闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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甘さだけではない。バトルは何時だって。辛い苦い渋い酸っぱい

 ♤ J 『みず』タイプにこうかはばつぐんの『こおり』タイプの技

 

「353、『フリーズドライ』」

 

 ♡ 4 『かくとう』タイプの追加効果がある物理攻撃、特殊攻撃

 

「357,『かわらわり』『きあいだま』」

 

 ♢ 7 『ノーマル』タイプが入っていない『ひこう』タイプのポケモン 5体

 

「364,エアームド、リザードン、ネイティオ、クロバット…………スピンロトム……」

 

 JOKER 最終進化(二段階後)でタイプが複合タイプになる最初の3匹

 

「ヒトカゲがリザードンで『ひこう』タイプ、ナエトルがドダイトスで『じめん』タイプ、ポッチャマがエンペルトで『はがね』タイプ」

 

「はい、ストップ!……4分32秒!」

 

「……っち……まだまだか……」

 

 アランに弟子入りをした俺はアランからポケモンバトルに関する指導を受ける。

 だが、指導を受ける前にとアランはトランプを用意した。普通のトランプでなく色々とクイズが書かれているトランプだ。

 トランプをシャッフルし、1枚捲る。その数字を足すと同時にトランプに書かれている問題を答える。スズナさんがストップウォッチで時間を計測してくれており、俺はトランプの数字を数えながらトランプの問題を答えるのに4分以上も掛かった。

 

「いや、私、最初にやったとき7分ぐらいかかったんだけど……今でも運が良くて3分台なんだけど……」

 

「それじゃあダメなんです……せめて2分の世界に入らないと……」

 

「ガチでダメな奴は10分以上使うから上出来……と言っても喜ばないだろう」

 

「当たり前だ」

 

 サトシやアランは2分の世界に足を踏み入れている……アランに弟子入りし、なにかを授けてもらう前に行う準備運動みたいな頭の体操、それだけで分かる……俺が今まで人に対してああだこうだと言っていたが世の中には上には上が居るということを。

 アランがホントに使えない奴は10分以上時間を費やすと言い俺の出したタイムは充分なレベルだろうが、それではダメだ。サトシやアランは2分の世界に入っている。

 

「……ねぇ、シンジ……聞かないの?」

 

「……コレは頭の体操、トレーナーが行うことの基礎中の基礎、知識を持ってどうすればいいのかを考えるという行いをする……だろう?」

 

「そうだ……教えなくても分かってるか教えられて分かるか……」

 

「俺にはカンフー映画によくあるよく分からない行為が実は技の特訓だったなんてのは不要だ。理解した上で特訓している」

 

 スズナさんがアランがどうしてこの課題を毎回やらせるのかを聞かないことについて聞いてくる。

 コレは頭の体操、トレーナーが行う基礎中の基礎な行い、持っている知識からどういう風に動けばいいのか等を考えるという行いをさせること。アランは意味を教えていないが俺は気付いている事に感心してくれるが俺はよく分からない行為が特訓だったはやりたくない。

 

「アレはフィクションの世界だからな……ガチの修行は地味な絵面か何千回の繰り返しだ……何故でしょう?」

 

「トレーナーの戦いとポケモンの戦いは違うからだ」

 

 格闘家のポケモントレーナーは自らを鍛えている。そういうトレーナーはそれなりに見るが、その手の奴は勘違いしている。

 ポケモンと人間は違う。ポケモンは指示に従ってちゃんと動けるか反応出来るか、トレーナーはそのポケモンを動かす言わば意識や知能だ……だから体をガッチガチに鍛えても大して強くなれない。心身共に鍛えればなんて言うが心と頭を鍛えないといけない。

 ポケモンと共に強くなると言うが、ポケモンは進化や技と言う目に見える成果がある。だが、トレーナーはどうだ?ジムバッジが成果?そんなわけあるか。トレーナーの目指すポケモンリーグの出場条件はジムバッジ8個だ。それは出来て当然の世界だ。少なくともそういうトレーナーは多く見ていた。

 

「じゃあ、今回はまず負けを認めることについて教えよう」

 

「……負けを認めること?…………負けから得られる経験があると言いたいのか?」

 

「それは否定しない。けど、そういうのは1回か2回でいい。ホントに大事な場面で負けてそれでも立ち直れるのは心の強さだ……でも、今回はそういう意味での負けを認めることじゃない。そりゃ負けて当然だろうって自分の中で納得させれる事を教える」

 

「…………」

 

 負けて当然だろう、そう納得することが出来る様に思える様になれとアランは言いたい。

 負けから得られる経験は1回や2回ぐらいでと言っているのにも関わらず、負けて当然だろうと思える様になれと言っている。

 色々と矛盾しているんじゃないのかと思ったが、毎回そういう授業を受けさせられる。授業を終えた後は何時もそういうことだったのかと自分の中で納得や理解する事が出来る様になっている。

 

「ポケモンは体力、物理攻撃、物理防御、特殊攻撃、特殊防御、素早さの6つのステータスがありタイプが存在している……コレがなにを意味するか?それは個性を尊重しなければならないと言う事だ」

 

「……個性を尊重する?……特性でなく個性の尊重?」

 

「そう……ポケモンとはこうあれという認識を持っているがその認識が間違いって言うのが割と多い。性格的な意味合いでなく種族としての個性を見抜く……」

 

「……同じ最初に貰える『くさ』タイプのポケモンの最終進化系であるジュカインとドダイトスは違うと言いたいのか?」

 

「勿論そういう意味合いもある……ただ今回はもう少し深いところに入る……身も蓋もない事を言ってやろう、ポケモンバトルは相性ゲー、じゃんけんゲームだ」

 

「そんな知識だけに偏った初心者みたいな考えは通じないのはお前が知ってるだろう!?」

 

 ホントに身も蓋もない事を言い出したアラン。

 ポケモンバトルが相性が良ければそれで良い、じゃんけんの様にグーではチョキに勝てるがパーには勝てないと言っているがそんなことがあるわけないだろう。初心者丸出しな感じだが……アランは特に気にしない。俺を言い負かせると思っている。

 

「残念ながらじゃんけんゲーム、相性ゲーだ……逆に聞くがお前はポケモンバトルをなんだと思っているんだ?」

 

「それは……………なんだ……」

 

 ポケモンバトルは相性ゲーム、じゃんけんゲームと言われて否定するがならばなんだと聞かれた。

 タイプ相性もテクニックでひっくり返せる。俺のドダイトスも弱点である『ほのお』タイプや『ひこう』タイプに対策して……っ……!

 

「自分の持っているポケモンは弱点のタイプに対して強い技を覚えている……コレをじゃんけんゲーム、相性ゲームって言わないでなんて言うんだ?」

 

「それは……」

 

 ポケモンには18のタイプがある。足が速い、力持ち、種族によってころころと変わる。

 個体として優秀でなく種族として優秀なポケモン、例えば素早さだけならば伝説のポケモンを軽く上回り特性の『かそく』で誰にも追いつけないテッカニンもいる。

 

「ここで発想を少し変える……じゃんけんで例えるぞ。グーに勝てるがパーにも負ける可能性を孕んでいるチョキだ」

 

「……チョキなのか?チョキはパーに勝ててグーに負けるからチョキだろ?」

 

「ああ、そうだ……あくまでも可能性であり基本的には定石通りだ……そうだな、相性の良いドダイトスでエレキブルに挑んだら『れいとうパンチ』が飛んできたってイメージすれば良い」

 

 なるほど、そう言われれば分かりやすいな……だが……

 

「そうなると全てが全ての可能性を秘めているんじゃないのか?」

 

 グーにも勝てるがパーにも負ける可能性を秘めているチョキが存在するならば他にもパーに勝てるがチョキに負けるグーやチョキに勝てる可能性があるがグーに負けるパーの存在も否定は出来なくなる。

 

「ああ、大体はその通りだ」

 

「……………認めるのか?」

 

「そりゃ認めるよ……いいか、不可能な事は確かに不可能だ。だが、可能だと思っていることを不可能と否定するのは自分自身だ。ホントにそれこそ0,1%の可能性だって秘めているのならばそれは可能だろう……少なくともお前が倒したい男はほぼ無理を可能にする」

 

 他の存在を全くと言って否定しない。それどころか可能を不可能に変えているのは自分自身と言い出す。

 確かにそうかもしれないと思っている自分がいる。気付けばアランの言葉の魔法にやられている自分が居る。

 

「さて、話を戻すぞ……ポケモンバトルの大体は定石通り、相性通りだ。中には定石を外す奇策もある。その奇策こそがグーに勝つ可能性があるチョキの正体だ」

 

「……仮にドダイトスに対してエレキブルを出して『れいとうパンチ』を使えば4倍弱点だが……」

 

「ドダイトスの間合いに入るしドダイトスは『ぶちかまし』を使える……『でんき』タイプのエレキブルが技のタイプが一致していなくて威力がまぁまぁの『れいとうパンチ』と『じめん』タイプで威力た物凄く高い『ぶちかまし』、さぁ、どっちが強いでしょう?」

 

「…………」

 

 ……どっちだ?『れいとうパンチ』か『ぶちかまし』か……分からない……勝てる可能性があるとも言えるし無いとも言える。

 

「勝てる可能性があるとも言えるし無いとも言える……だから奇策だ……だから基本的には定石通りだ。変に奇策に走るよりもそのポケモンにとっての王道を歩ませる。例えばドーブルならば豊富な技とか」

 

「……だが……」

 

「それでも負ける時はある、だろう?……1つ勘違いしていると言うかお前の様なタイプは陥りやすいが、基本的には目標に向かってゴールする事が大事なんだ。目標に向かってゴールするまでが短いや過程が美しいとかそういうのは後、倫理観や一般的感性やルールの中でアウトになってないならある程度は好き勝手にやってもなんら問題は無い……お前は1体のポケモンに対してなんでも出来るようになれと激重な感情向けすぎだ。ポケモンリーグでのポケモンバトルはチームバトルだ」

 

「……チームバトル……バランス良く育てているつもりだが……」

 

「甘いな、バランスだけじゃない。時には突出した面も必要だ」

 

 トレーナーの中には最初のポケモンを相棒と言いずっと手元に入れている奴がいる。

 そういうトレーナーは最初のポケモンを結構頻繁に出す。だから経験値が嫌でも偏ってしまう。俺はそんな事をしない。ドダイトスも鍛える時はきっちりと鍛え、そうでない時は実家の育て屋で待機させている。

 持っているポケモンのタイプバランスだってしっかり考えているし技もキッチリと決めている。だがアランは甘いと言った。

 

「1つの課題に対して複数人に挑む場合があった。Aさんは課題に意見を言った。Bさんは課題に意見を言った。Cさんは課題に意見を言った。Dさんは課題に意見を言った。Eさんは課題に意見を言った。Fさんは課題に意見を言った……それぞれが異なる意見の場合、どうするか?」

 

「……長所のみを切り取る?」

 

「短所という嫌な部分を見ないでか?勿論短所は無い方が良いだろう。だが、長所と短所は似ている。人によって長所を短所と捉える。お前の暴言も場合によってはまだまだ出来る可能性を秘めているのを俺は知っているぞと言っているとも捉えれる」

 

 おい、それは無いだろう。流石に。

 

「じゃあ、どうすればいいかと言えば……誰かの意見だけを採用するんだ」

 

「……複数人で挑んでいる意味はあるのか?」

 

 その手の複数人で挑む問題は数学みたいに決まった答えはない。

 色々な考えや意見をぶつけ合って全員が納得出来る答えを出すものじゃないのか?

 

「あるぞ。誰かの意見だけを採用する……そして皆でその意見をより明確にハッキリと強くパワーアップさせるんだ。Aさんの意見をBCDEFさんが色々と言う。皆の長所を纏めるのでなく、なにかしらの短所はあれども一点特化の長所がある。パーティ構築をする上ではそういうのも大事だ。グレイシアの『ふぶき』をユキノオーの『ゆきふらし』で必中にさせよう。『オーロラベール』でガードしよう。フロストロトムの『おにび』で弱体化とダメージを与えよう」

 

「っ!!」

 

 アランにスズナさんに負けた時の事を言われれば確かにとなった。

 Aの意見を採用し如何にしてAを効率良く使うか、BCDEFでAをフォローする……仮にコレがポケモンバトルならば……。

 

「Aさんの意見を採用しAさんの意見を強くしよう!としている。長所はより強いものになったが短所が消えるわけじゃない……コレをポケモンバトルに置き換えればポケモンの個性を発揮し別のポケモンに役割をフォローするポケモンバトルをした。しかし、それでも相性的な問題が発生してしまう。なるべく万能な答えにしたとしてもどうしても相性的な問題がある。そのポケモンの個性では相手のポケモンには基本的には負けるしその使い方では負けては当然だとなる。だから負けたら負けたで、確かにコレは負けた。相性が悪いからと受け入れる。ここで大事なのは育てが足りないんじゃなくて相性が悪いからと受け入れるか否かだ……育てが足りないって言う時はホントに育てが悪い。お前が嘗て挑んだチャンピオンと当時のお前ぐらいに差があってはじめて育てが足りないと言える。基本的には相性、使い方だ」

 

「……だが……相性ゲームだとすれば、根本的な部分で悪いのと戦うという運が悪いことになったら」

 

「運が実力の内ならば不運だって実力の1つだ。不運な状況をカバーする、未知の状況に応じて対応出来る、どうすればいいのかを判断する……少なくともお前はアドリブ力が弱いところがある。その状況でなにも出来ませんでしたはただの言い訳、その状況でなにかが出来たというのならば圧倒的に基礎をしっかりとしている証だ」

 

「……中にはあいつみたいな奇天烈なのが居るだろう……」

 

「いや、あいつは奇天烈に見えるがちゃんと基礎をしっかりとしている。基礎をしっかりと納めた上で応用をしている……まぁ、突拍子も無い奇天烈なことをしているのは事実だが。というかそもそもでアイツは相手に理不尽を押し付ける側の住人だ」

 

「……それはクソゲーや死にゲーとか言うやつじゃないのか?」

 

「そうだが?」

 

「おい」

 

 あいつを例えればクソゲーや死にゲーの一種だと言えばアランは否定しなかった。

 否定する要素があるかどうかは分からないが、アランは即座に認めた。あいつはクソゲー、死にゲーだと。

 

「当たり前だろ?ゲッコウガにリザードンにスイクンにオーガポンにラティアスにルカリオにゴウカザルに……数えてる暇は無い。知ってるか?あいつ、まだ何個かマスターボールを持ってて狙ってるポケモン居るんだぞ?絶対に伝説のポケモンだ。出会える可能性があるの知ってるからゲットする気満々だ。あいつ、シンオウ以降に今以上に戦力がパワーアップするんだぞ?マジでクソだからな!」

 

「……クソゲーにどうしろって言うんだ?」

 

「決まっている、こっちも強すぎるクソゲーになるんだ……相手に如何にして理不尽を押し付けるか、自分の持っている旨味を押し付けるか、能力バトル物の基本的なやり口はクソゲーを如何にして押し付けるかだ。お前がスズナを相手にした時にクソゲー押し付けられただろ?あいつもあいつでスズナにクソゲーを押し付けてたからな」

 

 相手が理不尽ならば自分も理不尽になる。あまりにもシンプルだが……それで勝てる、出来るとあいつが証明している。

 上に行けば行くほどに理不尽な強さが増していると感じていたが…………成る程、自分も理不尽を押し付ける側になるのか。

 

「少なくともOCG次元産の決闘者(デュエリスト)はクソゲーを如何にして最短で効率良く押し付けるからな……」

 

「デュエリ……なんだそれは?」

 

「気にすんな……スズナ、大丈夫か?」

 

「ごめん………………無理…………途中からなに言ってるか分かんないわ……」

 

 デュエリストとか言うのがなんなのか分からないがアランは気にしなくていいと言った。

 それよりもと現在頭から煙を出しているスズナさん……アランの講義が難しくて音を上げている。

 知識的な意味合いで鍛えている俺でもなんとか食いつくことが出来るレベル……その上で納得や理解が出来る……だからこそ分かる。アランに弟子入りしてから1日ごとに俺はハッキリとパワーアップをしていると。クレセリアの様な目に見える成果もあれば俺自身がトレーナーとして成長しているのも実感出来る……だが……

 

「コレがお前達の住んでる世界か……」

 

 神域の天才と呼ばれているサトシ、そのサトシが警戒し実際に戦った俺だから分かるが同格以上のアラン。

 その2人の高みに足を踏み入れているが……1歩1歩が重い……強くなったと実感する事が出来るが……次元が違う……だからこそ、越える……越えてみせる。

どっちにしよう

  • でんきテラスタルヌケニン
  • メガリザードンX
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