闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜 作:アルピ交通事務局
「
遂に始まったサトシvsシゲルの決勝戦1番手のカビゴンは第2世代の悪夢を彷彿とさせる恐ろしい動きを見せた。
そう、それは耐久力……カビゴンを用いてとことん耐久戦を挑んでいる。
「う〜む、今までのサトシのイメージとは逆転じゃのう」
「サトシは一度流れに乗ったらとことん行くタイプですからね」
一緒に試合を見ているオーキド博士とママさんはイメージが違うと言う。
「こんな事をするだなんて聞いてないわ……アラン、どう見えるの?」
「まぁ、アレこそがカビゴンの正しい運用方法としか言えないな」
カビゴンの高い体力と防御力を活かす、一言で言えば耐久ゲーだ。
素早い動きや強い攻撃なんかがある中でのカビゴンの耐久力を活かしつつも徹底的に守り切る。
口で言うのは簡単だが『かくとう』タイプの技を受けていたら即死している場面もある。特にバンギラス戦で『ばくれつパンチ』を受け切ると考えずに『れいとうパンチ』で相殺したのは悪くない事だ。
現代のポケモンバトルは高速アタッカーが如何にして最速で強力な技を使って殴るかだが、サトシのそれは真逆、徹底的に耐えて耐えて相手の体力を減らしてダメージを与える。
「いけ、ウィンディ!」
「ワォン!」
『シゲル選手の3体目はウィンディ!さぁどう動く!』
「ウィンディ『かえんほうしゃ』だ!」
「ディン!!」
「カンビ」
「っく……」
「シゲルの奴、完全にペースを乱されてるな」
とにかく耐えて戦っているカビゴン。
『ねむる』があるおかげでダメージが蓄積されることもなく常にベストコンディションで戦えている。
今までに会ったことが無い耐える戦いをするサトシに大きく苦戦を強いられている。シゲルの奴はカビゴンがヤバいと認識しているが……どう出る?潔く後半戦に出す予定のカメックスやサンダーを出すか?
「ウィンディ『にほんばれ』だ!」
「カビゴン『れいとうパンチ』だ!」
「避けろ!」
「速いと言ってもカビゴンと言うポケモンの中で速いのであって他と比較すると遅いか」
なにを狙っているのかは分からないが『にほんばれ』を使う。
カビゴンはすかさず『れいとうパンチ』を叩き込もうとするがウィンディは軽々と避ける。
サトシのカビゴンは素早いがあくまでもカビゴンの中でとても素早いだけで他に素早さを売りにしているポケモンには敵わない。
「ウィンディ『かえんほうしゃ』だ!」
「カビゴン『れいとうパンチ』だ!」
ウィンディが『かえんほうしゃ』を放つが……カビゴンには大したダメージになってない。
『やけど』狙うならば無意味だ。カビゴンには『ねむる』があるから状態異常を回復することが出来る。
『かえんほうしゃ』を浴びているカビゴンだがそんなのは効果は無いのだとウィンディに『れいとうパンチ』を叩き込む……ウィンディは耐えた。『こおり』タイプの『れいとうパンチ』だから耐えれた、そんなところだろう。
「ウィンディ『あさのひざし』だ!」
「カビゴン『あくび』だ!」
「避けろ!」
「……っち……」
「サトシ……ポケモンは交代しないのね……」
「しないじゃなくて出来ないんだ。『はらだいこ』でカビゴンのパワーは最大限にまで上がっている。交代すればそれをリセットする……そうならない様にカビゴンで挑んでいる」
ウィンディは『あさのひざし』で回復した。
向こうも似たような事をしてきている……カビゴンの耐久力とウィンディの回避力のどっちかが物を言う。
とにかくウィンディの方が素早いので攻擊を受けると同時に殴りにいかないと攻擊を当てることが出来ない。
「ウィンディ『かえんほうしゃ』だ!」
「ウィン!」
「カビゴン『れいとうパンチ』だ!」
「…………………シゲルは待っているのか?」
『にほんばれ』+『かえんほうしゃ』のコンボでダメージを与え続けるシゲル。
カビゴンには少ししかダメージにならないが徐々に徐々にダメージが蓄積されていっている。
徐々に徐々にダメージが蓄積されていっている……それならば『ねむる』を使うがサトシも馬鹿ではない。『ねむる』を使う前に『あくび』を仕込んでいる。
「カビカビ……」
ウィンディは『あさのひざし』でなんとか耐え抜きカビゴンにダメージを与えた。
そろそろ危ないんじゃないかの範囲にまでカビゴンは追い詰められるがサトシはまだ余裕を残している。
「カビゴン『あくび』だ!」
『あくび』の泡をカビゴンは吐こうとする。
コレを確実に当てることさえ出来ればカビゴンは回復に専念する事が出来るのだと思っていればシゲルは笑みを浮かべた。
「この瞬間を待っていたんだ!ウィンディ『しんそく』だ!」
「ディン!!
「カンビ!?……カンビィ……」
「カビゴン、戦闘不能!ウィンディの勝ち!」
『決まった!圧倒的なまでの耐久力を見せつけるカビゴンに対しシゲル選手も耐久力で勝負をしかけた!サトシ選手が仕込みの『あくび』を使う前に『しんそく』で目にも止まらない一撃を叩き込む!見事なまでの戦術です!』
「ありゃカビゴンじゃ無理か」
耐久ゲーを仕掛けてきたカビゴンに対して生まれるほんの僅かな隙、『あくび』からの『ねむる』のコンボの際に生まれる本当に僅かな隙をシゲルは見抜いた。カビゴンが『あくび』を撃つ前にウィンディは『しんそく』で叩きのめす……やられる前にやれを実行した。
カビゴンじゃ回避するのは不可能なところに持っていかれた……即興でこの戦術を思い浮かべるのは流石としか言えないな。
「いけ、ゲンガー!」
「ゲンゲロ!!」
サトシの3体目はゲンガー……どういう風に動くのか?
「ゲンガー『くろいまなざし』だ!」
「ゲン!」
いきなりの『くろいまなざし』でウィンディをボールに戻せないようにした。
だが……シゲルは動じていない。シゲルは最初からウィンディでゲンガーを倒すつもりだろう。
「ウィンディ『にほんばれ』だ」
フィールドを『にほんばれ』で『はれ』状態に切り替える。
さっきはカビゴンの『あついしぼう』と高い特殊防御力で耐え抜くことが出来たが今度は違う。
ゲンガーじゃ2発くらえば確定で落とされる可能性がある……サトシの残りの手持ち的にウィンディを撃退する事は簡単だろうが相手が相手だけに他のポケモンにダメージを蓄積させてはいけない。
「ウィンディ『かえんほうしゃ』だ!」
「ゲンガー『シャドーボール』だ!」
ぶつかり合う『かえんほうしゃ』と『シャドーボール』
『はれ』状態の恩恵を受けている『かえんほうしゃ』とゲンガーのタイプ一致『シャドーボール』がぶつかり合えば爆発を起こす。
「ゲンガー『どくどく』だ!」
「っ!」
爆発を起こすがまだ両者互いに倒れない。
次なる一手を打ったのはサトシだった。ゲンガーに『どくどく』を使わせて『もうどく』状態にする。
『もうどく』状態になったウィンディは苦しそうにするが『くろいまなざし』を受けているので交代することは出来ない。
「ウィンディ……『かえんほうしゃ』だ!」
「ゲンガー…『みちづれ』だ」
「っ!!」
「ここでそれを使うのか……」
ここまで温存していたぞと『みちづれ』をゲンガーに使わせた。
『かえんほうしゃ』が直撃したゲンガーは戦闘不能になった……が『みちづれ』の効果が発揮されてゲンガーはウィンディを倒し引き分けに持ち込んだ。
「ゲンガー!ウィンディ!両者共に戦闘不能!」
「クククッ…………互いに残り3体、準備運動はコレぐらいでいいか?」
「ああ……体も心も熱くなってきたよ」
『両者共に3体同時に戦闘不能になりました!5分間のインターバルを挟みます!』
「ホントにシャッターチャンスが多くて助かるわ。流石はうちの息子ね」
「……………焦ってたのか、わざとなのか……」
『どくどく』で『もうどく』状態にしたのだから無理に『みちづれ』を使う必要が無かった気もする。
『しんそく』が通じないので『シャドーボール』で耐久すればなんとかなっていた可能性があるが……まだまだ詰めが甘いんだろうな。
「サトシは残りはゲッコウガ、スイクン、リザードン……とにかく強いポケモンで挑んでるわね」
「まぁ、決勝戦だからな。後先考えずのメンツで問題は無い……」
「アラン、お前さんから見てどちらが有利に見えるかの?」
「……………シゲルですね……ただ、サトシは直ぐ後ろに居るぐらいの近くて差が殆ど無いです。タイプの上で有利を取っている以外はサトシはシゲルに負けてないです」
セレナは残りのポケモンを呟いた。
決勝戦だからこそ出来るパーティ編成だ。オーキド博士は俺の目から見てどちらが優勢なのかを聞いてくるので正直に答える。
シゲルの方が有利だ……ただしそれはタイプ相性の上での話でサトシとシゲルは拮抗している。
「タイプ相性の不利をサトシはひっくり返せるのかしら」
「まぁ……なんとかする方法は考えていると思うが……」
『さぁ、5分間のインターバルを挟み泣いても笑ってもコレで最後の最後!ジョウトリーグ・シロガネ大会の最終決戦です!』
「いけ、エレキブル!!」
「レブゥ!」
「……頼んだぞ、スイクン!」
「クォオオオオン!!」
「……遂に来たな、スイクン……僕が勝てるかどうかはここで決まる……エレキブル『あまごい』だ!」
「スイクン『おいかぜ』だ!」
「『あまごい』だと?」
遂に最終決戦だとなり出てきたのはサトシの予想通りエレキブルだった。
さっきまでの3体よりもレベルが物凄く高いことが分かるのだと思っていれば『あまごい』を使う。
サトシは攻撃するかと思ったのだが『おいかぜ』を使った……『みず』タイプのスイクンを相手に『あまごい』は悪手に見えるが『かみなり』が必中だ。
「エレキブル『かみなり』……自分自身に落とせ!」
「!」
「っ、そう来たか!」
シゲルは『あまごい』で降らせている『あめ』の雨雲から『かみなり』を落とす。
『かみなり』を落としたがスイクンに向かって撃ったのでなくエレキブル自身に『かみなり』を落とせばエレキブルは腕をグルグルと回転させている。
「アレはエレキブルが特性の『でんきエンジン』が発動した時の動き!しかし……『でんき』タイプの技を受けておらんぞ」
「オーキド博士、違うんです……エレキブルは天然の『かみなり』を利用したんです」
「天然の『かみなり』じゃと?」
「エレキブル自身の体内で生み出した『かみなり』じゃなく『あまごい』で呼び出した雨雲からエレキブルの体内の電気とは関係無い『かみなり』を自分自身に当てました……エレキブルの持っている電気とは異なる電気なので『でんきエンジン』が発動したんです」
自分自身に『かみなり』を落とした事を何事かと思うオーキド博士に解説を入れる。
『でんきエンジン』をセルフで発動させた……コイツは非常に厄介だ。エレキブルの唯一の欠点である足の遅さをエレキブルは克服した。
「戻れ、スイクン……いけ、ゲッコウガ!」
「コウガ!」
スイクンに『おいかぜ』を使わせるだけ使わせておいて直ぐにゲッコウガに入れ替えた。
エレキブルは『でんきエンジン』で素早くなっているが……スイクンは『おいかぜ』を使っている。
元々素早いポケモンであるゲッコウガを出したのは悪くはない選択だ……サトシとゲッコウガはシンクロしてサトシゲッコウガになった。
「エレキブル『かみなりパンチ』だ!」
「ゲッコウガ『みずしゅりけん』」
『でんきエンジン』のお陰で素早さが増しているエレキブル。
高速で移動し『かみなりパンチ』を叩き込もうとするがそれよりも前に『みずしゅりけん』を刀の様に構える。
『かみなりパンチ』でエレキブルは殴りかかるがゲッコウガが『みずしゅりけん』で攻撃を捌いていく。
「見えた!エレキブル、尻尾で動きを抑えろ!」
「ゲッコウガ『かげぶんしん』」
「なっ!」
「『みずしゅりけん』だ!!」
素早いゲッコウガが近距離戦を挑んできたのだとシゲルはエレキブルの尻尾を使いゲッコウガの動きを封じようとする。
だがそれはサトシに見抜かれていたとエレキブルの尻尾が触れたのは『かげぶんしん』でエレキブルはゲッコウガを捕まえる事に失敗しゲッコウガは間合いを開いては『みずしゅりけん』を1発、2発、3発と叩き込み……エレキブルを戦闘不能にした。
「エレキブル、戦闘不能!ゲッコウガの勝ち!」
「戻れ……『でんきエンジン』でエレキブルに足りない素早さを増したが向こうも『おいかぜ』で増したか……だが、運はまだ僕に味方になってくれている!いけ、サンダー!!」
「ギュルァアアアア!」
『な、なんと!!シゲル選手の5体目はサンダーだ!こんな隠し玉を今の今まで潜めていたのか!!』
「戻れ、ゲッコウガ……後にはメガカメックスも控えてる……サンダーと渡り合えるのはお前だけだ!頼んだぞ、スイクン!」
「クォオオオオン!!」
『こ……コレは……カントーを代表する伝説のポケモン、サンダー!ジョウトを代表する伝説のポケモン、スイクン!互いにビッグネーミングなポケモン同士のぶつかり合い!!』
「恐ろしいな……ここからでもビリビリ伝わってきやがる」
スイクンとサンダーの圧倒的なまでの格の違いが……この世界、伝説のポケモンってだけでやたらと強い。
オーガポンみたいな例外もあるにはあるがサンダーとスイクンから格が違うというのを嫌でも教えられる。
「サンダー『かみなり』だ!」
「スイクン『めいそう』だ!」
『あめ』状態な為に必中の『かみなり』をスイクンに向かって落とす。
まだ『おいかぜ』の効果は続いているのでスイクンが先に『めいそう』を使って耐えることが出来た。
普通のポケモンだったら今の一撃で戦闘不能になっているがスイクンの耐久力は半端じゃない。
「スイクン『めいそう』だ!」
「『かみなり』だ!!」
再び『かみなり』を使うサンダー。必中なので命中したがスイクンは『めいそう』で耐え抜いた。
ただ……これ以上はスイクンの体力が危うい。ここから更に『めいそう』を積みたいところだ。『あめ』状態と『おいかぜ』状態がちょうど同じタイミングで切れた。普通の『かみなり』ならば耐えることが出来ていたがサンダーの『かみなり』はまずい。
「スイクン『れいとうビーム』だ!」
「攻めに来たか!」
「サンダーは『ひこう』タイプでもあるわ!『こおり』タイプの『れいとうビーム』は効果は抜群よ!」
力は蓄えたとスイクンに『れいとうビーム』を使わせる。
スイクンの『れいとうビーム』は直撃しサンダーは苦しそうな表情を浮かび上げる。
「サンダー『はねやすめ』だ!」
「……っ…………『めいそう』だ!」
「え、ここで攻めないの!?」
確かなダメージが入っている中でサンダーは『はねやすめ』を使った。
サンダーの体力が完全に回復する前に攻擊をして倒さないといけないとセレナは考えているがサトシには別の事が見えていた。
「サンダー『ボルトチェンジ』だ!」
「ギュルァアア!」
「『めいそう』だ!」
「この状況下で『ボルトチェンジ』だと…………」
この土壇場の状況下でシゲルは『ボルトチェンジ』でサンダーを戻す。
体力が充分に回復しているサンダーがフィールドからハイパーボールに戻り、カメックスが出てきた。
「ガァメェ!!」
「いくぞ、カメックス……メガシンカだ!!」
メガバンクルをシゲルは装備すればカメックスは眩い光に身を包む。
カメックスはメガカメックスにメガシンカした。
「カメックス『はどうだん』だ!」
「ガァメェ!」
「な……なんてパワーなの!?」
「カメックスはメガカメックスにメガシンカすれば特性が『メガランチャー』になる……はどう系の攻撃の威力を増す技でメガカメックスになった事で更に基礎的なパワーが増している……ただ……」
スイクンは何度も何度も『めいそう』を積んでいる。
メガカメックスの『はどうだん』は恐ろしい威力を秘めているがまだ耐えることが出来る。
「やはり『めいそう』の分が……だがそれだけならばいける!カメックス『からをやぶる』」
「スイクン『エアスラッシュ』だ!」
「一発なら受けれる!耐えてからからをやぶるんだ!!」
スイクンが『エアスラッシュ』を放つ。
それを真っ向からカメックスは受け止めて『からをやぶる』を使い能力値を上げる。
「……スイクン『ほえる』だ!」
「クォオオオオン!!」
「っ!!」
「ギュルァアアアア!!」
「……シゲルが上手く立ち回ろうとしているがそれを全てサトシが捌いているな……」
『からをやぶる』からの『はどうだん』なんかを狙っていたのだろうが『ほえる』で強制的にサンダーと入れ替えられた。
シゲルの作戦をサトシが予測している……
「サンダー『10まんボルト』だ!」
「スイクン『れいとうビーム』だ!」
「っく…………」
何度も『めいそう』を積んでいるスイクンの『れいとうビーム』
サンダーの『10まんボルト』も恐ろしい威力を秘めているのだがスイクンの『れいとうビーム』はそれを上回る。
サンダーはスイクンの『れいとうビーム』が直撃し、大ダメージを受ける……が、耐え切った。
「サンダー『はねやすめ』だ!」
「スイクン『おいかぜ』だ!」
「………………スゴい試合ね……」
前半戦の激闘も凄まじかったが、後半戦も一進一退の攻防を繰り広げている。
セレナは前のセキエイ大会をも遥かに上回る凄まじい試合だと言う。俺もそれ以外に言葉は出ない。シゲルの奴はサンダーを使いこなしている。
「スイクン『れいとうビーム』だ!」
「サンダー『10まんボルト』」
「……ギュ……ルッ……アア……」
「……サンダー、戦闘不能!スイクンの」
「いや、違う!よく見ろ!」
サンダーが『10まんボルト』を放つ前にスイクンは『れいとうビーム』を放つ。
サンダーに『れいとうビーム』は直撃し……サンダーは倒れるのだがそれでもと『10まんボルト』をスイクンに浴びせた。
最後の力を振り絞っての『10まんボルト』はスイクンに確かなダメージを与えており……今まで蓄積してきたダメージと合わせスイクンもサンダーも倒れた。サトシは判定をちゃんとしろと言う。
「スイクン、サンダー、両者共に戦闘不能!!」
「「戻れ」」
「……後1体……後1体でサトシの……」
「それを口にするのはまだ早い。決まってからだ」
互いのとっておきが同時に戦闘不能になった。
後1体でサトシがとセレナが口にしようとするがそれを口にするのはまだ早い。ここからひっくり返される事はよくあることだ。
「いけ、カメックス!」
「ガァメェ!!」
「いけ、リザードン!!」
「グォオオオウ!!」
シゲルの最後のポケモンにして最初のポケモン、カメックスがメガカメックスとして立ち塞がる。
サトシが6体目にと温存していたリザードンを出したと思えばサトシはキーストーンが付いているメガグローブを装備する。
「リザードン、メガシンカだ」
「グゥウウウウォオオウ!!」
『で、出たぁあああ!メガシンカ!サトシ選手のリザードン、メガリザードンYにメガシンカした!メガカメックスvsメガリザードンY!滅多なことでは見れないメガシンカポケモン同士のバトルだ!!』
メガリザードンYvsメガカメックス……シゲルに焦りは無い……
「リザードン『ソーラービーム』だ!」
「カメックス『みずのはどう』三連打だ!」
メガリザードンYでカメックスを倒すならばコレしかない。
『ソーラービーム』を速射するのだがシゲルはメガカメックスの3つの大砲から『みずのはどう』を3連発し威力を弱める。
『みずのはどう』3連発……意外と馬鹿には出来ない……
「リザードン、地面に向かって『ブラストバーン』だ!」
「カメックス『みずのはどう』を地面に放つんだ!!」
『ブラストバーン』を地面に向かって放とうとすれば『みずのはどう』を地面に向かって放つ。
水蒸気がフィールドを包み込み……リザードンはカメックスを抱き抱えていた。
「リザードン『ちきゅうなげ』だ!」
「甘い!真ん中の砲台で『ハイドロカノン』だ!」
「ガァメェ!!」
「グォウ!?」
「1回は耐えれるだろう!ゼロ距離の『ソーラービーム』だ!」
「まだだ!『みずのはどう』三連打だ!!」
サトシは『ちきゅうなげ』を狙って近付いたが原作と異なりメガカメックスには真ん中の砲台がある。
持ち上げようとする前に『ハイドロカノン』をぶつけてリザードンはカメックスを手放すがまだ倒れない。1回は耐えれるだろうとゼロ距離からの『ソーラービーム』を決めようとすれば『みずのはどう』を3つの大砲から放ち……水蒸気でフィールドが見えなくなった。
「ガメ……」
「グウォウ……グォウ……」
「リザードン、戦闘不能!カメックスの勝ち!」
『決まったぁあああ!!メガシンカ同士の対決を制したのはカメックスだ!コレでサトシ選手も残すところは1体!ゲッコウガのみとなります!』
「戻れ……コレで最後だ!いけ、ゲッコウガ!」
「コウガ!!」
水蒸気が消えれば苦しい表情を浮かびあげているリザードンとカメックス。
倒れたのはカメックスじゃなくてリザードンでメガリザードンYからもとのリザードンに戻った。
「ガメ……」
「……カメックス……ここが最後だ!コレを乗り越えればサトシに勝てる!」
「クククッ………………痩せ我慢か……いいぜ、そういうの……」
「カメックス『はどうだん』だ!」
「ゲッコウガ『くさむすび』だ!」
まだまだ続いてほしい激闘だった……会場のボルテージは最高にまで昂っている。
だが……勝負ってのは意外とあっさりと終わる時がある。カメックスが『はどうだん』を撃とうとする前にゲッコウガは『くさむすび』でカメックスに足を引っ張りカメックスを倒し……カメックスはメガカメックスからもとの状態に戻った。
「カメックス、戦闘不能!ゲッコウガの勝ち!よって勝者、マサラタウンのサトシ選手!」
『ここで試合終了ぅううう!!激闘を制したのはサトシ選手!ポケモンリーグ・セキエイ大会に続きジョウトリーグ・シロガネ大会も優勝した!奇跡のV2チャンプだ!!』
ジョウトリーグ・シロガネ大会、決勝戦の大激闘を制したのはサトシだった。
最後の方はあっさりとしているが勝負ってのはこんな事もある。観客達は面白い試合をありがとうと盛大なまでに拍手を送った。