闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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因みに月末まで話できてます


負けられない戦いは続く!ホウエンリーグ・サイユウ大会!

 

「さぁ、対戦相手の発表です!」

 

1回戦を無事に終えて16名に絞られた。

16人のポケモントレーナーがセントラルのポケモンセンターに集い……対戦相手の発表を見届ける。

少しずつ優勝が見えているなと感じながらも……2回戦の対戦相手を確認する。

 

「なっ!?」

 

2回戦の対戦相手はマサムネだった。

基本的にはこういうところは原作通りみたいなんだなと思っているのだが隣に立っているマサムネが困惑をしていた。

マサムネの対戦相手はオレだったから……マサムネはオレの方を見てくる。

 

「ま、よろしく頼むわ」

 

当たってしまった以上は戦うだけだ……ここに来た以上は相手が誰であろうとも倒して勝利する。

そういう世界なのだがマサムネは震えている……オレと対決することが出来ることを喜んでいるのかと思ったが逆だ。

こんなところでオレと戦わないといけないのか……決勝戦でオレと戦いたいって思っていたんだろう。気持ちは分からなくもないが、どのタイミングで当たるのかは分からない……セキエイ大会とシロガネ大会の時はトーナメント表があったから良かったけども、サイユウ大会以降はトーナメント表が無いんだよな。

ハルカとテツヤとヤヒコとアムの対戦相手の確認もする……被っているのはオレとマサムネだけ……なんとも奇妙な運命だが……まぁ、勝負なんてそんなもんだ。

 

『さぁ、ホウエンリーグ・サイユウ大会!2回戦第3試合!ここまで見事な気合を見せつけて逆転勝ちをしてきたマサムネ選手!対するは圧倒的な力でここまで勝ち抜いてきたサトシ選手!』

 

そんなこんなで試合が始まる。

ウィーンと地面が迫り上がってきて出てきたのは何もない土のフィールド……悪くはない。

水のフィールドとか氷のフィールドとか露骨な感じのフィールドより何倍もマシだ。

 

「先行はサトシ選手からで!」

 

「いけ、ヘルガー!」

 

「ガゥ!」

 

先攻後攻を決めるルーレットが回り、オレが先にポケモンを出す事が決まった

先ずはお前だとヘルガーを出す。久しぶりの公式戦だとヘルガーは燃えている。

 

「いけ、キリンリキ!」

 

「リッキ!」

 

ヘルガーに対して出したのはキリンリキ……マサムネは……冷静さを欠いているな……。

ヘルガーを相手にキリンリキで挑むのは無理がある。何時もの気合いの精神論を見せてくるかと思ったが、マサムネは苦しい顔を浮かべてる。

 

「ヘルガー『わるだくみ』だ」

 

まぁ、そんな事情はオレの知ったことじゃねえ。

開幕でヘルガーに『わるだくみ』を使わせるが……キリンリキはなにもしてこない。

もう一度ヘルガーに『わるだくみ』を使わせる……それでもキリンリキはなにもしてこない。キリンリキはマサムネがなにか考えているのだと思ってくれて動かないでいてくれる。

 

「ヘルガー『あくのはどう』だ」

 

『わるだくみ』を2回積み上げた、コレで威力は倍以上になっている。

ヘルガーは『あくのはどう』を放つ、キリンリキはマサムネから指示があると思っている……が、マサムネから指示が無い。

どうしてマサムネから指示が無いんだとキリンリキは慌てているのだが『あくのはどう』は待ってくれない。

 

「リキ……」

 

「キリンリキ、戦闘不能!ヘルガーの勝ち!」

 

「っ、戻れ!」

 

ヘルガーの『あくのはどう』が命中すればキリンリキは一撃で戦闘不能になった。

マサムネは……どういう反応をすればいいのかが分かっていない、キリンリキをボールに戻して次にガーディを出した。

 

「ヘルガー、『あくのはどう』」

 

「ワォ!」

 

「っ……」

 

「マサムネ選手!これ以上指示が無いのであれば試合放棄と見なしますよ!」

 

ヘルガーの『あくのはどう』を放てばガーディは回避した。

マサムネはそれでも指示をしないので審判がこれ以上見過ごすことが出来ないと言えばマサムネは目を閉じ……

 

「オイラの……」

 

「……マサムネ選手の試合放棄により、サトシ選手の不戦勝!」

 

マサムネは試合を放棄した……いや、オレに対して挑むことが出来ずに試合を捨てた。

マサムネはガーディをモンスターボールに戻せば試合放棄になり審判がオレの勝ちだと判定を下した。

ここに来ての試合放棄による勝利……後味が悪いが気にしてる場合じゃないとヘルガーをボールに戻してフィールドから離れていく。

 

「なにか……激励みたいなのはしないの?」

 

次はハルカの試合だ……ハルカは選手控え室でマサムネに対して言葉をかけないのかを聞いてくる。

激励みたいなのは原作だとサトシはしていたがオレは一切しなかった……するつもりが無かったからだ。

 

「ハルカ……お前は思い出作りの為にこのホウエンリーグに出場したか?」

 

「なに言ってるのよ……やるからには優勝する!思い出作りじゃないわ!」

 

「ああ……ここに来ているって事は勝つために来てるって証拠だ。だったら誰が相手とか関係無い筈だ」

 

マサムネは本気で優勝するつもりでここに来ている。

宇宙一のポケモンマスターを目指していると言っているのにも関わらず、それなりに仲の良いオレと戦いになったから本気で戦えなかった。仮にコレが決勝戦だったらもうちょっと割り切ることが出来ていただろうがそれはタラレバの話だ。

 

「オレだって思うことが無いって言えば嘘になる……でも、真剣勝負だ。人生で出来るのが限られている真剣勝負だ……相手は色々な手を考えてくる。それを喰ってより高いところを目指す……相手が試行錯誤を繰り返してやっとの思いで出した答えを喰らう、コレ以上に極上な物は存在していない」

 

「それは……サトシが勝つことが出来るからじゃないの?」

 

「バカ言うんじゃねえよ……お前だって強敵相手に勝った時に嬉しいって思いが出てくるだろう、相手との真剣勝負に戦って勝った。勝った自分が嬉しいってより楽しい戦いを繰り広げることが出来て嬉しいって思いが強い筈だ」

 

強い奴と戦いたいのと勝ちたいのは似ているけれど違う。

オレは強い奴が心身込めて鍛え上げたものをぶっ倒す……その時に得られる臨場感とかが大好きなんだ。

勝つことで得られる勝利の称号も嬉しいには嬉しいがオレは勝つまでの過程が楽しいから好きなんだ……

 

「オレがポケモンバトルをやる理由はただ1つ、面白いからだ」

 

ポケモンバトルが面白い、ただコレだけがオレがポケモンバトルをしている理由だ。

ジムリーダーの娘とかポケモン研究の第一人者の孫とかそういう肩書は特にオレには無い。オレがポケモンバトルをするのはただ面白いから……こんな面白いものは前世に無かったから尚更だ。

 

「ハルカは逆に面白いって思ってねえのか?」

 

「……楽しいって思えるようにはなってきてるし負けたくないって思いはあるわ」

 

「じゃあそれでいいんだよ……あんま他に答えを求めるもの良くない事だ……足踏みしてる間に真面目にやってる奴に勝てなくなる」

 

まぁ、とりあえずは頑張れよと選手控室を後にする。

ハルカは大丈夫だろう……プライベートと勝負は割り切ることが出来ている、マサラタウンのサトシくんもなんだかんだでそこは割り切る事が出来ている。ヒロシ相手に手加減はしない、それはそれで割り切っている感じだ。

ヘルガーが全くと言ってダメージを受けていないのでそのまま観客席に向かう。アランがオレの分の席を用意してくれていたので座らせてもらいハルカの試合を観戦、ハルカも無事に2回戦を突破した。

 

「……サトシ……悪かった!!」

 

見たい試合を見終えたのでセントラルのポケモンセンターに向かえばマサムネが謝ってきた。

マサムネは悪かったと頭を下げている……なにに対して頭を下げているのかについては聞かない。

 

「……お前の夢はなんだ?」

 

「オイラの夢は世界一のポケモンマスターだ!」

 

「だったらよ……オレは絶対に立ち塞がる壁の筈だ」

 

マサムネの目標、夢はなんなのかを聞けば世界一のポケモンマスターと答える。

ポケモンマスターがなんなのかなんだかんだで分からない、世界中のポケモンと友達になるとかそんな曖昧な感じで誤魔化された感じがする。

 

「お前がオレに対して友情を感じているとしてもだ……友達や仲間であるのと馴れ合う事は違う筈だ……」

 

「…………ああ……あの後にガーディ達は戦う意思があるって言ってくれたんだ……オイラだけが戦う覚悟が出来てなかった」

 

「お前は……今回がはじめてのポケモンリーグか?」

 

「ああ」

 

「だったら、次はちゃんとしろ……お前はこのホウエンリーグで1番の醜態を晒した。勝てないと分かったバトルから手を引くんじゃなくバトルそのものをしなかった。それはポケモンリーグで1番しちゃいけねえ事だ……」

 

「……サトシ……」

 

「言っとくが今から試合は出来ねえぞ……手持ちに余裕があるとは言え、残り3試合はしっかりとしなきゃならねえ」

 

コレがサトシくんだったら今から試合の再開をすると言うだろうが、オレは言わねえ。

3回戦、準決勝、決勝戦、残り3試合が控えている……今回の大会が思ったより強い奴が居ないからポケモンの出場登録しても出してないってポケモンが多い……この大会は思っていた以上に物足りない。

2回戦が全て終わった……そしてセントラルのポケモンセンターに8人のポケモントレーナーが集う……トーナメント表が…無いから万が一と言う可能性もなくはないが……

 

「出来れば決勝戦で戦いたかったんだがね……まさかこんなにも早く君と戦うことが出来るとは」

 

残り8名のトレーナーの対戦相手が発表された。オレの対戦相手は……テツヤ、サトシを止めるサトシキラーの1人だ。

ハルカの対戦相手はヤヒコ……ヤヒコはパワーアップをしているから下手な事をすれば負ける……この感じだとヤヒコとアムとの対戦相手になるのはハルカだろうな……。

 

「まだか……」

 

「まだみたいね……」

 

対戦相手が発表された。誰が相手でも別にオレは構わないのだが、アムとヤヒコは打倒サトシを掲げている。

オレと戦うことが出来ない、その事に関して不満を抱いている……ダメだな……心にゆとりがねえって言うか遊び心がねえな。

 

「サトシ、お前のことだから大丈夫だと思うけど負けるんじゃねえぞ!」

 

「クククッ……それをそっくりそのままお返ししてやるよ……今のお前達じゃ厳しい」

 

「なによそれ……上に行ってブイブイ言わせてるからって調子に乗ってるでしょう!」

 

「ああ、流れはしっかりと乗ってるぜ」

 

ヤヒコがオレに負けるんじゃねえと言ってくるのでそっくりそのまま返す。

ハルカは強い……才能って奴を確かに持っている。今回のホウエンリーグ・サイユウ大会にグランドフェスティバルに参加したコーディネーターが出場しているという話は聞いていない。ハルカ以外にも二刀流でやっている奴は確かに存在しているだろうが、ここに来る事が出来ていない。アムが調子に乗るなって言うが流れってやつを作ってその上で乗る。それが出来なきゃダメなんだよ。

 

『さぁ、ホウエンリーグ・サイユウ大会!3回戦!キンセツシティのテツヤ選手!対するはマサラタウンのサトシ選手……前半戦のフィールドは草のフィールドです!』

 

「いけ、ジュカイン!」

 

「ジュカインか……いけ、ケンタロス!」

 

「ブモォオオオ!!」

 

そんなこんなでトップバッターを飾る。草のフィールドで1体目に出してきたのはジュカイン、それならばこちらはケンタロスだ。

どちらもパワーもスピードもある……フィールドを生かす系の技は使えないが、出来ることは色々とある。

 

「ジュカイン『ソーラービーム』だ!」

 

「バカやってんな!『じわれ』だ!」

 

「なっ!?」

 

『はれ』状態じゃねえのに『ソーラービーム』を撃とうとしている。

いきなりの大技で流れを掴みに来たんだろうが『はれ』状態でもないのに『ソーラービーム』を撃とうってのはバカがすることだ。

こっちにはこの技があるのだと『じわれ』を使う。何時もならば地面に円形の衝撃波が発生するが今回は一直線に亀裂が入っていき衝撃波が地面を伝い『ソーラービーム』を撃つためにエネルギーをチャージしているジュカインを『じわれ』に飲み込んだ。

 

「ジュ……」

 

「ジュカイン、戦闘不能!ケンタロスの勝ち!」

 

『い、いきなりだぁあああ!?テツヤ選手のジュカイン、選択を誤った結果一撃でダウン!早い!早いぞ!』

 

先ずは1体目だとジュカインを『じわれ』で蹴散らす。

開始早々の『じわれ』だったがなんとかなった……実況の人が一撃でこんなにも早くと言っている。

 

「クククッ……オレを相手に一手待つ状況を作ったらそいつは死だぜ?」

 

ここからは一手もミスを犯しちゃいけない世界だ。

『ソーラービーム』で流れを作ろう奪おうなんて甘い考えをしているならば容赦なく潰す。

テツヤは相手が今までで段違いなのを改めて理解した。

 

「いけ、ハリテヤマ!」

 

「……戻れ、ケンタロス」

 

テツヤの出してきた2体目はハリテヤマだ。

ケンタロスとは相性が悪い、『じわれ』を見せたから警戒もされる。ここは違うポケモンにするかとケンタロスをボールに戻す。

 

「いけ、サンドパン」

 

「サァン!」

 

ケンタロスを戻して次に出したのはサンドパン。

サンドパンが出てきたかと警戒をする……さて…………

 

「ハリテヤマ『れいとうパンチ』だ!」

 

「サンドパン『いかりのまえば』だ!」

 

冷気を纏った拳を握るハリテヤマ。

パワーがあるが素早さに少々難がある、そこは力のゴリ押しで誤魔化せるがオレのサンドパンはそうはいかねえ。

『れいとうパンチ』を回避して『いかりのまえば』で噛みついた……

 

「サンドパン、もう一度『いかりのまえば』だ」

 

ハリテヤマにしがみついているサンドパン。もう1発狙う隙があると2発目の『いかりのまえば』で攻撃した。

ハリテヤマはしがみついているサンドパンを振り落とすのでオレはモンスターボールを出した。

 

「戻れ、サンドパン。いけ、ミロカロス」

 

サンドパンをボールに戻し、直ぐにミロカロスを出す。

接近戦タイプのサンドパンから撃ってかわって中距離以上の攻撃を得意とするミロカロス。

 

「ミロカロス『ねっとう』だ!」

 

「ハリテヤマ『つっぱり』で押していけ」

 

「それが出来たらな!」

 

「出来るさ!ハリテヤマの特性は『あついしぼう』熱い熱湯には耐えることが出来る!」

 

ハリテヤマは『つっぱり』を使う。

自慢の巨大な手でミロカロスの『ねっとう』を防ぎながら前進していく……が……途中で顔面に一発当たり倒れた。

巨大な張り手で『ねっとう』を防いでいた。『あついしぼう』のおかげか熱に耐えることが出来ていたが、『ねっとう』は『ほのお』タイプでなく『みず』タイプの技、精々効果があるのは『ねっとう』の追加効果である『やけど』状態にならないぐらいだ。

 

「ハリテヤマ、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!」

 

「戻れ……だったらお前だ!ダーテング!」

 

「テン!」

 

「戻れ、ミロカロス。いけ、サンドパン!」

 

「……またサンドパン?いや、気にしてる場合じゃない。ダーテング『おいかぜ』だ!」

 

「サンドパン『いかりのまえば』だ!」

 

ハリテヤマが戦闘不能になったので3番手としてダーテングが出てきたか。

オレは直ぐにミロカロスをボールに戻して再びサンドパンを出す。『くさ』タイプのダーテングにサンドパンは相性が悪いのにどうしてと困惑しているのだがオレは気にせずに挑む。先ずは盤面を作ろうと『おいかぜ』を使うので『いかりのまえば』で噛みついた。

直ぐにダーテングは振りほどく……とりあえず1回は『いかりのまえば』を叩き込む事が出来たからいい感じか。

 

「戻れ、サンドパン。いけ、トゲキッス!」

 

「チョゲ!」

 

サンドパンをボールに戻し、トゲキッスを出す。4体目のポケモンだがなにの迷いもなく出した。

コイツは曲がりなりにも本来の世界線ならばこのサイユウ大会を優勝している猛者だからな、油断は命取り……いや、それはお互い様か。

 

「ダーテング、団扇を扇げ!」

 

「ほぉ……」

 

空を飛ぶことが出来るという武器を持っているトゲキッスに対してどう出てくるのかと思ったらダーテングは団扇を扇ぐ。

『おいかぜ』が吹いている状況下で団扇を扇いだダーテングは空を飛んだ……風に乗っている、そんな感じだろう。空を飛べないダーテングが『おいかぜ』と腕の団扇を利用して空を飛ぶ……面白い技術だが

 

「トゲキッス、上昇して『わるだくみ』だ」

 

それでこの白い悪魔をどうにか出来れば今頃はオレは負けている。

トゲキッスはダーテングが居るよりも遥か上空に上昇した。テツヤはしまったという顔をしている。

風に乗って空を飛んでいる、風を操る事は出来ているが上下の動きに関しては弱い……上昇したトゲキッスを追いかける事は可能だがそれに一手使ってしまう。その間にトゲキッスは『わるだくみ』を1回使う。そしてダーテングが追いかけてくる。

 

「トゲキッス『だいもんじ』だ」

 

「それは通じないよ」

 

「……空気の動きか」

 

弱点である『だいもんじ』で攻撃すればダーテングは動いた。

『だいもんじ』に合わせて動いていると言われてもあまりピンと来ない。コレは『だいもんじ』の炎の熱で変動する空気の流れに乗って『だいもんじ』を回避している。詳しい中身を理解するのに時間を使っている場合じゃないと思っているとダーテングは近付いてきた。

 

「ダーテング『だいばくはつ』だ!」

 

「っ……」

 

ダーテングは『だいばくはつ』を使った。

この状況で『だいばくはつ』は……トゲキッスが脅威的、どうにかして潰さないといけないと危険視している。

『だいばくはつ』が空中で巻き起これば地面に墜落していくダーテングとトゲキッス。

 

「ダーテング、トゲキッス、両者共に戦闘不能!」

 

『ダーテング、トゲキッス両者共にノックアウト!コレでテツヤ選手のポケモンが3体戦闘不能になったのでフィールドチェンジ!草のフィールドから岩のフィールドにフィールドが代わります!』

 

「戻れ……」

 

今回、空を飛べるポケモンはトゲキッスしかエントリーしていない。

『おいかぜ』の影響はまだ残っていて情報通りの手持ちならば残りはドンファン、メタグロス、長靴をはいたニャースだ。

 

「いけ、ドンファン!」

 

「……いけ、ミロカロス!」

 

4体目に出てきたのはドンファンだった。

『おいかぜ』の影響はまだ残っているから油断は出来ない。オレは相性の良いミロカロスを出した。

 

「ドンファン『ころがる』攻撃だ!」

 

「ミロカロス、地面に向かって『れいとうビーム』だ!」

 

『おいかぜ』の影響のおかげで先に動けるドンファン。『ころがる』で攻撃してくるが気のせいか通常よりも回転数も速度も高い。

ここから徐々に徐々にギアを上げていくんだなと『れいとうビーム』を使って地面を凍らせたがドンファンは真っ直ぐと進んできてミロカロスを弾く。まだ威力が低い『ころがる』ここからパワーが上がっていくから……狙いはそこだ。

 

「ドンファン、パワーとスピードを上げていくぞ!」

 

「ファン!」

 

パワーとスピードを上げた『ころがる』で迫ってくる。

コイツを受けるのは危険だ……だから避けるしかない…………

 

「右にズレろ!」

 

丸くなって転がっているドンファン。

斜めに避けても意味は無い、直角にだけは一瞬で曲がる事が出来ない。

タイミングを見極めてからドンファンの『ころがる』を回避させる。

 

「まだだ、追いかけろ!」

 

「ドンファァ、ファ!?」

 

「クククッ……仕込みは完璧なんだよ」

 

避けられても切り返しが直ぐに出来るぐらいは頭に入れている。

だが『おいかぜ』で素早さが増して使い続けたおかげで威力が増している『ころがる』を氷の上で切り返しが出来ない。

ドンファンは見事に滑ってくれた、『ころがる』が強制的に解除されたのでそこを狙う。

 

「『ねっとう』だ」

 

隙を大きく生み出したドンファンに『ねっとう』を浴びせた。

足元の氷は『ねっとう』の熱で溶けていく……『おいかぜ』の効果もコレで消えるが、コレでいい。

ドンファンに『ねっとう』を真正面からぶつけることに成功し……ドンファンは倒れた。

 

「ドンファン、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!」

 

「戻れ……コレは厳しいな……」

 

オレのポケモンは残りケンタロス、ミロカロス、サンドパンと残り2体……テツヤの手持ちはメタグロスとニャースだけ

ここからの逆転は厳しいがそれでも諦めていない。相手が強ければ強いほど楽しいのがポケモンバトルだ。

 

「いけ、メタグロス!」

 

「戻れ、ミロカロス!いけ、サンドパン!」

 

「またサンドパン……余程そのサンドパンに自信があるようだね」

 

「違うな……コイツを上手く運用してるだけだ」

 

メタグロスが出てきたのでミロカロスを入れ替えてサンドパンを出す。

またサンドパンが出てきたので自信がある自慢のポケモンだと思っているがその為に利用してるんじゃない、サンドパンにはサンドパンの仕事がある。だからサンドパンを使っている。

 

「メタグロス『れいとうパンチ』」

 

「サンドパン、頭の上に乗って『いかりのまえば』だ!」

 

弱点である『こおり』タイプの技で攻めてくるが回避して『いかりのまえば』で噛み付く。

メタグロスの頭の上は弱点と言っているも同然だ

 

「そう来ると思っていたよ!『サイコキネシス』だ!」

 

「メタァ!」

 

「サンドパン『いかりのまえば』」

 

「……激しい手を止めないね……」

 

「そいつが1番厄介だから削れるとこまで削る」

 

テツヤが使っているメタグロスは所謂600族の1体。

レベルも充分なぐらいに高いから出来る限り削る。『サイコキネシス』がサンドパンを捕らえる前にもう一発『いかりのまえば』を入れることが出来た……一応はかなりのレベルに育てているから出来る芸当で他の奴のサンドパンなら2度目の『いかりのまえば』は無い。

 

「メタグロス『サイコキネシス』で空中に浮かせろ!」

 

『サイコキネシス』でサンドパンを弾き飛ばしたがそれでもサンドパンは倒れない。

起き上がろうとするので『サイコキネシス』を使えばサンドパンは捕まった。また弾き飛ばされたと思えば空中に浮かばされて落下させられる。

 

「メタグロス『れいとうパンチ』」

 

空中で移動する技術をサンドパンは持っていない。

メタグロスが空中から落ちてくるサンドパンに対して『れいとうパンチ』を叩き込めばサンドパンはオレの足元まで飛ばされ……戦闘不能になった。

 

「サンドパン、戦闘不能!メタグロスの勝ち!」

 

「戻れ……コレで大分削れた」

 

『いかりのまえば』は相手の体力を半分にする技、それを2回当てたからメタグロスの体力は4分の1になっている。

サンドパン自身で戦ってもある程度の結果は出せるがこの『いかりのまえば』は意外とバカに出来ない、テツヤクラスの実力者になれば体力を半分一気に削られるのはとてつもなく痛いことだ。今回は半分でなく4分の1だから更に痛い。メタグロスは息が乱れている。

 

「いけ、コータス!」

 

「コォオオオ!!」

 

5体目に登録していたコータスを出す。1回戦のフルバトルにも登録していたりするが……中々に出番が来ない。

コータスがフィールドに出れば日差しが強くなる。

 

「『ひでり』コータスか……メタグロス『サイコキネシス』だ!」

 

「コータス『オーバーヒート』だ!」

 

メタグロスの体力が追い込まれているのは自覚している。

だからなるべく近付かない戦法を取ろうと『サイコキネシス』を使うので『オーバーヒート』を使う。

使えば一気にステータスダウンだが先ずはメタグロスを確実に倒す、そこが重要だと『サイコキネシス』の念波を圧倒的な火力で押しのけて『オーバーヒート』をぶつける……メタグロスは倒れた。

 

「メタグロス、戦闘不能!コータスの勝ち!」

 

5体目のメタグロスを倒した。コレで残すところは後1体だけになった。

メタグロスをボールに戻したテツヤは最後のモンスターボールを手に取る……コイツで逆転すると深呼吸をした。

 

「頼んだぞ、ニャース!」

 

「ニャア!」

 

長靴をはいたニャースが現れた。

コイツはテツヤの相棒だからニャースだと侮っていれば痛い目に遭う……

 

「ニャース『きりさく』攻撃だ!」

 

「コータス『てっぺき』だ」

 

『きりさく』攻撃で攻撃してくるのでコータスは殻に籠もって『てっぺき』を使う。

 

「『オーバーヒート』を使えば特殊攻撃力が下がる……『かえんほうしゃ』なんかでは攻めてこないか。だったら間合いを開いて『10まんボルト』だ!」

 

「コータス『てっぺき』だ!」

 

「防御力を上げる『てっぺき』をまだ使うのか!?」

 

『てっぺき』で防御力を上げていく。

防御力が上がっているので『10まんボルト』で攻撃してダメージを与えようとするがオレは迷いなく『てっぺき』を使う。

コータスは長靴をはいたニャースの『10まんボルト』を耐え抜いた。

 

「コータス『こうそくスピン』で近付け」

 

耐え抜いたコータスに『こうそくスピン』で長靴をはいたニャースに近付く。

長靴をはいたニャースは間合いを開く前にコータスが頭上を取った。

 

「『ボディプレス』」

 

攻撃力でなく防御力で攻撃する『ボディプレス』でコータスはのしかかる。

『かくとう』タイプの『ボディプレス』でコータスの高い防御力に『てっぺき』を加えているので威力は高い

 

「ニャアアアア!!」

 

「まだだ!まだ終わってない!ニャース、思いっきりぶん投げて『10まんボルト』だ!」

 

「……」

 

コレで倒せると思ったがニャースが意地を見せた。

『ボディプレス』をくらって大ダメージを受けた筈のニャースはコータスを持ち上げる。

80kgぐらいあるコータスを持ち上げて思いっきり投げた後に『10まんボルト』を浴びせれば……コータスは戦闘不能になった。

 

「コータス、戦闘不能!ニャースの勝ち!」

 

「アレで倒れねえのか……最後の精神論で動いてるな」

 

絶対に負けるかという思いだけでニャースは『ボディプレス』を耐えきった。

他のポケモンならばその時点で負けていたがニャースが意地だけで立ち上がっており……今にでも意識を落としそうだった。

 

「いけ、ケンタロス……『のしかかり』だ!」

 

「ブモォオオオ!」

 

「ニャース、避けろ!」

 

「……」

 

「ブモ……」

 

『のしかかり』で攻撃をしに行こうとすればテツヤはニャースに回避するように言うがニャースは反応しない。

『のしかかり』を使おうとしていたケンタロスは途中で足を止めた。ニャースは立っている、まだ戦えるという威圧感を出している……だが意識を失っていた。

 

「ニャース、戦闘不能!ケンタロスの勝ち!よって勝者、マサラタウンのサトシ選手!」

 

ケンタロスの勝ちと言っているがケンタロスはなにもしていない。

なんとか勝つことが出来た……ニャースの『ボディプレス』を耐えきるのは完全に予想外だ。

気合いだ根性は最後に使うべきものだが、その時に発揮する力はとんでもねえな。

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