私信
多分、6月7日に一瞬だけ誤投稿されたと思いますが気にしないで下さい、只のENTER押しすぎたミスです
結論だけを言えば、上鳴の放電と焦凍による広範囲凍結によってレイミィチーム、と言うよりも緑谷チーム、轟チーム、爆豪チーム以外は試合終了まで行動不能になった。
幸いなのはコレを行った焦凍たちは自分たちではなく、一千万Pを保有している出久の方へと向かってくれたことだろう、その道中で通り魔気味に拳藤チームのハチマキが奪われもしたが。
「あいつら、派手にやるじゃないの、どう?」
「む、むり。悪い、近寄りすぎてたのに気付けなかった」
「同じく、それにしても凄い個性だな……」
「私も、動けそうには」
コレは無理そうねとレイミィ。彼女たちのチームに凍った部分を溶かすなどが出来る個性持ちは居ないので出したのはこのまま試合終了まで観戦してようかという結論。誰も動けないから仕方ないとはレイミィの言葉である。
《轟チームの攻撃で3チーム以外が行動不能!! こりゃもうトップ争いに入った感じか、轟、爆豪の両チームが緑谷チームに襲い掛かるぅ!》
《ポイントで見れば、バートリーチームの二位は固いというところか、あとは一千万が誰に渡るか》
「よいしょっと、さて緑谷は逃げ切れるかしら」
騎馬を崩すわけにもいかないが背筋を伸ばしっぱなしも疲れると全員に楽にしてと伝えてから観戦モードに入る。が早々に氷の壁を形成されて外部から見れなくなったので仕方なしにモニターで見てみれば、勝己と焦凍両チームからの攻撃を出久は組んでいる常闇、麗日、そしてサポート科の【発目 明】の個性や発明品、そして持ち前の【理解力】と機転の良さで捌き続けている。
ヒーロー科でもトップ層にあそこまで攻め立てられているというのに全く怯む様子もなく、狭い氷のフィールドを巧く使いハチマキを死守する出久の姿に心操はボソリと。
「すげーな、あいつ」
「そりゃそうよ、これでも私たち便利屋が二週間、彼を鍛えたんだから」
「あぁ、だから最近は放課後はよく緑谷に声を掛けてたのか」
「便利屋……?」
そう言えばB組の人間が知ってる訳ないかとなるが説明するにも時間が足りないので後でと言った所で歓声が上がる、何ごとかとモニターを見れば激しいランクの入れ替わりが起きており、画面内では丁度、出久が勝己に奪われた一千万を取り返した場面だった。
「クソが!!」
「かっちゃんの動きは【理解】してる、流石に空からの奇襲は驚いたけど、ありがとう常闇くん!」
「お前の指示が的確だったからだ、次、轟が来るぞ!」
「左をキープ!! あと一分だから逃げ切ることだけを考えるよ!!」
空中からの奇襲により奪われたハチマキを彼が帰る前に再奪取、続けて目の前の焦凍チームの左を維持するように立ち回れば向こうは苦い顔をするしか無い。
「(距離が近い、炎じゃ壁も溶かしちまう。しかも左をキープされてて凍結も無闇に使えないと来るか)緑谷、思ったよりも手強いな」
「みんな、残り一分だが俺は使えなくなる頼んだ」
「飯田?」
「しっかり掴まっていろ、トルクオーバー……」
残り時間、一分を切り一気に加速する攻防戦、各自の持ちPを死守するような戦い、コレがラストチャンスだとばかりに天哉が身体全体に力を込めたのを出久は見逃さなかった。
膨れ上がる予感、天哉の個性、力を込める必要、出久の脳内で一つの何かが組み上がる。レイミィとの特訓でも思えば速度を出す時は一瞬とは言え力を込めていたということを思い出し、警戒するが想定外だとすれば天哉のその必殺技の速度が……
「レシプロバースト!!!」
「っ!!!???(速い!!)」
「獲った……!(獲られただと……?)」
《残り30秒!! ここで轟チームが一千万を奪取、だが緑谷チームも轟チームのハチマキを奪ってる!! すげーな、あの速さから奪ったのかよ!!》
出久の想定を若干だが上回った速度に反応が一手遅れ、自身の一千万を捕られてしまうが咄嗟に伸びた手のお陰で向こうチームのハチマキを奪う。このまま逃げ切ればそれでも決勝には行けるが、それは違うと出久は声を張り上げた。
「みんな、突っ込むよ!」
「行くのか、このままでもランク内だぞ」
「行くよ、負けっぱなしは嫌だから!」
「そっか、なら皆で取り返そう!」
残り30秒、氷のフィールドでは熱い展開が繰り広げられているが思いっきり蚊帳の外になっているレイミィは、けれど誰もがこの一瞬に全てを掛けているという熱意の戦いにほほ笑みを浮かべて眺めていた。
「轟と爆豪の派手さもそうだが、緑谷の動きのキレの良さも凄いな」
「これがヒーロー科A組、
「悪意を直接ぶつけられるっていうのは現実を知るということ。だからこそ手を抜こうなんて思えなくなるのよ、物間はたった一度だけと思ってるみたいだったけど、その一度があまりに大きいわ」
「彼らは決して調子づいてるわけではなかったということですか」
同じB組として思うことがあったのだろう塩崎の言葉にまぁ、調子付いてる奴が居るのは違いないから適度に突っついてもらえると助かるかもと笑う。外部からのその手の目というのもすべてが悪いというわけではない、あるからこそ気持ちの引きしめにも繋がり、更に能力の向上につながるというのを知っている。
《そろそろ時間だ、カウント行くぜ!、エビバディセイヘイ!》
「届けっ!!」
「あめぇ!」
「これが、ラストウェイ!」
発目のサポートアイテムであるブーツの機能を使った強襲からのフルカウル5%の一撃を焦凍は炎の目眩ましで位置をずらし、上鳴が最後の放電で距離を無理やり剥がされる、更にその放電によりサポートアイテムが全滅。残りカウント7
「そこだオラァ!」
「常闇くん!!」
「防げ、ダークシャドウ!」
「アイヨ!」
サポートアイテムがデッドウェイトと化したことで出久の動きが鈍ったのを見逃すはずがない勝己が瀬呂と芦戸の個性に合わせ、爆破で一気に加速からの急襲、が出久は冷静に常闇のダークシャドウで自身を覆うように展開し騎馬の動きそのものを弾いて逸らす形で対処。残りカウント3、全員の立ち位置に気付いた出久は悔しさを隠さない声がこの騎馬戦の結果だ。
「間に合わない!!」
「逃げ切った」
「クッソがァァ!!」
《time up! 早速上位4チーム見てみよか!!》
逃げ切れたことに安堵の息を漏らす焦凍、騎馬から降りて地面を拳で叩いて悔しさを隠さない勝己、出久も最後の最後でハチマキを獲られたということにチームメイトに頭を下げている。
そんな白熱した騎馬戦の終了を告げるプレゼント・マイクの言葉を聞きながら、レイミィ達も騎馬を解除して息を吐き出す。
《一位、轟チーム! 二位、バートリーチーム! 三位、爆豪チーム! 四位、緑谷チーム! 以上4組が最終種目へ……進出だぁ!!!》
「まぁ一千万を狙ってない以上は一位は無理よね」
「参戦してたら逆にポイント全部奪われてた可能性を考えると良かったと思うけどな俺は」
このメンバーではあの乱戦を切り抜けるための防御面が薄い、心操の洗脳も一度に掛けれるのは一人であり、一度見られてしまえば対策は容易。尾白は確かに総合力は高いのだがあの三組を相手にするには個性という部分で押し切られる。
塩崎のツルも同様、轟の炎や氷、爆豪の爆発や芦戸の酸などで容易く突破されてしまうだろう。そしてレイミィもあるのは速さによるゴリ押し、ブラッドチェーンは騎馬戦では扱いづらく、魅了も乱戦中に相手の目を見るというのは難しく当てにならない。
ともすれば自分たちはこの立ち位置が丁度いいのだろう。そう結論付けてから他の組、主にB組の様子を見てみれば、魅了を解除された物間は困惑気味に周囲を見ており、そして状況を飲み込んだと思えば、ギリッと噛みしめる音が聞こえそうな表情に変わる。
「あいつ、スゲー悔しがってるな」
「ふふっ、でも一泡吹かせたと思えば悪くないでしょ、心操。あっと、塩崎もこのチームに来てくれて感謝するわ、アイツになにか言われたら相談して頂戴、どうにかしてあげるから」
「いえ、私も楽しませてもらいました。それとご心配なく、彼もそこまでではありませんから」
「尾白もお疲れ様、お陰で私もやりやすかったわ。あっ、頭を叩いたのはごめんなさいね、ちょっとテンション上がりすぎちゃって」
「構わないって、お陰で最終種目まで進めたんだし」
チームメイトからのその言葉に、なら良かったと微笑むレイミィ。彼女としては自分が少々楽しみすぎたかと思っていたらしいが尾白たちは気にしておらず、寧ろ自分たちも楽しんでたし悪い気はしなかったと。
こうして第二種目の騎馬戦は無事に突破し終了を迎える。残りは最終種目ではあるがその前に一時間ほどの昼休憩が挟まるとのことでそれを聞いたレイミィはこの後どうする? と聞けば
「私はB組の皆様の所に戻ろうかと」
「そう、あぁそうだ。だったら拳藤に謝っといて、心操が言ったことは私の指示で気にしないでくれって」
分かりましたと塩崎はステージから退場していくB組の集団と合流しに向かい、心操にも聞けばこちらも先約、もといクラスメイトの事があるとのことで。
「俺も普通科の奴らと昼飯食べる約束してるから戻ろうと思ってる。その、じゃあまた」
「えぇ、最終種目で会いましょ。じゃ私たちも戻りましょうか、尾白」
「あぁ。でもそっか、最終種目だとバートリーとは敵かぁ……」
それを言ったら轟も爆轟も、A組の強者が選り取り見取りよとからかい気味に伝えれば、それでも強者と戦えるのなら嬉しい限りだと何とも武闘家らしい言葉が返ってきたことに流石だことと思うレイミィ。
最終種目が何なのかは不明だが、ここに来て変にひねっては来ないだろうと考えれば一対一かもしれない。そう考えるとレイミィとしては若干どころか割と不利なのよねと言いたくなる。
「簡単に、とはまるでいかないでしょうねコレは」
「バートリーがそう言うとなると一気に俺も不安になってくるんだが……」
「あ、レイミィちゃん!! 二位おめでとう!」
話しながら出口付近に付いた所でジャージ姿の葉隠から祝いの声を掛けられる。とりあえず色々と言いたいことはあるのだがまずはコレを言わなければならないと思ったのだろう、彼女は安心したという顔をしてから。
「良かったわ、ちゃんと服を着てくれてて」
「え、いやだなぁ。競技が終わったんだから着るに決まってるじゃん!」
「……そうね」
「レイミィちゃん、丸め込まれないで」
葉隠と言う少女の感性が本気でわからなくなってきたという表情を晒すレイミィ。蛙吹の声も届いたことには届いたが、それだけでは足りないのも事実、もしかして私が間違ってるんじゃと思わず思ってしまうほどには分からなくなっていた。
が、蛙吹の言う通りここで丸め込まれても良くないと頭を振って、他のクラスメイトの話に耳を傾ければやはりと言うべきか、最終種目へ突破した面々の話であり、特に出久が天哉のトルクオーバーレシプロバーストに対して反応して焦凍のハチマキを獲った場面には驚いたという感想に対して
「それはその、バートリーさんとの特訓のお陰、かな」
「バートリーくん? あ、そう言えばここ二週間は放課後の度に彼女に呼び出されていたな」
「あれ、特訓だったんか!」
「うん、ってこれ喋っても良かったのかな」
いや、今更。と思うがコレに関しては別段口止めされているとかではないので、慌て始めた出久のフォローついでに彼らの輪に入ってから問題ないということを伝える、それからコツンと出久のおでこを小突いて
「で、あれに反応できずに奪われたということに言い訳はあるかしら?」
「うっ、その、無いです。完璧に僕の反応が遅かったのが原因だから……」
「待ってくれ、もしかしてあれも今の彼なら反応できたと?」
天哉としては間違った個性の使い方とは言え、あれは自身が現状出せる最高速度の技。だと言うのに反応できると言われても嘘ではと言いたくなる気持ちもわかる、だがレイミィからすればあれは
「目で追えない速さだったのは確かよ。でも緑谷には速さに対する対処は叩き込んだつもり、だからこそハチマキを奪われないことだって可能だったはずよ」
「き、君は緑谷くんに何を仕込んだというのかい?」
「バートリーはその辺りは徹底的だからな、もしかして便利屋総出か?」
事情は知らずとも誰かを鍛えるということに対しての厳しさは知っている焦凍からの質問に、レイミィはあとは血染と被見子だけと答えればなるほどなと納得する。
つまりそれはかなりハードなトレーニングだったのだろうと。ともすれば騎馬戦での動きの良さも納得できる、何も喋れない勝己もレイミィが特訓を付けたということで納得できる部分があったようで舌打ちをしてから食堂へとさっさと向かっていく。
「だがまぁ俺が勝つつもりなのは変わらねぇ、それだけだ」
「うん、僕もだよ」
「とりあえず、ご飯食べちゃいましょ?」
そこはお前も宣戦布告じゃないんかいとクラスメイトが思うがレイミィは以前にも言ったように割と自己中心的な側面もある人物であり、今はお腹が空いたが優先されているのである。
が、彼女の言うこともご尤もなのでとワイワイと食堂へと向かっていくことになる。その道中、そう言えばと峰田が話し掛けてきた内容でレイミィは笑顔が凍った。
「なぁ、バートリー。観客席でめっちゃお前を応援してた茶髪の女の子居たんだけど、知り合い?」
「それって、渡g「知らない、分からない、誰かしら」え、あ、はい」
お昼食べ終えたら呼び出して小言の一つでも言ってやろう、決心した彼女の顔は食堂に付くまで誰も彼女の話し掛けないほどのものになっていたとか。
因みにポイントの内約は
轟チーム 10,000,225P
バートリーチーム 1,285P
爆豪チーム 970P
緑谷チーム 615P
になってます、多分。計算とかが間違ってなければ……
追伸
間違ってるやんこれ!!!
便利屋メモ
被見子の応援は実は自作のうちわも振り回してのものだった。臨時で警備スタッフとして雇われてるのに良いのかとなりそうだが、問題ないと本人は言ってる模様