闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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どすこい!ポケモン相撲!

 

「きゃ!?」

 

「地響き?」

 

アサギジムがあるアサギシティを目指していると地響きが起きる。

突如の地響きの出来事でセレナは声を上げるのだがバランスを崩さないように手を握る。

 

「ポケモンバトルが行われてるのかしら……ヘブ………もぉ〜!なんなの!」

 

「落ち着けよ……………ポケモン相撲大会?」

 

地響きの原因がなんなのか分からないと思っているとセレナの顔に1枚の紙がくっつく。

踏んだり蹴ったりなのは分かるのだが落ち着けよと落ち着かせた後に飛んできた紙を確認すればポケモン相撲の大会が今日開催されると予告されていた。

 

「あ、すいませんッス!チラシが飛んでいって、急な突風が吹いたもんで!」

 

「あんたがか……」

 

「もう、ちゃんとしてくださいよ……それよりもこのポケモン相撲ってなんなんですか?」

 

ポケモン相撲のチラシを配っていた人がすみませんと謝りに来た。

急な突風が吹いたもんでと一応は理由を言って謝罪をしてくれるがポケモン相撲がなんなのかをセレナが気になって聞いた。

それを聞けばチラシを配っていた人がモンスターボールからオーダイルを出したのでポケモン図鑑を取り出して図鑑登録をする。

 

「ポケモン相撲はその名の通りポケモン同士で相撲をするんスよ!ポケモンの技は使用禁止!純粋な力と力のぶつかり合いなんだ!」

 

「へぇ……そいつは面白そうだな……」

 

ポケリンガみたいなのがこの世界にはコロコロとあるのは知っているがポケモン相撲の存在ははじめて知った。

チラシを配っていた人が熱くポケモン相撲について語ってくれるので少しだけ興味を抱く。

 

「ここにおりましたのですか」

 

「あ、ハラさん!」

 

「ほぉ…………………こりゃまたスゲえ大物が出てきたもんだな……」

 

チラシを配っていた人に声をかけたのは……アローラ地方のメレメレ島でしまキングをしているハラだった。

どうしてこんなところに居るのかと思ったがスゲえ大物が出てきたもんだなと思わず口にするがセレナがよくわかっていない。

よくわかっていないならそれでいいんだと思いながらもハラはこちらに向かってきた。

 

「お二方申し訳ない。急な突風が吹いたもので……怪我はありませんでしたか?」

 

「あ、はい……貴方は?」

 

「私はハラと言います……このポケモン相撲の横綱とでも言っておきましょうか」

 

「横綱って事は1番強い人なんですね!」

 

「私ではなくこのハリテヤマがですが」

 

「ハリテ!」

 

ハラはモンスターボールからハリテヤマを出した。

……過去に四天王に出会ったがそれと同格……いや、ちょい下……ジムリーダー以上四天王未満のレベルか。

アローラにはジムがなくポケモンリーグがない……それでこの実力で人格者ならばカプ・コケコも選ぶだろう。

 

「わぁ〜強そう……」

 

「よろしければポケモン相撲の大会を見ていきませんか?」

 

「やだね」

 

「む?」

 

「サトシ?」

 

「こんな面白そうなもの見ているだけで我慢できねえ……自分のポケモンを鍛えるのにも丁度いい大会だ」

 

「ふむ、ルール上ほぼ全てのポケモンの技を使うのは使用禁止ですが……」

 

「最後に物を言う自力、研鑽を重ねる事で得られる力がある……毎日汗を流し飯を食らい大きく重くなる。そして1分にも満たない短い時の為に備える……それが相撲だろう?」

 

「ほほぉ、相撲を理解しているとは……しかし、今回のポケモン相撲は無差別級!格闘技が何故体重別に分けられているか、それをご存知で?」

 

「ああ……シンプルに体重差から発生する色々なものが危ないからだ」

 

格闘技が体重別に分けられている理由は色々とあるが、ザックリと説明をすればシンプルに危ないからだ。

体重差があれば殴り合いで重いほうが勝つ。大きく早く重くが格闘技の基本的な武器だ。

 

「ですので80kg以上のポケモンでなければ参加は出来ませぬ!2足歩行で翼を持たない80kg以上のポケモン……それをお持ちですかね?」

 

「ああ、この手のバトルにうってつけのポケモンがいる……出てこい」

 

「カンビ!」

 

「おぉ!カビゴンですか!そらならば審査に引っかかることは無いですな」

 

最重量級のポケモンであるカビゴンを見てハラは審査に引っかかることは無いと頷く。

カビゴンならばポケモン相撲で無双できる。大きく重くパワー自慢だから……

 

「そちらのお嬢さんはなにをお出しに?」

 

「え、あ……………出ていいんですか?」

 

「ハッハッハ、土俵の上が女人禁制なのは昔の話ですぞ」

 

「私の持ってるポケモンで条件を満たしてるのは…………ウーラオスね」

 

「ウラァ!」

 

男だけの大会というイメージが強いが条件さえ満たせば誰でも出ていいとハラは笑う。

ガチの相撲ならば色々と言われるが一応はポケモン相撲と言う名前でやっている。ポケモン相撲ならばセーフだろう。

面白そうな大会だと早速参加申し込みをし体重計にポケモンを乗せる。ウーラオスは98kg……カビゴンは体重計をぶっ壊した。

 

「さて……こういう大会にはあんま出ねえが今回は敵同士……故にマジでやれよ」

 

「うん!」

 

こういう大会にはあんまり出ねえが今回は出た。

面白そうだからというシンプルな理由だ……セレナに勝ちを譲るだなんだ手を抜いた真似はしねえ。

 

「西ぃ〜ゴローニャ!東ぃ〜ウーラオス」

 

「両者見合って見合って!」

 

トップバッターはセレナからだった。

対戦相手はゴローニャ……ポケモンバトルでならば確実に勝てるだろうが今回はポケモン相撲、攻撃技はほぼ使えない。

見合うゴローニャとウーラオス

 

「はっけよい!のこった!」

 

「ウーラオス、連続ではりてよ!」

 

「ウラウラウラ!」

 

試合開始いや、試合成立のはっけよいの一言で動き出したのはウーラオスだった。

鈍足なゴローニャに対して高速の突き押しをくらわせる……が、ゴローニャはビクともしていない。

その攻め方じゃゴローニャは崩せない。ゴローニャは物理攻撃に対して強いポケモン、技でもなんでもない突き押しでは勝てない。

ウーラオスは連打を叩き込むがゴローニャには大して通じない。ここからが真価を問われるのだとゴローニャは一歩、また一歩と前に出てきてウーラオスを押す。

 

「セレナ、今回はポケモンバトルじゃない!よく考えろ!」

 

「っ……」

 

「ゴローニャ、このまま電車道を作るぞ!」

 

「!……ウーラオス、右腕を掴んで!」

 

セレナにアドバイスを送ればウーラオスに突き押しで挑むのをやめるように言う。

右腕を掴んだウーラオスはスルリとゴローニャの右に回り込んだ。それと同時に右手でゴローニャの背中を押せばゴローニャは倒れた。

 

「ウーラオス!ウーラオス!」

 

「……こういう世界なのね……」

 

「クククッ……コイツは面白えな……」

 

ウーラオスが勝ったのだと行司が軍配を上げる。

決まり手は……分からねえがセレナは純粋な力と体のぶつかり合いだと思っていたが技も必要な世界なんだと気付く。

マジの相撲とは少しだけ異なるが面白い世界だと分かれば笑う……が、セレナはあんまりピンと来ていない。多分だが見学者としては盛り上がるが実際にやってみて盛り上がらないタイプだろ。

 

「にぃ〜しぃ〜カイリキー!東ぃ〜カビゴン」

 

「リッキー!」

 

「カンビ!」

 

「見合って見合って……はっけよい!」

 

試合が成立したとカイリキーが突っ込んでくる。

4本の腕を持っているカイリキーは厄介だなと感じながらもカイリキーはカビゴンと組み合った。

カビゴンの大きさは2m超え、対するカイリキーは……160ぐらい

 

「リキ!リキ!」

 

「カンビ?」

 

「っく、なんて重さだ!!」

 

「カビゴン、腹で吊り上げろ」

 

カイリキーは必死になってカビゴンを押そうとする。だがカビゴンはカイリキーの数倍の重さを持っておりビクともしない。

パワー自慢のカイリキーが動かせない……仮に攻撃技があるのならばどうにかする術はあるが今回はポケモン相撲で出来ることに限界がある。カビゴンに今度はこっちが押すように言うのだがただ押しては意味が無い。カビゴンはガッチリとカイリキーを掴んだと思えばカイリキーをお腹で吊り上げて寄り切った。

 

「カビゴン、カビゴン……決まり手は吊り出し」

 

「ほぉ……見事ですな……カビゴンの性質を充分に理解している」

 

こっちは散々火ノ丸相撲で勉強をしているんだ。

大きく重くパワーがあるカビゴンは強かった。ニドキング、オーダイルが挑んできたのだがどれも危なけなくどころか電車道を作り出して綺麗に寄り切りで勝った。

 

「にぃ〜しぃ〜、ウーラオス。東ぃ〜カビゴン」

 

「決勝戦まで進めれたな……………だがお前もここで終わりだ」

 

「何時もは勝ってるけど今回はポケモン相撲!私にも分があるわ!」

 

そんなこんなで決勝戦を迎える。

決勝戦の相手はセレナだった。ここまで危ないところが多かったが直ぐに解決方法を浮かばせて対応をした。

何度かアドバイスを送ったから勝てたところもあるだろうがそれでもセレナのウーラオスは強い

 

「見合って見合って……はっけよい!」

 

「ウーラオス、突き押しの連打よ!」

 

「ウラウラウラウラァ!!」

 

「カンビ」

 

「ラァウ!?」

 

「…………そのお腹、反則じゃない?」

 

「んな事言われてもカビゴンと言うポケモンはこういうポケモンなんだから仕方がねえだろう」

 

カビゴンに向かって突き押しの連打を叩き込むウーラオス。

お腹に向かって叩き込んだら全てがお腹にポヨンと弾かれるのでセレナは思わず反則級と言うのだが決して反則じゃない。

カビゴンというポケモンのお腹は弾力があるだけでなく筋肉ムキムキの人と同じぐらいに強固なお腹だ……だからカビゴンと戦う時は下手にお腹を狙わないのが鉄則、顔面を殴らなきゃならねえ。

 

「カビゴン、こっちも張り手だ」

 

「ウーラオス、弾き落として」

 

カビゴンに対して無数の突き押しで攻めてくるウーラオスに負けじとこっちも突き押しを使う。

だがウーラオスには読まれており突き押しの手を弾けばカビゴンはバランスを……崩さない。カビゴンは上半身も下半身もしっかりと鍛えている。突き押しが弾かれた程度でバランスを落とすような軟な鍛え方はしていない……が、コレで理解する事が出来た。

ウーラオスの方がカビゴンよりも遥かに素早いことを。当然と言えば当然だがオレのカビゴンは無駄に早く身軽だ。素早さで勝負することが出来るかと期待を抱いたりしていたが直ぐに無理だと悟るが今回はポケモンバトルじゃない、ポケモン相撲だ。

 

「カビゴン、突き押しだ!」

 

「ウーラオス……流れに乗って!」

 

「!」

 

カビゴンは突き押しに出ようと右手を突こうと前に出ればウーラオスは右手でカビゴンの突きをおっつけでいなしすり足で半回転しカビゴンの横に移動する。そこからカビゴンを押してもまだパワーが足りないと思えばカビゴンの足を引っ掛けてカビゴンを転がした。

 

「ウーラオス!ウーラオス!」

 

「ふ〜……………いやはや、やられちまったな」

 

ウーラオスの高速の移動からの手斧掛けにかけられた。

円運動やウーラオスの速度、更にはカビゴンの体重なんかが掛けられたのでコイツは1本取られちまったなと素直に負けを認める。

 

「今回のポケモン相撲の優勝者はウーラオス!……見事でしたぞ……カビゴンを相手に目にも止まらぬポケモン相撲の才能がありますな!」

 

「ありがとうございます」

 

一瞬の勝負が命取りになるのが相撲だ。

カビゴンだから大丈夫だと油断をしていた……今回は負けたのだとセレナに拍手を送る。セレナは優勝したことを喜んだ。優勝賞品のポケモンフーズ1年分はカビゴンが一瞬で食い尽くした。

 

「どうだった?」

 

「う〜ん……楽しいし面白かったわ……けど……なんかピンと来ないわ」

 

ポケモン横綱の称号をウーラオスは手に入れたがセレナは微妙な雰囲気を醸し出す。

ポケモン相撲は楽しかった。面白かった……けど、自分に対してフィットするものかと聞かれれば話は別だった。

セレナに合うであろうアレは……少しすれば出会うことになる。オレの口から勧めるんじゃなくて自分で見てやってみたいと言えばいい。

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