闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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レイクリゾートの休日

 

「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!!うぉおお!断ち切れ!断ち切るんだ!!」

 

ミクリカップが行われるからやって来たリッシ湖のレイクリゾート。

リゾートなだけあってプールとかが完備されており……タケシは滝行をしていた。

明らかに場違いな感じがあるのだけれど、タケシは滝行をしていて煩悩を断ち切ろうとしていた。

 

「あいつ、ここから離れればいいだけなのに……」

 

「と言うかアレだけ湧いて出てくる煩悩とは」

 

「そういう歳頃なんだ……色々と厄介な家庭事情も抱えてるしよ」

 

プールにある打たせ湯的なのでタケシは滝行をしている。

サトシがレイクリゾートのプールから離れればタケシの煩悩を断ち切る事が出来るのだと呆れている。ルカリオもタケシの煩悩に呆れていた。

 

「やっほ!お待たせ!サトシ!」

 

「似合うかしら?」

 

「おぉ、似合ってんぞ……元が美人でスタイル良いからなに着ても基本的には似合うが正しいのか?」

 

「もう、サトシったら!褒めてもなにも出ないかも!」

 

水着に着替えたハルカと一緒にサトシのところに向かう。

新しい水着でサトシに褒めてもらいたい、その思いが通じたのかサトシは似合っていると言ってくれる。

美人だからなにを着ても似合うと言ってくれるからハルカはとっても嬉しそうに背中をバンバンと叩いている。

 

「しかし、いいのか?ミクリカップとやらはもうすぐなのだろう?」

 

ルカリオがミクリカップがもうすぐ開催されるのに遊んでいていいのか疑問を抱いた。

確かにミクリカップはもうすぐ行われるわ。でも、ハルカはそれを気にしていない。勿論ミクリカップに備えての特訓はしている。

 

「ただただ無理に詰め込んでも意味は無いわ……何事も程よく、特に大会前なんだから無茶をしすぎて本番で全く力を発揮出来なかっただけは絶対にやっちゃいけないことよ。こういう時は根気良く詰め込むんじゃなくてガス抜きが大事なの」

 

「クククッ……この前は豪華ランチ、今日はプール……遊び過ぎてるとは言わねえが、痛い目に遭えばそれはお前の自己責任だ」

 

「大丈夫よ!一次審査にはとっておきを出すんだから!」

 

ハルカが言っているとっておきってなんなのかしら?

ミクリカップに備えてポケモンを用意しているみたいだけれど、なにを出すのかは教えてくれない。

 

「色即是空・空即是色……」

 

「おい、般若心経まで唱えてるぞ……」

 

「タケシ、そこまでするぐらいなら戻ったほうがいいんじゃないかしら?」

 

タケシが般若心経まで唱え始めた。

そこまでして煩悩を断ち切ろうとしているのはスゴい覚悟だけれど、ここはレイクリゾート、遊ぶところだから煩悩とは切っても切れない場所。そんな事をするぐらいならば潔くホテルに戻っておいた方がいいんじゃないかと思えば……タケシは打たせ湯な滝から出てきた。

 

「もう、大丈夫です」

 

「おい、大丈夫じゃねえだろう」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ。私の煩悩を断ち切ることに成功し悟りに目覚めました」

 

「悟りに目覚めるって、そんな簡単に出来るものなの!?」

 

なにかを悟ったかの様な顔になっているタケシ。

自分の中にある煩悩を断ち切ることが出来たのだと晴れやかで清々しい気分になってる……

 

「グレッグル、大丈夫なの?」

 

「……ッケ……」

 

何時ものタケシじゃないのでグレッグルに聞いてみる。

タケシを鎮める事に快楽を得ているグレッグルならばなにか分かるかもと思ったけどグレッグルは何処かつまらなさそうにしていた。

タケシはホントに悟りを開いた……煩悩を断ち切る事に成功したのね!

 

「あれ、あんた達は」

 

「ノゾミか……ここに居るって事はミクリカップ目当てか?」

 

「そうだけどって、ホウエンの舞姫!?」

 

タケシが煩悩を断ち切る事に成功していると私達に前にブイゼルをゲットした時に出会ったノゾミと再会する。

ここに居るという事はミクリカップ目当てかとサトシが聞けば頷き……ハルカに驚いた。

 

「ホウエンの舞姫って……ハルカ、何時の間にそんな二つ名をつけられてたの?」

 

「さぁ?気付いたらそうなってたわ」

 

「どうしてここに……は、野暮だね。ここに居るって事はミクリカップに出るんだね……」

 

「…………クククッ……不思議なもんだな」

 

ノゾミがハルカを見て途轍もない強敵が登場したと驚いている。

そんな光景を見てサトシは笑った。不思議なことだと言っているけれど、なにが不思議な事なのかしら?

 

「あの時に優勝したのは間違いなくセレナだ、だがそれなのに準優勝したハルカの方が目立っている」

 

「それは……確かにそう言われればそうね……あの時に勝ったのは私だけど」

 

「え?ホウエンの舞姫に勝った?…………まさか!あんたが去年のホウエン地方のグランドフェスティバルの覇者!?ホウエンの舞姫と同じく突如として現れた新星!?」

 

あの時に勝ったのは間違いなく私、だけれどハルカの方が有名になっている。

不思議な事だとサトシが言えばノゾミは驚いた……やっぱりハルカの方が知名度が高すぎて私の方が地味になっている。

今、コーディネーターとして私は活動していない。ハルカはバッジ集めとリボン集め、トレーナーとコーディネーターの二足の草鞋を履いていて今も活動しているから有名になるのは当然と言えば当然だけれど。

 

「まさかこんなところで二大巨頭に出会うだなんて……あれ、でも……セレナの方はコンテストに出てるの見た覚えが」

 

「えっと……」

 

「シンオウ地方に来てから1回も出てねえよ」

 

「なっ!?なんで!?」

 

「……なんでかしら?」

 

ポケモンコンテストが嫌いになったわけじゃない、今もテレビでやっているポケモンコンテストを見たり腕が鈍らない様に特訓をしてる。けど、それを表立って披露していない。その機会が無いわけじゃない。今まで何度かポケモンコンテストに出る機会はあった。非公式な大会だってあったけれども、私は出ようと思わなかった。

ハルカと共に競い合い上を目指していた頃のあの熱気が気付いたら冷めかけている。負けることが怖いなんて思いは無い……ただ、どうすればいいのかが分からない。

 

「お〜い、ノゾッち!お待たせ!」

 

「あ、先輩」

 

「……やっぱりいるか」

 

どうすればいいのかがわからない状態で息詰まっている。

このままじゃダメなのは自覚している、なにかをしないといけないのも分かっているけれどもそのなにかが浮かばない。

ただただコンテストに挑むのは惰性と一緒、どうしようかと思っているとスズナさんとアランが現れた。

 

「アランじゃない!どうしてここに居るの?」

 

「スズナが後輩を応援したいってな」

 

「ミクリカップは他の地方からもコーディネーターが集まる激戦区!ノゾッち、気合いを入れないと勝てないよ!」

 

アランがこんなところに居るなんて珍しいとハルカが聞けばスズナさんについてきた事を言う。

スズナさんはミクリカップを頑張って勝ち抜け!とノゾミに活を入れる。ノゾミは気合いだと両頬を叩いた。

 

「皆さん、熱く燃えるのはとてもいいことです。ですがここはプール、冷たく心地良い頭を冷やし心を癒す遊び楽しむ場所なのですよ。ミクリカップが大事なのは理解しておりますが息抜きの為にここに来たのではありませんか?」

 

「タケシ……え?タケシ?」

 

「水着のお姉さんの煩悩を断ち切る為に滝行をしたら悟りを開いたんだ」

 

気合いだなんだと色々とやっているけどここは遊ぶ場所、タケシはそう伝えればアランは驚いた。

何時ものタケシとは大幅に異なっており、何時ものタケシは何処に行ったのだと若干だけどアランは引いている。

サトシが煩悩を断ち切る事に成功したことを伝えればアランはタケシの肩をガッチリと掴んだ。

 

「タケシ、しっかりしろ!お前から煩悩を断ち切ればただの女子力が高いイケメンだ!」

 

「いや、それは良いことなんじゃ」

 

「想像するんだタケシ!チューブクイーンのアザミのビキニ姿!黒色のビキニを!」

 

煩悩を断ち切る事に成功したタケシ。

それを見たアランはこのままじゃ面白くないとタケシにメル友から始めている関係性にあるアザミさんを出す。

アザミさんのビキニ姿を想像しろとご丁寧に色まで指定してくる。タケシは目を閉じている……糸目だから目を閉じてるか開いてるかよくわからないけどタケシは想像している。黒色のビキニを着たアザミさんを。

 

「アザミ、サン……アザミさん!?……ビキニなアザミさん……うぐっ!?」

 

「はっ!タケシが煩悩と戦っているわ!コレはどっちを応援したらいいの!?」

 

「プールに着て目の保養的なのをせずに無理に煩悩を断ち切るなんてお前らしくないだろう!アザミさんを何時かここに連れてくる!あ、でもそこら中にスタイルの抜群な女性が多い!ちょっとスケベ心を発揮しちゃってアザミさんにあたしを見ろと叱られる!」

 

「ヌグォオオオオ!!」

 

「おい、アラン!折角煩悩を断ち切る事に成功しているのになにをしている!」

 

「ルカリオ、バカな事を言ってるんじゃない!煩悩があるから欲望があるからこの世は回るんだ!欲望を抑え込む心も大事だが解放するのも大事なんだ!悟りを開いたタケシを見てお前はなにも思わないのか!フレッシュ過ぎて気持ち悪い!」

 

何時もの様にアランが最低な事をしているのでルカリオが注意をする。

だけどアランはこんなのはタケシじゃない……アランはいったいタケシのなにを知っているのかしら?

いえ、言いたいことは分かるのよ。煩悩を断ち切って悟りを開いたタケシはなんかこう、フレッシュ過ぎる。もう少し何時ものタケシらしさが無いのだからなんか違和感を感じる。

 

「アザミサン……の、ビ、キニ…………見たい……大人のお姉さんの水着に鼻を伸ばしているところを説教されてツンツンされたい!」

 

「グレッグル」

 

「グゥ!」

 

「痺れびれ!?」

 

タケシが何時ものタケシに戻ったのでサトシがグレッグルに『どくづき』を使ってもらう。

何時も通りの展開になった……そう、コレよ。こうじゃないといけないわ。何時も通りの展開にならないとどうしても違和感を感じちゃうわ。グレッグルは『どくづき』を使い倒れたタケシはピンプクに運ばれていきガーデンチェアの上に乗せられた。

 

「な、なんだったの?」

 

「……なんなのかしらね……」

 

タケシの断ち切った筈の煩悩をくっつけようとしているアランを見てどういう状況かノゾミは理解出来ない。

アランは色々と手遅れなところがあるってサトシが言っていたから深く気にしていたら負けな気がするわ。

 

「でも、タケシが言ってたことは正しいかも。ここはプールなんだから遊ばないと……戦う相手になるけど、それは後、今は楽しまないと」

 

「そうだな……いやぁ……サトシ、腹筋バキバキに割れてるな」

 

「お前、よりによってそこか」

 

ハルカが悟りを開いていた頃のタケシの言うことも正しいと頭を遊びに切り替える。

アランもそれに関しては賛同しており……サトシのバッキバキに割れた腹筋を触る。よりによってそこに気付くなんて……

 

「サトシの腹筋を触っていいのは私達だけよ!」

 

「そうよ!この腹筋をパンチしていいのは私達だけよ!」

 

「待て待て待て、お前等オレの腹筋をなんだと思っている?」

 

アランがサトシの腹筋をパンチしているからハッキリと言う。

サトシのバッキバキに割れた腹筋、その聖域に触れていいのは私とハルカだけなのよ!

アランのサトシの腹筋のパンチを阻止してその事について主張をするけれどもサトシに呆れられる。

 

「プロテインとか飲んでる感じか?」

 

「いや、普通に筋トレしてるだけ」

 

「そんな……それだけでムキムキに」

 

「それを言い出したら北斗の拳の世界なんて世界が荒廃してるのにやたらとガタイの良いムキムキやメタボが出てくるんだぞ?」

 

「……確かに、言われてみればあの世界荒廃してるのに食糧事情とか不安定なのにボディビルダー並みのムキムキが……って、違う違う」

 

サトシのバッキバキに割れている腹筋に憧れているアラン。

何か特別な食事なんかをしているのかを聞くけれどもサトシは普通に食事をし普通に筋トレをしているだけだと答える。

それを聞いたアランは軽くショックを受けるのだけれど直ぐに立ち直る。

 

「いや……良いね……プールは……」

 

「……さっきタケシの煩悩云々を言ってたお前が一番煩悩に溢れてるな」

 

プールに居るスタイルの良い大人の女性を見てアランはリフレッシュをしている。

サトシがその事について呆れている……アランがこんなのは今に始まったことじゃないからと素直に受け入れる。

 

「アラン、折角先輩が脱いだんだからなにか言うことがあるんじゃないの?」

 

「…………なに着ても似合う美女を褒める言葉が見つからない言葉のボキャブラリーが足りない俺になにを求めるんだ!」

 

水着姿になっているスズナさんに対してノーリアクションなアランを見て少しだけ怒っているノゾミ。

アランは少しだけ黙った後にどういう風に褒めればいいのかわからないと謎の逆ギレをするけれど、スズナさんの事を美女と認定していてそれを聞いたスズナさんは嬉しそうに頬を赤く染める。

 

「……まぁ、お前は似合ってると褒めてもらえる相手が」

 

「そこまでにしておけ」

 

私とハルカはサトシが褒めてくれる。スズナさんはアランが褒めてくれる。

ノゾミに似合ってるの一言を言ってくれる異性が居ないとアランが哀れんでるのでサトシはアランを沈める。

アランは何事もなかった様にケロッとしている……

 

「あたしは今はそういうのはいいんだよ……先輩、水着とっても似合ってま……」

 

「どうしたのノゾッち?」

 

「…………いや、なんでもないです……とっても似合ってますよ」

 

「……?」

 

……ノゾミ、見たわね……スズナさんの胸を。発育していて大きなスズナさんの胸……に負けず劣らずのハルカと私の胸。

ノゾミに女性の象徴の膨らみがあるかと聞かれれば無い……恋愛とかそういうのは今は興味は無いのだと言っているけれどやっぱりそういう歳頃よね。他の人よりも発育が良くないとかを気にするとか、スタイルが抜群だから羨ましいとかそういうのを思ったりする。

カロリーとかを気にしたりするとかそういうのはあんまり無い……ハルカも美味しいものは沢山食べたいタイプで食事制限らしい事は特にしていない。栄養が大体は胸にいく……私もだけれど。

 

「ハルカとセレナはスタイル良くなってるけど……オレは全然身長が伸びねえな……」

 

「確かに、サトシは一緒に旅立った頃から身長が変わってないわね」

 

スタイルとかを気にしているのはサトシも見抜くのだけれどサトシもサトシで背が伸びていない事を気にしていた。

私と一緒にマサラタウンを出た時と同じ身長、最初に着ていたあの服をまだ余裕で着ることが出来る……私、ブラのサイズがとっくの昔に合わなくなってるけど、サトシは服のサイズが全く変わってない。

 

「身長140cmぐらいだから……お前ホントに情けない身長、見下げてごらんが出来るな」

 

「クソ……アランの身長は平均的なのが余計に腹立つ……」

 

身長が全くと言って伸びていない、アランの身長は平均的なのに対してサトシは小さい。

サトシとアランは年齢差があるからサトシがアランの歳になれば同じぐらいに身長が伸びる……のかしら?

なんかこう、何年も一緒にいるからサトシのサイズが固定されて背が伸びているサトシがイメージしづらいわね。

 

「ジラーチに出会ったら背を伸ばしてもらうか」

 

「止めとけ、聖杯戦争の聖杯と同じで正しく使える方法を知らないと使えないものだ」

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