闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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ニビジムを救え!

 

暴力……困ったら暴力一択である。

劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション蒼海の王子マナフィを例によって悪人をボコって倒した。

悪人が問題行動を起こす系は楽でいい……ドラえもんのび太のワンニャン時空伝やのび太のパラレル西遊記の様なのび太が原因で歴史を滅茶苦茶にしたり事件を巻き起こす系じゃない。のび太のワンニャン時空伝はまだいいとしてパラレル西遊記は完全にのび太が原因だからな。

 

「いや〜久しぶりだな、ニビシティに帰ってくるのは」

 

事件は秒で終わらせてやってきたのはニビシティ。

タケシは定期的に連絡を入れたりしてはいるものの実際に帰ってきたのは久しぶりだなとニビシティの空気を吸う。

マサラタウンの空気の方が綺麗だが故郷の空気や土は人やポケモンにとって大事な物だ。

 

「ハルカ、ここにはニビジムがあるからしっかりと覚えとけよ」

 

「うん」

 

「あ、どうせなら練習試合とかしたらどうかしら?」

 

ニビシティにはニビジムがある。

次に何処の地方を巡るかどうか聞いてねえが、カントー地方も巡るのならばニビジムを覚えておいて損は無い。

ハルカが頷けばどうせなら練習試合をとセレナが勧める……現在チャンピオンリーグとかが行われてるからガッチガチのシーズンオフで暇だろうからな。

 

「それはいい案だな……ジロウの奴がどれくらい成長したか……ハルカ、ジロウとバトルしてくれないか」

 

「サトシじゃダメなの?」

 

「今の手持ち、ガッチガチに固めてて最終調整に入ってるから無理だ」

 

練習試合はいい話だとタケシも頷きバトルしてくれと言うがバトルならばオレが居ると言う。

オレはバトルフロンティア最後の施設、バトルピラミッドの為にガッチガチの最終調整に入っている。

この前のリラ戦が勝てたのがホントに運が良かった……伝説のポケモン2体居るってだけであそこまでヤバいとは思いもしなかった。

チャンピオンリーグクラスの実力者がガッチガチの最終調整に入っている、それをジムリーダーとして駆け出しの弟に当てるほどにタケシは残酷じゃない。

 

「オレは既にニビジムのジムバッジを持ってるし、ハルカがニビジムに挑んだ時の参考になるからオススメだぞ」

 

「…………まぁ、そう言われればそうなんだけど……」

 

ハルカがなにか考えているがなにを考えているかはあえて考えない。

今はハルカもセレナも悩んでいる時期、そういう時に偉そうに言えない……成功者が体験談を語っても基本的に成功してる前提で物を言っているとか言われる……ただ大事なのは熱い思い、ハルカもセレナもまだまだ始まったばかりだ。

 

「な、なんだこりゃああああ!!」

 

「……随分とカラフルな外装だな」

 

そんなこんなでニビジムに立ち寄れば……なんか派手な外装になっていた。

ニビシティを象徴とする灰色の岩で出来ているニビジムの看板と言うか岩がカラフルなペンキで塗り潰されている。

こう、質素な侘び寂び的なのが失われておりルカリオがなんとも言えない微妙な感じ、ペンキが無ければアレは良いものだと認識してる。

 

「え……ニビジムってこんな外装なの?」

 

「そんなわけあるか!無骨な岩なジムだぞ!」

 

なんだ無骨な岩なジムって。

マジでなにを言ってるんだと思いながらもタケシはニビジムに入る。

内装は……オレが戦った時と同じ内装だが所々がペンキで塗りたくられている。

 

「なっ、なっ、なんだコレはぁああああ!」

 

「なんだかんだと聞かれたら!」 

 

「答えてあげるのが世の情け!」 

 

「世界の破壊を防ぐため」 

 

「世界の平和を守るため」

 

「愛と真実の悪を貫く」

 

「ラブリーチャーミーな敵役」

 

「ムサミ!」

 

「シジロウ!」

 

「……おい、どういう状況だ?」

 

「あ、兄ちゃん!!」

 

明らかにロケット団が現れた。

ジムの内装がおかしくなってるし、いったいなにがどうなっているんだと思っているとタケシの弟達が現れる。

 

「ぜ、全員タケシにそっくりかも……」

 

「ジョーイさんとジュンサーさん見て同じ事を言えるか?」

 

全員がタケシにそっくりなタケシブラザシスターズ。

ハルカとマサトはあんま似てねえなとしょうもねえ事を考え更にDNAが濃い、まさに(どんだけ)(似てるの)(あんた達)の神秘だ……この世界の遺伝子が色々と気になるがまぁ、深入りしたら色々とややこしいから深入りしない。

 

「ジロウ、いったいなにがあったんだ?」

 

「それが」

 

「それは私がご説明させていただきます!このニビジムがなんとカントー随一のダサいジムと認定されまして、リフォームに参りました!」

 

「な、なにぃ!?ニビジムの何処がダサいって言うんだ!」

 

外観とかそういうの岩系のジムって大体被りがち。

ニビジムとカナズミジムとかゲームだと殆ど内装一緒って言われたらそこまでのレベルで似ている。

ムサシがニビジムがダサいと言っているが……逆にオシャレなジムってなんだ?いや、そもそもでジムにオシャレってあるのか?

こう、ゲームみたいに謎のギミックが存在しているなら間違いなくニビジムは下の方だが一部のジムはポケモンの世界の謎なオーバーテクノロジーをもってしても再現するの難しい……。

 

「親父ィ!おふくろぉ!どうなってんだ!!ニビジムが改装されるなんて聞いてないし許可していないぞ!」

 

コレは初耳だぞと両親に電話をかけるタケシ。

 

『だってニビジムがダサいジムって言われたら改装しないと……ジロウがジムを引き継いだからこう一気にさ』

 

『そうそう、一気にドバーンとしないと!』

 

「あんなのニビジムなんかじゃない!!クーリング・オフだ!」

 

「そう言われましてもね、契約書にはサインしてもらってるんですよ」

 

「…………言葉巧みにやったとか嘘とかが何処かにあれば出るとこ出ればクーリング・オフ出来るはずだぞ……例えばランキングが嘘だとか」

 

「「ギクリ!」」

 

おい……昭和のアニメか。

 

「とまぁ、色々と言っても仕方がねえ……ここは1つポケモンバトルで決着をつけるなんてどうだ?」

 

「いいわよ、やってやろうじゃ」

 

「待った!ムサシじゃなかった、ムサミ……相手はあのゲキヤバジャリボーイだぞ!?ポケモンリーグで3回も優勝してる奴に俺達が勝てるわけないだろう」

 

「うっ……」

 

色々と言ってもアレだしホビーアニメのお約束を守ろうとポケモンバトルで決着をつけることにした。

それに乗ってやろうじゃないの!と言おうとしたムサシだがコジロウが待ったをかけた。

こっちにはこのオレが居る……ポケモンリーグで3回も優勝した実績を持っているから自分達が勝てる相手じゃねえ。

納得するしかない事を言われればどうすれば良いのかと困惑している。

 

「クククッ……オレは出ねえよ……出るのはニビジムのジムリーダーだ」

 

「え!?」

 

「……お前はどうしたい?ニビジムを改装したいか?それとも前のニビジムの方がいいか?」

 

このバトルは圧倒的に不利、そう思われているがオレは戦うつもりは無い。

別にオレが戦っても構わねえが、それだと結果ってもんがあっさりと見えている。

ロケット団はシゲルの様にパワーアップしていない、オレと深く関わってないが要所要所で大きなミスを犯しているから下っ端だ。

なにが出てきたとしても確実に勝つことが出来る……んなのを相手にしても面白味がねえ。

 

「今はもうタケシでも親父さんでもなくお前がここのジムリーダーの筈だ……お前はどうしたいんだ?」

 

「……俺は……前のジムの方が良い。『いわ』タイプらしい無骨な感じのジムの方がしっくりと来る……兄ちゃんの言う通りこんなのニビジムじゃない」

 

「なら……お前が力を示せ」

 

「……そうだな……俺が戦ってもいいが今はジロウがジムリーダーだ。だからジロウがこのジムを守るんだ……」

 

ジロウが前のジムの方が良かったのだと言えばジロウはモンスターボールを取り出す。

タケシがジロウには荷が重い、そう思っていたが今はもうタケシはジムリーダーじゃない。ジロウに譲られている。

1人のジムリーダーとしてジムを守る、その時が今やって来たのだとタケシは引いた。

 

「と言うことだ、ニビジムのジムリーダーが相手だ……」

 

「よし、アイツだったら勝ち目がありそう!」

 

「でもあいつ、一応はジムリーダーなんだろ?」

 

「バカね、あたし達にはアレがあるじゃない!」

 

バトルするのがオレでもなければタケシでもないと分かれば安堵するムサシとコジロウ。

とは言え相手はジムリーダー、油断出来ない相手だとコジロウが心配するのだがムサシには秘策があると言えばペリッパーが飛んできた。

 

「ふっ、ニャーの出番が来たみたいニャ!」

 

「ペリ!」

 

「いくわよ!」

 

「おう!」

 

ペリッパーはニャースを降ろして口を開いた。

口の中にはガチャガチャマシンが入っておりニャースを逆さまにしてコインを入れるところにニャースの小判を入れる。

 

「ロケット!」

 

「ガチャット!」

 

ムサシとコジロウがそう言うとロケット団印のモンスターボールが出た。

アレはロケット団のモンスターボールじゃねえかとツッコミを入れるほどオレは野暮じゃねえ。

モンスターボールと一緒に説明書、入っているポケモンの技についての説明書でそれを確認した後にムサシがボールを手にしてバトルフィールドに立つ。

 

「いけ、ドサイドン!」

 

「いけ!」

 

「ゴォ!」

 

「てつヨロイポケモン、ボスゴドラ!コイツのボディは強靭だぜ!」

 

ジロウはドサイドンを出し、ムサシが出したのはボスゴドラだった。

コジロウが付属品の説明書を読み上げた……

 

「盤面は悪いか」

 

「どっちも見るからに強そうなポケモンだけれど」

 

「ああ……ジロウの奴は真面目に鍛えて親父から貰ったサイホーンをドサイドンにまで進化させている……だが、相手はボスゴドラだ。似たようなポケモンだからこそややこしいんだ」

 

出てきたポケモンを見て出た感想は盤面が悪い。

ハルカがどっちも強そうな見た目をしている、いや、強いのだと感じ取る。タケシもよく鍛えてあるなと頷いているがボスゴドラが相手……『いわ』タイプあるあるの防御力が物凄く高い、物理攻撃力が高い、それはドサイドンも一緒で……ドサイドンもボスゴドラも特殊攻撃等の豊富な技を覚える。

 

「ボスゴドラ『もろはのずつき』よ!」

 

「ドサイドン『ドリルライナー』……動かずに受け止めるんだ!」

 

試合開始となり早速動いたのはムサシ。

『もろはのずつき』を使った……迷いなく『もろはのずつき』を使ったがドサイドンは角を回転させて『ドリルライナー』状態になったかと思えばその場を動かない……突撃してくるボスゴドラを受け止めようとするが『もろはのずつき』の威力の方が遥かに上で角をぶつけ動きを止めると言った事は無くドサイドンは吹き飛ばされる。

 

「……レベルは同等か……」

 

「同等って、ドサイドンあっさりと負けちゃったわよ!?」

 

「いいや、問題無い。よく見てみろ」

 

今の一連のやりとりを見てドサイドンとボスゴドラのレベルは同等なのを感じ取る。

ドサイドンが『もろはのずつき』にあっさりと負けたとハルカは言うがタケシは全く問題無いと何事も無かったかの様に起き上がるドサイドンを見る

 

「あのドサイドン、サイホーンから鍛えたんだよな」

 

「ああ……今年貰ったばかりだ。俺のハガネールやゴローニャが参考になっているが……流石は俺の弟だ」

 

今年貰ったばかりで間もないサイホーンを一気にドサイドンに仕上げている。

タケシのポケモンを参考にして自己鍛錬に励んでいるとは言えこのレベルに1年で到達するとはヤバいな。

 

「パワー勝負、ボスゴドラの方が上か……コレはまずいのでは?如何にもパワー自慢のポケモン同士のバトルでパワー勝負に負ければ」

 

「ルカリオ……俺の弟をみくびるんじゃない」

 

パワー勝負でパワーが売りのポケモンが負けた。

パワーが売りのポケモンがパワーで負けたら他の秀でていない部分で戦わないといけない。

秀でた能力で戦うのは基本中の基本でルカリオは危ないのではないのかと心配するが……タケシは一切の心配をしていない。

今の『もろはのずつき』でボスゴドラのレベルが大体わかった。ドサイドンと同じぐらい……そしてそれを使っているムサシはボスゴドラの事を知り尽くしているかと聞かれればNOだ。

 

「ボスゴドラ『もろはのずつき』よ!」

 

「2度目の『もろはのずつき』さっき撃った時にダメージになっていなかったから『いしあたま』……ドサイドン『ガードシェア』」

 

「…………また随分と面白い技を使うな……」

 

ムサシは迷いなく『もろはのずつき』を使う。

他にも色々とあるが所詮はレンタルポケモン、技が多彩とか技術を極めているとかでなく何かしらの一発芸があるだけだ。

ここでジロウは動いた。ドサイドンならば確実に『もろはのずつき』を耐えると確信して『ガードシェア』を使う。

 

「あの技は?」

 

「自分と相手の物理防御と特殊防御を足して割る技だ……意外と考えてるな」

 

圧倒的なパワーが売りのドサイドンだがそのパワーで突破することが出来ない壁が来た。

そういう時はガードシェアを使う。特にボスゴドラみたいに物理防御にステータスが偏っているポケモンならば半分にされた場合……

 

「ドォ!」

 

「っく、硬すぎるでしょう!でもこっちにはコレがあるわ!『もろはのずつき』」

 

「ドサイドン『アームハンマー』だ!」

 

何度も繰り出される威力は最強だが単調な『もろはのずつき』

それだけで充分なぐらいに強さを秘めている……が、ガードシェアで対等な能力になっている。

ボスゴドラは『もろはのずつき』で突撃するがドサイドンは上から『アームハンマー』で叩きつけて一撃で戦闘不能にした。

 

「う、嘘でしょ!?ちょっと!たった1回でやられないでよ!」

 

「阿呆が、他にも色々とあるのにそれだけにするからだ」

 

色々と特殊攻撃を覚えるし物理攻撃も豊富に覚える。

『もろはのずつき』は充分な武器だがあまりにも単調過ぎる、呼吸を読んで『アームハンマー』で殴り倒せばそれだけで済む。

『ガードシェア』を使ってボスゴドラ自慢の防御力を下げた……平等にしたところで『アームハンマー』で叩き潰す……中々に手強いが、まぁ、仮にバトルしたとしてもなんとか勝てるだろう。ポケモン貰いたての頃にコレが来れば割と恐怖だが。

 

「さぁ、約束通りニビジムをもとに戻してもらうぞ!」

 

「グヌヌ……」

 

「ああ、分かった」

 

ジロウの勝利で終わりロケット団にニビジムをもとに戻してもらうように言った。

クーリング・オフ成立の書類を差し出せば悔しそうにするムサシだがコジロウがあっさりと引き下がった。

 

「ルカリオ、さっきのニャースをボコってこい」

 

「……いや、私の力は不要の様だ」

 

「ニャアアアアアア!!」

 

「父ちゃんやタケシ兄ちゃん達が育てたポケモンを奪うなんて!この泥棒猫!」

 

やけにあっさりと引き下がる2人。

冷静になって考えればロケット団にお得な要素が無い……ロケット団の狙いは別にあるのだとルカリオにニャースをボコりに行けと言うがタケシの兄弟達がニャースをボコっていた。ニャースはタケシや親父さんのポケモンをぬすもうとしていた

 

「なっ!アレは俺達のポケモン達!お前等、悪徳リフォーム業者じゃないのか!?」

 

「お前等、悪徳リフォーム業者じゃないのか!と」

 

「ルカリオ『はどうだん』」

 

「聞かれたらって、あ、っちょ」

 

「「「やな感じぃいいいいいい!!」」」

 

ギャグ補正を持っているロケット団員はこうするしか対応方法は無い。

ロケット団の3名はルカリオの『はどうだん』でやれて飛ばされていった……あいつら、珍しいポケモンとか強いポケモンが欲しいんだったら何故にニャースを献上しないのか……ぶっちゃけた話、サカキの奴はアホだと思う。

自分に従順で人間の言語を喋り翻訳してくれてポケモンバトル以外の色々なことも出来るニャースを1体の平ポケモンとして扱うのは……多分、レア度だけで言えばあのニャース、レア度5つ星の激レアポケモンなんだよな。

 

「ジロウ……よくやったな」

 

「兄ちゃん」

 

「親父達が勝手に旅行に行ったことに関しては後で問い詰めるとして……ジムリーダーとして立派に出来ている。親父に代わってもらってお前が引き継いだ。しっかり者のお前だから大丈夫だとは思っていたが心の何処かで心配していたんだ。でもコレでハッキリと安心してお前にジムを任せることが出来るって分かった。心残りが無くなったよ」

 

「……タケシ、お前ハルカとバトルさせてその辺をどうこうしようとしてたんじゃねえのか?」

 

「さて,どうだろうな」

 

なんだかんだでコイツは1枚上手なところがある……流石はアニメのポケットモンスターの正ヒロインだ。

タケシはジロウがしっかりと成長している事を感じてとても満足していた。

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