればミロカロス狙いなのは確定、『おにび』にダメージ判定は無いが『やけど』状態になれば厄介……いや、バトルに勝てばいいと言うルールじゃない。

パフォーマンスで魅せつけて差を作って勝ち切る作戦か?純粋なポケモンバトルだったらハルカの方が断然有利だから当然と言えば当然だが。

 

「ミロカロス『なみのり』よ!」

 

「あら、作戦ミスじゃない?直ぐ近くにバシャーモが居るのに波状攻撃の『なみのり』だなんて」

 

「それはどうかしら?」

 

今度はハルカが動くと『なみのり』を使うがバシャーモが直ぐ近くに居るのに『なみのり』はミスじゃないのかと言うハーリー。

ハルカの作戦は……成功した。『みず』タイプに強いノクタスが盾になる事で攻撃を受け切ろうとするが、ミロカロスは津波にノクタスを飲み込めば『たきのぼり』を指示して滝の上に飛ばしバシャーモが『スカイアッパー』で殴り飛ばす、カッコいい連携を見せた。

こういうのも審査の対象だとハーリーのコンテストゲージは下がる。しかし負けじとハーリーも次を指示する、ノクタスに『ミサイルばり』を使わせた。ただの『ミサイルばり』じゃない、1発1発が蛇の様にウネウネと曲がる追いかけるのが難しい『ミサイルばり』……

 

「バシャーモ、踊りながら『かえんほうしゃ』よ!」

 

「なっ!」

 

「シャアモ!」

 

不規則で追いかけるのと回避するのが難しい『ミサイルばり』……避けることは困難で数発撃ってきている。

機動力に優れたバシャーモならともかくミロカロスでは回避が難しいと思えばバシャーモはブレイクダンスを踊りながら『かえんほうしゃ』を放つ。鞭のようにしなり波状攻撃になっている『かえんほうしゃ』は『ミサイルばり』に触れては『ミサイルばり』を消した。

 

「だったらコレはどう!」

 

「バシャーモ『かえんほうしゃ』ミロカロス『ねっとう』」

 

「ノクタス『エナジーボール』ジュペッタ『チャージビーム』」

 

「クククッ……目が曇ってんだな、あの人は」

 

次の手を仕掛けに来るハーリー、手数が多いのは強いって証拠だ。

バシャーモは『かえんほうしゃ』を放つ、ミロカロスは『ねっとう』を放つ……すると凄まじいまでの水蒸気が発生した。

『エナジーボール』を『チャージビーム』で押し出すという華麗なパフォーマンスはコレで見れなくなる、当てることも出来なくなる。

相手の華麗なパフォーマンスを審査員に見せないと言う結構な手を使ってきたな。

 

「っく、なんて卑怯な手を……」

 

「まだまだよ!バシャーモ、スライディングでの『ブレイズキック』」

 

パフォーマンスを見せないと言う手を見せて卑怯だと感じるハーリー。

ずる賢さは割と大事だと思えば今度は真正面からスライディングキックでの『ブレイズキック』……イナズマイレブンのイグナイトスティールみたいな感じでノクタスの足を攻撃した。

 

「今よ、ミロカロス『うずしお』」

 

足元は崩れたと『うずしお』を使ってジュペッタとノクタスを飲み込んだ。

 

「やった!」

 

「いや……アレだけじゃダメだ」

 

『うずしお』に飲み込んだことでマサトがガッツポーズをとったがアレだけじゃダメだ。

『うずしお』の見た目に騙されやすいが、アレは効果が強いけども威力は低い。

ジュペッタとノクタスは飲み込まれているがその上で活動することが出来る余裕を持っている、浮くことが出来るジュペッタにとって『うずしお』からの脱出は難しくない。

 

「『うずしお』の流れを読めば『うずしお』から脱出が……右回転よ!ジュペッタ!」

 

「バシャーモ、左回転の『ほのおのうず』よ!」

 

ジュペッタに脱出するように指示を出そうとすれば『ほのおのうず』が飛んできた。

渦潮の上に巨大な炎の渦があり炎と水のイリュージョンだと会場を大きく沸き立たせてはハーリーのコンテストゲージを多く削り……タイムアップのブザーが鳴った。モニターに視線を向けるが。円形のグラフじゃなく棒状のグラフだからシンプルに分かりやすい、ハルカはハーリーよりも多くコンテストゲージを残しておりハーリーに勝利した。ハーリーは悔しそうな顔をしている……ハーリーのコンボを見せない『かえんほうしゃ』と『ねっとう』のコンボが地味に強かった。

 

「いけ、ロゼリア!フライゴン!」

 

1回戦は第8試合にまで続きシュウvsセレナが開幕する。

シュウが出したのはフライゴンとロゼリア……ロズレイドに進化させてないのは謎だが、レベルは高い。

 

「テールナー、リザードン!オンステージ!」

 

ロゼリアとフライゴンに対して出したのはテールナーとリザードンだった。

この2体か……タイプが被ればレパートリーは増える……ただ補助技に関してはな……。

 

「フライゴン『すなあらし』だ!」

 

「開幕からフィールド変化系か」

 

試合開始のブザーが鳴り響けば先に動いたのはフライゴンだった。

『すなあらし』でフィールドを『すなあらし』状態に切り替える、相手のパフォーマンスを綺麗に魅せない為と自分のパフォーマンスを上手く魅せる為の隙のない二段構え、理には適っている。

テールナーとリザードンは『すなあらし』状態に苦しむ、セレナもこの『すなあらし』状態じゃ幾つかパフォーマンスが使えないと思考を張り巡らせる……『かえんほうしゃ』とかそういうのは使えないな……。

 

「……テールナー、リザードン『ねっぷう』よ!」

 

「クククッ……肉を切らせて骨を断つか」

 

ただの暴風状態じゃなくて砂嵐、そんな中で炎が発生するんじゃないかと思えるぐらいの『ねっぷう』を放つ。

発火することはないが……ロゼリアが物凄く苦しい表情を浮かび上げている。『ドラゴン』タイプで『ほのお』タイプに強いフライゴンはともかく『くさ』『どく』タイプで『ほのお』タイプに弱いロゼリアは『ねっぷう』の熱がフィールド中に飛び交う『すなあらし』状態を苦しんでいる……『かえんほうしゃ』じゃなくて『ねっぷう』を撃ったのがミソだな。『かえんほうしゃ』の様なまんまな炎系だと粉塵爆発的なのが起こるから炎じゃない熱風で燃やす……実に計算されている。

 

「ロゼリア『あまいかおり』」

 

「無理だな」

 

『ねっぷう』で温度が上昇した、それもダメージを受けるレベルで上昇している。

そんな中で『あまいかおり』を放つのだが熱すぎて『あまいかおり』が完全に消え去っちまう。

『あまいかおり』を『すなあらし』に乗せて誘惑してフライゴンで仕掛けるという作戦だろうがフィールドが熱すぎて『あまいかおり』の匂いの成分を焼却させる……シュウは出そうとしている自分の手が死にかけの事に気付き苦肉の策、ロゼリアに『あまごい』を使わせるとムワッとする。

 

「ロゼリア『ウェザーボール』フライゴン『エアスラッシュ』」

 

ホントならば決まり手になるコンボをここで発動している、そんな感じがする。

巨大な雨水の塊をロゼリアは投げた。フライゴンは『エアスラッシュ』で『ウェザーボール』を破壊すれば巨大な水飛沫を上げてフィールドを飲み込んだ。テールナーとリザードンは大ダメージを受けるがそれでも負けないと立ち上がりテールナーはリザードンの背中に乗った。

 

「リザードン、フライゴンに『ちきゅうなげ』よ!」

 

「あ!アレってサトシのリザードンの十八番!」

 

「……そこまで使ってるか?」

 

フライゴンに向かって急接近をしリザードンはフライゴンの胴体を掴んで空を飛んだ。

マサトがオレのリザードンの十八番だと言うがそこまで使っている感じが無い……サトシゲッコウガの方が強すぎるのが原因か?

リザードンは一気に急上昇してオレのリザードンと同じ感じの『ちきゅうなげ』を決めようとするが背中にしがみついているテールナーは『かえんほうしゃ』を放つ。炎を纏った『ちきゅうなげ』の完成であり、リザードンは一気に急降下するがテールナーが『かえんほうしゃ』で炎の道を作り……ロゼリアに向かって炎の『ちきゅうなげ』を叩きつけた。

 

「クククッ……やるぅ」

 

リザードン単体じゃないが炎の『ちきゅうなげ』を決めた。

オレのリザードンはアレを単体で出来るから凄まじいものだと再認識させられ……シュウはロゼリアとフライゴン、両方とも戦闘不能になった。コンテストゲージもセレナの方が上で……大差を付けられて敗北した。

セレナはオレと長い間居るからオレの使ってる技術を割と盗んでるな……それでいて自分の中で昇華している、オレの真似だけで止まっていない。そこからは2回戦、準決勝とハルカとセレナは順調に勝ち進んだ。戦闘不能で相手に勝利するのでなく、ちゃんとコンテストゲージを削った上での戦闘不能に追い込んだ……そして……ハルカvsセレナの決勝戦のカードが成立した。

 

「クククッ……ハードル上げても結果はちゃんと返ってくるぜ」

 

「……」

 

どっちかが優勝出来なかったらホウエンリーグに出ないという約束、決勝戦にまで2人は勝ち進んだ。

どっちが勝ってもオレがシュウと交わした賭けは成立する。ハルカとセレナに無茶を言ったけれども、2人は確かな成果を叩き出した。

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