闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜 作:アルピ交通事務局
「いい天気だ」
「ジム戦をするには最高の日ね」
スモモが気持ちを整理し立ち直った。
今日はジム戦をする……ポケモンセンターを出てタケシは空を見上げればいい天気だという。
セレナもジム戦をするには最高の日という……ジム戦は建物内部でやるから天気とかあんま関係ねえ……ハクタイジムはあからさまなバトルフィールドだったけども。
「それでサトシ、どういう構成で行くんだ?」
「ムクバード、モウカザル、ルカリオの3体で行く」
ジムに向かいながらどういうパーティで行くのかをタケシは聞いてきた。
ムクバード、モウカザル、ルカリオ……この3体で行く。フローゼルとハヤシガメは今回は出番は無しだ。
原作だったらブイゼルで引き分けに持ち込んだがオレは違う。キッチリと勝利をもぎ取りにいく。
「サトシ、スモモがルカリオを出してきたのなら直ぐに私を」
「……お前……指導とか言ってルカリオ相手に手を抜くだろう」
「そんなこと………………しそうな自分がいる…………」
ルカリオを出してきたのならば自分を出せと言ってくるルカリオ。
スモモのルカリオを色々と気にかけており、スモモのルカリオに対してアレやコレやとアドバイスをしそうだ。
そういう勝手な事をしそうなイメージがあると言えばルカリオはしないと否定をしなかった……コイツ、ちょっとは否定しろや。
「ここがトバリジムか……」
「如何にも『かくとう』タイプのジムね……」
ルカリオに呆れながらも辿り着いたトバリジム。
如何にもな格闘道場……『かくとう』タイプのジムはジムリーダーが格闘家とかが当たり前で必然的に格闘道場になっている。
もうちょっとこう色気をと思ったが、ジムのわけわからん謎のギミックが再現されたら怖い……フキヨセジムとかが原作通りになったら普通に他のジムに向かっていたところだ。
「お待ちしておりました」
「あのパチンカスの親父さんは?」
「……今日こそ出ると言って」
「……最高に終わってんな」
格闘道場で待っていたと言ってくれるスモモ。親父さんはどうしたかと聞けば今日も今日とてゲームコーナーに向かった。
ホントにロクでなしとか通り越して最高に終わってる親父だ……勝ってるならまだ許容範囲内だが負けてるんだからホントになんというか懲りない博打打ちだ。不条理が好きとかじゃなくてただのギャンブル依存症だ……パチンカスは色々な意味で手遅れだからな。
「サトシさん……私はジムリーダーとして未熟者です。サトシさんは複数の地方を冒険したのでジムリーダーとしてなにかを伝えるような事はしなくていいと思っています」
「……それで?」
「胸を借りる気持ちでバトル……そう思っていました。ですが負けていいという試合は何処にもないです。胸を借りるなんて甘えた考えはしない……全身全霊を持って貴方を倒します!」
「やる気が無い状態でバトルされるよりはマシだが……オレも本気で挑むつもりだ」
モンスターボールをビシッと構えるスモモ。ジムリーダーとして伝える事は無いがトレーナーとして負けるつもりは一切無いと言う。
一昨日のやる気を無くしている落ち込んでいる姿から一気に変わっている……自分で立ち直れる強さを持っているから強いトレーナーだろう。
「これよりトバリジムジム戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル、どちらかが全員戦闘不能になったら終わりで交代はチャレンジャーのみ可能です!」
「いけ、アサナン!」
「アッ!」
「んじゃ……頼んだぞ、ムクバード!」
「ムクバッ!」
「いきなりムクバード……手持ちに余裕が出来ているから楽ね……」
「サトシの考えとレイジさんから聞いた話、そしてジム戦の使用ポケモン3体である事を考慮すれば3体目にルカリオ……ムクバードはスモモのエースであるルカリオに繋がるまでの他の2体のポケモンを倒す為に力を注ぎ込むつもりだろう」
アサナンが出てきたので迷いなくムクバードを出す。
いきなりのムクバードだが残り2体に選出しているポケモンを知っているのでセレナは精神的に楽だと言う。
タケシはオレがムクバードでルカリオに繋がる2体のポケモンを倒すつもりでいることを見抜く。ルカリオ退治はモウカザルとルカリオ、特にルカリオならば確実に倒せる……ルカリオがスモモのルカリオに対して色々と指導して手を抜く可能性は普通にあるが。
「試合開始!」
「ムクバード『つばめがえし』」
「アサナン『みきり』」
試合開始の合図が告げられれば『つばめがえし』で攻める。
しかしそれは読めていたと『みきり』で回避するアサナン……読みが通ったな。
「『ブレイブバード』」
「ムクバッ!」
アサナンは『みきり』を覚えている。
『つばめがえし』で突撃するがアサナンは軽々と見切り、回避するがムクバードには直ぐに空に飛んでもらう。
アサナンは『エスパー』タイプの技が使えるがここは『かくとう』タイプのジム、物理攻撃で攻めてくるのは読めている。
ムクバードが『つばめがえし』を失敗するがそれは読めていたとムクバードは軽々と旋回しその勢いに乗って一気に突撃……『ブレイブバード』を炸裂させ……アサナンを一撃で戦闘不能にした。
「アサナン、戦闘不能!ムクバードの勝ち!」
「ムクァ……」
ムクバードで勝つことは出来たが『ブレイブバード』を使った。
反動のダメージが来ておりムクバード苦しそうな表情を浮かび上げる……が、一撃で倒せた。
ムクバードに色々な技を覚えさせるより『ブレイブバード』や『すてみタックル』なんかの一点突破、そっちの方がムクバードを効率良く使える。
「アサナン……っ!」
アサナンがあっさりと倒された。スモモはショックを受けるがコレでは前と同じだと両頬を叩いて意識を切り替える。
アサナンが入っているモンスターボールを小さくし2体目のポケモンを出す。
「いけ、ゴーリキー!」
「リッキ!」
スモモの2体目はゴーリキー……さっきのアサナンよりもやりやすい。
ムクバードは『ブレイブバード』の反動ダメージを乗り切った。バッサバッサと空を飛んだ。
「ムクバード、ゴーリキーの周りを飛ぶんだ」
ムクバードにゴーリキーの周りを飛んでもらう。
ゴーリキーはギロリと睨んでいる。
「ゴーリキー、『ばくれつパンチ』」
「ムクバード、回避しろ」
ゴーリキーは『ばくれつパンチ』で攻めてきたが回避した。
今度はこっちが攻める番……になるかと思ったがオレはここでは攻めなかった。
「ゴーリキー『ばくれつパンチ』」
「ムクバード、避けろ」
「……サトシ、どうして動かないのかしら?」
ゴーリキーは攻めてくるがムクバードはそれを回避する。
大振りの攻撃が飛んでくるかと思ったが意外にも冷静……だが攻撃を当てることが出来ていない。
セレナは何時もならばもっとガンガン行く。『ブレイブバード』を使って一気に決めることが出来るのに決めていない事を疑問視する。
「おそらくはスモモを焦らせているんだ……ゴーリキーに攻撃をさせているがムクバードに全くと言って届いていない」
「でも、焦らさなくても『ブレイブバード』で倒せるじゃない」
「いや、ゴーリキーは『こらえる』を覚える。『ブレイブバード』を『こらえる』で耐えて『きしかいせい』を撃つ、それをすれば大抵のポケモンは、例え『ひこう』タイプのポケモンであるムクバードでも倒される」
「『こらえる』からの『きしかいせい』……確かにあのコンボは強力よね……じゃあ、サトシは」
「ああ、スモモを焦らして『ブレイブバード』を撃つ隙を狙っている」
『こらえる』からの『きしかいせい』……それが1番厄介だ。
さっきはなんとかなったが2回目からはなんの考えも無しの『ブレイブバード』は通じない。
スモモを焦らせて『ブレイブバード』を撃つチャンスを作る
「ゴーリキー、落ち着いて……『ビルドアップ』」
「クククッ……落ち着いてはお前にあるんじゃねえのか?ムクバード『ブレイブバード』だ」
「ムクバッ!!」
焦ってきていてバトルが雑になっているとスモモはゴーリキーに『ビルドアップ』を使わせる。
この瞬間をオレは待っていた。大きな隙を生み出すのはここにあると『ブレイブバード』を指示する。
ゴーリキーは筋肉をピクピクとさせて赤色のオーラを纏うがムクバードは『ブレイブバード』で激突し……ゴーリキーを倒した。
「ゴーリキー、戦闘不能!ムクバードの勝ち!」
「ムクバッ……バァ!?」
ゴーリキーも無事に倒して二連勝だ。ムクバードは『ブレイブバード』の反動ダメージに苦しんでいると眩い光に身を包んだ。
ゲットして直ぐにムクバードに進化しそろそろだと思っていた。
「ムクホォウ!」
「ムクホーク……クククッ……来たか……」
今が試合中だからポケモン図鑑を開くことが出来ねえが先ず『インファイト』を覚えているだろう。
このままの勢いで『インファイト』を使ってルカリオを撃退する……なんて考えは甘えだ。スモモのルカリオは強い、その認識を間違えたらいけねえ。
「ゴーリキー……ルカリオ、一気に巻き返すよ!」
「バゥッ!」
ゴーリキーもあっさりと倒されて傷心状態だがそれでも立ち直るスモモ。
3番手、最後は勿論エースだとルカリオが出てきた…………
「戻れ」
『インファイト』を覚えているからそれを使って倒すという考えもあるが、確実に倒す。
ムクホークをボールに戻せばルカリオが視線で訴えてくる。だがオレはルカリオを出さない。
「いけ、モウカザル」
「ウキャ!」
「……」
「そんな風に訴えても意味はねえ」
ルカリオが自分が出たかったという視線を向けてくるが、オレはモウカザルでいく。
今まで活躍してんだからこういうところは他のポケモンに譲りやがれ……
「ルカリオ『ボーンラッシュ』」
「モウカザル『マッハパンチ』だ!」
ルカリオが『ボーンラッシュ』を使い攻めてくるので『マッハパンチ』で対抗する。
『ボーンラッシュ』の骨がモウカザルの『マッハパンチ』とぶつかり合う……が、モウカザルが負ける。
技のタイプ相性は普通だ……となるとポケモンのスペックにある。伊達にエースをやってねえが……絶望的なまでに力の差があるわけじゃねえ。
「モウカザル『マッハパンチ』」
「ルカリオ『ボーンラッシュ』」
「もう片方の手で『グロウパンチ』……『マッハパンチ』で間合いを詰めて空いている手で『グロウパンチ』だ」
再びぶつかり合う『マッハパンチ』と『ボーンラッシュ』
今度は弾かれるのを前提に動く……『マッハパンチ』と『ボーンラッシュ』の力の押し合いをするのでなく『グロウパンチ』を当てるのに集中する。威力はそこまでねえが確定で攻撃力を一段階上げる。『マッハパンチ』を撃つ前に攻撃を阻止することは出来ずに間合いを詰められる。『マッハパンチ』は『ボーンラッシュ』で受け止めるがそれをされるのを前提に『グロウパンチ』を入れる。
「3回……モウカザル『マッハパンチ』」
「っ……」
「さっきから同じ展開になってる……けど、サトシが着実に一歩ずつ前に進んでいるわね」
「ああ『グロウパンチ』で3回攻撃力を上げている……スモモもこのままじゃまずいと思っているがルカリオじゃ打開策が無いんだろう」
「『ほのおのパンチ』だ」
モウカザルは『マッハパンチ』を叩き込むが『ボーンラッシュ』の骨で防ぐ。
追撃の手はしっかりと用意してある……さっきから同じ状況の繰り返しだが着実にスモモのルカリオを攻略しようとしているとセレナとタケシは気付く。そして『ほのおのパンチ』を指示する……『ほのおのパンチ』がルカリオに向かう。ルカリオは『ボーンラッシュ』の骨で防ごうとするがモウカザルは『ほのおのパンチ』で『ボーンラッシュ』の骨を破壊した……
「浅いか」
モウカザルは『ほのおのパンチ』で殴り飛ばすが『ボーンラッシュ』の骨を破壊するのにパワーを使った。
『ほのおのパンチ』を叩き込むことが出来たが浅い……ルカリオを倒すにまでは至っていない。
「ルカリオ『はどうだん』」
「モウカザル『ほのおのパンチ』で崩せ!」
ルカリオが『はどうだん』を撃ってきた。
『ほのおのパンチ』を使って『はどうだん』を殴り拡散させる……今の段階ではどうにかなるが、ここからが厄介だ。
ルカリオは追い詰められている。スモモは諦めるということはしていない……ルカリオとスモモは呼吸を合わせていく。
「『ボーンラッシュ』からの『はどうだん』」
「っ、そういう風に使えるのか」
ルカリオは『ボーンラッシュ』の骨を出現させれば『はどうだん』を骨で打ち飛ばす。
『はどうだん』をそういう風に使えるのは驚きだが普通の『はどうだん』とは違うところは少ない。
「『ほのおのパンチ』で破壊しろ!」
「モウキャ……ウキャア!?」
「……ダメージを受けているだと……そうか『ボーンラッシュ』の骨を纏わせたのか」
モウカザルは『ほのおのパンチ』で『はどうだん』を破壊しようとする。
破壊することが出来たが苦痛の表情を浮かび上げている……さっきまでは簡単に破壊出来たのにどうしてと思えばルカリオの『ボーンラッシュ』の骨が『はどうだん』に纏わりついていた。
「モウカザル『マッハパンチ』」
「ルカリオ『ボーンラッシュ』を投げて」
「アクロバットな動きはモウカザルは得意だ!骨を飛び越えろ!」
「『はどうだん』」
「『ほのおのパンチ』」
ルカリオは『ボーンラッシュ』の骨を投げてきた。
『マッハパンチ』の通り道をコレで防いだつもりだろうが途中で骨を飛び越えることぐらいモウカザルなら簡単だ。
だがその一手で『マッハパンチ』の素早さは失われてしまい『はどうだん』を撃つ時が生まれ『はどうだん』が放たれるが空いているもう片方の手で『ほのおのパンチ』を作り普通の『はどうだん』を破壊する。
「ルカリオ『インファイト』」
「モウカザル『ほのおのパンチ』だ」
モウカザルは『ほのおのパンチ』を叩き込んだ……が、ルカリオはコレで間合いを詰められたと耐え抜き『インファイト』を叩き込んだ。
「ウキャ……」
「モウカザル、戦闘不能!ルカリオの勝ち!」
インファイトを叩き込まれたモウカザルは戦闘不能になった。
『ほのおのパンチ』は確かにスモモのルカリオに入ったのだがそれでも耐え抜いた……
「ルカリオ……殆ど終わりかけだがいいか?」
「ああいう状況ほど強くなる」
『グロウパンチ』を3回積み上げた後に『ほのおのパンチ』を受けて大丈夫な筈が無い。
スモモのルカリオは限界を越えていて気力で動いているところがある……ちょっと叩けば終わる。
ルカリオにスモモのルカリオを任せていいか聞けばああいう状況ほど恐ろしいものは無いというが……終わりなんだ
「ルカリオ『きしかいせい』」
「ルカリオ『しんそく』だ」
この状況でもひっくり返す事が出来る一撃『きしかいせい』
コレを受ければ幾らオレのルカリオが強くても一撃で倒される可能性はある……が、オレのルカリオには『しんそく』がある。
目にも止まらない圧倒的な速さでルカリオは姿を消してスモモのルカリオに激突し……スモモのルカリオを倒した。
「スモモのルカリオ戦闘不能!チャレンジャーのルカリオの勝ち!よって勝者、チャレンジャー!」
「……『グロウパンチ』でパワーを上げた『ほのおのパンチ』を耐えてからのインファイト、見事だったぞ」
スモモのルカリオを戦闘不能にした。戦闘不能になったスモモのルカリオをオレのルカリオは褒める。
やっぱりルカリオはなんだかんだで頼りになる。『しんそく』とか地味に使える……特殊『かくとう』アタッカーな筈なんだがな。
「……ルカリオ、負けたね」
「……バゥッ……」
「まだまだ弱いけど……一歩ずつ頑張ろう!」
「バゥッ!!」
スモモはルカリオと負けた事を落ち込む……が、直ぐに立ち直った。もうシンジにボロクソに言われた時みたいに落ち込んでねえ。
トレーナーがしっかりしなきゃポケモンはどれだけ強くても意味が無い。スモモがしっかりしたことでルカリオは強くなり、本来は勝てねえモウカザルの『ほのおのパンチ』を耐えて『インファイト』で勝った。ポテンシャルは凄まじい。
「……お『インファイト』を覚えてるな……」
ムクホークが入っているモンスターボールをチェックすれば『インファイト』を覚えていた。
シンオウでゲットしたポケモン達は着実に育っている……だが、まだまだ……シンオウに来てから2回ぐらいしか顔を合わせてねえがシゲルもシンオウリーグに挑戦しているからな。シンオウ地方のポケモンも育成して戦術の幅を広げねえと。
翌日ギンガ団がトバリシティの隕石を盗もうとしたのでギンガ団幹部のサターンをぶっ飛ばし、ジュンサーさんに逮捕させた……ギンガ団はやりのはしら辺りで〆た方が効率が良いと思うんだよな……