闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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エンジュジム ゴーストバスターズ

 

「さて………………お前さんには少しの間だが窮屈な生活を送ってもらわなきゃならねえ」

 

ポケモンセンターにスイクンとゲッコウガを預けた。

明日には試合は不可能だとジョーイさんから認定を受けてしまったので受け入れているが問題はそこじゃねえ。

ジョーイさんが特別に用意してくれた一室でスイクンと向かい合う。

 

「お前は既に充分過ぎる強さを持っている、このままオーキド博士の研究所に送っても問題はねえがオレの理想とする技を覚えてねえ……だからそれを覚えさせるのに時間を使う……お前が実際どれぐらいなのか1回だけ試運転とは言わねえが使う時は決めている。お前は強い、いや、強すぎる。別にそれは構わねえことだ……だがそれが原因で他がお粗末になる」

 

「クオオン」

 

言っていることを理解してくれるのかスイクンは頷いてくれる。

スイクンは強い……残りのジムをスイクンだけで突破しろと言われれば余裕で可能だ。だがそれだと他のポケモンを育成できない。

スイクンとバトルをすれば嫌でも強くなれる。リザフィックバレーで修行をしているリザードン以外は一応は変に新しい技を覚えずに鍛錬に励めと言っている。いきなり知らない技を覚えてたり、大事な技だから忘れちゃいけない系の技を勝手に忘れられたら困るからだ。

アラン曰く異なる種や進化前のポケモンと戦うよりも同種同士でのポケモンと戦う方がレベルが上がりやすい、が変なクセがついたりする。異なる種との戦いの方が技の特訓は出来るらしいがレベルが上がるのが少し遅れる。純粋な体を磨くなら同種同士での特訓、技術を磨きたいなら異なる種のポケモンの方が効率が良い……ポケモン博士並の知識があるなと感心したがアランはバトルに知識が偏ってるらしい。

 

「他のポケモン達を鍛えるのに一役買う……残り狙ってるのは1体だけだがそいつはかなり先で実戦投入出来るかどうか怪しい」

 

実戦投入していたから既にそれ相応の強さなんだろう。

進化に必要な道具はホウエンリーグを旅してから探せばいい……下手に焦ることはない……こっちにはスイクンが居るという心のゆとりが出来た……が、それこそが命取りだ。自分は安全ゾーンに居るからと思ってしまえば痩せた考えになっちまう。それはいけねえことだ。自分は常に挑戦者……だが、敵をリスペクトはあまりしない。たとえ相手がチャンピオンだろうがフィールドの上では平等なんだ。

 

「ホウエンに行く頃にはお前はオーキド博士に預けるが……その時まで辛抱してくれ……オーキド博士に預けたらポケモン達を鍛えておいてくれ」

 

言いたいことはハッキリと言えた。スイクンに行ってくるのだと言えばスイクンは頷いた。

今日休む事が出来ればスイクンは全回復、ゲッコウガは治療を終えているのでオーキド博士の研究所に送っている。

 

「やぁ、待っていたよ………………スイクンでは挑まないんだね?」

 

「スイクンの使い所が悩みどころなんだ……スイクンを使えば『みちづれ』でも使ってこない限りは確実に勝てる。でもそれじゃあオレのトレーナーとしての技量が上がらないんだ」

 

エンジュジムに向かえば道場っぽい見た目だった。

今日やってくるのを知っているマツバは待っていたよとしていた瞑想を解除した。それと同時にスイクンで挑まないのかを聞いてくる。

スイクンで挑めば確実に勝てるがそれじゃ意味が無い。『みちづれ』戦法が目に見えているしトレーナーとしての技量が上がらないんだ。

 

「そうか…………まぁ、俺はホウオウだから……………いかんいかん。雑念が入ってきた」

 

スイクンに対して何処か未練がある素振りを見せるが雑念が入ったと気持ちを切り替える。

ジムのバトルフィールドに立てば審判が立った。

 

「これよりエンジュジム、ジム戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能!『みちづれ』等で引き分けになった場合は『みちづれ』を使った側を負けとみなします」

 

「サトシ、頑張って!」

 

「先ずはお前からだ!いけ、ゲンガー!」

 

「ゲンガ!」

 

「ゲンガー……いきなり強力なのが出てきたわね……」

 

「なに……頼んだぞ、コノヨザル!」

 

「ブギャア!」

 

使うつもりは無かったがコノヨザルに頼るしかない。

本来ならばサトシゲッコウガで無双してサトシゲッコウガのウォーミングアップをしてからスイクンに挑みたかったんだがな。

マツバの1体目のゲンガーに対してコノヨザルを出す。『ゴースト』タイプのエキスパートなだけあってコノヨザルには一瞬だけ驚いたが直ぐに納得する。

 

「君のコノヨザル、完全に制御出来ているみたいだね」

 

「暴れん坊のポケモンを手懐けられなくちゃスイクンなんて夢のまた夢だ」

 

「試合開始!」

 

「ゲンガー『シャドーボール』だ!」

 

「コノヨザル『シャドーパンチ』で相殺しろ!」

 

試合開始の合図が告げられればゲンガーは『シャドーボール』を撃ってくる。

中距離以上の間合いを取って攻撃すれば勝てるほどにコノヨザルは甘くはないと拳を振りかぶれば『シャドーパンチ』が飛び出した。

『シャドーパンチ』は目にも止まらない速さで『シャドーボール』にぶつかり相殺される……ゲンガーの『シャドーボール』に対して『シャドーパンチ』で対抗できたということはコノヨザルの方がレベルが高い……が、ここからが問題だ。

 

「コノヨザル『シャドーパンチ』だ!」

 

「ゲンガー『シャドーボール』だ!」

 

再び巻き起こる『シャドーボール』と『シャドーパンチ』の撃ち合い。

相殺される……Zワザを除けば『シャドーボール』は『ゴースト』特殊攻撃で最強クラスの威力の技だ。

コノヨザルの方がレベルが高いからどうなっているが……さて……………どうするか……

 

「ゲンガー、浮くんだ」

 

「ゲンゲ!」

 

「来るか……」

 

「ブギャ!?」

 

ゲンガーの空中に浮くように言えばゲンガーは間合いを開いて空中を浮いた。

コレで殴るのが難しいが問題はそこじゃない。『シャドーパンチ』は飛ぶ拳で物凄く素早い……当てるのは難しくないのだがゲンガーが透明になった。透明になったゲンガーは空中を浮いており何処に居るのかが分からなくなる。

ゴーストポケモン特有の姿を晦ます事が出来る能力……見えないっていうのはシンプルに強い。コノヨザルは何処に消えたのかと辺りをキョロキョロと見回す。

 

「コノヨザル『みやぶる』だ!」

 

「ブギャア!」

 

目から光線を放つコノヨザル。すると透明になっていたゲンガーが姿を現す。

ゲンガーが透明になることはオレの中じゃ想定内……『みやぶる』を使ってくるのも予想する事が出来る。

 

「ゲンガー『サイコキネシス』」

 

「『シャドーパンチ』」

 

「ゲェ、ゲェン!?」

 

「クククッ……溜めは与えないぜ」

 

間合いは充分に開くことが出来たのだと『サイコキネシス』を指示する。

ゲンガーレベルの『サイコキネシス』を真正面からまともに受ければ大ダメージになる。だがこっちには『シャドーパンチ』があるのだとゲンガーが『サイコキネシス』を放つために生まれる一瞬の隙間を突いて『シャドーパンチ』を入れる。

 

「コノヨザルが『みやぶる』を覚えていたか……………」

 

「透明化の戦術はコイツには通じないぜ」

 

「だが決定打に欠けている……違うかい?」

 

ゲンガーは常にコノヨザルと間合いを開いている。近付けば体を浮かせて高速で移動して間合いを一気に開こうとする。

それはゲンガーが物理攻撃を覚えていないと言っているも同然、仮に覚えていてもコノヨザルには『ふんどのこぶし』をはじめとする相手を殴るタイプの技を多く覚えている……逆を言えばコノヨザルは近距離戦の技しか覚えていない。唯一の中距離以上の武器は『シャドーパンチ』ぐらいだが『シャドーパンチ』でも中々にゲンガーが倒せない。『シャドーパンチ』が悪いわけじゃねえが決定打に欠けている。となれば長期戦……

 

「ゲンガー『ほろびのうた』だ!」

 

「え、ジムリーダー側が『ほろびのうた』どうして!?」

 

ポケモンを交代する権利を持っていないジムリーダー側が『ほろびのうた』を使った。

どうして自分も負けてしまう『ほろびのうた』を使ってくるのか?『ほろびのうた』を聞いたのならばこっち側はポケモンを戻せばいい、普通はそう考えるだろう。このジムのジム戦開始時に『みちづれ』は使った側が負ける云々を言っていた事からそういう手を使ってくるのは予想出来たが、こういう風に使ってくるか。

 

「コノヨザル『シャドーパンチ』だ!」

 

「サトシ『ほろびのうた』を聞いてるのよ!戻した方が」

 

「戻しても意味はねえ……いや、それどころか向こうの思うツボだ……『ほろびのうた』でポケモンを交代させる、交代で出てきたポケモンに対しても『ほろびのうた』を使う……ポケモンを交代しまくってて誰か1体は確実に『ほろびのうた』の効果で落とされる。安易に手持ちを晒してしまうよりも引き分けに持ち込んだ方がいい」

 

この『ほろびのうた』は勝つために使ってきている『ほろびのうた』じゃない。

オレの残りのポケモンを炙り出す為の『ほろびのうた』だ。コノヨザル以外のポケモンを見てから危険なのを『くろいまなざし』で捉えて『ほろびのうた』で落とす。場合によってはわざと攻撃を受けて『みちづれ』で引きずり込む。『シャドーパンチ』が決定打になってねえとはいえそれなりにダメージは受けている。先に『ほろびのうた』を聞いたのはゲンガーだからゲンガーが倒れた後にポケモンを交代すればいいとなるがここは『ゴースト』タイプのジム『くろいまなざし』を覚えているポケモンは他にいるだろう。仮に『くろいまなざし』を覚えていなくてもポケモンの交代で今まで積み上げた物を潰す……中々に上手い手だ。だからこそコノヨザルでいく。

 

「なるほど……………読み合いや心理戦はしないんだね……」

 

「コノヨザル『シャドーパンチ』だ!」

 

「ゲンガー『シャドーボール』」

 

『ほろびのうた』から始まる無数の揺さぶり、それに動じずにコノヨザルだけで挑む。

マツバは流石だと頷きながらも攻撃の手を緩めない。『シャドーボール』を『シャドーパンチ』で相殺するがやはり決定打に欠ける。

レベルがコノヨザルの方が上だからなんとか誤魔化す事が出来ているが同じレベルならばゲンガーの方が先に動けて『サイコキネシス』辺りをぶつけてこっちが敗北する可能性が高かった。

 

「ゲン……」

 

「ブギャ……」

 

「ゲンガー、コノヨザル、両者共に戦闘不能!」

 

結果的にゲンガーはコノヨザルを後一歩のところまで追い詰めた。

だが、届かなかった……スイクンの時もそうだがここ一番の時に相手に決定打を与える事が出来てねえ。ここぞという時に決定打になる技は会得するのには大分先になる……厄介だが仕方がねえなとコノヨザルをボールに戻す。

 

「いけ、ムウマ!」

 

「ムウマか……頼んだぞ、カビゴン!」

 

「カンビ!」

 

「カビゴン?ゲンガーとか色々といるのに『ノーマル』タイプのカビゴンを」

 

「クククッ……中途半端な知識は痛い目に遭うぞ……」

 

「………………コイツは厄介だな………」

 

2番手に出てきたムウマに対して出したのはカビゴンだ。ゲンガーやヘルガーを差し置いてのカビゴンチョイス、コイツは予定にないことだ。『ノーマル』タイプのカビゴンじゃムウマは厳しいんじゃないのかとセレナは困惑するが中途半端な知識は痛い目に遭う。

マツバはカビゴンを見て手厳しい相手だと考える……それもそう。

 

「『ノーマル』タイプの技は『ゴースト』タイプに通じねえ……だが、その逆もしかり。『ゴースト』タイプの技は『ノーマル』タイプのポケモンに通じねえ……『シャドーボール』はこれで潰れた。更に言えばカビゴンは特防に優れている」

 

「確かに君の言う事はもっともだ…………だが、こういう技はどうだ!『いたみわけ』だ!」

 

「カビゴン『はらだいこ』だ!」

 

「しまっ!」

 

「クククッ………………読めてんだよそれぐらい」

 

自慢の『ゴースト』タイプの技が通じない。

だが他にも色々とあるがカビゴンを削るのは至難の業だ……そんな中で使える手、一気にカビゴンの体力を減らす技は1つだけ、自分の体力と相手の体力を足して半分に分ける『いたみわけ』だ。無傷状態のカビゴンと無傷状態のムウマだがカビゴンの方が圧倒的なまでに体力を持っている。だから『いたみわけ』で大きく体力を奪うことは予測出来ると『はらだいこ』を使った。『はらだいこ』を使って体力を半分に削ればムウマとカビゴンの体力は逆転する。カビゴンの方が少なくなり『いたみわけ』でカビゴンの方が体力を回復しムウマの体力が少しだが減る。

 

「くっ……『はらだいこ』で物理攻撃力が最大にまで上がった。ただでさえ強いカビゴンのパワーが更にパワーアップしている……一撃でも受ければ敗北か……」

 

『いたみわけ』を完全に読んでの『はらだいこ』で体力が少しだが回復して攻撃力が最大にまでなった。

マツバは警戒心を強める。こうなったカビゴンから一撃でも物理攻撃を即死に繋がる……デバフ系の技を使ってこないか。

 

「ムウマ『サイコキネシス』だ!」

 

「ムーマ!」

 

「カンビ!……カンビ」

 

「っく…………」

 

『シャドーボール』が使えないからと『サイコキネシス』で攻撃する。

カビゴンは弾き飛ばされる……が、何事も無かったかの様に起き上がる。今のは渾身の一撃なんだろうがカビゴンには通じてねえ。

後は『10まんボルト』ぐらいが使える強力な技だろうがそれもあまり効果を期待する事が出来ない。

 

「カビゴン『あくび』だ!」

 

「クワァアアアビィイイ」

 

カビゴンに『あくび』を使わせる。

桃色の泡が複数出現してフワフワと空を浮かんでおりムウマに命中した。するとムウマはウトウトと睡魔に襲わせれる。

 

「カビゴン『れいとうパンチ』だ!」

 

「カンビ!」

 

「っな!?最重量級のカビゴンが軽量級並の身軽さだって!?」

 

「コイツは素早いんだよ……なんでかな」

 

「カァアアビィ!!」

 

「ムウマ『みちづれ』だ!!」

 

カビゴンが冷気を纏わせた拳を振りかぶればムウマは『みちづれ』を発動する。

ウトウトと睡魔に襲われている。眠るか眠らないかのギリギリの状態で『あくび』から起きる『ねむり』状態は『やるき』とかじゃねえと防ぐことは出来ねえ。眠ってからの次の一手を考えなきゃならねえ…………

 

「カンビ……」

 

「どうもスイクンに運を使い切っちまったみてえだな……流れが悪いね……」

 

「カビゴン、ムウマ、両者共に戦闘不能!」

 

カビゴンに対して発動した『みちづれ』が成功した。

『みちづれ』が使えるか使えないかのギリギリの瀬戸際で運要素が絡んでいるが運要素のところで負けちまった。

スイクンをゲットするのに力を使い果たした、そう言われれば納得できる……『ほろびのうた』や『みちづれ』があるからギリギリの接戦になるのは目に見えていた……問題は最後だ。ゲンガーとムウマと来て3体目のポケモンはなんなのか?ゴースやゴーストならばゲンガーで挑めば確実に勝つことが出来る……だが、マツバは開幕と同時にゲンガーで来た。最後になにを隠しているのか

 

「いけ、ガラガラ!」

 

「ガラッ!」

 

「3番手はガラガラ……あれ、ここって『ゴースト』タイプのジムじゃなかったの?」

 

「このガラガラはアローラのガラガラなのさ。アローラのガラガラは『ゴースト』『ほのお』タイプのポケモン……さぁ、最後のポケモンを出してくれ!」

 

マツバの3番手はガラガラだった……コイツはちょい厳しい……が、やるしかねえ。

ゲッコウガが居てくれれば嬉しいんだが流石にそこまで都合よくいかねえしゲッコウガにばっか依存しても意味はねえ

 

「いけ、ヘルガー」

 

「ルガッ!」

 

コレでオレも最後だとヘルガーを出す。

オレのヘルガーの特性は『もらいび』でガラガラの『ほのお』タイプの技を封殺する事が出来る……が、厄介な事にこのガラガラは原種のガラガラと同じことが大体出来る。

 

「ガラガラ『フレアドライブ』だ!」

 

「…………『いしあたま』個体か!」

 

なんの迷いもなく『フレアドライブ』を指示した。

『フレアドライブ』は撃てば体力を削る技、どっちも最後の3体だから体力にゆとりを持たせたい。それなのにも関わらず『フレアドライブ』だ。そうなると考えられるのは『いしあたま』個体。炎を纏って突撃してきたガラガラだったがヘルガーは真っ向から受け止める。

 

「やはり『もらいび』のヘルガーか」

 

「分かってて『フレアドライブ』を、っ、ヘルガー離れろ!」

 

「遅い!『ボーンラッシュ』だ!」

 

マツバはヘルガーが『もらいび』のヘルガーだと見抜いていた。

それを承知の上で『フレアドライブ』を使ってきた。確かめる方法は幾らでもあるが『フレアドライブ』を選んできたのはオレの思考を邪魔するため。『もらいび』に対して『フレアドライブ』だから大丈夫とオレならば慢心するとは思わない。オレならば思うのは『いしあたま』個体かどうかを考えること。『もらいび』だから『フレアドライブ』は確実に受け止めれる……が、問題はそこでなくヘルガーの間合いを潰すこと、ガラガラの骨が当たる間合いに詰めることだ。ガラガラは『ボーンラッシュ』をヘルガーに叩き込む。

 

「攻撃を当てることに成功したが……気付いたか。流石はスイクンへの挑戦権を手に入れたトレーナーだけのことはある」

 

「クククッ……他を選んでたら死んでたなコイツは」

 

『フレアドライブ』で攻撃する。『フレアドライブ』が通じなくてもガラガラの『ボーンラッシュ』の間合いに入る。

他のポケモンならば『フレアドライブ』の段階で大ダメージを受けておりそこからの『ボーンラッシュ』……『いしあたま』個体だから出来る芸当で物理技だから『カウンター』で弾かれる恐れがあるがガラガラは『ゴースト』タイプのポケモンだ。

ゲッコウガがこんな時に居てくれたらならという思いはある。あいつならば対応することが出来るがあいつにばかり依存するのはよくねえ事だ。

 

「ヘルガー『あくのはどう』だ!」

 

「『フレアドライブ』を纏って突撃しろ!!」

 

「っぐ……」

 

「ヘルガーは『もらいび』で『ほのお』タイプの威力を上げることが出来ている。でも、ガラガラが『ほのお』タイプのポケモンだから『もらいび』で『ほのお』タイプの技の威力を上げてもガラガラには効果はいまひとつ……『あくのはどう』は『フレアドライブ』で受け切られているし…………このままだと………」

 

「セレナ、今がいいところなんだよ……」

 

セレナが冷静に状況を分析する。

『もらいび』を持っている『ほのお』タイプのポケモンなんて基本的には意味がねえんだよ。『ほのお』タイプのポケモンに『ほのお』タイプの技で攻めるなんて馬鹿げている……が、今回はそれが生きている。中距離以上の間合いで戦うのが前提なヘルガーに対して『フレアドライブ』で突撃する。『もらいび』があるのでダメージにはならねえがガラガラの骨で攻撃する為の間合いを掴める。

 

「ガラガラ『フレアドライブ』だ!」

 

「ヘルガー、受けとめろ!」

 

「サトシ!」

 

「まだ使える手は残ってる!」

 

「ガラガラ『ボーンラッシュ』だ!」

 

「ヘルガー『ふいうち』だ!」

 

『フレアドライブ』で間合いを詰めてくるガラガラ。

ヘルガーに受け止めるように言えばセレナはさっきと同じ状況の繰り返しだと声を上げるがまだ全てを使っていない。

ガラガラは『フレアドライブ』を終えると同時に『ボーンラッシュ』を叩き込もうとするがその前にヘルガーが『ふいうち』を叩き込みガラガラをぶっ飛ばす。

 

「クククッ……コレで攻略する事が出来たぞ……」

 

相手が攻撃する前に攻撃できる『ふいうち』がまだある。

コレで『フレアドライブ』で間合いを詰めてからの『ボーンラッシュ』の乱打の作戦は潰れた。

ガラガラが間合いを詰めれば『ボーンラッシュ』が襲ってくる……コレでまだ使える手は幾つか増える……が、ヘルガーは危ない状態だ。何度も何度も『ボーンラッシュ』を受けている。物理耐久が低い上での『ボーンラッシュ』を受けているからもう1発大きなのをくらえば戦闘不能になる…………そうなると……やるか。

 

「ヘルガー『あくのはどう』だ!」

 

ヘルガーは『あくのはどう』を放つ。

これに対してどう出てくるのかと一度だけ見に入ればガラガラは骨を回転させる事で『あくのはどう』を分散させる。

 

「ガラガラ『ホネブーメラン』だ!」

 

「来たか、飛べ!ヘルガー」

 

『じしん』や『いわなだれ』なんかを使ってこないならば覚えてねえと考えられる。

『ホネブーメラン』が飛んでくる

 

「サトシ!ブーメランよ!」

 

「問題ねえ!『かえんほうしゃ』で軌道を弄れ!!」

 

「なに!?」

 

「クククッ……今の今まで溜め込んでくれてありがとよ!」

 

ジャンプしてヘルガーは『ホネブーメラン』を回避する。

しかしセレナは『ホネブーメラン』、ブーメランだから攻撃が返ってくる事を言うので問題はないと後ろからやってくる回転する骨に対して『かえんほうしゃ』を浴びせて勢いを落とし軌道をズラしてガラガラに返ってこないようにした。

 

「ヘルガー『あくのはどう』だ!!」

 

『あくのはどう』をぶつけることが出来る状況にまで追い詰めた。

今までの分のお返しだとガラガラに『あくのはどう』をぶつけるとガラガラは吹き飛ばされ……戦闘不能になった。

 

「ガラガラ、戦闘不能!ヘルガーの勝ち!よって勝者、チャレンジャー、マサラタウンのサトシ!」

 

「ふ〜…………………危なかった………………」

 

『もらいび』でヘルガーの『ほのお』タイプの技の威力が高まってたおかげで上手く乗り切れたが一歩間違えれば負けていた。

ガラガラの『フレアドライブ』からの『ボーンラッシュ』は怖ろしいコンボだな。

 

「ふぅ……見事だよ、サトシくん。俺の負けだ」

 

「俺の勝ちだ…………『みちづれ』と『ほろびのうた』があるのがここまで恐ろしいとはな……」

 

何時もは使う側の住人になっているのだが使われる側の住人になればここまでヤバいとは思わなかった。

だがまぁ、なんとか無事に勝つことが出来た……ジョウトで1番苦戦した感じだな。

 

「コレがエンジュジムを制した証、ファントムバッジだ……ところで次のジムは決めているのかい?」

 

「アサギジムに行ってタンバジムに行ってもう1度エンジュシティに立ち寄るが……」

 

「実は俺の友人がスイクンを追いかけているんだ……君がスイクンに出会ってゲットした事を伝えたら是非とも会いたいと……もっとも、アイツが会いたいのは君じゃなくてスイクンなんだろうが……だからもう1度エンジュシティに立ち寄った時にエンジュジムに来てくれないかい?」

 

「クククッ……スイクンを賭けてバトルをしろだなんてふざけたことを抜かしたらキレるからな……」

 

「流石にそこまで無粋な真似はしないよ」

 

ホントだろうな……まぁ、いいか。

無事にファントムバッジをゲットする事が出来たとポケモンセンターに向かいポケモン達の回復をお願いする。

 

「勝った……が、割と危なかった……」

 

スイクンが休んでいる一室に向かった。

エンジュジムを制した証であるファントムバッジを見せて勝利を報告するが割と危なかったと言う。

 

「オーキド博士の研究所にいるポケモン達は充分に強いレベルのポケモンだ……だが、今の手持ちはまだ弱い……底上げするから力を貸してくれ」

 

「クォオオン」

 

分かったとスイクンは頷いてくれた。

手持ちを交換する事が出来ねえジムリーダーでこのレベルだからな……まだまだオレは弱いって証拠か。

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