TSネコ少女おじさんは百合の間に挟まらない(叶わぬ願い) 作:TSの聖地(性地)ハーメルン巡礼者N
「クロコ! ねえってば! いったいどうしちゃったのよ……」
「ク、クク……! ハッハハハハ! こいつぁ傑作だ。まさかの
「マ、マインドダウンだぁ? なんだってんだオイィ……」
「カタギには馴染みがねぇか。まあ、簡単に言えば魔力を限界まで使っちまったペナルティだ。軽けりゃダルさを感じる程度で済むが、重くなると意識の混濁やらなんやら――フッ、丁度いい例がそこに転がってやがるわなあ!」
「くっ……」
「マインドダウンなんざ見習い・駆け出しくらいしか起こさないのになぁ? クーニュ、お前の目も曇ったもんだぜ。ハーッハッハッハッハ!」
「とはいえ、クーニュはマインドダウンを起こしていない。つーことは、いざとなったら緋刃で自分だけは守れるのか。……オイお前ら、
「へい!」
「うほー! どさくさで触り放題だぜ!」
「特に長耳の方は店ならお触りだけで年収何年分だぁ? こりゃ儲けもんだぜ!」
「ひっ……」
「ラーナさん!? ダメです、彼女に触れないで! ラーナさんは……っ」
「や、やめてレンド! 私が目当てなんでしょう? わかったから……私なら好きにしていいから! だから皆には手を出さないでっ……」
「おほっ、その言葉を待ってたぜぇ。よし、ならまずは棍を捨てるんだ。なあに、自力で歩けなくたって俺がベッドまで優し~くエスコートしてやるからよぉ、ククク」
「待ってください! もともとはわたしが貴方の欲望の
「レオーネ!? おま、なに言って……」
「いやぁ、それは流石に通らんぜ。本命を前にしてるのに、わざわざ代替品に手を伸ばすバカはいねぇよ」
「…………」
「そうだ。そんなに相手が欲しいなら他のヤツらに――って、オオウ!?」
――ハッ!? おれは しょうきに もどった!
って、ネタに現実逃避してる場合じゃない。いったい何が起きたんだ? なんか衝撃的な出来事があったような気はするんだが。
相変わらず霞む思考に動かない身体。くそっ、何か気付けになるような刺激でもないものか――
「ちょ、ちょっとレオーネちゃん!? なんで服脱ごうとして……待って、落ちついてってば! 下着見えちゃってるからー!?」
はい、気付け入りましたー。
うおお、寝ぼけるな俺! 目に焼き付けなきゃ一生後悔するぞオオオ!!
「ラーナさん、離してください……! そもそも、どうして来てしまったんですか!」
「え……レオーネ、ちゃん?」
「わたしなりに考え抜いたんです。でも、何度繰り返してみても誰かが犠牲になってしまう……! だから! 犠牲になるのは自分だけで済むようにしたのに……もうすぐ、だったのに…………」
だあぁぁ、身体がピクリとも動かないぃぃ! せめて頭だけでも動けば見えるのによぉぉぉ!
動け、動け、動いてよ。今動かなきゃ、今やらなきゃ……俺の心が死んじゃうんだ! もうそんなのヤなんだよ。だから、動いてよ!
「どうして……なんでそこまでしてくれるの? 私、レオーネちゃんに迷惑ばっかりかけてるのに……」
「それ、は………………」
どぼぢで尻尾しか動かないのおおん゙!?
クロコちゃんパパからの一生のお願い! 俺にレオーネ嬢の
――イヤ――にャ
――それにパパからの一生のお願い――閉店セール商法――にャ
さすが我が娘、俺が一生のお願いを日常的に軽く使うことをよく知っているぅ。
……ん? って、アイエエエ!? クロコ!? クロコチャンナンデ!?
マ、マジか。俺が意識を取り戻してから静かだったから、夢か幻聴かと思ってたっていうかパパ呼びはやめてやめようまた溶けちゃうからぁ……。
――それもヤ――パパはパパ――にャ
╰(꒪ˊ꒳..:.;:..サラサラ(無言昇天兄貴)
――パパ溶けちゃった――にャ
――でもこれでいい――今のパパ――栄養不足────んにャ?
「クロコオオオ!! アンタはこんな大事な時にいつまで寝てるつもりよおおお!!」
──って、ギャアアアアア!?!?
ギブギブギブギブギブ……! キャメルクラッチはダメだってラーナたんアアア゙ア゙ア゙゙ッ!?
あっ、でもこれでレオーネ嬢の下着が見える……って既に着直してるじゃねーかYO! なるほど、だからラーナたんがこっち来てるんですねわかりますアイダダダダダ!?
「ククク、どうした? 脱衣ショーはもう終わりかぁ? なら、クーニュは貰ってくぜぇ。オラ、行くぞ!」
「きゃあっ!」
「クーニュさん! くっ……ラーナさん、クロコさん……わ、わたしは……」
ッ!? 今! いま目が合ってますわよねレオーネ嬢!? 大事なことなのでよーーく聞いてくださいまし!!
た “す” けて! た “す” けてぇ! このままじゃ腰がダ “メ” になっちゃうのぉぉん!
「――す――す――メ────にャ」(ペチペチペチペチペチ)*1
「なっ!? わたしに “進め” と……? そう仰るのですね……!」
俺の切なる願いが届いたのか、覚悟を決めた表情で拳をグッと握るレオーネ嬢。これは……グーパン制裁! 友情破壊拳!
うぅ……俺という美少女を巡る争いがついにここまで。ラナ子が悪いんだよ。
そして訪れる運命の
レオーネ嬢は俺とラーナたんから視線を外し……ってアレ? なんでクーニュさんたちの方を見とるん? 要救助者はこっちだよ??
「クロコさんが言ってました。『逃げたら1つ、進めば2つ……奪えば全部ゥッ!!』 待って! 待ってください!」
「ああん? まーだなんかあるのかぁ?」
「クーニュさん、先ほどの質問にお答えいたします。わたしが貴女方を助ける理由、それは──── “打算” です」
「え……レ、レオーネ、ちゃん?」
「もちろん打算が全てというわけではありませんが、比率が最も大きいのは間違いありません。……そう、レンドさんと同じ。わたしも彼の同類なのです」
「んなっ、そんなわけない! 偶に見に来るくらいのソイツとレオーネちゃんが同じなわけないでしょ! 毎晩のように打開策を考えて目の下に
そマ? あのメカクレ眼鏡、ただのキャラ付けじゃなくてちゃんとした理由があったのか。自分の趣味9割で愛娘をメカクレちゃんにした誰かさんとは違いますねぇ。
っていうかラーナたん、その親友に向ける優しさの1割でもいいから俺に優しく――グエェッ!?
折れる、腰が折れちゃうぅぅ……! た、助けてブロッケ◯マンーーーー!!
「ありがとうございます。ですが、違うんです。彼の目的をすぐに看破できたことが何よりの証拠。だって、クーニュさんへ向ける気持ち――想いの根幹だけはきっと一緒だから……!」
「私に……? それはどういう……」
戸惑うクーニュさんに向け、レオーネ嬢は微笑む。
その表情はとても綺麗で――俺は一生忘れないだろう。
「わたしはクーニュさんを愛しています」
ドクン
「好意を持った相手が他の男性に弄ばれようとしている。それを知り、阻止を試みない人間がいるでしょうか」
ドクン ドクン
「抱きしめたくて仕方ない相手が苦境に立たされている。支えようとするのは当然として、あわよくば――そう考えない人間がいるでしょうか」
ドクン ドクン
「護りたい人がいるのに……わたしの手はあまりにも小さい。ならば権力を、戦力を求めない人間がいるでしょうか。それが肉親を追い詰めるものでも。そして――」
「たとえそれが――」
ドクン ドクン ドクン
「恩人の正体を暴くことになろうとも」
――瞬間、
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