闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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決戦!バトルピラミッド!

 

「コレより、バトルピラミッドフロンティアブレーン戦を行います!使用ポケモンは6体のフルバトル!交代はお互い可能です!」

 

バトルフロンティア最後の施設、バトルピラミッド。

数日間待った後にジンダイさんが帰ってきてフルバトルの準備は出来ていると一日待ってフルバトルが行われる。

交代がお互いにありな今までの中で1番難易度が高いバトル、コイツは厄介だなと見守る。

 

「少年よ、君とのバトルは実に楽しみにしていた!全身全霊、全てを持って応えようではないか!」

 

「クククッ……最後だからな、確実に行く……」

 

「ゆけぇ!レジロック!」

 

「レレレジ」

 

「なっ!?レジロックだって!?」

 

1体目に出てきたのはレジロック。事前の情報でレジロックだけは知っているがタケシはその事を知らなかったのか驚いている。

ハルカとセレナはポケモン図鑑を開いた。レジロック、非常に珍しいポケモンであり実力の方もハッキリと伝説のポケモンと言えるレベル。

 

「クククッ……最後なだけあるか……いけ、ゲッコウガ」

 

「コウガ!」

 

「サトシはゲッコウガね!」

 

「いきなり流れを掴みに行こうとしてるのかも!」

 

バトルフロンティアの最後の番人なだけあってか段違いなポケモンが出てきたとサトシは喜んだ。

先ずは1体目、ゲッコウガを出す……サトシの絶対的なエース。決めるところは確実に決める……相手が四天王よりも上の実力者だから初っ端から飛ばしていくつもりだ。ゲッコウガを中心に水の柱が出現した。

 

「アレが噂のサトシゲッコウガだね!」

 

「はい!サトシゲッコウガは何時もどんな時も勝ってきたサトシの絶対的なエースです」

 

開幕からのサトシゲッコウガ、今までのフロンティアブレーン戦では見せなかったのかエニシダさんが興奮する。

噂のサトシゲッコウガはスゴいとセレナは大きな胸を張って答えるが……開幕サトシゲッコウガか……他にも色々とポケモンが居る中での開幕サトシゲッコウガ……いきなり切り札を切る……No.2ぐらいのポケモンで行くという考えは無い……いや、逆か。だからこそのサトシゲッコウガか。

 

「レジロック『ロックオン』」

 

「ゲッコウガ『みずしゅりけん』」

 

試合開始と同時にサトシは動いた。

サトシゲッコウガの『みずしゅりけん』が炸裂し巨大な水飛沫が巻き起こるのだが……レジロックは倒れない。

そもそもで顔と言える顔が無いのでレジロックの表情が分からない。『みず』タイプの技だから大きなダメージになっているだろうが、レジロックは準伝説のポケモン。はいそうですかで倒れない。そして『ロックオン』で狙いが定められている。確定で1発は攻撃は当てられる。『でんじほう』が当たれば色々と厄介だな

 

「レジロック、ゲッコウガに近づけ!」

 

「レレジ!」

 

「……」

 

「レジロック『だいばくはつ』だ」

 

「なっ!?」

 

「おいおいおいおい、まだだろう!?」

 

『ロックオン』で攻撃が確実に当たる状態にし、突撃して『だいばくはつ』を使ってきた。

いきなりの『だいばくはつ』にセレナやハルカは驚く。俺も当然に驚く……まだ試合が始まったばかりで盤面が出来るとか出来ないとかそういう段階だ。その段階で無理矢理ゲッコウガを落とした。

 

「すまんな少年よ……そいつだけは危険だと言っているのだ」

 

「レジロック、ゲッコウガ、両者共に引き分け!」

 

「……ジンダイのレジロックは確かに『だいばくはつ』が使える。だがこんなにも試合の序盤に使ってこない……サトシくんのあの不思議なゲッコウガ、まともに相手にしていたらどれだけ削られるか、『みずしゅりけん』から危険性を感じ取ったんだね」

 

レジロックの『だいばくはつ』でサトシゲッコウガを無理矢理落とした。

ジンダイさんがこんな手をいきなり使うなんて余程の事みたいでサトシゲッコウガがそれほどまでに脅威的だと認識している。

レジロックと言う強力なポケモンを1体失うのは痛い……だがサトシゲッコウガを道連れに出来るのならば充分な利益を叩き出せる

 

「っ……」

 

「アレは……まずいわ!」

 

「え、なにがまずいの?」

 

サトシゲッコウガが開幕で潰された。その瞬間、サトシの様子が変わった。

セレナはコレはまずいと席から立ち上がるがハルカがなにがまずいのかを理解していない。

 

「サトシゲッコウガはサトシとシンクロして力を引き出してるのよ!サトシとシンクロしているからパワーやスピードだけじゃなく精密性も上がるのだけれど、ダメージもサトシにシンクロするの」

 

「それはつまり、サトシにも『だいばくはつ』のダメージが入っているってことなのか?」

 

「ええ……最初のチャンピオンリーグ、それが原因でサトシが動けなくなって試合が出来なくなったのよ」

 

デメリットが無い様に見える無敵のサトシゲッコウガ。圧倒的な強さを持つ反面、デメリットも大きい。

セレナがサトシゲッコウガのデメリットを言う……俺達はサトシを見る。ジンダイさんはとっくの昔にレジロックをボールに戻している。だが、サトシは普通の状態に戻ったゲッコウガをボールに戻していない。

 

「…………クククッ………フフフ……ハハハ……ハーッハッハッハ!!」

 

「む!」

 

「コレだよ……コレだよ……」

 

「あいつ……」

 

サトシは冷や汗をかいている中で笑みを浮かび上げていた。

サトシゲッコウガをボコられて体調がおかしくなっているのだが、それが逆にサトシの力になっている。

圧倒的な強者でアベレージも高い……追い詰められたら逆に弱くなる、のでなく逆にパワーアップする……敗北というものを感じる、死ぬというのを感じる、サトシはその味を知ってそこから勝利したいという思いが出てくる……何処の雀神だ。

 

「戻れ、ゲッコウガ」

 

「だ、大丈夫なのか?サトシの奴は?」

 

「コンディションは最悪……であると同時に最高でもある……」

 

サトシはモンスターボールを取り出しゲッコウガをボールに戻す。

タケシは大丈夫なのかと心配するが、今のサトシは最高であり最悪なコンディションだ。

何時倒れてもおかしくない……だが判断能力等はおそらくは今までで1番最高の状態になっているだろう。

 

「ゆけ、ファイヤー!」

 

「コォオオ!」

 

「って、ファイヤー!?」

 

「2体目も伝説のポケモンなの!?」

 

ジンダイがレジロックを戻し2体目に出したのはファイヤー。

2体目も伝説のポケモンとか容赦がねえな。セレナとハルカは驚く。特にハルカは2体目も伝説のポケモンで心が折れかけている。

この感じだと……下手したら手持ちのポケモン全てが準伝説のポケモンの可能性が高いな。

 

「いけ、カビゴン!」

 

「カンビ!」

 

「出た!サトシのカビゴン!」

 

「ファイヤー『かえんほうしゃ』だ!」

 

「ファアア!」

 

「カビゴン『はらだいこ』」

 

ファイヤーが出てきてもやることは変わらない。

『かえんほうしゃ』を真っ向から受けて『はらだいこ』を使った……

 

「『あついしぼう』のカビゴンか!好きにはさせん!『おにび』だ!」

 

「カビゴン、1回受けろ!」

 

「……戻れ!」

 

「カビゴン『ねむる』」

 

「……交代ありだから容赦ねえな……」

 

「アランくん、今のやり取りどう見える?」

 

「『はらだいこ』でパワーをマックスにしたけど『おにび』で攻撃力を半減するがしかし、カビゴンは『ねむる』を覚えて体力リセット。『あついしぼう』個体で攻撃があまり通じない……『ほのお』系の技は効かない。残ってるのは大体は特殊攻撃技、如何にファイヤーが強いポケモンと言ってもカビゴンは突破する事が出来ない」

 

エニシダさんがこのバトルがどうなのかを聞いてくるので答えた。

曲がりなりにも第2世代最強のポケモン、第3世代でもヤバい扱いのポケモン。

第4世代になってからもある一定の実力を持っている……『あついしぼう』個体だからエグいな……。

 

「ゆけぇ!レジスチル!」

 

「レレジ!」

 

「また伝説のポケモン!?」

 

「…………多分、殆どが伝説のポケモンで構築されてる」

 

ファイヤーと入れ替わりに出てきたのはレジスチルだった。

また伝説のポケモンが出てきたとタケシは驚くがコレで確定だ……ジンダイさんは今回手持ちのポケモンを殆ど伝説のポケモンで構成されている。下手したら手持ちのポケモン全てが伝説……そうなると何時か戦うことになるあの男と……いや、あの男も大概だな。

 

「レジスチル『かわらわり』」

 

「レジィ!」

 

「……」

 

「カビゴンが眠ったまま……戻さないの?」

 

「戻さないんじゃない。戻せないんだ……サトシのカビゴン『はらだいこ』を使っている。そのおかげでパワーを最大にまで高めることが出来ている。ボールに戻せば『はらだいこ』の攻撃力が切れる」

 

レジスチルが『かわらわり』で攻めてくる。眠っているカビゴンがなにかをするかと思ったが特になにもしない。

ハルカがカビゴンを戻して他のポケモンにしないのかを聞くが俺がカビゴンの『はらだいこ』の効果を消したくないから出している。

2発、3発と『かわらわり』を受けるがカビゴンの体力は高くて中々に削れない。

 

「カンビ!」

 

「カビゴン『あくび』」

 

「むっ……レジスチル『でんじほう』だ!」

 

「受けてから『ねむる』」

 

「サトシ、防戦一方ね」

 

「いや、そうでもないぞ……着実にジンダイさんを追い込んでいる」

 

『かわらわり』を何発も受けてそこそこのダメージを負った。

そこから起き上がるカビゴンは『あくび』の泡を吐いたのだがレジスチルは構うものかと『でんじほう』を放つ。

『でんじほう』をカビゴンは受けたがカビゴンは直ぐに『ねむる』を使って『ねむり』状態になった。

守るばっかり、攻撃を受けてばかりだという防戦一方であるとハルカは感じるがカビゴンは1歩ずつジンダイさんを追い込んでいる。

レジスチルも眠らせて自身も眠る。体力が満タンに回復した状態になりパワーが全快……1歩ずつジンダイさんに近付いている。

 

「こういう時……サトシは絶対に引き当てるわよ」

 

「引き当てるって、なにを?」

 

「カビゴンを先に起こすのを」

 

「カビゴン『じしん』だ!」

 

「………!カンビ!」

 

「なに!?」

 

セレナは予言した。

こういう時にサトシは絶対に引き当てる。『ねむり』状態からカビゴンの方が先に目を覚ますのを。

カビゴンが眠ったのもレジスチルが眠ったのも殆ど同じタイミング、起きるのは殆ど運が絡んでくる……こういう時にサトシは確実に引き当てる。カビゴンがレジスチルよりも先に目を覚まし『じしん』を使い……レジスチルは倒れた。

 

「レジスチル、戦闘不能!カビゴンの勝ち!」

 

「戻れ……凄まじいパワーだな……ならば、コレで行くか!ゆけ!テッカニン!」

 

「っげ……」

 

レジスチルが一撃で戦闘不能にされた。

普通なら動じるところだがジンダイさんは動じることをせずに4体目のポケモン、テッカニンを出した。

出てきたテッカニンを見て俺は思わず声を出す。ハルカはポケモン図鑑を取り出してテッカニンのデータを確認する。

 

「レジロック、ファイヤー、レジスチルと比べればランクが少し下がったかも!」

 

「いかん!麻痺ってる!」

 

今までが伝説と呼ばれるポケモン達だったが為にハルカの感覚が麻痺している。

テッカニンなんてロクな使われ方をしていないヤベえポケモンだ。

 

「カビゴン『あくび』だ!」

 

「テッカニン、避けるんだ!」

 

サトシは『あくび』を使いテッカニンを『ねむり』状態にさせようとするが『あくび』をテッカニンは回避する。

早い……サトシのカビゴンは早い方だがあくまでもカビゴンの中で段違いに早いが、テッカニンはポケモンの中でもトップクラスの速度を持っている……純粋な速度ならレジエレキが上だが、テッカニンは『かそく』を持っており徐々に速度を上げていく。

 

「テッカニン『どくどく』だ!」

 

「っ……」

 

テッカニンが『どくどく』を使ってきた。

ここでサトシが出来る行動は3つ、『あくび』で粘るか『ねむる』で『ねむり』状態になるかカビゴンを引かせるか。

どれを選んでも地獄……『あくび』は確実に回避される。『ねむる』で『ねむり』状態になって『もうどく』を消したらテッカニンが好き勝手出来る。カビゴンを戻せば今まで積み上げてきたものがリセットされる。

 

「カビゴン『あくび』だ!」

 

ここで『あくび』を粘るがテッカニンは回避する。

『かそく』で更に速度を上げていき並のポケモンじゃ攻撃を当てるのが難しくなる。

 

「テッカニン『つるぎのまい』……避けて『つるぎのまい』……『つるぎのまい』だ!」

 

「3連続の『つるぎのまい』コレは大きな技が」

 

「いや、違う!この流れは」

 

「テッカニン『バトンタッチ』だ!」

 

3連続の『つるぎのまい』で大技が来るとタケシは予測するが、この流れは嫌になるぐらいに見た覚えがある。

徹底的に高まったテッカニンはバトンを残しジンダイさんのモンスターボールに戻りジンダイさんは別のモンスターボールを取り出す。

 

「ゆけ!サンダー!」

 

「……え、アレがサンダー?」

 

「……いや、違うんじゃないの?シゲルのサンダーと全く違うわよ?」

 

「アレはガラル地方のサンダーだ」

 

5体目に出てきたのはサンダー……ただのサンダーでなくガラルのサンダー、リージョンフォームの一種だ。

でもあれあくまでもサンダーに似てるのだけでサンダーのリージョンフォームとは違うとかどうとか。

 

「……カビゴン『あくび』」

 

「サンダー『らいめいげり』」

 

最大にまでパワーが上げられているガラルサンダーを相手にするのは骨が折れる。

ここでサトシが取った手は『あくび』カビゴンは『あくび』を放つがガラルサンダーが『らいめいげり』を叩き込みカビゴンを吹き飛ばす。

 

「カビゴン、戦闘不能!サンダーの勝ち!」

 

「コレでイーブンか……」

 

ゲッコウガとカビゴンが倒された。レジロックとレジスチルが倒された。

互いに残すポケモンは4体、ジンダイさんはファイヤー、テッカニン、サンダー……最後はレジアイスだろう。

ガラルサンダーは『あくび』を受けていない……。

 

「いけ、リザードン!」

 

「グォオオオウ!!」

 

「リザードン、メガシンカだ!」

 

「……こりゃ追い詰められたのはジンダイさんか」

 

サトシの3体目はリザードン、サトシはなにの迷いもなくリザードンをメガリザードンYにメガシンカさせた。

ジンダイさんの残りのポケモンは見えている……メガリザードンYで大体はどうにかなる。

 

「サンダー『ドリルくちばし』」

 

「リザードン…………上から『エアスラッシュ』だ」

 

サンダーが『ドリルくちばし』で突っ込んでくる。

空を跳べても飛べないガラルサンダーは地面を蹴ってぐるりぐるりと回転しながらリザードンに近付くがリザードンは更に上昇する。

そこから無数の『エアスラッシュ』を乱打して浴びせる……が、直ぐに地面に足がついたサンダーは目にも止まらない速さでリザードンの後ろに回り込んだ。

 

「『らいめいげり』だ!」

 

「リザードン、掴め!」

 

「なに!?」

 

「早くても読めりゃ怖くねえんだよ……リザードン『ブラストバーン』だ」

 

背後に回り込んで『らいめいげり』を決めようとしてきた。

だがサトシはそれを読んでいた……圧倒的な速さを持っているサンダーの動きを読み切りリザードンは迷いなく振り向いて『らいめいげり』を決めようとしているサンダーの足をガッチリと掴んで至近距離からの『ブラストバーン』を叩き込む。

リザードンの『ブラストバーン』の炎でサンダーがどうなっているのかが分からない……だが、真正面からぶつかったのだけは確かだ。

 

「ギュルア……」

 

「サンダー、戦闘不能!リザードンの勝ち!」

 

「色々と補正があるとはいえ一撃か……スゲえな」

 

俺も同じリザードン使いだから分かる。サトシゲッコウガのせいで隠れがちだがメガリザードンYも大概ヤバい。

伝説のポケモンに最強クラスの一撃を当てて戦闘不能にした…………こりゃ何時かのバトルが楽しみになるな。

 

「戻れ……ゆけ、ファイヤー!」

 

「同じ『ほのお』『ひこう』タイプのポケモンか!」

 

「リザードンは『ブラストバーン』を使ってるから少しの間、動けないかも!」

 

同じタイプ同士のポケモンのバトルだとエニシダさんはワクワクする。

リザードンが最後に使った技は『ブラストバーン』少しの間動けなくなる。一手使われる。

 

「ファイヤー『げんしのちから』」

 

使ってくる手は当然4倍弱点の『いわ』タイプの技だ。リザードンは『げんしのちから』が直撃する……が倒れない。

メガリザードンYは凄まじいなと思っているとここでメガリザードンYの『ブラストバーン』の反動が消える

 

「リザードン『げんしのちから』」

 

「ファイヤー『げんしのちから』」

 

「同じ技同士のぶつかり合い……メガシンカしているリザードンが有利か!?」

 

「いや……ファイヤー『げんしのちから』でパワーが上がってる」

 

リザードンとファイヤーの『げんしのちから』がぶつかり合う。

岩と岩がぶつかり合うが何発かリザードンにぶつかり空を飛んでいるリザードンは地面に落ちてメガリザードンYからリザードンに戻った。それと同時にファイヤーがオーラを纏う……『げんしのちから』で再びパワーが上がったか。

 

「リザードン、戦闘不能!ファイヤーの勝ち!」

 

「戻れ……残り3体か……」

 

ゲッコウガ、カビゴン、リザードンが倒された。

残すところは3体……ファイヤーは『げんしのちから』で能力が大幅に上がっている。一応のダメージは受けているがそれでもまだまだ戦えるぐらいに万全の状態だ。

 

「いけ、ラティアス!」

 

「キューン!」

 

4体目に出てきたのはラティアス……伝説のポケモンvs伝説のポケモン、好カードだ。

 

「戻れ、ファイヤー」

 

「え、ファイヤーを戻しちゃうの!?」

 

「……サトシ相手に下手な手は打てない」

 

ラティアスを見てジンダイさんはファイヤーを戻した。

『ひでり』状態がそろそろ切れる頃だから『げんしのちから』で能力が2回上昇しているとは言えファイヤーでは厳しい。

 

「レジアイス『れいとうビーム』だ!」

 

「ラティアス、避けろ!」

 

弱点を突いてくるレジアイス。

『れいとうビーム』を回避するが撃っているところが地面に近い。

氷の柱を作ってジグザグに移動させたりするのが狙いなのかと思えば『れいとうビーム』をピタリと止めた。

 

「ラティアス『はどうだん』」

 

「レジアイス『ドわすれ』」

 

「……こりゃ、まずいな……」

 

『はどうだん』を叩き込むラティアスだがレジアイスは『ドわすれ』を使った。

ただでさえ特殊防御力お化けのレジアイス……『はどうだん』を真っ向から受けてもピンピンとしている。

コレはまずい

 

「レジアイス『ロックオン』」

 

「ラティアス『マジカルフレイム』」

 

「レジアイス『でんじほう』だ!」

 

「そっちか!」

 

『れいとうビーム』を当てるのかと思えば『でんじほう』を当てた。

『ロックオン』で確実に攻撃を当てることが出来るようにした後に『でんじほう』……狙いは『でんじほう』でダメージを与えることじゃない、『でんじほう』の追加効果。100%の『まひ』状態にさせる効果だ。

ラティアスは『でんじほう』を受けると耐えることが出来たが『まひ』状態になった。

 

「『れいとうビーム』」

 

「『マジカルフレイム』」

 

「キュ……ン…ン……」

 

『れいとうビーム』に対して『マジカルフレイム』で対抗しようとするが……『でんじほう』の『まひ』がここで来る。

ラティアスはレジアイスの『れいとうビーム』をくらって墜落し……戦闘不能になった

 

「ラティアス、戦闘不能!レジアイスの勝ち!」

 

「……『でんじほう』が変わり目か」

 

『ロックオン』からの『れいとうビーム』ならばまだどうにか出来た。

『でんじほう』を当てて『まひ』状態にして動けなくしてからの『れいとうビーム』……『でんじほう』自体が威力がとても高い技でそこからの『れいとうビーム』……コレでも一部のチャンピオン未満なのが恐ろしい。

 

「いけ、オーガポン」

 

「ガォッ!」

 

サトシの5体目はオーガポン……かまどのめんのオーガポンか。

いしずえのめんのオーガポンだったら割と有利だったんだが、レジが3体だからかまどのめんの方がありっちゃありだ。

 

「戻れ、レジアイス」

 

かまどのめんのオーガポンについて知っているのかジンダイさんはレジアイスをボールに戻した。

残りはテッカニンとファイヤー……

 

「ゆけ、テッカニン!」

 

ここでのテッカニンか……

 

「テッカニン『どくどく』だ!」

 

「オーガポン、受けろ!んでもって『アンコール』だ!」

 

「むっ!」

 

テッカニンは『どくどく』を使ってきた……回避するかと思えば『アンコール』を使った。

『もうどく』状態になった上で『アンコール』ジンダイさんは手持ちを入れ替えるのか?

 

「オーガポン『ツタこんぼう』」

 

ジンダイさんの思考が停止している隙をサトシは逃さない。

オーガポンが近付いている『ツタこんぼう』で攻撃をする。かまどのめんのオーガポンだから『ほのお』タイプの『ツタこんぼう』だ。

テッカニンは殴り飛ばされてフィールドの端に飛んでいき戦闘不能になった。

 

「テッカニン、戦闘不能!オーガポンの勝ち!」

 

「戻れ……ゆけ!ファイヤー!」

 

「……ここが正念場か」

 

最後に控えているのはルカリオ、ファイヤーに対しては弱いがレジアイスに対しては強い。

オーガポンがここで何処まで動けるか……今のところ使ったのは『ツタこんぼう』と『アンコール』だけか。

 

「ファイヤー『エアスラッシュ』」

 

「オーガポン、四方から『がんせきふうじ』だ」

 

ファイヤーが『エアスラッシュ』を放つ。

無数の『エアスラッシュ』が飛んできてオーガポンに命中するがサトシは迷いなく指示をする。

四方からの『がんせきふうじ』エアスラッシュは前からしか攻撃出来ないので左右と後ろからの攻撃を当てることでと思ったが……ファイヤーは倒れない。

 

「『アンコール』だ!」

 

『エアスラッシュ』を使ってきたので他の手は使わせない。

弱点である『ひこう』タイプの技をここで残すのはと思ったが最後に賭けている。

ジンダイさんはどうする?ここでレジアイスに切り替えるか?それともファイヤーで続行か?難しいぞコレは。

 

「ファイヤー、上から『エアスラッシュ』だ!」

 

「……だったら上から『がんせきふうじ』だ!」

 

ファイヤーは飛んだ……空を飛べるという武器を生かしオーガポンの上を取る。

無数の『エアスラッシュ』を放ちオーガポンを狙い撃ちするがオーガポンはそれを受けながら『がんせきふうじ』を使った……が

 

「ガォッ……」

 

「ここで怯みを引き当てるか……」

 

オーガポンが『もうどく』のダメージが回り『エアスラッシュ』のダメージ、そして怯んで『がんせきふうじ』が使えなかった。

オーガポンは倒れた

 

「後はお前だけだ……クククッ……いいねいいね……こういうのを待ってたんだ」

 

審判からオーガポンが戦闘不能になった。コレでサトシのポケモンは残すところ1体、ルカリオだけになった。

試合をずっと見ていたルカリオはまだかまだかと待ち構えており、やっと自分の番が来たのだとシャキッとした顔をしている。

 

「戻れ、ファイヤー……ゆけ、レジアイス!」

 

「レレジ!」

 

「……ルカリオ、アレやるぞ」

 

「待て!アレはお前が万全の状態でないと」

 

「今は120%だ」

 

ここに来てのレジアイスに入れ替え……レジアイスでダメージを与えてトドメのファイヤー……サトシ以外が相手だったらとっくの昔に負けてる。レジアイス戦でちんたらしていたら最後に控えているファイヤーにボコられる。ボールに戻ったことでファイヤーの『アンコール』が切れたから『かえんほうしゃ』が使えるようになっている。

 

「いくぞ!」

 

「バゥ!」

 

「え……なんだアレは?」

 

サトシが拳を握ればルカリオから膨大なまでのオーラが出現する。

アレはおそらくはルカリオの波動、アレが波動なのかと不思議な感覚になるのだがそれよりもサトシとルカリオがなにかの技を使おうとしている……なんだ?なにがでてくるんだ?

 

「オレのこの手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!」

 

「バゥウウウ!」

 

「『はどうだん』……いや……パワーが違う?」

 

明らかにあの技を使う為の動作だが、ルカリオとシンクロしている。

コレはサトシゲッコウガと似ている……ただサトシゲッコウガをメガシンカだと例えるならばコレはZワザ、Zクリスタル無しのZワザを放とうとしている

 

石破天驚拳(ビクトリーエンド)!!」

 

通常の『はどうだん』よりも遥かに大きな『はどうだん』を放った。

撃ち方がどう見ても流派東方不敗最終奥義こと石破天驚拳そのものなんだがツッコミは入れない。

 

「レレジ……」

 

「レジアイス、戦闘不能!ルカリオの勝ち!」

 

「フーッ……フーッ……………」

 

ルカリオが一撃でレジアイスを戦闘不能にした。

Zクリスタルを使わないZワザ、非常に面白そうだがサトシゲッコウガ同様にサトシに掛かる負荷が思っている以上に重い。

息を大きく乱しているがまだ倒れない……いや、それどころか更にキレが増している。

 

「ゆけ、ファイヤー!」

 

「ルカリオ、やるぞ」

 

「ああ!」

 

サトシとルカリオは呼吸を合わせる。

ファイヤーは『かえんほうしゃ』で攻撃してくる。ルカリオは『しんそく』で突撃する。

目にも止まらない速さで『しんそく』で攻撃するがコレで倒れるファイヤーじゃない。『おにび』を放ちルカリオを『やけど』状態にさせる。コレでジリジリとした持久戦は不可能……どちらにせよ互いに残り1体のポケモンで残された時間は後僅か。

 

「『はどうだん』」

 

「……ここに来てだと?」

 

『やけど』状態で『しんそく』でダメージが大して与えられなくなった。

『はどうだん』を使ってきた……ここで『はどうだん』を使ってきたことに驚いているんじゃない、ここに来て『はどうだん』の威力が上がっている。スマブラのルカリオみたいに追い詰められたらパワーが上がる性質か?……とは言えもう一発さっきのZワザモドキは使えない。Zクリスタルの補助無しで使っているからサトシが何時ぶっ倒れてもおかしくないぐらいにスタミナを使っている……サトシゲッコウガ、メガリザードンY、Zクリスタル無しのZワザ……普通ならぶっ倒れてもおかしくないのになんでまだ動けるんだよ。

 

「ルカリオ『りゅうのはどう』だ!」

 

「ファイヤー『かえんほうしゃ』だ!」

 

『りゅうのはどう』と『かえんほうしゃ』がぶつかり合う。爆発は巻き起こさない……押し切った方が勝ち、なんとなくそれが分かる。

ファイヤーの方が有利……に見えるがぶつかり合っているのが『りゅうのはどう』と『かえんほうしゃ』、タイプ相性の話だけをすれば『りゅうのはどう』の方が有利……

 

「バゥ!?」

 

「まだだろ……やっとここからじゃねえか」

 

だがルカリオには『やけど』がある。

『やけど』のダメージが来て苦しむルカリオだがサトシはまだいけると言う……ここから、ここから更にギアを上げる。

サトシの思いに応えるかの様に『りゅうのはどう』が更に強くなり……『かえんほうしゃ』を『りゅうのはどう』で飲み込み押した。

ファイヤーに『りゅうのはどう』が命中しファイヤーがバタリと倒れた。

 

「ファイヤー、戦闘不能!ルカリオの勝ち!よって勝者、チャレンジャー!マサラタウンのサトシ!」

 

「……見事だ……最初から最後まで自分を貫いたバトル、負けたと言うのに非常に清々しい気分だ……」

 

バトルフロンティア最後の施設、バトルピラミッド。

手持ちが5体も伝説のポケモンと言う理不尽がやってきたのだがサトシは見事に勝ち抜いた。

四天王以上チャンピオン未満の絶妙なまでのレベルがコレ……今回は5体だしレジ系と3鳥だったからいいが……近い将来に戦うあの男はより高いクオリティ、今回はスイクンを抜いたが次はスイクンで挑まなきゃ難しいだろうな。

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