闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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真夏の悪臭

 

セキチクジムを目指す道中にグンジョウシティと呼ばれる海辺の街に立ち寄った。

 

「なんだか暗い街ね」

 

グンジョウシティはなんだか薄暗い感じで不気味だとセレナは言う。

ゆっくりと鼻で呼吸をすればヘドロ臭い。オレの嗅覚が異常なのもあるだろうが、この街は汚れているのが分かる。

この街には来たかった。原作知識的に言えばベトベトンをゲットする事が出来るが、ベトベトンだけでなくあのポケモンもゲットする事が出来る。一先ずはとポケモンセンターに立ち寄った。

 

「そういえばオーキド博士にそのポケモンについて聞いてないけど大丈夫なの?」

 

「コイツは扱いが難しいし読みづらいからな」

 

タマムシシティのゲームコーナーで巻き上げたポケモンについてセレナは聞いてくる。

バトルに出してはいるが、まだ完璧に使いこなしているとは言えない。オーキド博士に見せていない図鑑に載ってない非常に珍しいポケモンだ。こんなポケモンをゲットしているのは流石のロケットコンツェルンと言える。

ゲームならば使用する技などの制限があるがこの世界は制限が無い、その為に恐ろしいぐらいに型がある……厄介なポケモンだが使いこなせればこの上ない戦力になる事だけは確かだろう。もっとも今日は使う理由が無いだろうが。

 

「きゃあ!?」

 

「……悲鳴を上げることか?」

 

「だ、だって急に」

 

ポケモンセンターで一息ついているとポケモンセンターが停電した。

突然のことにセレナは悲鳴を上げてオレに抱きついてくるのだが突然の停電に悲鳴を上げることなのか?美味しい思いをしているのはオレだけども…………まだまだ子供って事か。

 

「なんで……ブレーカーが落ちた?」

 

「こういう施設は物理的な干渉がねえと早々にブレーカーが落ちねえよ……いけ、ヒトカゲ」

 

「カゲ」

 

コレで少しぐらいは見えるだろうとヒトカゲの尻尾の炎を灯りの代わりに使う。

まだ夜じゃないが全体的に薄暗い場所だからヒトカゲの尻尾の炎が明るく見えている。

 

「ジョーイさん、なにがあったんですか!?」

 

「それが……何処にも不備が無いのよ」

 

「何処にも不備がないって……」

 

「電気だけが送られてきてないの」

 

「こう、予備電力的なのは?」

 

「そういうのは山にあるポケモンセンターにはあるけどもこういう街にあるポケモンセンターには無いのよ……発電所になにかがあったのよきっと」

 

こう山とかにあるライフラインが消えた時の非常用電源は無いのかと聞けば無いと言う。

そういうのは山とかにあるポケモンセンターには常備されているけども街のポケモンセンターには無い。

 

「トレーナーの中に『でんき』タイプのポケモンは居ませんか!!」

 

「……居ない、みたいですね」

 

もとからポケモントレーナーが少ないからアレだったがこの場に『でんき』タイプのポケモンを持っている人が居なかった。

『でんき』タイプのポケモンをオレは持っていない。唯一コノヨザルが『かみなりパンチ』を使えるぐらいで他の奴等もポケモン預け先に『でんき』タイプのポケモンは居るのだと言っていたりするが電気そのものが無いので電気を大量に使うモンスターボール転送装置が使えない。

 

「このままじゃ、怪我をしたポケモン達が……誰か、この街の発電所に行ってきて様子を見てくれないかしら?」

 

「じゃあ、オレが見てきますよ……セレナは此処に残ってジョーイさんの手伝いをしてくれ」

 

「うん!」

 

「じゃあ、コレに着替えて……容態が軽い子達はオボンのみとラムのみで」

 

「わかりました!」

 

セレナはジョーイさんの衣装に着替えた……コレはオレもやると言えばオレもジョーイさんの格好をするという罰ゲームが待ち構えていたかもしれない。そう考えると恐ろしいが今はそんな事を気にしている場合じゃないとジョーイさんに発電所の場所を教えてもらい発電所に向かう。

 

「無事に筋書き通り…………」

 

目当てのポケモンはこのまま行けばゲットすることが出来るはずだ。

水力発電所に向かえば水力発電所も暗かった。どうなっているんだと普通は驚くところ、だがこういう時に役立つのが原作知識だ……ポケモンセンター、いや、グンジョシティの電気はこの水力発電所が賄っている。だが、その水力発電所がとある事情で止まってしまっている。その事情を解決しなければ水力発電が復活しない。

 

「リリリ!」

 

「……居たか」

 

目当てのポケモンが、コイルが現れた。

『でんき』タイプのポケモン、ピカチュウ以外のポケモンを何処かの段階でゲットしなきゃいけない。

サンダース、エレブー、レアコイル、マルマインの4体のうちの1体をゲットしておきたい。ゲーム的な話ならマルマインかサンダースだが、マルマインはヒスイはともかく原種は『じめん』タイプにとにかく弱い。『でんじふゆう』を覚えるがそれを使えなければ火力が低いただ純粋に早いだけのポケモンだ。サンダースは『あまごい』からの『ウェザーボール』があるがイーブイ自体が稀少だ。

レアコイルも『じめん』対策は無いに等しいが……ピカチュウ以外でカントー縛りで行けばレアコイル辺りが妥当だろう。

 

「リリリ」

 

「コイル『めざめるパワー』を使えないか?」

 

「リ?」

 

「こんな感じの技だ。サンドパン『めざめるパワー』」

 

コイルの群れが居る中でサンドパンに『めざめるパワー』を使わせてみせる。するとサンドパンに群がるコイル達。

オレのサンドパンの『めざめるパワー』のタイプは『でんき』タイプ、コイルが好ましい電気だともっと出してくれと言っているのでサンドパンがお前達も使うことが出来たのならばと言えば『めざめるパワー』をあっさりと覚えてはサンドパンはコイル達の『めざめるパワー』を受ける。

 

「君、そこでなにをしているんだ?」

 

「しいて言うなら厳選……水力発電所の職員ですよね?街の電気が消えたので来たのですが」

 

コイル達に『めざめるパワー』を教えているとライトに照らされる。

何事だと思えば作業着姿の電気親父達が数人いたので何をしているか聞かれたので厳選作業をしていると言う。

 

「ああ、水力で回して発電しているタービンが止まったんだ……奴等のせいで」

 

「今すぐに再開してください。じゃないとこの街が終わる」

 

電気の生活が当たり前になっているご時世に電気を失うのは洒落にならない。

 

「いや、そうしたいのは山々だが……うっ!?」

 

「「「「「ベトベトァ!!」」」」」

 

「コレは酷い」

 

頭では分かっていた事だが、実際に目の当たりにすれば表情が崩れそうだ。

ベトベターの群れと群れのリーダーと思わしきベトベトンがこっちに向かってやってくるのだが悪臭が酷い。

 

「いけ、ゲコガシラ!」

 

「ゲコ……ゲコォ!?」

 

「ゲコガシラ、ケロムースを鼻に詰めるんだ!」

 

「ゲ、ゲコ……」

 

取りあえずはゲコガシラを出せば匂いに苦しむゲコガシラ。

こういう時の万能アイテムであるケロムースを使えと言えばケロムースで出来た鼻栓を付けてついでだからとオレの分も投げてくれる。

流石はゲコガシラだとオレの分のケロムースの鼻栓を詰める……セレナに見せたくない絵面だな。

 

「ゲコガシラ『みずのはどう』だ!」

 

「ゲコォ!」

 

「ベトォ!?」「「「「ベトベトォオオ!!」」」」

 

「だ、ダメだ!ベトベターの数が多すぎる!!」

 

ゲコガシラに『みずのはどう』を撃ってもらい攻撃するのだがベトベターが群れなだけあってかとにかく多い。

電気親父がベトベターに効果はあるが数が多いから捌ききれないのだと逃げ去っていく。

 

「ゲコガシラ、持久戦出来るか?」

 

「ゲコ!」

 

「おじさん、この水力発電所の地図は?」

 

「コレだが、ここには戦えるポケモンが居ないぞ?」

 

「ちょっと貸してくれ」

 

ゲコガシラで戦うしかないのだと水力発電所の地図を受け取り水力発電所内部を確認する。

道筋が口になっているところがあるのだと一時撤退し、ベトベターを誘き寄せる。

 

「ゲコガシラ『こごえるかぜ』」

 

「ゲコォ!!」

 

ゲコガシラは『こごえるかぜ』を放つ。

ベトベターは鈍足になっていくのでこれでいいと『みずのはどう』を放ち1体を撃退するが、わらわらと湧いてくる。

 

「ゲコガシラ、まだまだ『みずのはどう』だ」

 

「ゲコ……ゲッ!?」

 

「ここでか」

 

ゲコガシラにベトベターの撃退をさせているとゲコガシラは眩い光に身を包んだ。

そろそろじゃないかと思っていたが、来たかとゲコガシラはゲッコウガに進化した。

 

「コウガ!」

 

「ここでのゲッコウガか……ゲッコウガ『みずしゅりけん』だ!」

 

「コウ!」

 

ゲッコウガが両手を合わせれば水で出来た手裏剣を飛ばす。

進化したことでパワーが増したのか押されていくベトベター達

 

「ベトベトォオオオ!!」

 

それを見たベトベトンが隊列を組んだ。

と言うよりはベトベターの上にベトベターが乗って更にベトベター達が乗る津波の様なヘドロになっている。

頂点にはベトベトンが居る。ゲッコウガは『みずしゅりけん』を投げるのだが群体になっているベトベトンには効かない……この展開は少しだけ予想外だが、ここまで持ってくることに成功したからそれでいい。

 

「サァン!!」

 

「「「「リリリリ!!」」」」

 

「来たか」

 

サンドパンがコイルとレアコイルの群れを連れて現れた。

コレでこっち側の勝ちだとコイルとレアコイルが『10まんボルト』を放つ。普通ならば大して効かない『10まんボルト』だがゲッコウガが大量に『みずしゅりけん』で水を浴びせている。『でんき』タイプの技の通りは良いのだと苦しんでいく。

 

「ベトベォ!」

 

「やっぱりお前だけはそうはいかないか……だが、遠慮なくいく……いくぞゲッコウガ」

 

「コウガ!!」

 

電撃を浴びている中でベトベトンだけは動けている。

ベトベトンは群れのリーダーだけあってかかなりのレベルだからコイツだけはしっかりと叩きのめさないといけない。

ゲッコウガに此処で決めるのだと言えば体から水を放出して水柱を作り、サトシゲッコウガになる一歩前の段階になった。

 

「ゲッコウガ、『みずしゅりけん』を作り出して『れいとうビーム』だ!」

 

水手裏剣を『れいとうビーム』でカチンコチンに凍らせる。

時間が無いからチンタラしていられないと氷の『アクアジェット』ならぬ氷の『みずしゅりけん』を投げてベトベトンにダメージを与えたので此処がチャンスだとモンスターボールを取り出し、ベトベトンに向かって投げる。

 

「いけ、モンスターボール!」

 

モンスターボールの開閉スイッチにベトベトンは触れればボールの中に入る。

右に左にボールは揺れて最終的にはカチリと音が鳴ってベトベトンをゲットすることに成功した。

 

「ベトベタァアアアア!!」

 

「長が居なくなったら逃げるか……至ってシンプルな理由だな」

 

群れのリーダーであるベトベトンが居なくなったので逃げていくベトベター達。

ここにいたら危険だと察してくれる……居なくなっても逆に挑んでくるという優秀なベトベターは居ないか。

 

0089 ベトベトン♂ ヘドロポケモン 『どく』タイプ 特性『どくしゅ』

『どくづき』『のろい』『ヘドロばくだん』『ちいさくなる』『とける』『どくどく』『とびかかる』

 

「伊達に群れのリーダーじゃねえな」

 

群れのリーダーのベトベトンを図鑑で確認する。

強力な技を既に覚えておりステータスも中々に高い優秀で群れのリーダーは実力があるからなっているのだと納得をする。

 

「明かりがついたか……管制室はこっちか」

 

サトシゲッコウガ状態からもとのゲッコウガ状態に戻してボールに戻す。

水力発電所に電気が通り明かりが灯ったので管制室はどっちにあるのかと管制室に向かった。

 

「君、ベトベター達を撃退してくれたんだね!」

 

「ええ、まぁ……ただベトベター達は汚い所に生息しています……この近隣に住み着いたって事はこの辺は汚いってこと」

 

ベトベター達がもう居なくなって水力発電が再開することが出来た。

だが、ベトベター達は自然発生したわけじゃない。ベトベター達は汚いところに住み着く、このグンジョウシティは工業地帯だから汚染物質が流れているんだろう。

 

「ああ……ポケモンと人は共存しないといけないのに……これからは海を荒らさずに発電するよ」

 

「……」

 

海を荒らさずに水力発電って出来るのか?

何処かの段階で発電は汚染物質を流している偏見を持っているからなんとも言えない。

 

「リリリ!」「リィ!」「リリリン!」

 

「お、野生のコイル達も電気が復旧したから喜んでいるな」

 

「じゃあ、さっきの続きをやるか……サンドパン」

 

「サン」

 

無事に下水処理もといベトベター達を撤退させる事に成功した。電気も復旧した。

問題は無事にちゃんと解決したので本来の目的、コイルの厳選を行い……『めざめるパワー(氷)』の個体のレアコイルを見つけたのでゲットした。

 

0082 レアコイル じしゃくポケモン 『でんき』『はがね』タイプ 特性『がんじょう』

『10まんボルト』『エレキフィールド』『ラスターカノン』『だいばくはつ』『ロックオン』『きんぞくおん』『ひかりのかべ』『めざめるパワー(氷)』

 

「クククッ……コイツも当たりだな」

 

既にレアコイルに進化している個体だから、余計な心配をしなくても済む。

手持ちが7体になったが……モンスターボールが何処からともなく消えてオーキド博士の研究所に転送されるという展開は無い。

レアコイルが入っているモンスターボールの開閉スイッチが赤くなっており、レアコイルが7体目扱いになっているのでポケモン図鑑を操作してレアコイルとベトベトンを入れ替えてベトベトンが7体目のポケモン扱いにした。

 

「サトシ、おかえ、くっさ!?」

 

「え…………臭いのか?」

 

ポケモンセンターに戻ればジョーイさんの格好のセレナが笑顔で出迎えてくれた……が、笑顔が一瞬で曇った。

オレが臭いといきなり言っているのでゲコガシラのケロムースを鼻から出せばベトベトンが入っているモンスターボールから物凄い悪臭が漂っていた。

 

「ジョーイさん、電力復旧したってことは通信機能も復旧しましたよね?」

 

「え、ええ」

 

だったらやることは1つしかない。

テレビ電話に向かって歩きモンスターボール転送装置にベトベトンが入ったモンスターボールを設置する。

 

『おぉ、サトシどうじゃ?』

 

「ポケモンをゲットして7体になったので1体そっちに送りますね」

 

『7体、ということは一気に2体をゲットしたのか。うむうむ、やっとトレーナーらしくなってきたの』

 

「群れのリーダーだったポケモンで非常に強いポケモンですよ……送りますね」

 

テレビ電話のボタンを押してオーキド博士の研究所に向かってモンスターボールを転送する。

オレからポケモンが送られてきたことが嬉しいのかオーキド博士は笑みを浮かべているのだが直ぐに顔が歪んだ。

 

『な、なんだこの匂いは!?』

 

『ベトベトォ!』

 

『べ、ベトベトンじゃんと!?そんなもん、送ってくるな!!』

 

「じゃあ、後はお願いしますね」

 

オーキド博士にベトベトンを押し付ける事に成功したのでテレビ電話を切る。

ベトベトンはオーキド博士にのしかかろうとしていたがオーキド博士ならば生き残る事が出来るだろう。

 

「オーキド博士、大丈夫かしら……」

 

「大丈夫だ……人間に馴れたベトベトンは悪臭が無くなると聞く。オーキド博士に馴れた頃にはベトベトンの悪臭が消えるだろう」

 

なんだかんだで匂いが無くなっていくのをオレは知っている。

優秀なベトベトンは勿論だが更には優秀なめざパ氷のレアコイルをゲットすることが出来た。

ゲッコウガ、リザードン、サンドパン、ゲンガー、ジバコイルそしてあのポケモンで一先ずはパーティが完成して、残りはケンタロスとベトベトンとコノヨザルと予想外の裏景品ポケモン……それでセキエイ大会を狙う。

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