A デモエク体験版楽しんでウマ娘の生放送を見て満足して寝ちゃって書けなかったんですよね(アホ
結論だけで言えば雄英高校1年組は全員無事に仮免試験を突破したわ。一次の時に開幕から雄英潰しが行われたけど、だからといって瓦解するわけでもなく無事に返り討ちにして一気に突破してたし、二次は協力系だったから爆豪が不安だったけど、アイツも何だかんだでうまくやってくれたから問題なかったし。
それよりも〝個性〟破壊弾の出所がヤクザかもしれないっていう方が私としては収穫でしかない。軽く盲点だったわ、天然記念物レベルにまで影響力とかは落ち込んだとは言え、組織力は据え置きなんだから、そういうのが作れたって不思議じゃないわね。
作ったそれを中間売買組織に流してるのは目的としては資金稼ぎかとも思ったけど、死穢八斎會がやってるとなれば他に目的があると見るべきでしょうね。
あるとすれば組織の立て直しを図ってるが一番王道って感じだけど、果たして本当にそれだけかと言われると情報が足りなさすぎる。早い所、ナイトアイと会って情報を交換しないと。
「バートリーさん?」
「っ!? あ、えと、どうしました、冷さん」
「いえ、あまり食事が進んでないようでしたので、どこか体調が悪いのかと……」
「どうした、貴様が体調不良とは珍しい」
やっば、考え込みすぎてた。あぁ、言い忘れてたけど今は轟家に居るわ、理由としては燈矢の退院祝いと焦凍の仮免試験合格祝いって形で、んでまぁその流れで私達便利屋も同伴してるって訳よ。あと、エンデヴァーはうるさい、なんだお前その顔は殴るぞ。
まぁ今はそれは良いとして、冷さんの言葉は強ち間違いではない。体調が悪いということではないが良いとも言えないのだから、それともう変に隠し立てするとあとが怖いってのも合って、なので私は素直に伝えることにした。
「そうですね。体調がと言うか、ここ最近はもう食欲自体が湧かいないのよね」
「それってやっぱり身体がってことか?」
「ええ、どうにも食べなくても大丈夫だと身体が覚えちゃったらしくて……あ、決して味が悪いとじゃないですよ、とても美味しいです」
経過観察の結果、分かったことが合ってどうやら現状の身体は栄養は血からの補充だけで済まされている状態らしい。
食事も当初は普通に食べてたりはしてたけど、段々と食欲そのものが消えていって今では昨夜みたいな軽食以外じゃ出されても一口二口だったりでなんかこう、食べる気が収まってしまうという体になってしまっている。
「そうでしたか……」
「レイミィちゃん……」
「って、ほら今日はそんな暗い話をしじゃなくて、焦凍の合格祝いと燈矢の退院を祝いましょ?」
我ながら無理やりだとは思ったがそうでもしなければ、また空気が重いままになりそうだったのでそう告げる。
お陰かと言うべきか、私の話はこれで一旦打ち切りとなって二人のお祝いという方向に舵を戻すことは出来た。にしても仮免試験は中々に雄英潰しが露骨だったわよね、焦凍。
「ん? あぁまぁ凄かったけど正直、仁さん達の実戦を想定した訓練の方がキツかったからまだ対処しやすかったから」
「そりゃまぁ数押しに搦めて、狙撃と何でもありな訓練積んでたらそう感じるわな」
「今考えてもスパルタってレベルじゃない気がしますねそれ」
「いや、秘書官さんもノリノリだったの見てたからな俺」
私が居ない間のことらしいけど、それはまぁ濃い内容の訓練だったらしい。曰く、向こうも雄英の1年が
それで私と燈矢以外の便利屋総出でA組とB組に模擬戦をしたとか、結果としてA組は勿論ながらB組も落第者なしで仮免は合格したと塩崎が教えてくれ……あの娘、なんで私の連絡先知ってるのかしら?
「(まぁ、良いか)にしてもなんでもありって、あんた達も依頼で忙しいってのに盛り込んだことやったわね」
「その依頼が目に見えて件数が落ち込んでるから出来たって話だ。割りと由々しき事態になりつつある」
「だねぇ、雄英やオールマイト、それとエンデヴァーからに所長が今回受けた個人的依頼のお陰で余裕に見えるってだけだから、機会を見て元の事務所に戻ることも考えるべきだよ」
「あとあれだ、いつか話してたが学園内ってのは落ち着かねぇわ」
それは報告書を纏めてるときにも思ったわね。とは言え、年内は学園内を拠点にするしか無いから当面は貯金と他からの報酬で工面していくしか無いわね。
「それで久し振りの実家の感想はどうなのよ、燈矢」
「突然だなおい、あ~、まぁ、俺が変に意地を張ってたんだなって思ったかな。母さん達は俺のこと必死に探してたのに俺だけが不貞腐れたみたいになってたみたいだし」
「仕方がないと言えば仕方がないと思うけどね。にしても一度帰ってきたときに一言も掛けないのはあれよあれ」
「分かってるっての。いやでも、エンデヴァーのあれそれ見たらそうなるだろ普通」
「それはそう」
「んっん!」
何も言い返せないからって咳払いで誤魔化してんじゃないわよエンデヴァー、この家の問題は大体がアンタが原因なんだからこれくらいを燈矢から言われるのは我慢しなさいっての。
これに関しては冷さんや冬美さん、夏雄さんも笑ってるだけなのでまぁつまりはそういうことよって、どうしたの焦凍、私を見て。
「もう蕎麦食べないってなら食べるけど」
「……はい」
「ありがとう」
彼の蕎麦好きも中々よね。寮でも注文するの蕎麦だし、なんて思いつつ私の分を啜る彼とそれを見てまた笑う轟家と便利屋、こうして夕食の時間は流れていき深夜と言うにはまだ早いかもしれないけど大体その時間帯。
私は持ってきていた外出用の服に着替え必要な機器を懐にしまってから光学迷彩のマントを持って庭に出たところで面倒なやつに見つかって声を掛けられてしまった。
「こんな時間にどこ行くつもりだ」
「どこだって良いでしょうが、私の親かアンタは……」
「貴様の身体の状態を知ってて無視するわけにもイカンという話だ。何かがアレば冷達が悲しむ」
「ちっ、殻木の所に話があるから向かうだけ。朝までには帰るわ」
顔を向けずに答えつつマントを羽織り光学迷彩を起動、対して私の答えにエンデヴァーは納得は出来てない感じに唸っているとこのやり取りが聞こえたのだろう、血染も現れてから状況をすぐに把握して一言エンデヴァーに告げる。
「エンデヴァー、すまないが見て見ぬ振りを頼む。少なくとも危険なことではないからな」
「……そうか」
「バートリー、油断はするなよ。赤霧がこちらの動きを把握してないという保証はないからな」
「分かってるわ。それじゃ、あとよろしく」
言うだけ言って私はそのまま轟家を飛び出し、殻木が居る蛇腔総合病院へと飛んでいく。本当のことを言えば血染にも向かう理由は告げていないのだけれど、察してくれたのか、或いは今日までの信頼度かもしれないけど。
けど血染の言うことも最もだと警戒しつつ裏口に着地、取り出した通信機を特別な周波数に合わせてからコールを送れば裏口の鍵が解錠されたのを確認してから直ぐに開けて潜って扉を閉じる。
扉を抜けた先は霊安室、つまりは奴の秘密ラボの入口なのでさっさとエレベーターに乗り込んでそこに向かえば
「む? おぉ、来たようじゃな」
「例の件の進捗は?」
あまり時間を掛けたくないし朝までに帰らないといけないからさっさと言えなんて態度だったのが向こうにも伝わったのか、殻木は培養瓶をいくつか取り出し机に置きつつ
「全体で見れば漸く5割と行ったところかの。ただ、君に急ぎとして頼まれた5つに関しては既に調整も完了しておるから直ぐにでも可能じゃぞ」
「なら準備して、あぁそうだ悪いけど朝までに帰らないといけないんだけど、どの程度掛かるのかしら?」
「順調に行って約1時間というところじゃな。ふむ、急いでいるのならば先に伝えておこう」
曰く処置が終わってから1日2日は様子を見てくれとのことらしい、こいつなりに人の心配をしてるような口調と声なのが若干腹が立つ。
そんな事はどうでもいいから早くしろと急かせば、笑いながら準備を始めるのを見て更に腹が立ってくる、だがこいつじゃなければ私のあれこれが進められないのでグッと堪える。
さて、そろそろ私が何をやろうとしているのか話しておきましょうか。単刀直入に言えば、殻木の培養及び複製〝個性〟技術を利用して擬似的に複数の〝個性〟を得ようとしているってだけ。
どうしてそんな事をとか思われそうだけど、赤霧がAFOを利用して〝個性〟を集めていくとすれば正直に言えば今の私じゃ逆立ちしたって勝ち目は無い。だからこそ【吸血姫】が〝個性〟を吸血し己の物に出来るという部分を利用して私もストックしていくという発想に至った。
「んっ、うっ」
「む、平気か? キツイようならば分けることも出来るが」
「黙って手を動かしな、さい。ふぅ、ふぅ」
「ふむ、その様子ならば問題なさそうじゃな。では続けよう」
因みに〝個性〟の付与の処置の方法は手術とかそういう感じじゃなくて〝個性〟因子そのものを注射を利用して取り込むという形に私がした。本来ならもっとこう大掛かりな処置になるらしいんだけど、【吸血姫】のお陰でその辺りは融通は効くらしい。
ただ殻木も1人に5つは試したことがないらしく、どういう反応が起きるかが不明瞭とのこと。でもこいつの脳無関連の技術を応用すれば今の私にも使えて、これでも拒否反応とかは起きないようにしているらしい。
「(無駄に才能があるってのも腹が立つのよね本当に)がっ、はぁ、ふぅ」
「もう少しじゃ、頑張っとくれい」
「黙れって、言ってるでしょうが……!!」
魅了である程度の改心はさせたけどやっぱりこいつ根っこはマッドサイエンティストの気が強いと感じさせる声と言葉に苛立って答えるが向こうは気にしてない感じに笑うだけ、マジこいつ絶対にタルタロスにぶち込んでやるからな。
時間にして1時間、ただ私にとってはなんか二時間近く感じた処置が漸く終わった。終わったんだけど私は直ぐには処置を受けてたベッドから起き上がることもも出来ずにやっとの思いでうつ伏せに動いてから腕に力を込めて身体を起こそうとするけど。
「うっ、ぐぬぬっ、ハァハァ」
「無理せんほうがよい、直ぐにでも帰りたいようじゃが流石の吸血姫言えど取り込んだ〝個性〟を落ち着かせるには多少時間がかかる」
「よく知ってるって感じね……いや、当然、か」
「知っとるのは脳無でのデータだけじゃがな。赤霧の場合ははて、どうなっておったかの……」
拒否反応とは違う、筋肉痛と言うか、なんて言うべきかしらこれ、ともかくこの強烈な痛みが落ち着いたのはそれから十数分後。まだ本調子とは言えないがこれ以上此処に居るのは色々とマズイということで急いで撤収準備を済ましてから。
「帰るわ、今日のことは……」
「分かっておる、誰にも言わんよ。帰るのならば正面口の方が良い、流石に二度も裏口を使えば怪しまれるからな」
「……そう、ご助言感謝するわ」
言うだけ伝えてから殻木の助言通りに光学迷彩マントを羽織りながら病院入口から出て直ぐに飛び出たけど、よし、この感じなら朝までに間に合いそうね。
けれど全体の進捗は五割か、殻木と言えどトントン拍子とは行かないか。それでも注文してたものは終わらせてる辺り悔しいけど天才なのよね、アイツ。なんてことを思いつつ速度を上げ時間だと大体2時位というところで轟家に到着。
中庭に音を立てないように着地してから羽織ってたマントを脱いで一息、これなら冷さん達に気づかれることもないだろうと思いつつ割り当てられている部屋に戻ろうと動いたと同時だった。
「帰ったか」
「っ!? び、ビックリするからやめてくれないかしら血染」
「最後の最後で気を抜くからだ。それで、何をしに行ってた」
「……」
ま、聞きに来るわよねそりゃ。事後報告したら絶対に怒られるとは分かっているが故にさて、どうしたものかと頭を悩ましてから私は答えた。
「赤霧への手札を増やしに行ってた」
「具体的に言え阿呆。いや、この場合はそれが具体的と言うべきか? ちっ、無茶をする」
「分かってるわよ、だからその、黙ってたわけだしっていた!?」
「とりあえずこれで手打ちだ、次からは俺だけにでも話を通せ。何かあった時に対処に困るからな」
そう告げる血染の顔はいつもと変わらないようで、なんだかいつもと違うようにも見えた。そして何時だったかラブラバに言われた言葉を思い出した。
『子どもが変な気遣いしてるんじゃないわよ。大人ってのは子供に遠慮されてそれで手遅れになったら死ぬまで後悔するんだから』『だから頼れ、側に居るでしょうがアンタのことを常に見てた保護者が』、あぁ、そうね、そういうことなのでしょうね。
「えぇ、次からはそうするわ」
「……お前が素直だとそれはそれで変な感じがするな」
「あのねぇ……!」
どうやらいつの間にか、私はこいつを保護者どころか親と見始めていたのかもしれない。
吸血姫としての能力+実質、今のレイミィはハイエンド脳無と似たりよったりな状態だからこそ出来る荒業