カッ、カッ、カッ、カッ、独房に音が響いた。その音を聞き、独房の中にいた少女…鬼怒川カスミは目を開き、やってきた相手を見据えて…
「ヒュッ」
一瞬にして顔が青ざめた。
「…その反応は傷つくのだけど?」
カスミの顔を青ざめさせた相手…空崎ヒナはため息をつきながらそう言った。
「ま、まさかき、君本人がくく、来るとは、ね。」
青ざめた顔で、声を震わせながら、なんとか答えるカスミ
「少し落ち着いたとはいえ、貴方達が現時点で
しかし、ヒナにその言葉を言われた時、声の震えが止まる。
「……………………私は…コレに関して『あの子』を呼ぶつもりはない…!………………あの島の温泉の管理を任せているからな…。」
「そう…なら
「そうかい………。」
「兎も角、今回のテロ行為に関しては三日で釈放することになったから。」
その言葉を最後に空崎ヒナは独房から出て行った。
少しして
「ッッッッハァ~~~~。」
思いっきり息を吐いてへなへなと崩れ落ちた。己の義憤と優しさといった感情によって無理やりこらえていた恐怖と焦燥とがすぐさまに襲い掛かる。
怖い。
空崎ヒナが、怖い。自らの話術が、温泉開発部の武力が、通用しないのが怖い。あの銃が怖い。あの声が怖い。あの目が怖い。
………それでも、それでもだ。
「それがあの子を巻き込んでいい理由にはならないだろう。。。!!!」
その眼は…光を宿していた。
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一時間ほどたっただろうか。彼女はおもむろに四角い機械を取り出す。その機械のボタンを押すと、空中に映像が浮かび上がる。そこに一瞬『SKaRD』という文字のついたロゴが映った後、映像が表示される。
「こんにちは、鬼怒川カスミ。…どうされましたか?お顔がすぐれないようですが?」
「ああ、大丈夫だアースガロン。問題ないよ。」
「そうですか。…ならいいのですが。彼女につなぎますか?」
「ああ、頼むよ。…いつもすまないね…。」
「いえ、何も問題ありません。」
「それではつなぎます」という言葉とともに映像が切り替わる。少しのローディングを挟み移った映像には一人の少女の姿があった。メタリックシルバーの長髪にウルトラマリンと曙色のオッドアイが特徴的な彼女は、カスミを見るなりこういった。
「ウルゥ…こ、こん、ニチ、は?あってろ、る?」
「…あぁ、あってるとも。こんにちは。ブレーザー。」
そう答えたカスミの顔には、恐怖は映ってなかった。
9月29日火曜日。時刻は午後15:26。連邦生徒会長が失踪し、『先生』が来るおよそ6ヶ月前のことである。