胡桃との日常。
胡桃と小話 第一幕
「眠い。」
「もー、徹夜で本読んでるからじゃん!」
玄鳥は大きく欠伸をして布団に包まる。
胡桃は玄鳥を起こそうとブンブン揺らす。
玄鳥はプルプルと震えてさらに包まる。
「つーばーめー!おーきーてーよー!」
「ねーむーいー!」
二人の攻防戦が暫く続いたのち、胡桃は布団を剥ぎ取った。
「もうすぐお昼だよー。お腹すいたなー?」
「うぅ…」
「このままじゃ私、餓死して死んじゃうかも〜。」
わざとらしく倒れる胡桃。玄鳥はモゾモゾしながら布団から出た。
「…分かったよ。何食べたいの?」
「なんでも!」
胡桃が元気に立ち上がり、笑顔でそう答えた。玄鳥はため息を吐き、胡桃に尋ねた。
「じゃあうどんにしよっか。作るから手伝って。」
「やった!」
胡桃は嬉しそうに飛び跳ねた。
二人はキッチンへ移動し、玄鳥は小麦粉を出して生地を作り始めた。胡桃は本を読みながら、玄鳥に尋ねた。
「何うどんにする?」
「きつねか煮込みかな。胡桃はどっちがいい?俺はきつね。」
「私もきつねがいいな!」
「わかった。」
胡桃は本を閉じて、玄鳥を手伝おうと立ち上がる。
「胡桃、かまぼこと野菜切ってくれない?俺はうどん作るからさ。」
「いいよ!」
玄鳥に食材を渡された胡桃は、手を洗ってまな板の上にかまぼこを置き包丁を手にして斬り始めた。
玄鳥は出来上がった生地を寝かせて居る間にダシを準備する。
「胡桃、かまぼこ全部切った?」
「うん!あとは何すればいい?」
「じゃあダシ取ってくれないか?昆布と鰹節でとったやつ。」
「分かった!」
胡桃は鍋に水を入れ、昆布と鰹節を投入する。そして弱火で煮込む。その間に玄鳥はうどんのつゆを作る。
「お汁できたよ!」
胡桃がそう叫ぶと玄鳥は火を止めてダシを濾し器に入れた後、つゆを入れうどんを茹でて器に盛る。
そして先程切ったかまぼこと油揚げを乗せて胡桃に渡して、玄鳥は別の器にうどんつゆを用意した。
「おー!美味しそう!」
「じゃあ座ろうか。」
二人はダイニングの椅子に座り、手を合わせる。
「いただきます!」
「いただきまーす!」
二人はうどんを食べ始める。
「うーん!美味しい!」
胡桃は麺を啜り、美味しさで顔が綻んでいる。
「なら良かった。ほら、さっさと食べないと伸びちまうぞ。」
玄鳥はそう言ってうどんを啜り、汁を飲む。
「あはは!そうだね!」
胡桃は急いで食べ進め、汁まで飲み干した。
「ご馳走様でした!」
胡桃は手を合わせて元気よく言った。玄鳥も手を合わせて言う。
「ご馳走様でした。」
「食器洗う?」
胡桃がそう言うと、玄鳥は少し考えてから答えた。
「そう?じゃあ手伝って貰うかな。」「りょーかい!」
二人は席を立ち、食器を纏めて流し台に置く。そしてキッチンにスポンジと洗剤を置いて胡桃に言う。
「今日の夜は何食べたい?」
「うーん……お肉とかどうかな?あ、でも魚も捨て難いかも……」
「じゃあ両方作ろうか。」
玄鳥はエプロンをつけながら言う。胡桃は目を輝かせて玄鳥に抱きついた。
「やったー!」
「はいはい。」
次は藍硯か蛍の短編にするかも。
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