便利屋チェイテと愉快な仲間たち   作:鮪薙

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I・アイランドのサポートも加わってド◯えもん化が進む雄英サポート科である。

※あとがきに今後の更新についてあります。とは言っても停止するとかじゃないんですけどね。


No.140『第二回サポート科発明品紹介コーナー』

 確かに強化合宿前だったか最中にサポート科から色々と作ったから見てほしいという話は聞いてたけど、思った以上に作ってるわね……

 

 数からして毎日に近いくらいに作ってた感じよねこれ。その、無理してないのこの娘、え、してない? 寧ろ色々と作れて満足してるって? そ、そう。

 

「うわぁ、これは重症ってやつですね。でも彼女が居なかったら私達も困るんですよね」

 

「実際、彼女の作品に助けられてるからね。感謝しかないよ、えっと、はじめまして発目ちゃん」

 

「ん? あ、はい、どうも?」

 

 忘れてたけど、発目は他人への興味がかなり薄かったわね。とりあえず、彼女の性格云々を話しておかないといけないか。

 

 まぁぶっちゃけ、彼女程度の性格なんてそこまで気にすることもないけど。世の中にはもっとヤバい奴なんているもの、ね? それと発目にも紹介しておきましょうかね。

 

「他人のためにってだけで十分以上のお釣りが来るからな。そうか、お前が例の開発者か」

 

「おぉ、貴方達がそうでしたか! どうでしたか、私のベイビー達は!」

 

「悪くない出来だ。ふむ、お前が作った試作品のスタンロッド、壊して済まなかったな」

 

 あ、一応あのことは気にしてたのね。確か聞いた所によると試作品のそれが壊れたってことを聞いた時に悲鳴を上げたって話だけど、どうなのパワーローダー?

 

「くけけ、確かに聞いたことのない叫び声を上げてたね。でもすぐに改良点を見抜いて作り始めたのがいま副所長が持ってる二代目だよ」

 

「えぇ、そりゃ確かに悔しいとは思いましたが物である以上はそうなると割り切ってますし。それで、どうでしょうか、二代目のベイビーの調子は」

 

「文句は殆どないというところだな、強いて言うならもう少し重量を増やしてもらって構わない。これでもまだ軽く感じる」

 

「ほほう、なら新しい合金が来てるので三代目はそこに手を加えておきましょう」

 

 新しい合金? と思い聞いてみればI・アイランドから雄英へと試作品の物が届いたとか。これって私たちが試作アイテムの実地試験みたいなのをしてるからってやつでしょ。

 

 って理由だけでもなくて、どうやらここと向こうで協力体制を正式に結んだとかで交流の一環とのことらしい。お陰で発目のブレーキはぶっ壊れたままになり、今目の前に広げられたサポートアイテムの数々に繋がっている、所で発目?

 

「貴女、家には帰ってるのよね?」

 

「家ですか? 一足先に寮に移りましたから大丈夫ですよ」

 

「ヒーロー科だけって話じゃ?」

 

「はい、ですが直談判して許可を貰いました。勿論、家族にも話は通してます」

 

 だから何か問題でも? と言いたげな表情をされれば私は何も言えない。いや、その、本当に大丈夫なのかとパワーローダーの方を見るが彼は肩を軽く竦ませているので恐らくは彼女の熱意に押し切られてしまったのだろう。

 

 因みに校長は笑ってる、まぁ彼が最終的には判を押したのでしょうから知らないわけないわよね。なら、私から何か言うの野暮ってやつか、それにしても

 

「この量をよく作ったわねぇ。発目、解説してもらってもいいかしら」

 

「勿論。今回は皆さんが使ってる物の改良品と新作をいくつか用意しました」

 

「くけけ、中々楽しい仕事が出来たよ。なんせ、I・アイランドからの技術も使えたからね」

 

 あぁ、発目のブレーキが壊れたと思ってたけどパワーローダー貴方もなのね……というよりもサポート科の人間の大体がそうなのかもしれないなんて思っている間に発目が作業台に並べたのは人数分のスタンナイフとそれを収めるホルスター、それと数種類の伊達メガネとサングラス。

 

 それから出されたのとは別に置かれた伊達メガネとサングラスと双眼鏡、それと腕に装着すると思われる小型の機械、最後に見てくれは実物よりも玩具感がある拳銃が一丁置かれた。

 

「では一つずつ解説していきます。とは言ってもこのスタンナイフは皆さんご存知だとは思いますけど」

 

「トガが使ってるのと全く同じですよね?」

 

「正確にはあれから改良を加えたものだね。耐久と充電容量、それと放電の威力も上げてあるものになってる、これらを人数分を用意しておいたよ」

 

「人数分? まぁあって困るものじゃないけど」

 

 誰がそんな注文したのかしらと思ったが、どうやら血染がしていたらしい。勝手にとも思ったけど彼が考えなしにやるとは思えないので理由を求めれば曰く。

 

「いざという時に対処できるアイテムは持っておくべきだろうと思ってな。それにお前は現状は〝個性〟を自由に行使できる身ではない、なら相手を即座に無力化出来る手段は合って損は無いはずだ」

 

「それもそう、か。悪いわね、本当は私が思い付かなくちゃいけなかったのに……それはそれとして報告の一つは上げてほしかったわね」

 

「すまん、忘れてた」

 

 なんて言ってるけど顔が笑っているので間違いなく態とだ。いや、私も何度かやらかしてるからそれの意趣返しと見るべきかしらねこれ。そう考えると強く出れないとスタンナイフを一本手にとって感覚を確かめる。

 

 この手のナイフって当然だけど握ったこと無いし扱ってこともないんだけど、まぁそのうち慣れるかしらね。他も被身子と火伊那、血染は元から扱い慣れてるから問題ないでしょうし、圧紘と仁もまぁなんとかなるでしょ。

 

「ナイフ、ナイフなぁ。公安の仕事で身につけたり訓練で使ったりは合ったが結局実戦じゃ一度もなかったなこれ」

 

「けど火伊那ちゃんは単独行動も多いですし良いんじゃないですかね。ところでこのサングラスと伊達メガネは……おぉ?」

 

「それは以前、バートリーさんに譲った試作品のガスマスクを日常的にも使えるデザインに改良したものになってます」

 

 曰くI・アイランドとの技術交流及び向こうからの最新技術の提供によって小型化と高性能化に成功、それによってこのサイズに収めているらしい。

 

 機能としてはガスマスクと変わらず、ズームや対象との距離の測定、そして暗視機能も実装。だが相変わらず精密機器の類ではあるようで衝撃等には弱点というのは変わらずとのこと。

 

 あと当然だけどガスマスクとしての機能は無い、けど思ったよりもガス攻撃に遭う頻度は殆ど無かったことを考えれば要らない機能のオミットによる軽量化と考えられるので悪いことではない。

 

「寧ろ日常的に使えるってことは潜入にも有効ってことだとすれば良い改良じゃない?」

 

「うん、俺もそう思う。種類が幾つかあるなら何度か使ってもバレにくそうだし」

 

「あの仮面も悪くはなかったんだが、意外と蒸すんだよな。夏場の今とかだとそこが欠点になってた、まぁ今まで使われることもなかったんだから誰も気付くようがなかったってことなんだろうけど」

 

「むむ、確かにそこは考えていませんでした。貴重な意見ありがとうございます、次はその辺りも改良してみますか」

 

 発目が改良と言ってるようにあのガスマスク型も使わないってわけじゃない、寧ろ状況によってはまだ選択肢に入るし、パワーローダーが言うにはやはり元が大きいので性能を盛りやすいのはあっちらしい。

 

 続いて今度は仁と圧紘のために用意された試作品、最も先に紹介されてのは仁が使ってた試作品の正式採用版らしいけど。

 

「こちらのサングラスと伊達メガネはモノクル型測定機の改良品です。やはりあの形では正確な測定は難しいとなったのでこの形となりました」

 

「それでもアイランドからの技術提供が無かったら難しかったが本音だけどね」

 

 パワーローダーと発目の二人がかりでそう言わせるってことはI・アイランドの技術力は推して知るべしってレベルで凄いのね。でも精密になったってことなら結構助かるわね、仁の〝個性〟は便利ではあるんだけど人間のコピーには色々と必要な数値が多かったもの。

 

「スゲーな、本当に一目見るだけでメジャーで測るよりも速く数値が分かる。これなら……よし、どうよ!」

 

「おぉ私のコピーが出てきました。しかも服とかもまるっと同じ……ふむふむ、とすればやはり私の推測は間違ってなかったってことですね」

 

「あらゆるものがコピーされるならって考えで向こうから例の試作品を取り寄せてもらって正解でしたね私、もし成功すれば今まで以上に面白いベイビーが作れそうですよ!」

 

「……悪夢だ」

 

 発目とコピー発目がワイのワイの盛り上がる光景にパワーローダーがボソリと呟いたのを聞き逃さなかった、と同時にあぁ何かしらの苦労はしてるのねこの先生と思う。

 

 多分だけど私達に彼女の試作品をって依頼はこの娘を暴走させないって面も含まれていたんでしょうねと思いつつ早速スタンナイフをコピーの首に向けて振るってダメージによる消滅をしておく。

 

「知ってる顔でも容赦なしとはね、バートリーくん」

 

「コピーだからってのもあるわよ。まぁでも敵になるなら容赦はしない主義だから校長も気を付けて頂戴。それで発目、貴女がさっき言ってた話は?」

 

「ふむふむ、コピーが大きなダメージで消えてその際には服とかも……っと、あ、さっきの話ですか? あれはこれのことです」

 

 指し示されたのは小型の機械、よく見れば何かしらの発生装置と思われる機構も備わっており、それを見て私はどこかで見たような気がするなと記憶を掘り起こそうとする。

 

 見た、絶対に、なんかこうテレビかなんかで、えーと確か、あれは被身子がテレビで、いや、デパートの依頼で家電コーナーのテレビ? もしかしたらおもちゃ売り場だったような、あっ。

 

「アニメとかのロボットが防御する時のシールド発生装置に似てないこれ」

 

「あ~、言われると確かにそう見えるかもしれません、でもよく思い出せましたねレイミィちゃん、意外と好きだったりするんです?」

 

「いやそうじゃないけど、偶々見たなって話よ」

 

 あれは何だったか、確か寿司がモチーフの戦隊ヒーローとかだったかもしれない。なんてことを思いつつ答えたが被身子は意味深な笑みを浮かべ私を見つめてくる。

 

 間違いなく照れ隠しですねとか思ってる顔だけどまぁ良いわ。と発目の解説に集中することに、彼女曰くこれは一つだけでは大した出力にもならずにアイランドでも欠陥品として扱われていたらしい。

 

「どう頑張っても個人が持てるサイズでは出力が今は確保できない、なので私は便利屋の中に【二倍】と言う〝個性〟があることを聞いたのでそこで思い付いたんですよね。一つで駄目なら2つ、4つにしていけばいいって」

 

 彼女が詳しく言うにはこのシールド装置は一つだけでは拳銃程度を防ぐのが精一杯の代物、だが同型の装置が一定距離にあれば出力を共振に近い原理で増幅させることが出来るらしい。

 

 無論、同じものを作るとなればコストは馬鹿にならないので現実的じゃない、けれどそこで仁の〝個性〟に目をつけたってこと。

 

「なるほどね、仁ならコストを踏み倒して装置を増やすことが出来て、その結果として現実的な強度のシールドを発生させることが出来るってわけか」

 

「増えれば増えるだけ強くなりますので極端なことを言えば絶対に破られない盾にだってなるはずです」

 

「とは言ってもこれはまだ試作品の域を出てない。十人程度の増幅が限界だろうね」

 

 それ以上は装置が耐えられなくて壊れてしまうらしい。けれど十人の増幅でも十分な性能は得られるとのことなので仁にはいざってときの盾役が生まれたということになる。

 

「こりゃまた凄いのを渡されたな。高いんだよなこれ、壊した場合とか考えたくねぇな」

 

「別に気にしなくてもいいですよ、所詮は試作品ですしアイランド側もデータさえ取れればってことですから」

 

「適当が過ぎるだろ……」

 

 なんていうかこの辺りは発明家って感じが強いのよねこの娘、いや、アイランドも変わらないってことは向こうもか。

 

 さて、最後になったけどこの拳銃っぽいのは何なのかしら? 触った感じは見た目よりも実銃って思うくらいには重量あるけど弾倉は無さそうだしってこれ中折れ式?

 

「それは私が思い付きで作った【圧縮】の〝個性〟を持ってる部長さん用の物ですね。見ての通りって感じですけど」

 

「うーん、圧縮したのを遠くに射出するって認識で良いのかなこれは?」

 

「はい、聞けば手で投げたりだけだとのことでしたので、この手のアイテムが有るならば助かるんじゃないかと」

 

 聞けばこの中折れ式拳銃の側面に備わっているダイヤルを操作することで飛ばす距離を調整可能であり、最大射程は50メートル、ただし発目曰く。

 

「精度などは実射が出来てないので分からないというのが本音です。なので実践で使う前に試射を頼んでいいでしょうか、その後に再調整して渡しますから」

 

「了解、それくらいならお安い御用だよ。それにしても……」

 

 ん? どうしたのかしら圧紘、何か気になることでもあるの? と思ったけど次の彼の発言で校長も私も、と言うかその場の全員がたしかにと苦笑してしまった。

 

「スタンナイフに日常に溶け込ませたアイテムとか装備してるのを見るとスパイとか特殊部隊みたいに見えるね、俺達」

 

「HAHAHA! 確かにそうかもね!」

 

 笑い事じゃないと言いたかったけど便利屋ってそういう面もないわけじゃないのよねと私は思うしか無かった。




問題があるとすればここで出てきたサポートアイテムが上手く活用されるかどうかって話なわけだわさ。

あ、まえがきにも書きましたが今後の更新についてです。

まぁ端的に言ってしまえば今後は基本的に金曜日更新の週一になります。一応、やれそうなら週二も狙ってみますが難しいのが現実なのでご了承ください、いや、本当にすみません……
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