闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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初陣 バトルファクトリー(前編)

 

「やぁ、待っていたよサトシくん」

 

バトルフロンティアに挑戦することを決めておつきみやまを登って降りて、バトルフロンティア第一の施設、バトルファクトリーが間もなくのところ、おそらくはここが最後のポケモンセンターなんだろうというところで一息ついているとエニシダさんが現れた。

エニシダさんは特に驚いた顔を見せず、オレが、いや、オレ達が来るのを待っていてくれたみたいだ。

 

「見ない顔も居るね」

 

「ハルカです」

 

「自分はタケシと言います」

 

今回のバトルフロンティア挑戦についてきたハルカ……とタケシ。

ハルカはラブトロスをゲットしたからラブトロスを基点に育成すればハルカのポケモン達のレベルは段違いに上がる筈だがついてきた。

その場で修行をせずにオレについてくることを決めた……ハルカはなにか悩んでるみたいでオレがアドバイスを送ることが出来るタイプのものでもない。そして何故かタケシはついてきた。オレと一緒にいれば色々なポケモンと触れ合える機会があるからと。

まぁ、別に拒む理由も特に無いので好きにしなでついてきてもらった。

 

「ここからちょっと行ったところにバトルファクトリーがあるんだ……送っていくよ」

 

「……皆、気をつけてね」

 

エニシダさんがバトルファクトリーまで案内をしてくれると言ってくれた。

隣に居るジョーイさんが何処か遠い目をしているので嫌な予感がすると思えば嫌な予感が的中した

 

「エニ、エニシダさん!?ホントにこの道で合ってるんですか!?」

 

「最短距離を最速で行っている!喋ると舌を噛んじゃうから黙るんだ!」

 

エニシダさん、運転がスゲえ荒い。

バギーとかのタイヤが無駄にデカい一般車じゃないタイプの車じゃないと走れないであろう悪路をフルスロットルで走っている。

オープンカーで走る道じゃない以前に横向きにウィリーしたりしてるからホントに色々と危ないだろう。

タケシが絶叫しているがこの程度ならば遊園地のジェットコースターの方が……いや、エニシダさんの運転の方が荒いな。

 

「し、心臓が止まるかと思った……」

 

「この程度で騒いでどうすんだよ」

 

「サトシ、ケロッとしすぎかも……」

 

「エニシダさんの運転、怖いわ……」

 

タケシがハルカがセレナがエニシダさんの運転の荒さについて言いながらダウンする。

この程度ならばまだ耐えることが出来る、真に恐ろしいのはもっと他にあると言い聞かせながらも車から降りる。

 

「ここがバトルフロンティア、第1の施設、バトルファクトリーだ!」

 

アニメのバトルフロンティアはポケモンバトルをするだけの場所だ、個人経営のジムみたいなもんだ。

しかしゲームのバトルフロンティアは廃人でも勝つのが恐ろしく難しい……特に自分のポケモンを使うことが出来ないバトルファクトリー、エメラルドのバトルファクトリーで金のノウレッジシンボルゲットするの尋常じゃない程に難しいんだよな。

 

「ファクトリーって名前だけあって工場っぽい見た目ですね」

 

「ああ、ここのフロンティアブレーンは機械好きで色々な物を作っていたりするんだ。かくいう私の愛車もチューンナップしてもらい車検の日には車検に通るようにしてもらってるんだ」

 

それ暴走族とかが車を車検に出す時に使ってる手口じゃねえか。

なんかキナ臭いなと思いながらもバトルファクトリーに進もうとすると……黒い煙を上げた車……だよな?

四輪の車だがかなり古いタイプの蒸気機関車が走ってきた。

 

「いけ、カビゴン」

 

「カンビ!」

 

「受け止めろ」

 

運転手らしい運転手は特に見当たらず大分アナログな蒸気機関車。

遠隔操作をしているかどうかは分からないがこのままだとぶつかりそうなのは確かなのでカビゴンを出す。

カビゴンはガッチリとこちらに向かってきた蒸気機関車を受け止める……蒸気機関車も車輪を物凄く早く回転させるがカビゴンはその場から一歩も動かなかった。

 

「おぉ、ダイナミックなパワーだね!」

 

「お〜い、お前等大丈夫か!ってエニシダさんじゃねえか」

 

「……あんたがここのフロンティアブレーンか」

 

カビゴンの圧倒的なパワーに圧巻されるエニシダさん。

蒸気機関車を完全に止めることが出来ればバトルファクトリーのフロンティアブレーン、ファクトリーヘッドのダツラが現れた。

蒸気機関車を暴走させた事を謝ってくるがそういうのは特に気にしていない。オレはダツラにフロンティアブレーンかどうかを聞けば笑みを浮かべる。

 

「おう!オレがバトルフロンティア、最初の施設!バトルファクトリーのフロンティアブレーン、ファクトリーヘッドのダツラだ!」

 

「彼こそがバトルフロンティア最初の難所さ……なにせ彼に挑んで負けてバトルフロンティア挑戦を諦めるトレーナーが後を絶たないからね」

 

自分がフロンティアブレーンだと言い、エニシダさんはダツラの恐ろしさを語る。

四天王と同格な実力者……四天王と一般トレーナーには絶対的なまでの差がある。ジムリーダーの様に知識と工夫を凝らしていけば勝つことが出来るとは訳が違う。バトルフロンティアに挑むぞ!最初のフロンティアブレーンから四天王クラスの実力者だ!負ける!挫折する!……容易に想像出来る世界だ。

 

「それで、どういうルール?」

 

「おう!お前が決めていいぞ……出すポケモンの数もシングルなのかダブルなのかもお前が好きに決めていい!」

 

使用ポケモンやルールの確認をすれば気前の良い事を言ってくれるダツラ。

指笛を鳴らしたと思えばバトルファクトリーからフシギバナ、サンドパン、ドサイドン、カイリキー、ゴルダック、フライゴンが出てくる。

 

「コレがダツラさんのフシギバナ……出てきてフシギバナ」

 

「バナ?」

 

他にも色々とポケモンが居る中でハルカが注目していたのはダツラのフシギバナだった。

自分の持っているフシギバナをボールから出す、ダツラのフシギバナは♂、ハルカのフシギバナは♀……違いはそこだけだ。

ボールから出されたフシギバナは呼んだ?となっているのだが……ハルカはダツラのフシギバナと見比べる。

バトルファクトリーと言えばポケモンをレンタルして戦う難易度がクソ高い施設だと定評があるが、ここではそうではない……が、フロンティアブレーンが四天王と同格と言う話はマジみたいだ……今まで何体かのフシギバナを相手にしたが明らかにダントツで強い。

ハルカも自身のフシギバナと見比べる。まだまだ経験が浅く観察眼等が未熟なハルカ。ダツラのフシギバナは一回り大きいとか特別な傷を残しているとかそういうのはない。でもそれでも感じ取ることが出来る、自分の持っているフシギバナよりも格上だと。

 

「コレがダツラさんの持っているポケモンの一覧です」

 

段違いのフシギバナを見て、コイツは面白いことになったなと思っていると助手のスギオからダツラの持っているポケモンの一覧を渡される。この中から好きなポケモンを選んでくれという事で……セレナ達が見る。

 

「今、表に出ているポケモンから物凄く高いレベルに育てられているのが分かる……なにを相手にしても良いって言われたら逆に悩むな」

 

「今出ているポケモン達とフルバトルとかどうかしら?」

 

「……サトシ?」

 

タケシがハルカが悩む。

戦うのはオレとオレのポケモンだが悩んでいる中でオレはバトルファクトリーの施設を見つめる。セレナはそれに気付く。

オレには原作知識がある。1から10までのしっかりとした原作知識だが細かいところは思い出そうとしないと思い出すことが出来ない。所謂1話完結型の日常回的なのは覚えてなくてジム戦とかリーグ戦とかは一部覚えている。

例えばバトルフロンティアはサトシは制覇した……が、ハッキリと覚えてるのは2つ、ジンダイに負けたのともう1つ、初陣の相手がとんでもない大物だったのを。

 

「感じるな……明らかに異質なとんでもねえのが1体、居やがる」

 

なんとなくだが分かる、1体だけ明らかにレベルが違うポケモンがいるのを。

このなんとなくがなんなのかは分からない、ただ原作知識とかがあるから分かる……その明らかににレベルが違う1体のポケモンがなんなのかが。

 

「明らかにレベルが違う?……リストを見た感じ、強いけど凄いポケモンは居ないかも」

 

バトルファクトリーから感じ取れる。明らかにレベルが違う1体のポケモンがいるのを。

3人にそういえば3人はリストを見る。フシギバナ達を基準にすれば充分なぐらいに強いのが分かるけどもその中で更に異質、そう言ってもいいポケモンは居ない。ハルカはリストを見るが今までの冒険で見たことがある感じのポケモンばかりだった。

 

「ダツラの持っているポケモンはそのリストに載っているポケモンだけだよ?」

 

「……いや……1体だけ明らかに段違いなのが居る……施設の中に1体、こっちを見ている」

 

エニシダさんもリストに載ってるポケモンがダツラのポケモンだと言うが1体だけ明らかに段違いなのが居るのだと感じ取る。

しかもさっきからこっちに向かって視線を向けてきている……エニシダさんはなんの事だ?と首を傾げれば冷たい風が走った。

 

「コォオオオ!!」

 

「あ!アレは……フリーザー!伝説のポケモン、フリーザーじゃないか!!」

 

「おいおい、アイツが自分の意思で出てくるとは……相当やるみたいだぜ」

 

冷たい風が走ったと思えばフリーザーが施設から出てきた。

タケシは伝説のポケモンだと驚きダツラが自分自身の意思でフリーザーが出てきたのを見て感心する。

 

「あれ、でもフリーザーはリストに載ってないですよ?」

 

「あのフリーザーはオレのポケモンじゃねえんだ。飛行機で空を飛んでる時に出会ってな、弱ってたから飛行機に乗せて看病したらそれ以来仲良くなったダチだぜ!」

 

フリーザーはリストに載っていない。

その事をセレナが聞けばフリーザーはダツラのポケモンじゃなくてダツラのダチと言う関係性を明かす。

ダツラのポケモンじゃないフリーザーだがこちらに向かってきた。挨拶をする為にとダツラの隣に降りるのだが……オレをジッと見ている。

 

「コォオ!」

 

「クククッ……オレのバトルフロンティア挑戦、バトルファクトリーのルールは1対1の勝負……相手はお前だ、フリーザー」

 

「なに!?」

 

「サトシ、正気なのか!?」

 

「オレが狂った様に見えるのか?正気も正気だよ」

 

原作通りとかそういうのでなくシンプルにフリーザーと戦いたい、フリーザーもオレを見てメラメラと闘志を燃やしている。

先程まで姿を見せなかったから分からなかったが、フリーザーはダツラの持っているポケモンと比較しても明らかにレベルが違う。

志を高くするのは良いことだが高くしすぎている、タケシは他のポケモンに挑んだ方がいいんじゃないのかと言ってくるがオレは正気だ。

 

「まいったな、コイツはオレのポケモンじゃないんだが……どうする?」

 

「コォウ!」

 

「やる気満々か……じゃあ、オレとのバトル!フリーザーで行かせてもらうぜ!」

 

「サトシ……無茶な事に関してはもうなにも言わないけど、誰で挑むの?」

 

「バンギラスだ」

 

「バァン!!」

 

明らかにレベルが違うフリーザー、並大抵のポケモンじゃ倒せない。

セレナがなにで倒すのかを聞いてくる……オレの知識通りならばフリーザーが居るのは分かっていた、挑戦したいと言えばフリーザーに挑む権利を貰える。だから持っていた、バンギラスを。

 

「バンギラス…………メガシンカ出来るリザードンの方がいいんじゃないかしら?」

 

「まぁ……それは考えた……考えに考えてバンギラスに決めた」

 

バンギラスの強さをハルカは知っている……決勝トーナメントで圧倒的な力を見せつけた。

だがそれでもランクが違う……アニポケでは伝説のポケモンと言うだけでランクが違う、だが中には頑張ればエース級のポケモンで撃退する事が出来る。サトシが本編で出会っていてロケット団とかが怪我させる伝説のポケモンがその一例だ。だが、劇場版に出てくる映画の主役を飾ったりするポケモンは別格だ。目の前に居るフリーザーは頑張ればエース級のポケモンで撃退する事が可能なポケモンでなく劇場版とかに出てくる伝説のポケモンは通常のポケモンよりも遥かに強いんだぞと見せつける力を持っているフリーザーだ。

 

「何時までもリザードンばっかじゃダメだ」

 

通常の伝説のポケモンよりも別格な伝説のポケモン、オレのスイクンがまさにそれだ。

そのスイクンを倒した実績を持っているゲッコウガ、そのゲッコウガと同格のリザードン、そしてスイクン。

ジュカインが良い感じに段々とレベルが上がっていきいずれはこの3体と同格になるのは確かだろうが、このフリーザークラスがチャンピオン級のポケモンと思わないといけねえ。四天王の本気のポケモンを倒せるだけで満足していたらいけない、このフリーザークラスがチャンピオンのポケモンの平均的なレベルだと思わないといけねえ。アランはコレを倒す事が出来る実力を持っている。ダイゴvsアランの時に見た色違いのメタグロスはコレぐらいのインパクトを持っていた。

メタグロスが600族と言う激レアなポケモンなのもあるが、なんと言っても育ちが違う。チャンピオンが育てているから彼処まで至っている。そしてアランはそれを簡単に上回った、相性ってものがあるだろうがそれでもアランは軽々と上回った。

 

「バンギラス、相手はフリーザーだ……今までのポケモンとは明らかに別格だ、かなりハードな試合になるがいけるよな?」

 

「バン」

 

バンギラスはフリーザーを見る……バンギラスの目にメラメラと闘志が宿っている。

バンギラスはフリーザーが自分よりも格上のポケモンであるのだと直ぐに理解するがそんなのは関係無いと燃えている。

 

「フリーザー、やってくれるか?」

 

「コォオウ!」

 

「そう言ってくれると思ったぜ!……早速バトル!って、言いたいところだがオレもフリーザーと一緒にバトルをしたことがねえからな、今日1日、時間をくれないか?」

 

「……1日でいいのか?」

 

「オレはバトルファクトリーのフロンティアブレーン!ファクトリーヘッドのダツラだ!管理しているフロンティアシンボルはノウレッジシンボル!ノウレッジは知識って意味だ!純粋な知識だけならフロンティアブレーン随一だ、コイツがなにが出来てなにが出来ないのかを頭に叩き込んで戦術を練る、1日ありゃ充分だ!」

 

フリーザーのバトルを承諾してくれたがフリーザーでバトルをしたことがないので時間をくれという。

それ自体は別に構わないことだ……だが欲しいと言った時間がたった1日、しかも今から1日で明日にバトルフロンティアの公式戦が行われる。なにか新しい技を覚えさせるとかでなく今使える技から戦略を練る……フロンティアブレーンの称号は飾りじゃない……

 

「出来ればガチ育成してほしいんだが……まぁ、こっちもあんま時間がねえか」

 

1日で出来そうなプランを練ると言うことは今ある手で使える手を考える。

新しい技を覚えるとかそういうのはない、新しい技を覚えるのでなく今ある手か……ガチ育成したフリーザーとバトルをしてみてえんだが残念な事にこっちもこっちで時間が無い。チャンピオンリーグを蹴ってこっちに来ている。その上で次はシンオウリーグに挑もうと思ってるから……贅沢は言ってられねえか。

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