闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜 作:アルピ交通事務局
マサラタウンでナツメとマンツーマンでポケモンバトルをした。
メガシンカでメガフーディンを相手にしたがミュウツーを倒すことが出来たサトシゲッコウガの前では無力……と言いたいが、サトシゲッコウガにばかり依存するわけにはいかない。メガシンカ無しでメガシンカ状態のポケモンを倒すぐらいにはならなくちゃいけねえ。
ナツメとマンツーマンで徹底的にバトルをしまくり……成長したと思う。ジムリーダーを相手に戦ったんだから嫌でもレベルは上がるはずだが同じ相手ばかり戦ってるから変なクセがついている……なんてことはねえだろうな。
「じゃあ、行ってくる」
「いってらっしゃい……ママも一段落したら応援に駆けつけるわ!」
「私、ジムがあるから……流石にこれ以上は怒られる」
そろそろセキエイ高原に向かわなきゃいけねえとリュックを背負った。
ママさんにセキエイ高原に行ってくると言えば近い内に応援に駆け付けるのだと言ってくれる。ナツメはジムを放置し過ぎてたら怒られる……1か月以上放置してたんだからポケモンリーグ協会に怒られる可能性はあるだろう。
「帰ってくる頃には優勝トロフィー持って帰らないとね」
「まぁ、最強を口にする以上はな……にしてもシゲル達に全く会わなかったな」
セレナと一緒にセキエイ高原に向かって歩いていく。
セレナは帰ってきた時には優勝トロフィーを持って帰らなきゃいけねえと言う。最強を目指す以上は、1番を目指す上ではそれは必要な物だ。
「マサラタウンに帰ってくる時は優勝トロフィーを持って帰るって3人共オーキド博士に意気込んでたわ」
「そうかい……この2ヶ月で全く成長してねえなら鼻で笑ってやるがな」
武者修行に出ているシゲル達に1度も会っていない。
帰ってきた時は優勝トロフィーを持って帰る、そういう意味合いを込めて帰らないようにしているんだろう。
少なくともマサラタウンに帰って顔を合わせた際に手持ちを見せた。あの時のままならば今のオレには絶対に勝つことが出来ねえ。
「お主!……見たところポケモントレーナーでござるな?」
「何処をどう見てポケモントレーナー扱いにした……そういうお前はなんだ?」
「拙者、サイゾウと申す。先日までポケモンリーグに向けて猛特訓に励んだ!そして山を降りてきた……お主はポケモンリーグに出場するトレーナーであろう?」
「だとしたらどうしたってんだ?」
「拙者とバトルをするでござる!ジムバッジを全て賭けてのバトルを!」
「嫌だよ」
道を歩いていると如何にも侍な見た目のトレーナーと遭遇する。
名前はサイゾウと言いジムバッジを賭けてポケモンバトルをしろと挑んでくるので断る。
「ふっ、逃げるのでござるか?やれやれ、ここで挑まれたのに逃げるとはトレーナーとして失格でござるよ」
「クククッ……言うねえ……言っておくがよ、他人から貰ったジムバッジでポケモンリーグに出場する事は出来ねえぞ?」
「な、なに!?」
「ポケモンバトルをしてジムを制覇した後にジムリーダーは誰にジムバッジを渡したのか登録してるんだ……知らねえのか?」
サイゾウは軽く挑発をしてくるが、コイツの正体をオレは知っている。
ジムバッジを盗まれたアホなトレーナーでセキエイ高原に向かっているトレーナーをぶっ倒してジムバッジを奪いポケモンリーグに出ようと企んでいるかもしんねえがそいつは無理な話だ。オレ達がトレーナーにもマイナンバーカードみたいに個人のIDがあってそれにジムバッジを渡したのだと登録をしているんだぞ。
「第一、ここで逃げるって考えでトレーナーとして失格って言うが失格なのはお前だろ?」
「な、なんだと!?」
「オレもお前も今向かっているのは戦いの殿堂、セキエイ高原だぞ?ポケモンリーグ・セキエイ大会って言う最高の場所が用意されてんだ。そんな場を待たずに辻斬り紛いの事をしていてなんの意味がある?目の前に最高の場所があるってのにその前に暴れてしょうもねえ理由で出場そのものが出来なくなったら真剣勝負すら出来ねえんだ……お前が力を見せるのはここじゃなくてセキエイ大会の筈だ……オレみてえな駆け出しの新人トレーナーに言われるだなんて、底が知れてるぞ」
「グッグヌヌヌヌ!!拙者の底が知れているだと!ならば拙者とバトルをしてみるでござる!」
「いいぞ」
「ゆけぇ、ガラガラ!」
「ガラッ!」
「頼んだぞ、オーガポン!」
「ガオ!」
サイゾウを煽ればサイゾウは怒る。
だからそこで怒ったら底が見えるってのにとバトルを挑んできた。中々に強いガラガラが出てきたのでこっちはオーガポンで対抗する。
今回のオーガポンは普通の緑の面だ。セキエイ大会に向けての特訓はしまくったから今回ここでバトルをする予定は無かったんだよ。
「見たことがないポケモン……しかしそれで怯える拙者達ではないでござる!」
「ガラッ!」
「未知の相手よりも既知の相手の方が時には恐ろしいんだぜ」
「ガラガラ『ホネこんぼう』でござる!」
「オーガポン『ツタこんぼう』だ」
自慢の骨を使って殴ってくるのでそれに対抗して『ツタこんぼう』で叩く。
『ホネこんぼう』と『ツタこんぼう』はぶつかり合い……ガラガラの骨が弾かれた。
「オーガポン、もう1度『ツタこんぼう』だ」
「ガォウ!!」
『ツタこんぼう』と『ホネこんぼう』じゃパワーに大きな差がある。
オーガポンの方が元々の地力が違うのだと骨の棍棒が弾かれた衝撃の痛みに耐えているガラガラに向かってオーガポンは『ツタこんぼう』を叩き込み、ガラガラを戦闘不能にした
「ガ、ガラァ……」
「ガラガラ!?」
「クククッ…………コイツはスゲえな」
オーガポンは種族的な意味で強いポケモンなのは知っている。
草物理高速アタッカーになれる素質を秘めているのは分かっていたがガラガラを一撃で倒すとはいい意味で予想外だ。
思わず笑みを浮かび上げるのだがサイゾウはガラガラのもとに向かっておりガラガラはゆっくりと体を起こした。
「拙者のポケモンで1番強いガラガラを倒すとは……なんと言う強さ」
「さて……負けたらジムバッジを渡すルールだったんだよな?記念品として貰ってやるから寄越せよ」
「え!?」
「おいおい、自分から言い出した賭けだろ?……出すもん出せよ」
「いや、それが…………ジムバッジが無いのでござる」
「ジムバッジが無いって……無いのにサトシに賭けを挑んだの?」
「いや、正確には持っていたのでござるが…………皿の上に置かれている果物を食べようとしたら落とし穴に引っかかってジムバッジを奪われたでござる」
「ジムバッジを奪うだなんて酷い真似を……サトシ、どうにかならないかしら?」
明らかにロケット団だろ、それ。
そうツッコミを入れたかったがセレナは気付いていないので仕方がないなとリザードンを出してニャース型の気球がないのか探してもらう。ニャース型の気球はあっさりと見つかったのでそこに向かった。
「ああ、お前達は!!」
そこに向かえばコジロウとニャースがいた。
「ん?あ、さっきのトレーナー!」
「貴様、拙者のジムバッジをよくも!ガラガラ、奪い返すでござる!」
「ま、待つニャ!ジムバッジはここにはないんだニャ!」
「どういうこと?」
「ムサシの奴が持ってったんだよ……あいつ、ポケモンリーグに出場するつもりだ」
「…………アホなのか?」
ポケモンリーグに出場する条件は8個以上のジムバッジに加えて手持ちが6体以上居ねえと出れねえ。
ムサシが持っているのはアーボックとベロリンガ、予選すら勝ち抜くことが出来ない……マジでどうするつもりなんだ?
呆れて言葉が出ないのだがムサシの波動は覚えているのだとリザードンに乗って飛んでいけばアラビアン風の格好に変装しているムサシが居た。
「っげ、ジャリボ」
「オーガポン『ツタこんぼう』だ」
「ガォウ!!」
「ぎゃああああ!!やな感じぃいいい!!」
ジャリボーイと反応するムサシだが話し合いをするつもりは最初からない。
オーガポンをボールから出して『ツタこんぼう』で殴り飛ばせばバッジが入っている箱を手にする。
クリムゾンバッジが入っているってことはカツラが相手をしてくれた、本気で上を目指しているトレーナーって証拠か。
「ほらよ」
「おぉ、バッジだ!!拙者のバッジが返ってきたでござる!!」
「まったくよ……バッジケースに入れるぐらいしとけよ……」
「かたじけない。なんとお礼を申し上げればいいのか」
「礼を言う暇があるなら腕を磨け……ちょっと道を逸れたところに行ってみろ。セキエイ大会に向けて最終調整をしているトレーナー達が多く居るぞ」
「おぉ、そうでござるか……お主は行かないのでござるか?」
「特訓は嫌になるぐらいにしてきた、今はいい」
サイゾウにジムバッジを返せば、オレ達はセキエイ高原に向かう。
「あ、見えてきたわ…………ここがセキエイ高原………………まだ大会前なのにお祭り騒ぎね」
「そりゃあそうだ。セキエイ高原はカントーでなにか大きなイベントが起きる時に開催地に選ばれる場所なんだ。年がら年中何かしらの祭りが行われてる」
セキエイ高原に辿り着いた。
大きなポケモンバトルが出来るスタジアムが5つ見える中々の場所……知識として知っていた事だが賑わいがある街だ。
祭りを楽しむ側になりたいところだが今回は祭りを盛り上げる側にならなくちゃいけねえ。先ずはとセキエイ高原で一番大きなポケモンセンターに向かい、ジムバッジが入っているバッジケースとポケモン図鑑を提出する。
「マサラタウンのサトシくんね……はい、登録完了よ。コレが大会の……あら?」
「どうしたんですか?」
オレの選手登録をし終えたので大会のガイドブックを渡してくるジョーイさん。
なにかおかしなところでもあったのかと思うとジョーイさんはくす玉を取り出して割った。
「おめでとうございます!」
「……どういうことだ?」
「マサラタウンのサトシくん、貴方は聖火ランナーに選ばれたわ!」
「聖火ランナー?…………聖火?」
ジョーイさんは目出度いことなのだとパチパチと拍手を送ってくれる。
聖火ランナーと言われてもセレナはイマイチピンと来ていないのでジョーイさんが説明をしてくれる。
「ポケモンリーグ開催期間中、メインスタジアムのセキエイスタジアムにファイヤーの聖火を灯すの。サトシくんはファイヤーの聖火を聖火台に灯す役が当たったのよ」
「え、そんなのがあるんですか!?……いいなぁ……」
そんな死に設定もあったな。
ともかく聖火を灯す役割を担うトレーナーに選ばれたのは幸運な事だ……ロケット団が介入してこなければだ。
「はい、コレが大会のガイドブックよ」
「どうも……さてと……」
ジョーイさんから改めて大会のガイドブックを貰う。気になることが1つあるので早速大会のルールを確認する。
4回戦までは3対3のシングルバトルをする、4回戦までは岩、水、氷、草のフィールドのいずれかでバトルし、フィールドはランダムで決まる。五回戦からはセキエイスタジアムでバトルをする。メガシンカ、Zワザ、テラスタルの使用は禁止、1試合に同種のポケモンを2体出場させるのは禁止(試合中に進化した場合は続行だがその次以降の試合には同種として扱う)……………
「クククッ……そうこなくっちゃな」
大会のルールを1つずつ確認をしていき、知りたかったことが知れた。
そう、それは……ポケモンの交代だ。何故かポケモンリーグ・セキエイ大会だけポケモンをモンスターボールに戻した時点で戦闘不能扱いにされる。だが、どうもこのセキエイ大会はポケモンの入れ替えはありのジョウトリーグ以降のルールに切り替わっている。
ポケモンをモンスターボールに戻した時点で戦闘不能扱いになるなんて理不尽にも程がある……手持ちの入れ替えがありじゃねえと今までの意味が無くなる。
「……セキエイ大会の開幕式まで3日あるわね……セキエイ大会だけの物とかあるって噂が」
「悪いな、それは1人でやってくれ……大会出場者の関係者ならタダになるから思う存分に」
「じゃあ、行かないわ……サトシと一緒だから楽しいの!」
選手村だというペンションに向かった。思った以上にいい感じのペンションだった。
荷物を肩からおろしたセレナは大会の開幕式まで3日間あるから遊びに行かないかと言ってくるがそんな気分じゃない。
やっとだ、やっとなんだ。ポケモンリーグ・セキエイ大会で優勝をしなきゃ意味がねえ。セキエイ大会で優勝をしなくちゃオレをサトシにした謎の存在に申し訳ねえし何よりもこういう場は初めてだ。多分だけどもオレは今、甲子園の魔物みたいなのに挑んでいる。
ポケモンリーグという初の晴れ舞台、今までの人生にこういう舞台に立つ機会は無かった。晴れ舞台故に色々なプレッシャーが掛かってくる…………甲子園球児とかは毎年コレと戦っているとなると恐ろしいもんだ。
セレナに一人で行ってきてもいいと言うのだがセレナはオレと一緒に行かなくちゃ意味が無いのだと行かないと言ってくれるので行かない。先ずはと瞑想をしてみる……………重圧に襲われるかと思ったが、そんな感じはしない。最初はプレッシャーみたいなのを感じたが負けたら終わりなのは何処の世界も変わりは無いのだと思い出す。
『さぁ、セキエイスタジアムに今、ファイヤーの聖火が灯されます!』
そんなこんなで3日が経過し、ポケモンリーグ・セキエイ大会の開幕式が開催した。
選手達がセキエイスタジアムのフィールドに出ている中でオレは聖火棒を持ってセキエイスタジアムの聖火台に向かって階段を登る。
遂にセキエイ大会が開幕したのだと会場が熱気に包まれている。そんな中でオレは……緊張する事は無かった。数日前に大会入りをしていたおかげで肩が軽くなっている。
「ささ、お待ちしておりました」
「聖火をこちらに」
ギリシャ風の衣装を来ている2人組が声をかけてきた。
「お前達、なんだ?聖火を灯すのがオレの仕事なんだが」
「なんだかんだと聞かれたら!」
「答えてあげるのが世の情け!」
「世界の破壊を防ぐため」
「世界の平和を守るため」
「愛と真実の悪を貫く」
「ラブリーチャーミーな
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「銀河を駆ける ロケット団の二人には」
「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ」
「ニャーんてな!」
聖火を灯すのがオレの仕事だとギリシャ風の格好をした2人組に声をかければロケット団だった。
まったく……国際的な犯罪組織がこんな大舞台で泥棒をしたらロケット団が国際指名手配犯、特にこの3人は世紀の極悪人になるぞ。
ロケット団はオレから聖火棒奪おうとするのでオレは回避した。
「この、ジャリボーイ!さっさとその聖火を寄越しなさい!」
「コイツを手に入れてどうすんだ?」
「ファイヤーの聖火だ!マニアに高く売れるぜ!」
それ絶対に闇な場所で売っているんだろう。
ロケット団にファイヤーの聖火を渡すわけにはいかないのだとオレはファイヤーの聖火が灯してある聖火棒を聖火台に向かって投げた。
すると一気に聖火の炎が大きくなった。
「欲しけりゃ奪ってみろよ」
「ニャーハッハッハ!飛んで火に入る夏の虫とはこのことにゃ!」
「ファイヤーの聖火を頂くぜ!」
ニャースとコジロウはファイヤーの聖火を盗んでやると走り出したその時だった。
ファイヤーの聖火が大きく燃え上がったと思えば炎の塊が出現し、火の鳥、つまりはファイヤーの形になって飛んでいきムサシとコジロウとニャースを燃やした
「ぎゃああああ!?熱い!熱い!あたしの髪がぁあああ!!」
「そこまでよ!!」
髪の毛の聖火が引火したので慌てるムサシ。
オレにも炎は当たっているのだが熱さは感じない……伊達に聖火と呼ばれている物じゃねえなと思っているとジュンサーさんが駆け付けてロケット団達を捕まえた。ここで何時ものやな感じーだったらその時点でロケット団がセキエイ大会を妨害してくるのが確定だったからよかった……余計な横槍が入ってのポケモンリーグは意味がねえんだ。
『見ましたか!!私は見ました!!ファイヤーの聖火は我々を見守っている!さぁ、タマランゼ会長によるセキエイ大会開幕の宣言を!』
「諸君!我々ポケモントレーナーはスポーツマンシップに則り正々堂々と戦おう!これよりポケモンリーグ・セキエイ大会の開幕を宣言する!!」
ファイヤーの聖火は灯せたので選手の列に戻った。
下手すりゃ開会式中止な大事件なんだが何事も無かったかの様に進行していく。タマランゼ会長はポケモンリーグ・セキエイ大会の開幕を宣言した。