闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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トウカジム!リベンジフルバトル!(前編)

 

「う〜ん、いい天気かも!」

 

ポケモンコンテスト・グランドフェスティバルを終えて、トウカシティに戻ってきた。

久しぶりのトウカシティ……って言いたいけどトウカシティと言えばコレだ!って言える特色が無いから懐かしむ要素は無いかも。

でも今日は晴天、とっても晴れた天気で…………私がホウエンリーグに出る為の最後のバッジ、バランスバッジを手に入れるパパへの挑戦には最適な天気かも!

 

「元気があっていいな……その元気は空回りしない事を祈るが」

 

「……旅立った頃なら完全に空回りしてたわよね」

 

「大丈夫よ、あの頃よりも私は遥かに強くなってるわ!」

 

元気良く空を見つめればサトシとセレナが声をかけてくれる。

この元気が空回りしないのかを2人は心配してくれてるけどポケモンを貰った頃の私じゃない、アレから色々と成長した。

パパにポケモントレーナーとしてしっかりと成長した私を見せつける時が来た……そしてそれは最初で最後のチャンス。

ホウエンリーグは後ちょっとで開催する、開催地はサイユウシティでコンテストじゃなくてポケモンバトル一筋なトレーナーだったら既にバッジを8個以上集めているから現地入りしないといけない。でも私達は違う、ポケモンコンテストにも力を注がないといけないから何処かで道がズレるのだけはいけないこと。

 

「お姉ちゃん……試合方法が決まったよ」

 

「そう……それで?」

 

「使用ポケモン6体のフルバトルだよ」

 

「フ、フルバトル!?」

 

家に居たら気が緩みそうだからポケモンセンターに宿泊している。

マサトがやって来たと思えばパパとのジム戦のルールが決まった……色々な状況を想定していた、ダブルバトルって言われる可能性もあったけどまさかのフルバトル……それは私が一度もしたことがない経験が無いルール。

ポケモンリーグに出るならば絶対に避けて通ることが出来ないフルバトルだけど……まさかパパがフルバトルを要求してくるとは思わなかったわ。

 

「クククッ……親バカだな……」

 

「フルバトルが親バカなの?」

 

「ジムリーダー云々を置いといてのバトルでなくジムリーダーとしてのバトルで娘と悔いのないポケモンバトルをする、自分の強さを見せつける。ハルカの持てる最大限の力を発揮させる、コレを親バカと言わなくてどうすんだ」

 

フルバトルを要求するパパを親バカの一言で済ませるサトシ。

フルバトルのどの辺が親バカなのか分からないでいればサトシがパパがカッコイイところを見せたいのと1人のトレーナーとしてバトルしたい思いが混ざったからフルバトルをしたいと言っている事を教えてくれる。

私がホウエンリーグに出場するにはパパに勝つ以外には道が無い、今からジムに挑むのは不可能だから今日ここでパパに勝利する。

 

「パパに勝つには………………」

 

「まぁ、頑張れよ。勝てるのを祈っとくわ」

 

「祈っとくってサトシ、見に来てくれないの!?」

 

「ああ」

 

フルバトルなんてしたことがない上でパパとのフルバトル、負けることが絶対に許されないフルバトル。

サーナイトの特性を全く理解していない、テクニックで良い所にまで持っていくことが出来ていたのに私が全てを台無しにした。

だから今度は慎重に、勢いだけじゃなくてある程度は計算して戦わないといけないけどサトシが見に来てくれない……そんな素振りは今の今ままで全くと言って無かったのに急に言い出した

 

「ちょっとサトシ、お姉ちゃんの最後のバッジなんだから応援してあげないと」

 

「……応援しない方が良いと思うわよ?」

 

「え、どうして?」

 

「だって……そろそろサトシの力に頼らずに戦える様にならないと……ハルカはサトシからポケモンバトルや知識を色々と教えてもらった。基礎はしっかりとしてるけどここからはどうやってサトシみたいにじゃなくてハルカらしいバトルを出来るか……ホウエンリーグでは頑張れって応援は出来るけども、それでも自力で勝ち抜かなきゃダメなのよ?」

 

「……確かに……そうかも……」

 

セレナがサトシが応援に来てくれない理由を教えてくれる。

サトシの力を頼りにここまで私は成長してきたけど、あくまでもそれまでよ。

ポケモンコンテストみたいに他人に評価される技術じゃなくて純粋に勝つことが出来る戦いをしないといけない、それはサトシも同じでホウエンリーグになればサトシは自分の事にかかりっきりだからサトシのアドバイスもなにも受けれない。

そう言われれば納得がいくかも。

 

「まぁ、そういう事だ……ポケモンコンテスト以上にポケモンリーグは盛り上がる、会場の空気に飲み込まれるとか普通にある……最後に物を言う自分の力が大事だ」

 

だから今回は最初から最後まで自力でやってみろとサトシは言った。

私がポケモントレーナーとして1人前になるのはここからが本番、パパを倒してからじゃないとなにも始まらない。

サトシが居てくれればの甘えを捨ててフルバトルに必要なポケモン6体を選出し、腰のモンスターボール用のベルトに装着する。

 

「来たか……この時が来るのをずっと待っていたよ、ハルカ」

 

サトシとセレナは応援してくれてるけど応援に来てくれない。

心細くないって言えば嘘になるかも……でも、コレが普通のトレーナーが通ってる道だから拒まない。

家に……いいえ、トウカジムに向かえばパパが待ち構えてた……パパはスゴく落ち着いている様に見えて気持ちがスゴく昂ってる、私と戦える事を心の底から待っていた。

 

「最初にパパに挑んだ時は素人が知識と知恵を振り絞った……そんな所だ……だが、私はそれで倒される程に弱いトレーナーではない」

 

「うん……ジムリーダーに挑んだから分かるわ……パパの強さを」

 

「子供にとって親は越えるべき壁!しかしそれと同時に立ち塞がる壁でもある!立ち塞がる壁としての仕事はもう終えた、今度は越えるべき壁として挑む!」

 

「これよりトウカジム、ジム戦を行います!使用ポケモンは6体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能でメガシンカは1回のみ可能です!」

 

「娘の為に全力で行く!先ずはお前だ、エテボース!」

 

「エイパ!」

 

「っ……い、いきなり……」

 

パパが正真正銘、本気で挑んでくる。そうじゃなくちゃここまで来た意味が無いからそれでいいかも。

でも予想していた通り予想外の出来事が起きた……私が全く知らないポケモンが出てきた。パパは『ノーマル』タイプのポケモンをエキスパートに扱っているジムリーダーであのエテボースが『ノーマル』タイプのポケモンであることには変わりはない。

『ノーマル』タイプのポケモンは……知れば知る程に深みがあるポケモン……『かくとう』タイプ以外に弱点が無くて豊富な技を覚える……ホントに厄介なタイプのポケモン。

 

「先ずは貴方からよ、キノガッサ!」

 

「キノ!」

 

でも『ノーマル』タイプのポケモンである事には変わりはない筈よ!

先ずは確実に一本を取る、試合の流れを有利にさせる為にキノガッサを出す。

 

「試合開始!」

 

「キノガッサ『マッハパンチ』」

 

「エテボース『ねこだまし』」

 

「しまっ!」

 

「エイパ!」

 

「キノッ!?」

 

「そのまま『ほのおのパンチ』だ!」

 

試合開始の合図が告げられれば先制攻撃に『マッハパンチ』を指示する。

キノガッサは物凄い速さでエテボースに近付くけどエテボースは『ねこだまし』を使ってキノガッサを怯ませる。

そこから尻尾を使って『ほのおのパンチ』を2発叩き込んだ……試合開始だから勢いづけようと思ってたら逆に出鼻を挫かれた。

 

「キノガッサ、大丈夫?」

 

「キノッ」

 

『ほのおのパンチ』を真正面から受けたキノガッサは立ち上がる。

『ねこだまし』からの『ほのおのパンチ』には驚いたけれどもコレでもう『ねこだまし』は使えない。

先に攻撃をくらったのはかなり痛いけどまだまだ流れとかは奪われてないかも!

 

「キノガッサ『マッハパンチ』よ!」

 

「エテボース『おんがえし』だ!」

 

ここから流れを掴む……キノガッサにもう1度『マッハパンチ』を使わせる。

キノガッサが目にも止まらぬ速さで殴りかかろうとすればエテボースが『おんがえし』で対抗してきて……『マッハパンチ』と『おんがえし』がぶつかりあってキノガッサの『マッハパンチ』が弾かれる

 

「嘘!?」

 

「驚いたな……最大威力の『おんがえし』を『マッハパンチ』で相殺するとは」

 

「まだよ!『マッハパンチ』の連打よ!」

 

「攻撃が単調になってきたな。エテボース『ほのおのパンチ』を盾にしろ」

 

『マッハパンチ』が相殺されたけど『マッハパンチ』はまだまだ使える。

エテボースに『マッハパンチ』を連打させればエテボースは『ほのおのパンチ』を盾にする。

尻尾の『ほのおのパンチ』を盾にしているけれどもキノガッサは関係無いと『マッハパンチ』をエテボースに叩き込む。

 

「『マッハパンチ』はその名の通り音速のパンチ!炎の熱を感じる前に殴り飛ばせばいいだけかも!」

 

「エイパ……」

 

「エテボース、戦闘不能!キノガッサの勝ち!」

 

キノガッサがダメージを受けるよりも前に殴り倒す、それが鍛え上げた『マッハパンチ』

エテボースを殴り飛ばせばエテボースは戦闘不能になった……

 

「倒せた」

 

前にパパに挑んだ時は色々な技術を使ってやっと1体を倒せただけだった。

でも今は違う、今日まで鍛えてきたポケモンのおかげでエテボースを倒すことが出来たわ!

今までだって純粋な実力で倒せたけどパパとは1回公式戦をやっている。だからパパの背中に追いついた、手を伸ばすと掴む事が出来るレベルにまで届いたかも!

 

「成る程……よく鍛えられたキノガッサだ……ゆけ、ムクホーク!」

 

「今度は……鳥ポケモン……『ひこう』タイプのポケモン」

 

エテボースを倒されたけどパパは動じずキノガッサを褒めてくれる。

2体目に出てきたのはムクホーク、私が知らないポケモンの1体だけれど見た目が鳥だからきっと『ノーマル』『ひこう』タイプのポケモン……『くさ』『かくとう』タイプのキノガッサとは物凄く天敵だけど……なんの対策もしてないわけじゃない。

 

「いくぞ!『ブレイブバード』だ!」

 

「キノガッサ『がんせきふうじ』ムクホークの軌道に合わせて岩を間隔を開いて並べて!」

 

「なに!?」

 

ムクホークは『ひこう』タイプの最強技の『ブレイブバード』を使ってきた。

ここで良かったのは『エアスラッシュ』みたいな特殊『ひこう』タイプの技で攻めてこない事、キノガッサは近距離戦が得意でそれ以外は苦手だから中距離以上の攻撃に弱い。

パパのムクホークは『ブレイブバード』で突撃してくる。『ブレイブバード』は飛びながら早く突撃してくるもので途中で右に曲がったり左に曲がったりは出来ない。だから『がんせきふうじ』の岩の壁を出せばそれに激突し……『ブレイブバード』は貫く。

あんなのをまともに受けていたらひとたまりもないかも……『ブレイブバード』の突撃は徐々に徐々に威力が収まっていきキノガッサに命中する頃には威力がかなり削られていた。

 

「コレで止まらないのね……」

 

突撃してくるポケモンを相手に『がんせきふうじ』の壁はかなり使える。

大抵のポケモンは速度を落としたりして攻撃そのものが途中でキャンセルされるけれどもそれでもパパのムクホークの『ブレイブバード』は届いた。それほどまでに恐ろしい『ブレイブバード』……当たったら弱点じゃないポケモンでも大ダメージになるかも。

 

「攻撃技を防御に使うのか、面白い……だったらコレならばどうだ!『つばめがえし』」

 

「キノガッサ『がんせきふうじ』よ!」

 

「回避しろ!」

 

「っ!」

 

ただ一直線に突撃してくる『ブレイブバード』とは異なり途中で軌道を少しズラせる『つばめがえし』

立ち塞がる『がんせきふうじ』を回避して……『つばめがえし』を炸裂させてキノガッサを倒した。

 

「キノガッサ、戦闘不能!ムクホークの勝ち!」

 

「戻って……ありがとう、キノガッサ……ムクホーク……いけ、チルタリス!」

 

「チルゥ!」

 

「ムクホーク『ブレイブバード』だ!」

 

「チルタリス『コットンガード』よ!」

 

ムクホークに対抗するにはこの子しか居ないとチルタリスを出す。

読み通り『ブレイブバード』で攻めてきた……『コットンガード』を使って防御力を高めた。ムクホークが『ブレイブバード』で突撃してきたけどチルタリスにはそんなにダメージが無い。

 

「チルタリス、もう一度『コットンガード』よ!」

 

「……ムクホーク『はねやすめ』だ!」

 

チルタリスが『コットンガード』をもう一度使う。

『コットンガード』を2回使ったから最大まで防御力が上げることが出来た。ガンガンと攻めてくるかもと思ったけどパパは攻める手を止めて『はねやすめ』を使って今までのダメージを回復する。

『ブレイブバード』で突撃してこない、私の知識が正しいなら『ブレイブバード』が1番のパワーがある。『つばめがえし』で攻撃しても大したダメージにならない……ムクホーク自身のパワーを上げる系の技を使うのかしら?

 

「ムクホーク『いのちがけ』」

 

「……え!?」

 

パワーアップする系の技を使うかと考えているとパパが動いた。

『いのちがけ』と指示を出せばムクホークから半透明のムクホークが飛び出してきてチルタリスに触れればチルタリスとムクホークは倒れた。

 

「チルタリス、ムクホーク、共に戦闘不能!」

 

「…………コレは……」

 

「この手の技術は時には大事なもので立派な戦術さ」

 

『みちづれ』や『だいばくはつ』の様に戦闘不能になる代わりになにかしらの効果が発揮するタイプの技。

サトシがそれを見せた時、マサトが物凄く批判をしてたけどパパはコレも立派な戦術の1つだとムクホークをボールに戻す。

コレも立派な戦術の1つ……あの状況の中でムクホークは多分だけどチルタリスをどうにかする技がムクホークに無かった……そう考えていいのね。

 

「3体目はお前だ、ケンタロス!」

 

「ブモォオオ!」

 

「サマヨール、頼んだわよ!」

 

「サァ……」

 

パパの3体目はケンタロス、このポケモンについては知ってる。

だからサマヨールを出した……これで大丈夫かも

 

「ケンタロス『しねんのずつき』だ!」

 

「サマヨール『おにび』よ!」

 

サマヨールは『ゴースト』タイプのポケモン。

『ノーマル』タイプの技が一切通じない、ケンタロスは物凄くパワーを持っているけど『ノーマル』タイプの技を通じないようにした。

パパもそれは当然分かっていることで……『しねんのずつき』を使った。私は『おにび』で対抗すれば『おにび』に燃やされて『やけど』状態にケンタロスはなったけどそれでも動きを止めずに『しねんのずつき』を当てたけど……ダメージが思ってたよりも入っていない。

 

「硬いな…………攻撃重視のキノガッサがあるかと思えば耐久力が売りのチルタリスとサマヨール、実によく鍛えられているポケモン達だ」

 

「サトシが教えてくれたのよ」

 

ただただ力をぶつけ合うだけでポケモンバトルは成立しない。

技術なんかを鍛えないといけない……キノガッサとサマヨールとチルタリスが方向性が違う鍛え方をしているとパパは褒めてくれる。

サトシから色々と教えてもらったからなんとか出来ている……そうじゃないと変な風に鍛えてたかも。

 

「サマヨール『こごえるかぜ』よ!」

 

「サァッ」

 

「ブゥ……」

 

「素早さを下げに来たか!だったら『じしん』だ!」

 

「ブモォオオ!」

 

ケンタロス自慢の脚力を封じ込めると『こごえるかぜ』を使う。

ダメージは少ないけど効果はしっかりと発揮している、けどパパはそれを読んだ。移動せずとも使える強力な一撃『じしん』を使って広範囲に及ぶ衝撃波を発生させてサマヨールを吹き飛ばすけれどもサマヨールはスンナリと起き上がる……

 

「戻って、サマヨール!」

 

「ほぉ、ここで戻すのか」

 

「引く時も教わってるのよ」

 

『こごえるかぜ』で素早さを減らせた。『おにび』で『やけど』状態に出来た。

この2つだけでサマヨールは充分に役割を果たしてくれた……けど……サマヨールだけでケンタロスを倒すのはスゴく難しい。

『いたみわけ』や『みちづれ』なんかがあるけどそれは最後にまで取っておかないといけない。まだこの辺りで使っていい技じゃない。

 

「頼んだわよ、アゲハント!」

 

「フリー!」

 

4番手に出したのはアゲハント、私の知識が間違いが無かったらコレで倒すことが出来る。

ポケモンは残しておかないといけない……1番厄介な存在、サトシでさえ真正面から挑まなかった『なまけ』が発動しないパパのケッキングの為に取っておかないと。

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