闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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バトルアリーナ 判定勝負

 

「お〜い、待ってたよサトシくん!」

 

バトルフロンティア第二の施設、バトルアリーナへとやってきた。

前回は変なところにあったが今回は町中にあるのでエニシダさんのクソ荒い運転に乗らずに済んだ。

 

「ここがバトルアリーナ……アリーナというだけあって格闘場なんですね」

 

「ああ、ここのフロンティアブレーン、アリーナキャプテンのコゴミは物凄く強いよ」

 

「押忍……っ!!」

 

「コゴミさんですね!はじめまして自分はタケシともうしぃ」

 

「あ、ごめん!反射的に!」

 

バトルアリーナの門が開かれると多くの格闘家が居る中でフロンティアブレーンのコゴミが待ち構えていた。

タケシがアタックすれば物理的にこちらがアタックされてしまい、反射的にやってしまったとコゴミが謝罪をする。

 

「大丈夫です……ギャグ補正で死なないんで」

 

最近になって分かってきたことだがタケシもタケシでギャグ補正を持っている。

綺麗な包容力のあるお姉さんを見かければナンパをするが毎回痛い目に遭っているがものの数秒で治っている。

タケシも中々に強いギャグ補正を持ち合わせている……喜んでいいことなのか、それとも悲しんで良いことなのかは分からない。

 

「貴方が挑戦者ね…………コォオオオオ」

 

「コゴミ、違うから。サトシくん、ポケモンバトルをしに来たから。そっちのバトルしに来たんじゃないから」

 

「そっちのバトルで勝利してもオレになんの得も無いからパスだ」

 

「……ふん!」

 

堂々と正拳突きをしてくるな馬鹿野郎が……野郎じゃないか。

コゴミがオレがリアルファイトの方で強いと分かっているのか構えて呼吸を整えるが今回はそのバトルはしない。

しかし堂々と正拳突きで攻撃してくるので拳を掴んだ……この程度の戦闘力で伝説のスーパーマサラ人に挑もうだなんて100億年早い。

 

「さて……じゃあ改めて……押忍!あたしがバトルフロンティア第二の施設!バトルアリーナのアリーナキャプテンのコゴミ!」

 

「オレはマサラタウンのサトシだ……ルールは?」

 

「使用ポケモン3体の勝ち抜き戦……そして時間制限ありよ!」

 

「………時間制限ありだと……」

 

「ポケモンコンテストがあるでしょ?アレみたいにポケモンにゲージを持たせるの!それが時間切れになった時に少ない方が負けるルールよ!」

 

「……大分変則的なルールね」

 

時間制限ありのルールなんて今までした事はあるにはあるが大抵は時間いっぱいになる前に終わる。

だがフロンティアブレーンクラスになればそれが通じない、この前のダツラはフリーザーに挑んだから物凄く手こずったが今回はダツラよりはマシなレベルだと認識している……が、この時間制限のルールが地味にややこしい。

ポケモンコンテストみたいなルールで今までにないルール、セレナが変則的だと言うのだがコレこそがバトルアリーナ……バトルアリーナ、結局あの謎の判定がよくわからない感じだったんだよな。確実に勝つなら『そらをとぶ』1回半使えば◯を3つ貰える……ポイント全然貰えないからバトルアリーナ何時も後回しにしてたし。

 

「じゃあ、出すポケモンを3体、順番も決めてね」

 

原作だと使用ポケモン2体だったがここでは使用ポケモンは3体か。

バトルアリーナ……知識的に『かくとう』タイプのポケモンが出てくるからトゲキッスは確定……残り2体が問題だ。

ルール上、トゲキッス1体で勝ち抜くとかが難しい、前回のフロンティアブレーン戦を考慮すれば四天王クラスのポケモンが出てくる。

残りの2体……………3体目と1体目の順番に悩むが、ここまで来た以上はやるしかない。

 

「コレよりバトルフロンティア公式戦を行います!使用ポケモンは3体の勝ち抜き戦!」

 

「いけ、キノガッサ!」

 

「いけ、ベトベトン!」

 

「キノッ!」

 

「ベトベトォ!」

 

「お、サトシくんはベトベトンを持っているのか」

 

先ずは1体目のポケモン、悩みに悩んだ末にベトベトンに決めた。

エニシダさんはあんなポケモンを持っているのかと嬉しそうにしており、今から始まるバトルにワクワクする。

ベトベトンとキノガッサが向かい合う、モニターにベトベトンとキノガッサが映る……何時もならば無い筈のゲージが出ている。

ハルカもキノガッサを持っているがハルカよりも何段階か上……コイツは結構厄介だ……開幕『キノコのほうし』とかやられたら詰みそうだ。

 

「キノガッサ『マッハパンチ』」

 

試合開始になったので先ず動いたのはキノガッサだった。

目にも止まらぬ圧倒的な速さでベトベトンに対して『マッハパンチ』を入れる

 

「キノ!?」

 

「ベトベトン『どくづき』だ」

 

『マッハパンチ』を叩き込んだ……鍛え上げているから威力も相当なものだったが、ベトベトンのヘドロの体に減り込んだだけだった。

素早い一撃を叩き込んだがパワーが足りない……オレのベトベトンは物理攻撃にも特殊攻撃にも強い群れでリーダーをしていた優秀なベトベトンだ。『マッハパンチ』を受けきったベトベトンは『どくづき』でキノガッサを攻撃しようとする。ヘドロの肉体でガッチリとホールドしている中での『どくづき』をベトベトンはキノガッサに叩き込んだ。

 

「ッサァ!」

 

「……コイツは珍しい、『ポイズンヒール』キノガッサか」

 

特性の『どくしゅ』と『どくづき』の効果が合わさって高確率で『どく』状態になると思っていたが『どく』状態になった。

何時もならば元気が無いであろうキノガッサだがむしろ元気だった。『どく』状態が逆に体力が回復する特性『ポイズンヒール』

前世では割と見るタイプだがこの世界じゃどくどくだまとか持たせれないから『ポイズンヒール』が地味に使いづらい。

 

「『ポイズンヒール』か……コレは少し厳しいな」

 

「まだベトベトンの方が有利じゃない」

 

「何時もの試合ならばな……今回は時間制限あり、ポケモンコンテストの様にゲージがある特殊なルールだ。時間が経過するにつれて体力が回復する『ポイズンヒール』の制限時間以内にキノガッサを倒すのは至難の技だ」

 

キノガッサが『ポイズンヒール』のキノガッサだと判明すればタケシは危険を察知する。

『ポイズンヒール』で徐々に体力が回復していく、そんな中で時間制限がある……ベトベトンで倒すのが難しい。

『どく』状態になっちまったから他の状態異常に出来ない……………

 

「ベトベトン『どくびし』だ」

 

「なっ!?サトシくん、正気かい!?」

 

この状況下で出来ることは限られている、そんな中で使える手を使う。

ベトベトンに『どくびし』を使わせればエニシダさんは驚いた。既にキノガッサは『どく』状態で今回の試合は時間制限ありの勝ち抜き戦『バトンタッチ』や『ふきとばし』の様な技は使用禁止、そんなルールで『どくびし』を使うなんて無茶だろう。

 

「え、サトシのゲージが減ってる!?」

 

「ここでは心技体が評価に加わるんだ……既に『どく』状態の『ポイズンヒール』キノガッサに『どくびし』は効果が無い、技の無駄打ちだと捉えられているんだ」

 

予想通りと言うべきかベトベトンのゲージが大幅に減った。

『どく』状態で『ポイズンヒール』なキノガッサ相手に『どくびし』は意味が無い、意味の無い戦術を使っているのだと断定された。

 

「『どくびし』だ」

 

だが、オレはそれでも『どくびし』をやめない。

ベトベトンにもう一度『どくびし』を使ってもらい次に出てくるポケモンから『もうどく』状態になる様に仕掛ける。

目の前の相手に全く通じない技を使っている、それは決して褒められる行為ではないのでベトベトンのポイントが減っている

 

「キノガッサ『マッハパンチ』」

 

「ベトベトン『どくづき』」

 

キノガッサの『マッハパンチ』に合わせて『どくづき』で攻める。

キノガッサの『マッハパンチ』の方が早いがベトベトンは受け切り『どくづき』を入れて……ブザーが鳴った

 

「そこまで!……ベトベトンの判定負け!」

 

「戻れ……」

 

途中から『どくびし』に集中していたからゲージが多く削られた。

当然と言えば当然だろう……だがベトベトンでキノガッサを倒すのはかなり時間がかかる。

使える手は使っておかなければならないからコレで良いのだとベトベトンをボールに戻してよくやったと褒めた。

 

「いけ、トゲキッス!」

 

「チョゲ!」

 

「2体目はトゲキッス……ベトベトンと同様にキノガッサとの相性は最高だが……」

 

「キノガッサ『がんせきふうじ』」

 

「トゲキッス『エアスラッシュ』」

 

ベトベトンの次に出てきたのはトゲキッス、中々に強いなとエニシダさんが興味深そうに見る。

先に動いたのはキノガッサだったが攻撃を先に当てることが出来たのはトゲキッスだった。トゲキッスの『エアスラッシュ』が命中すればキノガッサは『がんせきふうじ』の岩を動かすことが出来ない、途中で岩を操れなくなる。

トゲキッスの『エアスラッシュ』は当たれば半分以上の確率で怯む

 

「これ……コゴミさんが不利ね」

 

「トゲキッスは『ひこう』タイプのポケモンだから相性最悪かも」

 

「それもあるけど、ここで回避するって選択が出来ないわ……何時もならこの前に『でんじは』を入れて『まひ』状態にして動きを鈍くする。その上で『エアスラッシュ』を使って上手く動けない状況で怯ませるのだけれどキノガッサは今『どく』状態、だから『エアスラッシュ』を回避することは出来るけど回避に専念して攻めることが出来ないとキノガッサのゲージは削れていくわ」

 

逃げる、と言う選択肢が使えるはずがルールの都合上使えない。

キノガッサに『エアスラッシュ』が1発当たれば2発目、3発目となだれ込んでくる。

一度でも受けて怯んでしまえば後は『エアスラッシュ』の連打だ、乱射する『エアスラッシュ』でなく連射する『エアスラッシュ』をトゲキッスは使える。一点にぶつけ続ける『エアスラッシュ』を叩き込み……キノガッサは戦闘不能になった。

 

「キノガッサ、戦闘不能!トゲキッスの勝ち!」

 

なんとか勝つことが出来たが……こっちは既に1体のポケモンを倒されている。

まだまだ油断することが出来ねえなと思いながらも2体目を待つ

 

「いけ、ブラッキー!」

 

「ラキィ!……ィッ!?」

 

「ここに来て『どくびし』が生きているね」

 

コゴミの2体目はブラッキー、出てフィールドに足をつけた瞬間に『もうどく』になった……

 

「やれやれ……今回は運がねえな」

 

「チョゲェ……」

 

「え、トゲキッスも『もうどく』状態に……」

 

「コゴミのブラッキーの特性は『シンクロ』、相手の技なんかで状態異常になった時に相手も同じ状態異常にする特性さ」

 

普通ならば『どくびし』を見て焦ったりするところを大して焦らなかった。

後に繋がる戦いを重視していないからとかでなく『シンクロ』があるから状態異常を恐れていなかった。

コレは……喜ぶべきか……少なくとも『シンクロ』であることが判明した『せいしんりょく』ならばトゲキッスの『エアスラッシュ』が死に技になっている。

 

「トゲキッス『はどうだん』」

 

「ブラッキー『めいそう』」

 

トゲキッスには他にも武器があると『はどうだん』を叩き込む

だが思った以上にダメージが入っていない、攻撃よりも防御力が売りのブラッキーらしさが出ている。

こういう時にZワザが欲しいとか思ったりするが、それは大分先の話になる。

 

「トゲキッス『はどうだん』」

 

「ブラッキー『めいそう』」

 

『はどうだん』を着実に当てていく中でもブラッキーは『めいそう』を積んでいる。

2体とも『もうどく』状態だ……試合のルール的にも長期戦は不可能と言っているも同然だ。

この状況で受けに回っている、耐える作戦ではない…………

 

「トゲキッス『おいかぜ』だ」

 

「『アシストパワー』」

 

狙いは溜め上げたパワーを一気に解き放つこと、ゲージをジリジリと減らしながらも一矢報いる機会をしっかりと狙っていた。

『アシストパワー』を放ってくる、トゲキッスはそれに対して『おいかぜ』を使い『アシストパワー』が命中して墜落した。

 

「チョゲェ……」

 

「トゲキッス、戦闘」

 

「待って!ブラッキーも!」

 

「……トゲキッス、ブラッキー、戦闘不能!」

 

お互いが『もうどく』状態だった、だから引き分けになった……互いに残り1体になった。

こっちに流れが向いていないように見えるがフィールドには『もうどく』の『どくびし』が撒かれており『おいかぜ』を使った。

流れはこっちに来ていないが盤面の上ではオレが有利……ただし互いに泣いても笑ってもポケモンは1体、最後の1体になれば後の事を考えての試合をしなくてもいい。

 

「いけ、オーガポン」

 

「ガォッ!」

 

「いけ、ハリテヤマ」

 

「ハリィテ……リィ!?」

 

「ハリテヤマ、ここが苦しいところ……ここを乗り越えればあたし達の勝ちだよ!ガッツを見せるよ、ガッツを!」

 

「ハリィ!!」

 

「ハリテヤマに赤色のオーラ……『こんじょう』か」

 

『もうどく』状態になっているハリテヤマが赤色のオーラを纏った。

特性の『こんじょう』が発動した……残り1体同士での『こんじょう』コレは危うい……一発デカいので勝負する……

 

「『ねこだまし』」

 

「『ニードルガード』からの『アンコール』」

 

「っ……読まれていた……」

 

「クククッ……違うな……読まなくてもハリテヤマで殴ってくるのだけは確定なんだよ」

 

このクソややこしいルールの上でハリテヤマは『こんじょう』を『もうどく』状態で発揮した。

ここから『しおみず』や『はかいこうせん』を使うってのはまず無い……ハリテヤマの自慢のパワーを活かしての戦術で来る。

放置したら判定負け、『もうどく』状態での戦闘不能……どちらにせよ負けが待っていて後のことを考えなくていい。

なにかデカい技を当ててくるならばそれに合わせるだけだと『ニードルガード』を使って攻撃を防げば『ねこだまし』だった……『ニードルガード』の方が先制する事が出来る技、『ねこだまし』を受けては『アンコール』を用いた。

『ねこだまし』は一発勝負の初見殺しの技、2度目は無理……『アンコール』を受けたハリテヤマは『ねこだまし』を使うが当然効果は無い

 

「『ツタこんぼう』だ」

 

勝利の方程式は出来た。

『ツタこんぼう』で殴ればハリテヤマは大きく後退る……1発、2発と何発も『ツタこんぼう』を受ける

 

「そこまで!」

 

「……っち……」

 

「オーガポンの判定勝ち!アリーナキャプテン、コゴミのポケモンが3体戦闘不能になったのでこの試合、チャレンジャーのマサラタウンのサトシの勝利!」

 

「…………最後は判定勝ちか……2勝1敗1分……勝ったのに喜んでいないね」

 

「それはおそらくですが判定勝ちで勝利したからだと思います……サトシの奴、オーガポンならばコゴミさんのハリテヤマを倒せると思っていたが倒すに至らなかった」

 

いい試合を見れて満足げなエニシダさんだがオレが不満を抱いている事に気付く。

ハリテヤマを実力で倒さず判定勝ちで終わらせた……判定勝ちじゃなくて実力で倒すことが出来るとオーガポンのスペックならいけると思ったがハリテヤマは思っていた以上に強かった。

 

「はぁ、負けたわ……ガッツ!って言うよりは揺るがない心を持っている、闘志を燃やすわけでもなければ冷やすわけでもない、何時も通りの自分で戦っている。見たことがないタイプ」

 

「なにか特別な事をやろう、そう考えるからいけないんだ。ここぞという時の奇策は悪とは言わない、だが何時も通りで勝てなくちゃ意味が無い……なにか特別な事をやってと考えになればそれに固執し作戦が歪む」

 

ガッツを見せてもらったわ!と言いたいコゴミだがオレは暑苦しい姿を見せていない。

クールともドライとも違う……オレは特別な事はなにもしていない、何時も通り己の考えと感覚を貫いただけだ。

 

「コレがバトルアリーナを制覇した証、ガッツシンボル……この調子で頑張りなさい!」

 

バトルアリーナを制覇した証、2つ目のフロンティアシンボル、ガッツシンボルをゲットした。

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