魔法科高校の比企谷君   作:izanami

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疲れたーーーーー
……どうぞ


やはりも、もり、森岡?の理論は破綻している

「比企谷さん、結局昼休みは聞けなかった。このまま放課後……」

 

 今日の講義も終わり、帰りの支度を整える。

 そんな時に北山がこんなことを言ってきた。

 勿論いやだ。

 俺は早く帰って小町に会いたいのだ。

 

 「いや、ほらあれだからさ……」

 

 「??じゃあ早く荷物まとめて……」

 

 何この子?

 俺が遠まわしにに断ってんの分かんないの?

 

 「そういえばそうですね。じゃあ喫茶店にでも行きましょうか?……昼ご飯があんなのでしたし……」

 

 光井の昼飯はスープがたっぷり滴ったラーメン。

 ……ご愁傷さま。

 って言うかあなたも俺の意見を無視しますか……

 

 「じゃあ今から校門に集合で……私たちは先に行って待っていますね」

 

 いや、だから俺に拒否権と言う物を下さいよ……

 こうして俺は直帰することができなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい加減あきらめたらどうなんですか!深雪さんはお兄さんと一緒に帰ると言っているじゃあないですか!」

 

 …………………だれだ、校門前集合なんていいだしたやつは。

 

 「そうです、皆さんで一緒に帰ればいいじゃないですか」

 

 …………………だれだ、今めんどくさい事に自分から首をつっこんで行ったあほは。

 

 「僕たちは彼女に相談することがあるんだ!」

 

 とは、森なんとか君

 

 「そうよ、司波さんには悪いけどちょっと時間を貸してもらうだけよ!」

 

 絶対悪いなんて思っていないだろこれ……

 当の司波深雪は兄貴と一緒に傍観役に徹しているし……

 まぁ口を出したら余計に場を引っ掻き回すだけか。

 

 「だったら先に深雪に許可を取っておくべきじゃない?そんなことも分からないであんたたちは高校生になったの?」

 

 おうおう……

 千葉の奴はかなりの毒舌だな…

一瞬、世界線を越えてだれかと顔が被るところだったぜ。

 ……俺は何を言ってるのだろうか?

 

 「うるさい!ウィードごときがブルームに口出しするなと昼にも言ったはずだ!」

 

 「だったら私も言いましたよね!あなたたちの言い草はおかしいです!」

 

 同じ一科生の光井の奴が大きな声で森……森山に言う。

 

 「光井さん、昼休みは言いませんでしたがあなたはブルームです。しっかりとその自覚を持った方がいいと思いますよ……」

 

 こんなときにも同じクラスの女子に丁寧な対応するとか……

 マジでこいつはプライドの塊だな、おい。

 

 って言うか今更だが北山の奴はどこに行ったんだ?

 姿が見当たらないけど……

 俺?

 俺は校舎の陰に隠れて様子をうかがってるだけだよ?

 早く先生来いよ……

 

 「お前たちには一度格の違いってのを見せておかなきゃならない様だな」

 

 「おもしれぇ、見せてくれるって言うなら見せてもらおうじゃねーか!」

 

 「そうね、ほのか、あなたは手を出さなくていいわよ」

 

 「え?ちょっと校内での魔法の無断使用は……」

 

 なんでお前は急に真面目になってるんだよ光井……

 あれ?って言うかこれヤバいんじゃない?

 

 流石にこれ以上はヤバい。

 昼の一件が教師たちに知られているんだったら、このメンツが問題を起こした時、俺も間違いなく関係者だと思われてしまう。

このまま帰っちまおうかな……

 って校門で対決してるから帰るに帰れないし……

 ……よし、このまま無理やり抜けよう。

 俺のスルー(され)スキルを見せてやるぜ!

 俺だってこれ以上のトラブルは御免なのだ。

 って言うかトラブル自体嫌だ。

 漫画の方なら大歓迎だが……

 

 「なんだ、ヒキタニ?お前か、少しすっ込んでろ!」

 

 一発でばれたし、こういう時にどうして発動しないんだよおい……

 って言うかヒキタニ?

 だれそれ?

 

 「これは教育だ。一科生が二科生に実力の差ってものを教えてあげるだけさ!君には手出ししないでもらいたい」

 

 だからお前は何さまだ。

 これだからプライドの高い奴はやりにくい。

 って言うかあれ?

 俺はこのまま無視して帰ろうとしただけだぜ?

 なんでこんなことになってんだ……

 

 「比企谷さん、流石に魔法の退陣発動はまずいです、止めましょう!」

 

 光井はなんで急に手のひら返して止めようとしてんの?

 しかも他力本願だし……

 メンドくせぇ、もういいや

 仕方がなく俺は魔法を発動する準備をする。

 得意魔法を……

 

 「特化型!?」

 

 森元の取りだしたCADは特化型と言うタイプのものだった

 CADは大きく特化型と汎用型に分けることができる。

 特化型は魔法式を9までしか収納できない代わりに攻撃に優れ、汎用型は99もの魔法式を収納できる代わりに魔法発動に必要な術者の魔法力を通常より大きく使用する。

 まぁこのハイブリットが(試作品だが)俺のCADと言うわけだ。

 

 まぁ何はともあれ、攻撃に優れているCADを他人に向け魔法を発動するということは殺人未遂と変わらない。

 それほどまでに魔法と言う物は危険なのだ。

 

 「お兄様!」

 

 「いや!?ちょっと待つんだ深雪!」

 

 司波深雪は兄に何かしてもらおうと呼びかける。

 しかし、司波の方は何かに気づいたようだ。

 ……なにあいつ、俺の魔法に気付いたの?

 

 ……

 …………

 ………………

 

 「あ?なんで魔法が発動しないんだ‼どうなってる!?」

 

 おいおい、マジで発動させる気だったのかよ……

 下手したら退学だぞ?

 そんな森園を無視して達也はキョロキョロと周りを見渡す。

 そうして俺と眼があうと、そのまま近づいてきた。

 

 「さっき何かしていたのはお前か?ひき……

 「お前ら―――!1日に2回も同じことで怒られたいのか!」

 

 ……司波、ドンマイ

 意外とショックだよな、無条件でセリフを遮られるって言うのは……

 

 「ひ、比企谷君に達也君!?」

 

 あなたもいたんですね、会長……

 まぁ生徒ののいざこざを解消するのも長の役目ってやつですか……

 って言うかこの人はなんでこんなに動揺してるのだろうか?

 ……いい加減名前を教えてほしいものだ。

 こほんと咳払いをすると彼女は顔つきを変える。

 

 「……CADを出していただけで魔法の発動はしなかったみたいなので今回は厳重注意で済ませます、あなたたちは昼休みにも問題を起こしていたようですね……3度目はありませんよ」

 

 会長はその場にいた全員にそう告げる。

 たぶんこの人は今わざと身体に魔力を集めている。

 さっきから、その俺たち全員はその魔力量に押されて黙ってしまう。

 司波兄妹だけが平然としていた。

 何あいつら?

 って言うか兄の方もかよ……

 妹の魔力で慣れたってことか?

 

 「比企谷君、司波君、あなたたちは一度生徒会室に来なさい」

 

 「……はい」

 

 「分かりました。深雪今日は先に帰ってくれ……」

 

 「分かりましたお兄様」

 

 このやり取りを聞いて俺はムショウに小町に会いたくなった……

 って言うか俺はただのとばっちりじゃないか?

 止めようとしただけなのに……

 やっぱり似合わないことはするもんじゃないな

 

 「はぁぁぁ---」

 

 溜息といっしょに悲しみを吐き出し、会長の後について行った。




色々考えた結果Side表示はやめることにしました。
1から5話についてはSideを消してほんの少し加筆したでけなので違和感があるかも知れません。
その場合は報告して下さい。

感想お待ちしています。
(ちなみに森崎の名前が違うのは誤字ではありません)

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