闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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アサギジム 輝きの灯台

 

アサギシティに辿り着いた。

アランが先に厄介事を片付けたとは言っているが一応は気になるのでアサギシティの灯台に向かう。

 

「わ〜素敵ね」

 

「コレ、飛行機で見たらすげえんだったっけ?」

 

アサギシティは現実で言うところの神戸市がある位置だった筈だ。

神戸と言えば夜景がとても綺麗で有名だがそれは飛行機とかじゃないと見れないとか神戸の山側の方じゃないと見れないとかケンミンショーで言っていた。セレナはアサギシティを一望出来る灯台の100円入れれば2分ぐらい望遠鏡が見れるやつで眺めている。

俺は視力は7ぐらいあるからこっからでも色々と見れる。望遠鏡無しでも綺麗な山や海が一望することが出来る。

 

「メェエエ!」

 

「ふふふ、アカリちゃん……元気になってホントによかったね」

 

展望台で色々と眺めているとアサギジムのジムリーダーのミカンがデンリュウを連れてやって来た。

元気なデンリュウ……アランはちゃんと厄介な事を解決してくれたのだとホッとしながらもミカンの前に立った。

 

「あんたがアサギジムのジムリーダーだな……ジム戦を申し込みに来た」

 

「ジム戦ですか。分かりました」

 

「…………アランっていう男が此処に来なかったか?」

 

「アランさんを知ってるんですか!?」

 

「奇妙な縁があるとだけ……なんかあったのか?」

 

「アランさんは命の恩人なんです。アカリちゃんが病気になってる事を聞き付けてひでんのくすりを買ってきてくれて……コレで問題無いって、お礼にアサギシティ名物のサイコソーダとアサギプリンをと思ってたんですけど気にするなって…………素敵な方でした」

 

アランが事を解決したと聞いているので大丈夫なのかと探りを入れる。するとミカンはアランは素敵な人だったと嬉しそうに語る。

アランの腹の中を知っている立場からしてアイツが素敵な人だったと言われてもピンと来ないどころか疑っちまう……まぁ、奴が着実に死亡フラグを建築していようが構わねえ。アイツの事だから死んだら死んだで心の傷になれて笑顔を曇らせることが出来るのだと喜ぶ。アイツ、真面目に見えて中身が結構な屑だからな。仕事とか真面目にこなしてるけども。

 

「アランが素敵な方…………素敵な方…………」

 

「まぁ、外面は良い方だ」

 

アランの残念な一部を知っているセレナはなんとも言えない。

外面は良い方だからとフォローになってないフォローを入れておき灯台を後にしてアサギジム、ジム戦を行う。

 

「これよりアサギジム、ジム戦を行います!使用ポケモンは2体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能です!」

 

「いけ、レアコイル!」

 

「リリリ!」

 

「頼んだぞ、サンドパン!」

 

「サァン!」

 

今回のジムのエキスパートは『はがね』タイプ……だがレアコイルが出てくると事前の情報収集で判明している。

『でんき』『はがね』となにかと耐性が優秀で弱点は『じめん』タイプ……『でんき』タイプを『じめん』タイプで封殺する事が出来る。それが出来るのはサンドパンだけだとオーキド博士に連絡をして送ってもらった。

 

「サンドパンですか…………レアコイル、右に寄って!」

 

「ん?」

 

「『トライアタック』」

 

サンドパンを見たがミカンは表情を変えない。

レアコイルがサンドパンに対して持っている有効打と言えば『めざめるパワー(氷)』ぐらいなイメージだがミカンは動じない。

なにをしてくるのかと思えばサンドパンと真正面から向き合わずに『トライアタック』を使う。レアコイルの3つの頭部、右が炎、上が電気、左が氷を放つのだが右に寄ってるせいか『トライアタック』が綺麗に命中せず……冷たいビームだけが命中した。

 

「サァン……」

 

「サンドパン、ダメージになってるのか?」

 

「ふふふ、驚きましたか?『トライアタック』は『ほのお』『こおり』『でんき』の技を3つ同時に放つ技です。ですが『トライアタック』は『ノーマル』タイプの技、何故そうなっているのか考えたことはありませんか?」

 

特殊耐久が低いとはいえサンドパンは苦しそうな顔になっている。

オレのサンドパンはレベルはかなり高いはずで『トライアタック』程度ならば特殊耐久が低くても受け切る事が出来る。

まるで弱点のタイプの技をくらったかのようにサンドパンは苦しそうにしている。どういうことかと考えていればミカンは笑みを浮かべる。

 

「…………3つの技が混ざり合うから?」

 

『ほのお』攻撃『でんき』攻撃『こおり』攻撃の3つを同時に放つ『トライアタック』

どうしてこの技が3つのうちのどのタイプにも判定されないのかと言う問い掛けに関して出した答えは3つの技が混ざり合うから。

『トライアタック』の名の通り『ほのお』『でんき』『こおり』の技が混ざり合うことで『ノーマル』タイプになる……そういうことか。

 

「はい……『トライアタック』は3つのタイプが混ざり合うから『トライアタック』……ですが、3つの技が混ざり合わずにバラバラにぶつかればそれぞれのタイプの技に成り変わるんです」

 

「つーことは……実質『ほのお』タイプと『こおり』タイプの技を覚えてるって事か……」

 

「じゃあ、レアコイルを右に寄せたのは『トライアタック』の『こおり』タイプの冷気のビームだけを当てるため?」

 

「はい」

 

「クククッ……コイツは厄介だな……」

 

『トライアタック』は本来は『ノーマル』タイプの技だが使い方を少しだけ変えることで1粒で4度美味しい技になっている。

『ほのお』タイプにも『でんき』タイプにも『こおり』タイプにも『ノーマル』タイプにも成り変わる技……だが、弱点はある。

 

「レアコイル『トライアタック』」

 

「『でんき』の方に動け!」

 

3つの攻撃を混じり合わせない絶妙な位置取りや撃ち方をしている。

それはこっちが大きく動かない前提であり、こっち側が動くことにより『トライアタック』は破れる。

勿論向こうもその弱点を理解している……が、今回はこっち側に有利な点が1個ある。それは『トライアタック』の電撃の部分を受けてもサンドパンには一切のダメージにはならない。

 

「『10まんばりき』だ!」

 

『じしん』を使っても浮いてるだなんだ謎の理論でダメージを与えることが出来ねえ可能性がある。

『トライアタック』の『でんき』の役割を担う電撃を受けながら接触激突技である『10まんばりき』で突き飛ばした。

確かな手応えを感じる……サンドパンにはまだまだ余力はある……こりゃ楽だと思っているとレアコイルは起き上がった。

 

「リリリ」

 

「『がんじょう』個体か」

 

4倍ダメージの『10まんばりき』を真正面から受けてもレアコイルは起き上がった。

大ダメージを受けていて倒すことが出来る筈なのに倒すことが出来なかったとなれば『がんじょう』個体としか言えない。

『はがね』タイプさえ無ければ『すなあらし』とかで『がんじょう』を破ることが出来たんだが中々に手厳しい……が、虫の息なのは確かだ。

 

「レアコイル、右に寄って!」

 

「…………」

 

「『トライアタック』」

 

「『どろかけ』だ!」

 

「え!?」

 

「クククッ……………そういうの見えてるんだ……」

 

「あ、出てる頭が違うわ!」

 

右に寄って『トライアタック』を撃つ。

そうすることで『トライアタック』の比率当たるタイミングが代わり『ほのお』タイプ『こおり』タイプ『でんき』タイプの攻撃を当てれる。だが、そいつは2度目は通じない……タネさえ分かれば『でんき』タイプの電撃に突っ込んでいって『10まんばりき』を叩き込める。勿論ジムリーダーも馬鹿じゃない……『トライアタック』で撃つ『ほのお』『でんき』『こおり』の3つのタイプの攻撃をどの頭からでも出せるようにしている。上の部分が『こおり』のビームを放ち右が『でんき』の電撃で左が『ほのお』の炎を撃った。

なんの考えもなしに『10まんばりき』で突っ込んでいけば自分から『こおり』のビームに当たってしまい戦闘不能になるところだったので『どろかけ』で泥を巻き上げる。

『でんき』の電撃は泥に電気を通さなかった。『ほのお』の炎は泥に含まれてる水分を蒸発させようとする。『こおり』のビームは泥に含まれてる水を凍らせようとする。

 

「当たり前に見抜くだなんて……」

 

「オレのコノヨザルは両腕で『ほのおのパンチ』『かみなりパンチ』『れいとうパンチ』を使える。右手を『れいとうパンチ』左手を『かみなりパンチ』で攻めることが出来るんだ。だったら『トライアタック』も何処から撃つのかを分けるぐらいは出来る筈だ……それが出来なきゃこの技は生きねえ……ここから無限の揺さぶりを掛ける……あんたは『こおり』のビームを『ほのお』と『でんき』に混ざらずに当てないといけねえ。その為には高速で移動する」

 

「っ!」

 

「手の内が見抜かれてるわね……『トライアタック』の当てるタイミングをズラす技術を知ったのはさっきなのに……流石サトシね」

 

「レアコイル……『ひかりのかべ』」

 

「ヤバッ『あなをほる』だ!」

 

「え?後一撃で倒せるのに」

 

「レアコイル、サンドパンを追いかけて!」

 

ミカンが出した策は『トライアタック』でなく『ひかりのかべ』だった。

サンドパンは物理技を使っているのに『ひかりのかべ』を使ってきたという事は狙いが分かったと『あなをほる』で地面に穴を掘って逃げようとするのだがレアコイルはサンドパンを追いかけて穴の中に入った。これじゃあ姿は見えない…………

 

「サンドパン、穴から出ろ!」

 

「それを待ってました!」

 

「!」

 

「『だいばくはつ』です!」

 

サンドパンが何処に居るのかが分からないので地中から出てもらう。

ミカンはこの展開を読んでいたのだとサンドパンが最初に掘った穴の中に少しだけ入って目で見えないところに潜んでおりサンドパンが飛び出すと姿を現してサンドパンに近付いて『だいばくはつ』を巻き起こした。

 

「サァン……」

 

「リリリ……」

 

「サンドパン、レアコイル、両者共に戦闘不能!」

 

「戻れ……………エグい手…………いや、オレも使うか」

 

無理矢理1:1に持ってかれた。

あの状況で『トライアタック』を如何にしてぶつけるのかと言う作戦に出ずに『だいばくはつ』に出た。

エグい手と言うが同じ状況下ならばオレも使うかと受け入れてサンドパンをボールに戻す。結果的には引き分けたがレアコイルを倒すことが出来たのは大きい。

 

「いけ、ハガネール!」

 

「ネール!」

 

「クククッ…………頼んだぞ、ヘルガー」

 

「ルガァ!」

 

ミカンの2番手はハガネールだった……ハガネールは圧倒的なまでの防御力が売りだ。

物理攻撃で挑んで倒そうってのは馬鹿な考えであり特殊攻撃で戦う……だが、それは読まれているのだと『ひかりのかべ』を事前に張った。

 

「ヘルガー『かえんほうしゃ』だ!」

 

「ハガネール『アクアテール』よ!」

 

「クククッ……馴れねえ事はするもんじゃねえぜ?」

 

「ネェ……」

 

水を纏わせた尻尾で叩きつけようとしてくるハガネール。ヘルガーは『かえんほうしゃ』を尻尾に浴びせると纏っていた水が蒸発した。

タイプ不一致の物理攻撃に対してタイプ一致の特殊攻撃のぶつかり合いはヘルガーが制した。特殊攻撃の点ではヘルガーが上だと証明された……が、向こうは慌てない。『アクアテール』で倒せないのは手厳しいかもしれねえがまだまだ使える手は残っている。

 

「ヘルガー『かえんほうしゃ』だ」

 

こっちが使うのは『かえんほうしゃ』一択だ。

ヘルガーはハガネールに向かって強烈な『かえんほうしゃ』撃つのだが……コレは読まれているだろう。

 

「ハガネール、自分に『すなじごく』」

 

「え?」

 

「そう来るか」

 

飛んでくる『かえんほうしゃ』を耐えきるのかと思えば『すなじごく』を自分に纏わせる。

『すなじごく』なのに『すなあらし』を纏っている状態になっておりハガネールはヘルガーの『かえんほうしゃ』を拡散させる。

この回転は実に厄介だなと『すなじごく』を纏うハガネール。リザードンならば空を飛んで纏っている『すなじごく』を突破して上から『かえんほうしゃ』を浴びせることが出来るがヘルガーには出来ない芸当だ。

 

「『アイアンテール』」

 

「避けろ……その状態じゃ『アクアテール』は使えねえな」

 

吹き荒れる砂のカーテンで『かえんほうしゃ』を防ぐことが出来ているハガネール。

その状態では『アクアテール』は使えない。仮に『アクアテール』を使えば纏っている砂に水が付着し砂嵐に必要なサラサラな砂を纏う事が出来ねえ。『アイアンテール』で攻めてくるがヘルガーは楽々と回避する。

『ひかりのかべ』はもうすぐ切れる。物理攻撃で攻めればいいんじゃねえのかと思わせる展開が何度か見えたが物理攻撃で攻めてハガネールを落とすのは難しい。ハガネールを落とすのならば特殊攻撃、それを知っていてレアコイルに『ひかりのかべ』を張らせてから『だいばくはつ』で特殊攻撃に対して強くした……勝負の決まる瞬間は……『ひかりのかべ』が消えて直ぐだ。

ヘルガーの『かえんほうしゃ』は充分な武器だと見せつけることが出来た。『すなじごく』で砂を身に纏わせて『かえんほうしゃ』を拡散させる技を使ったがその技を使っていると『アクアテール』を使えない。仮に使ったとしても『すなじごく』の砂が固まっちまって『かえんほうしゃ』が通るようになる……ヘルガーはノーダメージ、『アクアテール』を一発当てて倒すことが出来ねえ。ヘルガーを一撃で沈めるつもりだ。

 

「ハガネール『ボディプレス』」

 

「ヘルガー『カウンター』だ!」

 

「っ!!」

 

「クククッ……『ストーンエッジ』なんかもある中で『ボディプレス』……決着を早めにつけようってのが丸見えだ……」

 

ハガネールは『ボディプレス』で攻撃してきた。予想通り確実にヘルガーを仕留める事が出来る技を使ってきた。

中距離以上の戦闘を想定しての育成をしている。一応は『かみなりのキバ』と『かみくだく』を覚えさせているが相手が相手だけに使える手じゃねえ……体重に身を任せて『ボディプレス』を叩き込もうとする。ヘルガーは茶色のオーラを纏うと『ボディプレス』で倒れてくるハガネールが触れるとハガネールは弾かれる……この世界の『カウンター』と『ミラーコート』はダメージを受けなくても使える……代わりに攻撃を返すタイミングをミスれば攻撃を受けたとしても『カウンター』も『ミラーコート』も使うことが出来ねえが。

 

「ネール…………」

 

「ハガネール、戦闘不能!ヘルガーの勝ち!」

 

勝負を決めに来た一撃をお見舞いしようとしたのでそれに対して『カウンター』を叩き込んだ。

ハガネールの『ボディプレス』となれば威力は相当なものだろうと『カウンター』で弾かれたハガネールは一撃で戦闘不能になった。

 

「よくやった…………危なかったな……」

 

向こうが勝負を決めに来て『ボディプレス』で攻めてきたから『カウンター』を決めれた。

『すなじごく』の鎧を失う代わりに『アクアテール』で攻める戦法を取られていたら色々と怪しかった。

『ひかりのかべ』を張っている間に倒す、それが切れたのならばヤバいのだと『ボディプレス』で一気に倒しに行く……理に適っているが言い方を変えれば読みやすい。

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