闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜   作:アルピ交通事務局

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見物 ポケモンコンテストグランドフェスティバル

ポケモンコンテストグランドフェスティバルが開幕した。

セレナがポケモンコンテストに興味を抱いているので見に行く……多分ここを逃せばホウエンに行くまでポケモンコンテストの存在に気付かなかっただろう。

 

『さぁ、トップバッターはフブキ選手!女性を魅了する甘いマスク、その本領は如何に!』

 

「いけ、クリムガン!」

 

「ガァ!!」

 

昨日、ポケモンコンテストについて教えてくれたフブキがトップバッターだった。

2番手や最後よりはマシだろうがトップバッターは精神的にキツいだろう。フブキのコーディネーターとしてのレベルが高かろうが低かろうが最初はこんなもんだのハードルが出てくる。

 

「クリムガン『つめとぎ』だ!」

 

フブキが出したのはクリムガンだった。

どういう風に出てくるのかと思えば『つめとぎ』を使う…………………

 

「クククッ…………初手にそれをぶちかますとはエグい事をしてくれるな」

 

『つめとぎ』を使った後にクリムガンに『りゅうせいぐん』を使わせる。

『りゅうせいぐん』で落ちてくるエネルギー弾をクリムガンは『ドラゴンクロー』で破壊していき『こわいかお』を使う。

 

「クリムガン『りんしょう』だ」

 

「ガァアアアア!!」

 

「コレがポケモンコンテスト…………」

 

「セレナ、次からが重要だ。あの野郎、初手にぶっ込んできやがった」

 

「どういうこと?」

 

「次を見ればわかる事だ……ん?」

 

ポケモンコンテストに気分が高揚しているセレナ。

未知の世界を知ってワクワクしているところ悪いんだがフブキは軽くエグい手を使ってきた。コイツはコーディネーターとしての実力の高さが分かるがセレナにはまだ実感が湧いていねえ。どういう仕掛けをしているのか次からが分かると言うのだがなんかフブキが腕を上げていた。

 

「「「「「テン〜………」」」」」

 

「ジョウイン!!」

 

ノリの良い客達とともにフブキは決め台詞を言う。

コレは言わなくちゃいけねえ事なのかと白けた目で見つめていると呆れた声が聞こえる。

 

「まったく……アレさえ無ければ一流だって言うのに」

 

「貴女は昨日の……フブキさんの知り合い?」

 

「知り合いもなにも妹よ……トップバッターで出てきたと思えば相変わらず……私の人生の汚点じゃないかしら……そういえば自己紹介がまだだったわね。私はアスカ、テンジョウイン・アスカ」

 

「セレナです」

 

「オレは自己紹介不要だろ……にしても開幕からエグい手を……」

 

「エグい手?……………どういうこと?」

 

「兄さんはアピールしただけよ……最後のはホントに余計なことだけど」

 

「クククッ……まぁ、見てたら分かるさ」

 

フブキのパフォーマンスは高評価を得た。原作だと審査員達が何点なのかを発表するがここではしないようなので見守っておく。

次に出てきたのはバタフリー使いの青年『ねむりごな』『どくのこな』『しびれごな』『いかりのこな』の4色の粉を使い分けるパフォーマンスをした。コレこそがポケモンコンテストだと盛り上がる中でオレはやっぱりなと納得をした。

 

「なんか……なんか違和感を感じる……なんなの、この違和感」

 

「……兄さんが……兄さんが頭から離れないぐらいにインパクトが強いのよ!」

 

綺羅びやかなポケモンコンテスト、グランドフェスティバルと言えばホントに強い奴のみ集う。

そんな連中のパフォーマンスは勿論高度なものだ……だが……初手にフブキが掻っ攫っていった。

アスカとセレナは妙な違和感、と言うかフブキがどうしても頭に残ってしまう。頭から離れないぐらいにインパクトが強いと言い切る。

 

「ポケモンコンテストのパフォーマンスと言えば綺羅びやかなものだ。人の心を動かす煌く動きなんかを魅せる……そんな中でフブキは煌めいた輝きじゃないクリムガンの野生的な姿を見せつけた。審査員達はこれからパフォーマンスが始まる、どんな煌めいたパフォーマンスなのかと期待しワクワクしているところ野生的なワイルドさを売りにした。魅了する事はただ煌くだけじゃねえ……なにが起こるのか分からないトップバッターか皆が見せている綺羅びやかなパフォーマンスをやっている真ん中ぐらいの順番じゃねえと点を稼ぐことができねえ芸当だ……リスクは高いがその分観客や審査員の心に残るインパクトがある」

 

「……そんな芸当を……」

 

「技を使ってキラキラと輝かせるのがポケモンのパフォーマンスじゃねえ。カッコよく美しく可愛く逞しく賢く……キラキラと輝かせない相手の煌めきを奪う……実に厄介だが強いぞ」

 

ポケモンコンテストで綺麗な技ばかり魅せるなんかがある

ゲームならばそれでいいかもしれねえがそればかりが芸じゃない。時には逞しさやワイルドな部分を魅せつけるのがいい。

特にグランドフェスティバルとなると審査員や一般人の目は厳しく肥えている。だから開幕でワイルドを武器にした……印象付けに失敗する可能性もある中でのワイルドを武器にするのは中々のチャレンジャーだ。

 

「やぁ、アスリン!見ていてくれたかい!ボクのパフォーマンスを!」

 

「だから誰がアスリンよ……兄さん……クリムガンで印象付けを狙ったの?」

 

「おっと、流石に気付いたみたいだね…………いや、気付いたと言うよりは頭から離れられないが正しいかな?」

 

一次審査を終えたのでアスカがフブキのもとに向かう。

クリムガンで開幕印象付けを狙っていたのかを聞けばその通りだと頷いた。だが自力で気付いたのでなく頭から離れられないと冷静に分析をする……………さっきのアレが無ければ一流という妹からの意見が凄く理解出来る。狙ってアレをやっていたのならばマジで一流だろう。

 

「私じゃなくてサトシが気付いたのよ……それもパフォーマンス中に」

 

「おぉ、それはスゴい……君、ポケモンコーディネーターの才能があるんじゃないかな?」

 

「オレはポケモントレーナー派だよ……………ただ、セレナはポケモンコンテストに魅了されてる」

 

「彼女がかい……だったら思う存分に見ていって……と言いたいところだけども今日はもうパフォーマンスが終わりで明日はポケモンを2体使ったパフォーマンスの2次予選だから……」

 

セレナがポケモンコンテストに魅了されていると言えばフブキは嬉しそうにする。

だが……今日の演目は終わりだ。ついさっきパフォーマンスを終えたばかりで明日には2次予選がある。

これが何時も通りの大会ならばこの後にコンテストバトルだがグランドフェスティバルは日を跨ぐ。コンテストバトルに至るまでに大きなふるい落としがかかるといったところ。

 

「ここに出ているコーディネーター達のパフォーマンスだけで充分だ……今がグランドフェスティバルって事は今シーズンはもうジョウト地方じゃ公式大会は開催されねえんだろ?色々と聞きたいことはあるだろうが大会に集中しねえと」

 

「う〜ん、君の意見はもっともだ。だがこうしてポケモンコンテストに魅了されてコーディネーターの道を歩もうとしてくれる子をはいそうですかで見捨てることだなんてボクには出来ない!既に出すポケモンは決めている……ポケモン達の調整を乱したくないからコーディネーターとして大事なこと、ポケモンコンテストの必需品について教えようじゃないか!!」

 

「ポケモンコンテストの必需品?」

 

「先ずはポロックかポフィン、この2つはポケモンの毛並みや艶を上げる為の必需品さ……最近だと簡単にポロックが出来て持ち運びが出来るポロックメーカーがある。グランドフェスティバルに乗じて販売しているところがあるから立ち寄ってみればいい」

 

「なるほど……ポロックってポケモンの味付けの道具じゃないのね……」

 

そういや、カビゴンの腹を満たす用に作ってるだけでそれぞれ好みな味のポロックは作ってねえな。

市販のポケモンフーズに好みの味のきのみを粉末にした物をかけているだけでそこまで考えてねえし。

 

「そしてコーディネーターは魅せる側の住人にならなければならない!普段の格好でポケモンコンテストに挑むのは厳禁だ!」

 

ナオシと言う二刀流をこなしているトレーナーは私服で参加しているぞ。

まぁ、アレは普通に参加していい感じの格好をしている……アレを私服として使いこなしているナオシは色々とヤバい。

フブキはポケモンコンテストにはそれに相応しい衣装が必要だとフブキは教えてくれる。

 

「ポケモンコンテスト用の服は何着か持っていた方がいいよ……幸いにもここはエンジュシティ、その手の店は探せば沢山見つかる。さぁ、サトシくん、セレナちゃんと一緒に服を買いに行くんだ!胸キュンポイントを高めるんだ!!」

 

「……………こういうタイプの人間か…………」

 

「ごめんなさい、こんな馬鹿兄で……セレナ、一応は言っていることは間違いではないわ。ポケモンコンテスト用の衣装を買いに行きましょう」

 

「待ってアスリン!ここでボク達が出ていくのは野暮ってものだよ!」

 

この馬鹿なところが無ければ一流なんだがコレがこの男をバカに変える。

アスカが申し訳無さそうな顔をしながらもセレナと一緒にポケモンコンテスト用の服を買いに行くことを言うのだがフブキは止める。

 

「いや、オレはそういうの向いてねえし女性の意見が……」

 

「違う!違うんだよ!君は服を選ぶんじゃない!服を選んだ彼女を褒めてあげる、それだげぶごぉ!?」

 

「ホントにいい加減にしなさい!この馬鹿兄!!そういうのを余計なお世話って言うのよ!」

 

フブキの暴走をアスカが殴って無理矢理黙らせた。

流石は男前ヒロインに似ているだけあるなと納得しながらもコーディネーターが着てそうな衣装が売ってある店を探す。

エンジュシティなのでそういう感じの服屋はあっさりと見つかる……思ってたよりも客が多いが。やっぱりアレか、ポケモンコンテストを見て自分もコーディネーターを目指す的な感じの奴が出てくるんだろうな。

 

「悩むよりも着る!とにかくこういうのは先ずは試着するのが前提だ!あ、アスカもついでに」

 

「なんで私も」

 

「決まってるじゃないか。アスカにはアイドルトレーナーの素質がある!目指せアイドルトレーナー!!」

 

「…………大変だな…………縁を切れねえのか?」

 

「こんな感じだけど立派なところは立派だしポケモンを使う人としては超一流なのよ……これさえ無ければ……これさえ無ければ……」

 

なんか…DVを受けているけども実はあの人にもいいところがあるのよとか言って縁を切る事が出来ない嫁みたいな理論出してきたな。

実際問題フブキが一流かと聞かれればその通りだろう。コーディネーターとしてでなくトレーナーとしても一流、シンプルに二刀流が時間の都合上で出来ないだけであってポケモンリーグ出場者レベルの実力は持っている。

アスカはこれさえ無ければ立派な兄だと……コレを汚点と冷静に捉えながらも一緒に旅をしているって事は立派にやっているぞアスカは。

 

「サトシくんもコスチュームはどうだい?」

 

「ん、ああ……オレは一応はあるし旅をしているって証だから基本的にはこの服だ」

 

フブキがコスチュームを勧めてくるが何時ぞやのクチバのサントアンヌ号の一件で手に入れた服がある。

雀天の赤木しげるの厳ついスーツ姿だが悪くはねえ。それどころかむしろしっくりと来ている自分がいるぐらいだ。

 

「この馬鹿兄が!!」

 

「……………なにしたんだよ」

 

「フッ……サトシくん、ボクはねアスカを、いや、アスリンをアイドルトレーナー化を狙っているんだ……アスリンにはアイドルトレーナーの素質がある!メロメロな人達は結構多いんだ」

 

フブキが折角だからとアスカにも服を着るように言うのだがアスカは叫んだ。

なんかロクでもねえ事をしてるんだなと呆れながら聞いてみればアスリンアイドル化計画が着実に進行していっている。

まぁ、容姿端麗で出ているところは出ていて引き締まっているところは引き締まっているからアイドル向きだとは思う……だが、向こうはアイドルは嫌だって言う……本人が嫌なのにアイドル事務所に勝手に履歴書が送られたというフィクションが実話になるときが来たんだろうか。

 

「ちょっと兄さん!!なんなのコレは!」

 

「オーッ!イエス!ナイス!流石はアスリンだ!」

 

「アスリンだじゃないわよ!!なんで水着があるのよ!」

 

「……………なんで着るんだよ…………」

 

キレながらも白色のビキニという中々にハードルが高い水着を着ているアスリン。

自分の見立ては間違っていなかったとフブキは喜びながら写真を撮るのだがなんで水着に着替える必要があるのかとキレる。

オレはそもそもでなんでしっかりと着ているのかを疑問に思う。いや、水着は似合ってるのは分かるんだ。だが、着る意味が理解出来ねえ。

 

「口ではなんだかんだ言いながらもアリって思ってるんじゃ……」

 

「サ、サトシ……」

 

「セレナ……………あのバカが余計なのを入れてなかったか?」

 

「えっと…………黒色のビキニが……なんでかピッタリ合うの」

 

なんでピッタリ合うんだよ。

だがまぁ、ピッタリ合うのならセレナは水着に着替えているということ……過去に何度かセレナの水着姿を見ている、セレナも見せようとしているから恥じらう事は無いと思うがセレナは試着室の向こう側でなんか恥ずかしそうにしている。

今更黒色のビキニで恥じらうのか?いや、最近は出るところが出て来て女の子らしい体型になっていってるけども……思春期とかそういうのを迎えているから恥じらう乙女心でも生まれたのかと思っていると試着室のカーテンが開いた。

 

「……………」

 

「……………」

 

「………………」

 

「…………うっ…………た、タイム!!」

 

試着室のカーテンを開けばバニーガール姿のセレナが立っていた。

最近は出るところが一気に出だして女の子らしくなっているからたわわに実っているとか一瞬だけ思考が停止して頭の中に宇宙ねこが浮かんだがジッと見つめていた為にセレナは恥ずかしがってカーテンを閉めた。

 

「コレはしっくりと来るわね」

 

「アスリン、そんな青ジャージだなんて!女を捨てているよ!」

 

青一色のジャージに着替えたアスカ

下手に着飾るよりこういう感じの方がしっくりと来ると言うのだがフブキから見れば女を捨てたも同然だった。

実の兄がそんな事を言っていいのかと思っているとセレナの試着室のカーテンが開いた。今度はバニーガールのジャケットを羽織っている。

 

「もとが美人でスタイルいいからなに着ても似合うな」

 

「サ、サトシ…………」

 

「この色ボケがぁ!!レントラー『かみなりのキバ』よ!!」

 

「ギャアアアアアア!!」

 

とりあえずは褒めておく。それを聞くだけでセレナは救われて恥じらいを失う。

しかしコレを引き起こした原因であるフブキはアスカのレントラーに『かみなりのキバ』で制裁をくらう。

自業自得だなと呆れながらも『かみなりのキバ』を受けて黒焦げになるフブキだが何事も無かったかの様に立ち上がる。熟練のギャグ補正を持ち合わせているなと思いながらも起き上がった。

 

「ホントにごめんなさい。このバカが……ホントにごめんなさい……」

 

「いやまぁ……………まぁ………バカだからな」

 

アスカが申し訳ないと謝ってくる。

初心者向けのポケモンコーディネーターの衣装とかあるからそっちをとアスカが真面目に勧めてくるが主にセレナの胸が大きかった事でサイズが合わなかった。フブキはめげずにアスカにアイドルの衣装を着させようとするが2度目は無いのだとアスカは着なかった。

そんなこんなで二次審査が入りフブキは見事に突破し…………グランドフェスティバルを制覇した。頭が幾つか抜けているなという感じはあったが他を寄せ付けない圧倒的な実力でフブキはグランドフェスティバルを優勝した。

 

「ポケモンコンテスト……よし」

 

セレナはポケモンコンテストに興味を抱いた。そしてちゃっかりバニーガールの衣装も購入していた

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