闘携帯獣伝説 サトシ〜何故か憑依していた闇に舞い降りてない天才〜 作:アルピ交通事務局
「お預かりになったポケモンは皆、元気になったわ」
「ありがとうございます……」
トウカシティのポケモンセンターでポケモンを預けて回復させた。
ジョーイさんがラッキーを引き連れて3つのモンスターボールを返却してくれる。
「ポケモン達の健康は問題無し……ハルカは?」
ポケモン達は無事に健康だったと分かればトウカジムに向かうかと考えているとハルカが居ないことに気付く。
ポケモンセンターに一緒に入ってきたのだが何時の間にか居なくなっている。セレナに何処に行ったのかを聞いてみる。
「なんか行かなきゃいけないところがあるから先にトウカジムに向かっててって」
「……そうか」
トウカジムに用事があるのは分かっている感じだが特に根掘り葉掘り聞いてこないセレナ。
トウカジムに向かってと言われているのでトウカジムに向かうことを決めた。
「サトシ、トウカジムを終えたらカナズミシティに向かわないかしら?」
「カナズミシティか……まぁ、いいけどどうしたんだ?」
「カナズミシティでポケモンコンテストが行われるの!だからそれに出ようかなって」
「クククッ…………遂にお前も表舞台に出るか……色々と苦難が待ち受けてるだろうが勝ってこいよ」
「うん!」
トウカジムを終えれば次はカナズミシティに向かう事が決まった。
ハルカが居ないところで勝手に話が進んでいるがハルカはオレの冒険についてくると言っているのでその辺の承諾は聞かない方向だ。
ハルカが先にトウカジムに向かってくれと言っているのでトウカジムに向かった。
「お〜……如何にもだな……すみませーん……」
「…………誰も居ないわね?」
如何にもな見た目のトウカジムに向かい中に入ったが誰もいなかった。
誰も居ないのでどういうことかと疑問を抱くセレナ、今日がジムが休みならば休みだと立札の1つでも置いておくものだ。
なにかがあったのだろうと思っていると後ろの襖が開いた。
「ジムに挑戦に来たんだが」
「むむむ……ジムに挑戦かい……あれ?」
メガネの少年が入って来たのでジムに挑戦しにきたのだと言えばジムに挑戦とメガネをクイッとさせる。
お前がセンリさんじゃないことぐらいは知っているのだから呼んできてくれと思ったのだがビシッと指をさしてくる。
「ジョウトリーグ・シロガネ大会で優勝した人だ!!」
「今はその肩書は関係ねえだろ……いいからジムリーダーを出してくれ」
「僕、見てたよ!決勝戦!ギリギリのところだったけども僕だったらカビゴンに『れいとうパンチ』じゃなくて『ギガインパクト』を使わせてたよ!」
「お前……なんの為に『はらだいこ』と『あくび』と『ねむる』で徹底した耐久戦を繰り広げたと思ってんだ。『ギガインパクト』なんて使ってみろよ動けなくなって殴ってくださいって言ってるみてえなもんだろ」
「スイクンvsサンダーも見てたけどもアレじゃあダメだよ。僕なら直ぐに『ハイドロポンプ』を撃ったね」
「それじゃあダメだ。スイクンで徹底的に積み上げて『れいとうビーム』だけで攻める……タイプの上で負けてんだから何処かでフォローしなくちゃいけねえだろう」
ジョウトリーグ・シロガネ大会で優勝した人だ!と男の子は指をさしてくる。
何度も何度も大会のバトルを見ていたと言いながらも自分ならばこう使っていたとダメ出しをしてくるのだが、所々ズレている。
「ねぇねぇ、スイクンを見せてよ!」
「オレは遊びに来たんじゃねえんだよ……さっさとジムリーダーのセンリさんを出せ」
「え〜見せてくれてもいいじゃん!」
スイクンを見せてくれと頼んでくるが手元にはスイクンはいない。
持ってないのに見せるもなにも無いだろうとさっさとセンリさんを出せと言っているとジムの窓の外から人影が見える。
「マサト、なにをやってるの?」
「あ、お姉ちゃん!ジョウトリーグ・シロガネ大会で優勝した人が来てるんだ!」
「ええっ!?……って、サトシじゃない」
「ハルカ……なんでここに居るの?」
人影の正体はハルカだった。
クソガキがジョウトリーグで優勝した人が来ていると言われれば驚いたハルカだが直ぐにオレだと気付く。
ハルカが行くところがあるからと言っていたのに何故かトウカジムに居るのでなんで居るの?とセレナは疑問を投げかければジムの窓側に居たハルカとジムリーダーのセンリさんとハルカママがジムの中に入ってきた。
「えっと……その……ここ、私の家なの……」
「ああ……オダマキ博士が実家に転送した方が良いってそういう意味なのね」
実家がトウカジムだとちょっと恥ずかしそうに告白するハルカ。
セレナがオダマキ博士が実家に送ったほうがいいという意味を直ぐに理解した。
「君がサトシくんだね。ハルカから少し聞いているよ……中々に帰ってこないから不思議に思っていたんだが」
「ヨマワルに驚いて自転車をぶつけたみたいでその衝撃で何処か壊れたみたいですよ……」
「ハハハ……折角買ってもらったのにごめんねパパ」
「なに、ハルカが無事でなによりだよ……新米トレーナーのハルカが優秀なトレーナーと一緒に旅立つことが出来てなによりだ」
「ねぇねぇ、お姉ちゃん!ポケモンを貰ったりゲットしたりしたんでしょ!見せてよ!」
「ええ、出てきて皆!」
「チャモ!」
「ヨマァ」
「ラル!」
マサトがポケモンを見せてと頼んでくるのでポケモンを見せるハルカ。
ゲットして間もないがアチャモ、ラルトス、ヨマワルの3体を見てマサトは目を輝かせると同時に落胆する。
なんか落胆するところでもあったのかと思っていればアチャモをジッと見ている。
「お姉ちゃん、アチャモを選んじゃったの?キモリの方が断然いいのに」
「チャモ!?」
「おいおい、自分のポケモンならともかく他人のポケモンに文句言うんじゃねえよ」
「だってホントの事だもん!!僕だったらアチャモよりもキモリを、あいて!?」
「チャモチャーモ!!」
「ほら、アチャモが怒ってるじゃない!ちゃんと謝りなさい!」
アチャモじゃなくてキモリが良かったのだと言うマサト。
ハルカはこの子がいいのだとアチャモを選んだのにそれはねえだろうとアチャモは『つつく』で攻撃してくる。
怒られて当然な事なのでハルカはちゃんと謝りなさいと言ってくるのでマサトは素直に謝った。
「ハッハッハ、マサト。キモリは自分が新人トレーナーになった時に貰えばいいじゃないか……」
「そうよ。ハルカはハルカの意思でゲットしたんだから文句を言ったらダメよ」
「クククッ……最初のポケモンは重要だぜ……っと、ジム戦に挑みに来たんですけど今から可能ですか?」
「ああ、勿論だとも」
「ハルカ……ジャンケンポン」
マサトのことを丁寧に叱り終えたのでジム戦を挑むことが出来るのかを聞いた。
ジム戦は可能とのことなので先ずはとハルカとジャンケンをして……負けた……こういう些細なバトルで負けるの多いな。
色々とあるがオレが負けたという事実には変わりはない。
「ジム戦、ハルカから先に……」
「……よーし……ふぅ……勝ってみせるわ!!」
「ふっ……感激だな。自分の子供とジムバッジを賭けてポケモンバトルをする日が来るとは……今まで見せていなかったパパの強さを見せてやろうじゃないか!」
ジャンケンに負けたのでハルカにジム戦を譲る。
センリさんは子どもとバッジを賭けてポケモンバトルをすることに感激を覚えながらもモンスターボールを取り出した。
それと同時にジムトレーナーが現れて赤と緑の旗を持っており、トウカジムのルールが発表される。
「コレよりトウカジム、ジム戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル!交代はチャレンジャーのみ可能です!」
「私の一体目はお前だ!ナマケロ!」
「ケォ!」
「『ノーマル』タイプのポケモン……だったら『ゴースト』タイプのポケモンかも!出てきて、ヨマワル!」
「ヨマッ!」
「ところでサトシ…………なにか戦術でも授けたの?」
「いや……タイプ相性だけしか教えてねえよ……」
事前に集めた情報通りだったので良かったなと思いながらもジム戦を見守ることにした。
『ノーマル』タイプのポケモンには『ゴースト』タイプのポケモンがいいのだとハルカは最初にヨマワルを出した。
セオリー通りならばとなるが伊達に一緒に2つの地方を旅していない。なんの戦術も無しに挑んで勝つことが出来るほどにジムリーダーは甘くはない。
「ふっ、ナマケロ『シャドークロー』だ!」
「えっ!?」
「ハルカ、私は『ノーマル』タイプのジムリーダーだ!『ゴースト』タイプを始めとする苦手なタイプを対策していないと思ったか!」
「ヨマワル、避けて!!」
試合開始と同時に攻めてきたのはナマケロだった。
特性の『なまけ』が何処に行ったのだと言える俊敏な動きを見せてくれるのだがそれ以上にハルカが動揺している。
『ノーマル』タイプだから『ゴースト』タイプで挑めばいいという考え自体は間違いじゃないが……相手は曲がりなりにもジムリーダーだ。苦手の克服の1つや2つ出来ているだろう。
「だったら……ヨマワル『おにび』よ!」
「ヨォ!」
「ナゥ!?」
「よし、効いてるかも!戻れ、ヨマワル!」
「ええっ、もう戻しちゃうの!?」
『おにび』を当てることに成功すればハルカはヨマワルをモンスターボールに戻した。
充分な仕事をやり終えたのだが見ていたマサトはまだまだ戦う事が出来るのにどうしてと驚いているが、この扱い方は間違いじゃない。
ヨマワルをボールに戻すと2番手だとラルトスをボールから出した。
「ナマケロ『シャドークロー』だ!」
「ラルトス『テレポート』よ!」
2番手のラルトスにも『シャドークロー』で攻めてくる。
ホントに怠けないナマケロで不思議だなと思っているとナマケロはラルトスに攻撃を当てる直前に『テレポート』で回避してナマケロの背後を取った。
「ラルトス『ねんりき』よ!」
背後を取れば即座に『ねんりき』でナマケロを弾き飛ばす。
ナマケロには……ダメージが入ってはいるがまだまだ余裕だ……分かっていることだがハルカのポケモンは全然育っていない。
使い方次第ではセンリさんに勝つことが出来るが、どういう風に使うのか?具体的なアドバイスを1つも送っていないのでどうなるかが分からねえ。
「ラルトス『テレポート』で撹乱するの!」
消えては瞬間移動で別のところに移動するをラルトスは繰り返す
『テレポート』を上手い具合に使っているのだがナマケロとセンリさんは動じることをしない。
「……ラル」
「え!?」
「ふっ、ハルカまだまだだな!ナマケロ『シャドークロー』だ!」
『テレポート』で小刻みに移動して撹乱をしていたのだがラルトスが急にやる気を無くしたかの様にピタリと動きが止まった。
センリさんはコレを狙っていたのかとラルトスに向かって『シャドークロー』を使い……ラルトスは戦闘不能になった。
「ラルトス、戦闘不能!ナマケロの勝ち」
「な、なんで?どうして?」
「その答え合わせは後でしよう!さぁ、どうする?アチャモか?それともヨマワルか?」
「ナマケロには『シャドークロー』がある……だったら、アチャモ、お願い!」
「チャモ!」
突如として動かなくなったラルトスを見てハルカは動揺する。
何かしらの特別な技を使ったんじゃねえのかとなるが……コレはシンプルにハルカの知識不足から起きるミスだろう。
『テレポート』で撹乱しての『ねんりき』自体は決して間違った作戦じゃねえ……ただ、ラルトスがどういうポケモンなのかを頭に入れていない。
「アチャモ『ひのこ』よ!」
「ナマケロ『ふぶき』だ!」
「っ……技のパワーが違いすぎるわね……」
先ずはと『ひのこ』を当てに行くが『ふぶき』でかき消される。
使っている技のパワーが違いすぎるとセレナは呟くのだが……ナマケロの時点で大分レベル差がある。
「アチャモ『なきごえ』よ!」
「チャアアモ!」
ナマケロの時点で大分レベル差があるのを感じながらもバトルは続く。
『なきごえ』を使うことでナマケロの攻撃力を下げようという知的なプレイを見せる。
初心者にありがちな攻撃ばかりを選んでくるかと思ったが『なきごえ』を使ったことでセンリさんは笑みを浮かび上げる。
面白いことをしてくれるなという笑み……バフ系を使うがデバフ系の技を使う奴は滅多な事じゃ見ないからな。
「アチャモ『ひのこ』よ!」
「ナマケロ『ふぶき』だ!」
「…………そろそろか」
「え?」
「あ、アチャモが赤いオーラを纏ってる!!特性の『もうか』が発動したんだ!」
『なきごえ』でナマケロの攻撃力を下げたが『ふぶき』があるとアチャモを攻撃する。
アチャモは苦しい表情を浮かび上げる中で赤色のオーラを纏う。マサトがそれを見て『もうか』が発動したのだと笑みを浮かべる。
「アチャモ『ひのこ』よ!!」
先程よりも威力が増した『ひのこ』を放つアチャモ。
センリさんは『ふぶき』でかき消そうとするがそれよりも『ひのこ』の方が威力が上回り……ナマケロは戦闘不能になった。
「ナマケロ、戦闘不能!アチャモの勝ち!」
「やった……やったわ!!パパから1勝をもぎ取れたわ!」
「やるなハルカ!だが、私にはまだ2体ポケモンが残っている……いけ、ヤルキモノ!」
「ヤゥキ!!」
やっとの思いで1勝をもぎ取れた事にハルカは喜ぶのだがセンリさんはまだまだだと2体目のポケモン、ヤルキモノを出す。
さっきのナマケロの進化系でナマケロ以上に強いのは当然のこと……ナマケロ、ヤルキモノ、ケッキングと段々と強くなってくるから非常にめんどくせえ……今のハルカは大ピンチだろう。
「戻って、アチャモ……もう一度頼んだわよ!ヨマワル!」
「……ハルカ、先に言っておく。ヤルキモノはナマケロが進化したポケモンだ。故にナマケロで出来た事は全てヤルキモノで出来る……それだけでなく進化した分、ヤルキモノの方がパワーに満ちている!ヤルキモノ『シャドークロー』だ!」
「ヨマワル『おにび』よ!」
「さっきと同じ展開……でも、コレじゃあパパの言う通りだよ!」
『おにび』を放つヨマワルに『シャドークロー』を当てるヤルキモノ。
さっきよりも格段と違うのが分かるのだがハルカは何かを狙っている。ヤルキモノを『やけど』状態にさせたがヨマワルは今にでも瀕死寸前だった。
「ヨマワル『いたみわけ』よ!」
「な、なに!?」
「クククッ……上手く使ったじゃねえか」
ヨマワルが瀕死寸前になっているのは全てハルカの計算通りだった。
『いたみわけ』を使うことで元気満タンなヤルキモノの体力を大幅に削り更には回復までするという低レベルのポケモンだからこそ出来る荒業を見せた。
「ヨマワル『あやしいひかり』よ!」
「っく…………まさかこんな手を使ってくるとは」
「サトシから色々と教わったの!」
体力を均等にされた様に見えるがもとの体力が低いヨマワルと元気満タンのヤルキモノじゃ均等にならない。
ヤルキモノにかなりのダメージがある……どれだけ鍛えていてもコレばっかりはどうしようもないとセンリさんは苦戦する。
こんな手を使ってくるなんて流石に予想外だが、こういう事が出来てこそのポケモンバトルだ。『あやしいひかり』をくらったヤルキモノは『こんらん』状態に陥る。
「ヨマワル『のろい』よ!」
「ヨマァ……」
「っく、『シャドークロー』だ!!」
「ヤーウキ!?」
畳み掛ける様に今度は『のろい』を使う。
コレで固定ダメージを与えれるから余計に強くなった。センリさんは『シャドークロー』で攻めようとするがヤルキモノはわけもわからず自分自身を攻撃する。
「もう一度『いたみわけ』よ!!」
「ヤルキモノ『シャドークロー』だ!!」
「ヤキ……!ャウキ!!」
『のろい』の分の体力回復に当たろうと『いたみわけ』を使うがここでヤルキモノの『こんらん』状態が解除される。
もとに戻ったヤルキモノは『シャドークロ』でヨマワルをぶっ飛ばし……ヨマワルは戦闘不能になった。
「ヨマワル、戦闘不能!ヤルキモノの勝ち!」
「戻って……ありがとう……さぁ、最後頼んだわ!」
「チャアモ!!」
ヤルキモノはかなりのダメージを受けているから倒せる可能性を秘めている。
3体目でコレで最後だとアチャモを出せば『もうか』のオーラを身に纏っている。それどころかダンダンと足踏みをし……炎を身に纏う。
「あ!『ニトロチャージ』だ!!」
「『ニトロチャージ』……アチャモ『ニトロチャージ』よ!!」
アチャモがここに来ての『ニトロチャージ』を覚えた。
マサトが『ニトロチャージ』だと叫んでいるのでここは一か八かに賭けてみるのだと『ニトロチャージ』を指示する。
アチャモは豪炎を身に纏いヤルキモノに向かって突撃していくのだがセンリさんはそれを見抜いていた。
「ヤルキモノ『からげんき』だ!」
「ヤァキィ!!」
『からげんき』でヤルキモノは『ニトロチャージ』状態のアチャモと激突し……ヤルキモノがアチャモを突き飛ばした。
アチャモが立ち上がろうとするが……力及ばずアチャモは地面に倒れた。
「アチャモ、戦闘」
「待ってくれ!」
「え?」
「……見事だよ、ハルカ」
「ヤゥ……キ……」
「失礼しました!!アチャモ、ヤルキモノ、両者共に戦闘不能!よって勝者、ジムリーダー、センリ!」
ヤルキモノは戦闘不能になった……『のろい』と『おにび』の効果があってなんとか倒すことが出来た。
センリさんはヤルキモノがぐうの音も出ない見事な力で負けたのだと素直に認めた。
「……勝ち筋はあったんだがな」
「……ヤルキモノを撃退しても最後に最終進化系のケッキングが待ち構えてるから無理があるんじゃないの?」
「ナマケロ相手にラルトスを出したのが失敗だったんだよ……それさえなければヤルキモノも突破出来ていた」
今のハルカの手持ちでも勝つことが出来る道筋は確かに存在していた……が、ハルカがミスを犯した。
ナマケロを相手にラルトスを出すというやってはいけないミスをやってしまった。最後のケッキングを『いたみわけ』と『のろい』で体力を一気に削ることも出来ていたんだ。
「サトシ…………っ!!」
「あっ!!もう、お姉ちゃん負けたからって逃げるだなんて」
「いいんだよ、コレで……さて、マサト……なんでハルカのラルトスが途中で『テレポート』をやめたのか分かるか?」
「えっと………………ラルトスが『テレポート』に使う力が足りなかった?」
「違うぞ、マサト。ハルカのラルトスはおそらくだが『トレース』の特性だ。『トレース』の特性は相手と同じ特性になる……パパのナマケロの特性は『なまけ』だ。それをコピーしてしまったんだ」
「え!でもパパのナマケロがバトルで『なまけ』を発動してるところ見てないんだけど」
「そこはパパの秘密の特訓のおかげだよ……ポケモンの知識に関してはハルカはまだまだの様だ……」
ハルカのラルトスは『なまけ』をトレースしてしまった。
『なまけ』をトレースさえしなければラルトスを残してヤルキモノに挑むことが出来ていた。ヤルキモノで時間を稼げばケッキングにまで辿り着く……が、ケッキングもケッキングで難敵だ。『いたみわけ』『おにび』『のろい』で体力を削ればチャンスは確かにあった。薄氷とはいえ1本の蜘蛛の糸とはいえ勝ち筋は確かに存在していた。
「さて、このままサトシくんに挑みたいところだが……」
「ちょっとハルカを探してきますよ……コレで折れてたら話にならない」